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公開番号2025160114
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-22
出願番号2025041056
出願日2025-03-14
発明の名称フォトブリーチされたイメージング装置若しくはカテーテル、及び、それらの使用方法、又は、それらにフォトブリーチを実施する方法
出願人キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド,CANON U.S.A.,INC
代理人個人
主分類A61B 1/00 20060101AFI20251015BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】1つ以上の組織を検出及び/又は特性決定しながら、フォトブリーチを実行し、かつ/又は、血管内イメージング及び/又は光干渉断層撮影(OCT)を実行するための1つ以上の機器、システム、方法及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】用途の例として、胃腸、心臓及び/又は眼での用途等の生物学的物体のイメージング、評価及び診断と、光学プローブやカテーテル、カプセル、ニードル(例えば生検ニードル)等の1つ以上の光学機器による取得が挙げられる。好ましくは、血管内イメージングの機器、システム、方法及び記憶媒体は、フォトブリーチ特徴を含み、かつ/又は、例えば1つ以上の画像を用いて、1つ以上の組織を検出及び/若しくは特性決定し、かつ/又は、コレジストレーションを実行すること等の方法を含む。フォトブリーチされた機器又はシステムは、蛍光機器又はシステム等のイメージングの改善に使用することができる。
【選択図】図3A
特許請求の範囲【請求項1】
光学プローブを有するカテーテルであって、前記光学プローブは、光を送達及び受光するように機能する1本以上の光ファイバを有する、カテーテル、
を備える、フォトブリーチ済みイメージング装置であって、
前記光学プローブ又は前記光学プローブの1つ以上の構成要素はフォトブリーチ済みである、
イメージング装置。
続きを表示(約 6,300 文字)【請求項2】
以下の1つ以上である、請求項1に記載のイメージング装置:
(i)前記光学プローブの前記フォトブリーチ済みの1つ以上の構成要素の発光強度が、所定又は設定の期間にわたって平均強度の10%以内又は約10%以内に安定すること;
(ii)前記光学プローブの前記フォトブリーチ済みの1つ以上の構成要素の発光強度が、所定又は設定の期間にわたって平均強度の10%以内又は約10%以内に安定し、かつ/又は、それにより、前記光学プローブの信号対雑音比が、光学プローブがフォトブリーチされていない光学プローブ又はカテーテルと比較して高くなること;
(iii)前記フォトブリーチ済みの光学プローブ及び/又は前記光学プローブの前記フォトブリーチ済みの1つ以上の構成要素の発光強度が、所定又は設定の期間にわたって平均強度の10%以内又は約10%以内に安定し、前記所定又は設定の期間が、2分、約2分、1分~2分の範囲の期間、及び/又は、約1分~約2分の範囲の期間、のうちのいずれか1つであること;及び/又は、
(iv)前記光学プローブがダブルクラッドファイバを含むこと。
【請求項3】
カテーテル内の前記光学プローブのプルバックを実行し、かつ/又は、前記カテーテル内の前記光学プローブの前記プルバックから、1つ以上のイメージングモダリティの1つ以上の画像又はフレームを取得するように機能する1つ以上のプロセッサ、
を更に備える、請求項1に記載のイメージング装置。
【請求項4】
以下の1つ以上である、請求項3に記載のイメージング装置:
