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公開番号2025159122
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2025134574,2021065851
出願日2025-08-13,2021-04-08
発明の名称抗炎症剤、炎症老化抑制剤及び皮膚外用組成物
出願人ロート製薬株式会社
代理人弁理士法人 津国
主分類A61K 31/365 20060101AFI20251009BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明の課題は、炎症を抑制する効果があり、安全性が高く、広く化粧料等の皮膚外用組成物にも使用することができる新規の製剤を提供することである。
【解決手段】本発明は、下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、抗炎症剤、炎症老化抑制剤、又はこれらを含む皮膚外用組成物である。これらの抗炎症剤、炎症老化抑制剤、又はこれらを含む皮膚外用組成物は、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる。
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(式中、Rは、炭素数2~9のアルキル基である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、抗炎症剤。
TIFF
2025159122000005.tif
22
170
(式中、Rは、炭素数2~9のアルキル基である。)
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
表皮角化細胞の炎症を抑制する、請求項1に記載の抗炎症剤。
【請求項3】
肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、請求項1又は2に記載の抗炎症剤。
【請求項4】
外用である、請求項1から3のいずれか1項に記載の抗炎症剤。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の抗炎症剤を含有する、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、皮膚外用組成物。
【請求項6】
下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、炎症老化抑制剤。
TIFF
2025159122000006.tif
22
170
(式中、Rは、炭素数2~9のアルキル基である。)
【請求項7】
表皮角化細胞の炎症老化を抑制する、請求項6に記載の炎症老化抑制剤。
【請求項8】
肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、請求項6又は7に記載の炎症老化抑制剤。
【請求項9】
外用である、請求項6から8のいずれか1項に記載の炎症老化抑制剤。
【請求項10】
請求項6から9のいずれか1項に記載の炎症老化抑制剤を含有する、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、皮膚外用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗炎症剤、炎症老化抑制剤及び皮膚外用組成物に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚は我々の体を覆い、外界との境界を作る層状の組織である。この皮膚は、最下層である基底層から始まって、有棘層、顆粒層、角質層へと連なる4層構造から構成されている。各層に存在する大部分の細胞は、基底層から分化した角化細胞である。基底層で分裂、増殖した角化細胞は、有棘層、顆粒層を通過しながら分化し角質細胞となって、強固な架橋結合をもったケラチン蛋白線維で構成された角質層を構成し、最終的には垢として角質層から脱落する。正常な皮膚では、一番外側にある角質層がバリアとなり、肌の水分が必要以上に外に出て行くことを防ぐと共に、外界からの細菌や有害物質等の異物の侵入を防いでいる(非特許文献1)。皮膚では何らかの理由でこのバリア機能が低下すると、表面は乾燥して鱗屑や亀裂が入るため、皮膚に隙間ができ、外から細菌や有害物質などの異物が混入し、炎症を起こす原因となるといわれている(非特許文献2)。このように、バリア機能の低下と炎症は密接な関わりを持っているといえる。また、炎症により、コラーゲン繊維を分解する酵素の産生が増加するため、肌のハリの低下やしわの形成を引き起こすとも考えられている(非特許文献3)。
【0003】
また、皮膚炎の前段階の軽度の炎症は多くの人が抱えていると言われており、このような軽度の炎症が深刻化するとアトピー性皮膚炎や皮膚がんといった疾患に繋がると考えられている。また、深刻な疾患とまではいかない場合でも、炎症は肌の老化を加速させ、例えば、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下(肌の水分量の低下、乾燥)、刺激過敏、肌の赤み、色むら、くすみなどの症状の原因となることが知られている(非特許文献4)。そのため、抗炎症効果のある物質は、医薬品の有効成分としてのみならず、医薬部外品や化粧品等の分野においても必要とされている。
【0004】
一方、ラクトンはピーチ様、ココナッツ様の香りを有し、香水や化粧品のフレグランス原料、食品のフレーバー原料として広く一般的に使用されている。また、このラクトンの香料以外の機能として、例えば、生乾き臭、頭皮臭その他の悪臭の抑制機能(特許文献1~3参照)、体臭改善機能(特許文献4参照)等の臭いに対する機能が知られている。それ以外のラクトンの薬理作用としては、マウスの実験モデルにおいてγ-デカノラクトンに抗痙攣特性があることが示されているが(非特許文献5参照)、それ以外の作用については知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-221956号公報
特開2015-151531号公報
特開2015-193643号公報
特開2015-131825号公報
【非特許文献】
【0006】
生産研究、59、p124-127(2007)
日本臨床免疫学会会誌、40(6)、p416~427(2017)
オレオサイエンス、18(3)、p121-129(2018)
YAKUGAKU ZASSHI、126(9)、p677-693(2006)
Journal of Ethnopharmacology、Vol.58 No.3 Page.175-181(1997)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、炎症を抑制する効果があり、安全性が高く、広く化粧料等の皮膚外用組成物にも使用することができる新規の製剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究した結果、従来は香料として皮膚外用組成物等にも広く使用されているラクトンが、表皮角化細胞における炎症を抑制する優れた機能を有することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
【0009】
[1]下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、抗炎症剤。
TIFF
2025159122000001.tif
22
170
(式中、Rは、炭素数2~9のアルキル基である。)
[2]肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、[1]に記載の抗炎症剤。
[3]表皮角化細胞の炎症を抑制する、[1]又は[2]に記載の抗炎症剤。
[4]外用である、[1]から[3]のいずれかに記載の抗炎症剤。
[5][1]から[4]のいずれかに記載の抗炎症剤を含有する、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、皮膚外用組成物。
[6]下記式(I)で表されるラクトン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、炎症老化抑制剤。
TIFF
2025159122000002.tif
22
170
(式中、Rは、炭素数2~9のアルキル基である。)
[7]肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、[6]に記載の炎症老化抑制剤。
[8]表皮角化細胞の炎症老化を抑制する、[6]又は[7]に記載の炎症老化抑制剤。
[9]外用である、[6]から[8]のいずれかに記載の炎症老化抑制剤。
[10][6]から[9]のいずれかに記載の炎症老化抑制剤を含有する、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善するために用いられる、皮膚外用組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明の製剤は、炎症を抑制する効果があり、安全性も高いことから、広く化粧料等の皮膚外用組成物に使用することができる。そのため、本発明の製剤は、炎症老化といわれる軽度の炎症に分類される症状に対しても用いることができる。また、皮膚に炎症が起きると、皮膚環境が悪化して皮膚(頭皮も含む)の常在菌バランスが崩れ、臭いの原因となる細菌が増えることで、加齢臭、頭臭等の発生につながると考えられている。特に、頭皮においては、肌とは異なり、蒸れたり、毛髪により汚れ等がつきやすい傾向にあるため、炎症が起こり易いことから、本発明の製剤は頭皮に対しても有効である。そのため、本発明の製剤は、肌のごわつき、角層の乱れ、バリア機能低下、肌の乾燥、肌水分量の低下、刺激過敏、肌の赤み、肌の色むら、皮膚の小じわ、くすみ、キメの消失、ハリの低下、色素沈着、肌のトーンダウン、肌荒れ、加齢臭、頭臭(頭皮臭も含む)から成る群より選択される少なくとも1種の症状を予防及び/又は改善することが期待できる。本発明の製剤は、敏感肌や、季節や環境の変化、体調変化による一時的な肌荒れ、肌が敏感になった状態の、いわゆる、「ゆらぎ」肌に対しても用いることができる。そこで、本発明の製剤は、このような効果を期待した化粧料、医薬部外品等の皮膚外用組成物等に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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