(i)前記イメージング装置は、干渉光学系及び1つ以上の検出器を更に含み、前記干渉光学系は、(a)光源からの光を受け取り、当該光を、前記干渉光学系のサンプルアームに沿って進み物体又はサンプルに照射される第1の光と、第2の参照光とに分割し、(b)前記第2の参照光を、前記干渉光学系の参照アームに沿って送り、前記干渉光学系の参照反射で反射させ、(c)前記物体又はサンプルに照射された前記第1の光の反射光又は散乱光と、前記反射された第2の参照光とを結合又は再結合させ、互いに干渉させることにより、1つ以上の干渉縞を生じる干渉光を生成するように機能し、前記1つ以上の検出器は、前記干渉光及び/又は前記1つ以上の干渉縞を連続的に取得して、前記結合又は再結合された光の間の前記干渉又は前記1つ以上の干渉縞を測定して、前記1つ以上のイメージングモダリティに関するデータを取得するように機能すること;
(ii)前記イメージング装置は、干渉光学系及び1つ以上の検出器を更に含み、前記干渉光学系は、(a)光源からの光を受け取り、当該光を、前記干渉光学系のサンプルアームに沿って進み物体又はサンプルに照射される第1の光と、第2の参照光とに分割し、(b)前記第2の参照光を、前記干渉光学系の参照アームに沿って送り、前記干渉光学系の参照反射で反射させ、(c)前記物体又はサンプルに照射された前記第1の光の反射光又は散乱光と、前記反射された第2の参照光とを結合又は再結合させ、互いに干渉させることにより、1つ以上の干渉縞を生じる干渉光を生成するように機能し、前記1つ以上の検出器は、前記干渉光及び/又は前記1つ以上の干渉縞を連続的に取得して、前記結合又は再結合された光の間の前記干渉又は前記1つ以上の干渉縞を測定して、前記1つ以上のイメージングモダリティに関するデータを取得するように機能し、前記第1の光の波長が、前記反射光又は散乱光の波長よりも短く、かつ/又は、前記生成された干渉光の波長よりも短いこと;及び/又は、
(iii)前記1つ以上のイメージングモダリティは、光干渉断層撮影(OCT)、シングルモダリティOCT、マルチモダリティOCT、波長掃引型OCT、光周波数領域イメージング(OFDI)、血管内超音波(IVUS)、別の管腔画像モダリティ、近赤外分光法(NIRS)、近赤外蛍光(NIRF)、近赤外自家蛍光(NIRAF)、近赤外、蛍光、及び/又は、血管内イメージングモダリティ、の1つ以上を含むこと。
【請求項5】
前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の画像又はフレームをディスプレイに表示すること、又は、前記1つ以上の画像又はフレームをメモリに格納すること、又は、前記1つ以上の画像又はフレームを用いて、1つ以上のモデル又はAIネットワークを、フォトブリーチを自動検出若しくは実行し、かつ/又は、前記1つ以上のイメージングモダリティの1つ以上の画像又はフレームを自動的に取得するように訓練すること、を実行するように更に機能し、
以下の1つ以上である、請求項3に記載のイメージング装置:
(i)前記訓練されたモデルは、以下のいずれか又は組合わせであること:ニューラルネットモデル又はニューラルネットワークモデル;深層畳込みニューラルネットワークモデル;画像間又はフレーム間の時間的関係を考慮に入れることのできる長・短期記憶を用いるリカレントニューラルネットワークモデル;敵対的生成ネットワーク(GAN)モデル;一貫性敵対的生成ネットワーク(cGAN)モデル;3サイクル一貫性敵対的生成ネットワーク(3cGAN)モデル;画像間又はフレーム間の時間的関係を考慮に入れることのできるモデル;管内のプルバック中の組織位置及び/若しくはフォトブリーチ位置、並びに/又は、管内のプルバック中の組織及び/若しくはフォトブリーチの特性決定データを含めて時間的関係を考慮に入れることのできるモデル;手順に関する事前知識を使用し、当該事前知識を前記機械学習アルゴリズム又は損失関数に組み込むことのできるモデル;異なる画像解像度を考慮に入れることのできる特徴ピラミッドを使用するモデル、及び/又は、残差学習技術を使用するモデル;セグメンテーションモデル;後処理を伴うセグメンテーションモデル;前処理を伴うモデル;後処理を伴うモデル;前処理を伴うセグメンテーションモデル;ディープラーニング又は機械学習モデル;セマンティックセグメンテーションモデル又は分類モデル;物体検出又は回帰モデル;前処理若しくは後処理を伴う物体検出又は回帰モデル;セマンティックセグメンテーションモデルと物体検出又は回帰モデルとの組合わせ;セグメンテーションモデル技術の繰返しを使用するモデル;特徴ピラミッドを使用するモデル;パフォーマンスの向上のために複数のモデルを改良するように機能するジェネリックアルゴリズム;及び/又は、物体検出又は回帰モデル技術の繰返しを使用するモデル;及び/又は、
(ii)前記1つ以上のプロセッサは、以下の1つ以上を実行するために、1つ以上のニューラルネットワーク又は畳込みニューラルネットワークを使用するように更に機能すること:フォトブリーチ領域を含む画像の訓練済みモデルをロードすること;前記光学プローブ及び/又は前記カテーテルにフォトブリーチを実施すること;前記フォトブリーチ領域が正解又は正確であるかどうかを決定すること;前記1つ以上の画像又はフレームにおいて、1つ以上の物体、標的又はサンプルの前記特性の1つ以上を決定すること;前記1つ以上の物体、標的又はサンプルを識別又は検出すること;前記1つ以上の画像又はフレームの少なくとも1つにデータをオーバーレイして、血管内画像、前記フォトブリーチ領域、又は前記物体、標的若しくはサンプルの場所を示すこと;画像処理と機械学習(ML)又はディープラーニングとを使用して、前記光学プローブ又は前記カテーテルのフォトブリーチされた部分又は構成要素を自動的に識別及び位置特定すること;画像処理と機械学習(ML)又はディープラーニングとを使用して、前記1つ以上の物体、標的又はサンプルを自動的に識別及び位置特定すること;前記フォトブリーチの識別/検出又は特性決定の前記結果をディスプレイに表示すること;及び/又は、前記カテーテル内の前記光学プローブの前記プルバック動作中に、画像データを取得又は受信すること。
【請求項6】
以下の1つ以上を更に備える、請求項1に記載のイメージング装置:
(i)前記光を発するように機能する光源;
(ii)前記光を発するように機能する光源であって、前記光は、波長が400nm~900nm又は635nmである励起レーザ又は光として機能する、光源;
(iii)前記光を発するように機能する光源であって、前記光を励起レーザ又は光として発し、当該励起レーザ又は光を前記光学プローブ及び/又は前記光学プローブの1つ以上の構成要素に結合させる、光源;
(iv)前記光を発するように機能する光源であって、前記光を励起レーザ又は光として発し、当該励起レーザ又は光により、設定又は所定の時間量以上にわたって、前記光学プローブ及び/又は前記光学プローブの1つ以上の構成要素を励起させる、光源;及び/又は、
(v)前記光を発するように機能する光源であって、当該光源は、前記光を励起レーザ又は光として発し、当該励起レーザ又は光により、設定又は所定の時間量以上にわたって、前記光学プローブ及び/又は前記光学プローブの1つ以上の構成要素を励起させ、前記設定又は所定の時間量は、30分、30分以上、30分~24時間の範囲内、24時間、24時間以上、前記イメージング装置の1つ以上のプロセッサ又は前記イメージング装置のユーザによって計算又は設定/受信された時間量、及び/又は、フォトブリーチ対象のサイズ及び形状に基づいて、又は、フォトブリーチ対象の構成要素若しくは構造の数に基づいて、前記イメージング装置の前記1つ以上のプロセッサ又は前記イメージング装置の前記ユーザによって計算又は設定された時間量、のうちの1つ以上である、光源。
【請求項7】
前記光学プローブ又は前記光学プローブの前記1つ以上の構成要素が、ダブルクラッドファイバを含むか又はダブルクラッドファイバに取り付けられる場合、以下の1つ以上が存在する、請求項1に記載のイメージング装置:
(i)前記イメージング装置は1つ以上のプロセッサを更に備え、前記1つ以上のプロセッサは、カテーテル内で前記光学プローブのプルバックを実行し、かつ/又は、前記光学プローブの前記プルバックから、1つ以上のイメージングモダリティの1つ以上の画像又はフレームを取得するように機能すること;
(ii)前記イメージング装置は1つ以上のプロセッサを更に備え、前記1つ以上のプロセッサは、カテーテル内で前記光学プローブのプルバックを実行し、かつ/又は、前記光学プローブの前記プルバックから、1つ以上のイメージングモダリティの1つ以上の画像又はフレームを取得するように機能し、前記1つ以上のプロセッサは、前記ダブルクラッドファイバのコアとクラッドについて励起レーザ又は光の比率を制御するように機能するコア/クラッド比率調整プロセッサ又はユニットを更に含むか、又は当該コア/クラッド比率調整プロセッサ又はユニットと併用されるように機能すること;
(iii)前記イメージング装置は1つ以上のプロセッサを更に備え、前記1つ以上のプロセッサは、カテーテル内で前記光学プローブのプルバックを実行し、かつ/又は、前記光学プローブの前記プルバックから、1つ以上のイメージングモダリティの1つ以上の画像又はフレームを取得するように機能し、前記1つ以上のプロセッサは、前記ダブルクラッドファイバのコアとクラッドについて励起レーザ又は光の比率を制御するように機能するコア/クラッド比率調整プロセッサ又はユニットを更に含むか、又は当該コア/クラッド比率調整プロセッサ又はユニットと併用されるように機能し、前記比率は、以下の1つ以上であること:前記励起レーザ又は光の10%以上が前記クラッドに送られ、前記コアに送られる前記励起レーザ又は光の量の比率値が90%以下である;前記励起レーザ又は光の50%又は約50%が前記クラッドに送られ、前記励起レーザ又は光の50%又は約50%以上が前記コアに送られる;47%が前記クラッドに送られ、53%が前記コアに送られる;及び/又は、50%-x%が前記クラッドに送られ、50%+x%が前記コアに送られ、x%は、50%と前記クラッドに配分される前記割合値との差に等しい値である;及び/又は、
(iv)前記イメージング装置は、蛍光サブシステムと、別のイメージングモダリティのサブシステムとを更に備えること。
【請求項8】
光源の励起レーザ又は光をフィルタリングし、前記光学プローブ、前記カテーテル、並びに/又は、前記光学プローブ及び/若しくは前記カテーテルの前記1つ以上の構成要素への放射、及び/又は、それからの放射を透過させるように機能する、レンズ部又は1つ以上のレンズ構成要素、を更に備え、
以下の1つ以上である、請求項1に記載のイメージング装置:
(i)前記光学プローブの前記1つ以上の構成要素は、ダブルクラッドファイバを含むか又は備えること;及び/又は、
(ii)前記光学プローブ及び/又は前記光学プローブの前記1つ以上の構成要素へ送られる前記励起レーザ又は光の光パワーの合計は、以下のいずれか1つであること:システムの一部、前記光学プローブ及び/又は前記光学プローブの前記1つ以上の構成要素として前記励起レーザ又は光が使用される場合と比較して公称強度と同じであり、少なくとも0.1mWである;前記公称強度の2倍以上高く、少なくとも0.2mW又は少なくとも0.5mWである;前記公称強度の10倍以上高く、少なくとも1mWである;かつ/又は、前記公称強度の100倍以上高く、少なくとも10mWである。
【請求項9】
イメージング装置の光学プローブ及び/又は前記光学プローブの1つ以上の構成要素をフォトブリーチする方法であって、
前記光学プローブ及び/又は前記光学プローブの前記1つ以上の構成要素について、より低く安定した背景放射ノイズ及び/又は高い信号対雑音比が達成されるように、前記光学プローブ、カテーテルに使用される前記光学プローブ、及び/又は、前記光学プローブの1つ以上の構成要素に対して、所定の範囲又は値の波長をもつ励起レーザ又は光を所定又は設定の時間量以上にわたって使用して、フォトブリーチを実行するステップ、
を含む方法。
【請求項10】
前記所定の範囲又は値は、400nm~900nm及び/又は635nmのうちの1つ以上であり、
前記所定又は設定の時間量は、30分、30分以上、30分~24時間の範囲内、24時間、24時間以上、前記イメージング装置の1つ以上のプロセッサ又は前記イメージング装置のユーザによって計算又は設定/受信された時間量、及び/又は、フォトブリーチ対象のサイズ及び形状又はフォトブリーチ対象の構成要素若しくは構造の数に基づいて前記イメージング装置の前記1つ以上のプロセッサ又は前記イメージング装置の前記ユーザによって計算又は設定された時間量、の1つ以上である、
請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2024年3月27日に提出された米国特許出願第63/570,514号に関連し、それに対する優先権を主張し、その開示全体は、参照により全体として本明細書に援用される。
続きを表示(約 3,100 文字)【0002】
本開示は、概して、コンピュータイメージング、イメージングでの背景ノイズ(background noise)の低減及び/若しくは安定化、並びに/又は、医用イメージングの分野に関し、特に、1つ以上の画像において組織の特性決定(characterization)及び/又はイメージングを実行するための、かつ/又は、1つ以上のイメージングモダリティ(例えば血管造影、光干渉断層撮影(OCT)、マルチモダリティOCT(MM-OCT)、近赤外蛍光(NIRF)、近赤外自家蛍光(NIRAF)、OCT-NIRAF、蛍光、白色光後方反射、近赤外分光法(NIRS)、ロボットイメージング、ロボットイメージング、連続体ロボットイメージング等)を使用するための、フォトブリーチされた機器/装置、システム、方法及び記憶媒体に関する。OCT用途の例としては、胃腸、心臓及び/又は眼での用途等の生物学的物体のイメージング、評価及び診断と、1つ以上の光学器具(例えば1つ以上の光学プローブ、1つ以上のカテーテル、1つ以上の内視鏡、1つ以上のカプセル、1つ以上のニードル(例えば生検用ニードル)等)による取得が挙げられる。本明細書では、1つ以上のイメージングモダリティを使用及び/又は制御する装置又はシステムを用いて、サンプル又は物体(例えば組織、器官、患者の一部等)の特性決定、検査及び/又は診断を行い、かつ/又は、サンプル又は物体の粘度の測定を行うための1つ以上の機器、システム、方法及び記憶媒体が開示される。
【背景技術】
【0003】
光ファイバのカテーテルや内視鏡は、内臓にアクセスするために開発された。例えば心臓病学では、カテーテルを用いて管の深さ分解画像を確認(例えばキャプチャ及び視覚化)するために、OCTが開発された。カテーテルには、シース、コイル及び光学プローブが含まれる場合があり、冠動脈へナビゲートすることができる。
【0004】
光干渉断層撮影(OCT)は、組織や材料の高解像度の断面画像を取得する技術であり、OCTにより、リアルタイムの視覚化が可能となる。OCT技術の目的は、フーリエ変換やマイケルソン干渉計等の干渉光学系や干渉法を用いて、光の時間遅延を測定することである。光源からの光は、スプリッタ(例えばビームスプリッタ)によって分割され、参照アームとサンプル(又は測定)アームに送られる。参照ビームは、参照アームの参照ミラー(部分反射要素や他の反射要素)から反射され、サンプルビームは、サンプルアームのサンプルから反射又は散乱される。両ビームは、スプリッタで結合(又は再結合)され、干渉縞を生成する。干渉計の出力は、分光器(例えばフーリエ変換赤外分光器)等の1つ以上の機器において、フォトダイオードやマルチアレイカメラ等の1つ以上の検出器によって検出される。干渉縞は、サンプルアームの経路長が参照アームの経路長と光源のコヒーレンス長の範囲内で一致する場合に、生成される。出力ビームを評価することにより、入力放射のスペクトルを周波数の関数として導出することができる。干渉縞の周波数は、サンプルアームと参照アームの間の距離に対応する。周波数が高いほど、経路長の差が大きい。OCT光学プローブにはシングルモードファイバが使用される場合があり、蛍光及び/又は分光法にはダブルクラッドファイバが使用される場合がある。複数の情報を同時に取得するために、光学プローブを用いたOCT、蛍光及び/又は分光システム等のマルチモダリティシステムが開発されている。
【0005】
スペクトル符号化内視鏡(SEE)は、広帯域光源と、回転又は振動式の回折格子と、分光検出器とを用いて、サンプルからの空間情報を符号化する内視鏡技術である。サンプルに光を照射するとき、光は1本の照明線に沿ってスペクトル分散され、それにより、分散光が照明線の特定の位置を特定の波長で照明することになる。サンプルからの反射光が分光器で検出されると、その強度分布は、波長が空間情報を符号化する線に沿った反射率として分析される。回折格子を回転又は振動させて照明線をスキャンすることにより、サンプルの2次元画像が得られる。
【0006】
血管や食道、鼻腔等の管や腔の断面画像を得るために、光学プローブは、光ファイバロータリジョイント(FORJ)によって回転する。FORJは、ファイバ及び/又は光学プローブの一端を回転させるように機能する接合部である。一般に、FORJ内で固定ファイバと回転ファイバを分けるために、自由空間ビームカプラが組み込まれる。更に、回転中に光学プローブを同時に長手方向に直線移動させることにより、ヘリカルスキャンパターン画像を得ることができる。この直線移動は、最も一般的には、プローブの先端をガイドワイヤに沿って近位端に向かって引き戻すことによって行われるので、プルバックと呼ばれる。
【0007】
複数の情報を同時に取得するために、光学プローブを用いたOCT、蛍光及び/又は分光システム等のマルチモダリティシステムが開発されている。
【0008】
カテーテルや内視鏡を用いた蛍光システムでは、励起光がカテーテルの光ファイバに結合するときにカテーテルが光を発することがある(カテーテル背景ノイズになったり、カテーテル背景ノイズの原因になったりする場合がある)。組織等のサンプルまで励起光を送達するために、シリカコア光ファイバが使用される場合がある。しかしながら、シリカコアファイバでは、ファイバが励起される際にラマン信号が発生する(例えばStolen他の“Raman response function of silica-core fibers”(J.Opt.Soc.Am.B、第6巻、1159、1166頁(1989年6月))に記載されているように;参照によりその全体が本明細書に援用される)。ラマン散乱は、カテーテル背景ノイズの原因である。
【0009】
一部のシステムでは、カテーテル背景ノイズと組織からの蛍光とのスペクトル分離が使用されており、これには最適化されたロングパスフィルタが使用される。しかしながら、カテーテル背景ノイズが高い場合、組織からの蛍光の強度も高い。よって、ロングパスフィルタを用いて背景ノイズがスペクトル除去されると、蛍光信号も除去されてしまい、蛍光システムの信号対雑音比(SNR)が悪化することになる。
【0010】
したがって、蛍光信号の損失を生じることなく背景ノイズ(例えばカテーテル背景ノイズ)を低減及び安定化することが可能であり、かつ、標的、サンプル又は物体(例えば組織、器官、患者の一部、管等)を評価及び特性決定することが可能である、少なくとも1つのイメージング又は光学の装置/機器、システム、方法及び記憶媒体を提供することが望ましいであろう。また、高い効率と合理的な製造・保守コストで、一貫性と信頼性の高い検出及び/又は特性決定/イメージングの結果を実現するために、標的、サンプル又は物体(例えば組織、器官、患者の一部、管等)を特性決定するための、少なくとも1つの光学機器、アセンブリ又はシステムに使用される1つ以上のプローブ/カテーテル/ロボット機器の技術及び/又は構造を提供することが望ましいであろう。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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