TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025157946
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-16
出願番号2024060321
出願日2024-04-03
発明の名称治療効果予測システムおよび方法
出願人株式会社日立製作所,国立大学法人京都大学
代理人弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
主分類G16H 50/00 20180101AFI20251008BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】ユーザの使い勝手を向上できるようにした治療効果予測システムおよび方法を提供すること。
【解決手段】治療効果予測システム1は、入力された患者データから所定パラメータを出力する機械学習部132と、処方データと前記機械学習部により出力された所定パラメータとから、治療効果を計算する数式モデル部131と、を備え、機械学習部は、治療履歴データと、数式モデル部によって計算された治療効果との差を少なくするように学習される。これにより、正解となるデータセットを用意しなくても、機械学習部と数式モデル部とを併用して治療効果を予測することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
治療の結果を予測する治療効果予測システムであって、
入力された患者データから所定パラメータを出力する機械学習部と、
処方データと前記機械学習部により出力された前記所定パラメータとから、治療効果を計算する数式モデル部と、を備え、
前記機械学習部は、治療履歴データと、前記数式モデル部によって計算された前記治療効果との差を少なくするように学習される
治療効果予測システム。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記機械学習部は、ニューラルネットワークで構成される
請求項1に記載の治療効果予測システム。
【請求項3】
前記ニューラルネットワークの学習において、最終層の重みの調整量は、前記数式モデル部へ入力されるパラメータを微小変化させて計算する
請求項2に記載の治療効果予測システム。
【請求項4】
さらに、前記機械学習部から出力された前記所定パラメータと、治療履歴データから得られるパラメータとを表示出力させる表示出力部を備えた
請求項1に記載の治療効果予測システム。
【請求項5】
前記表示出力部は、さらに、前記数式モデル部により計算された前記治療効果と前記治療履歴データから得られた治療効果とを表示出力させる
請求項4に記載の治療効果予測システム。
【請求項6】
前記表示出力部は、さらに、前記機械学習部から出力された前記所定パラメータに基づいて、前記治療履歴データから前記所定パラメータと所定範囲内のパラメータを有する所定の治療履歴データを抽出して表示出力させる
請求項4に記載の治療効果予測システム。
【請求項7】
前記表示出力部は、さらに、前記抽出された所定の治療履歴データを治療効果の順に並べ替えるとともに、前記所定の治療履歴データに対応する処方データを表示出力させる
請求項6に記載の治療効果予測システム。
【請求項8】
前記機械学習部は複数設けられており、
前記複数の機械学習部は、前記患者データに基づいて、前記所定パラメータを分担して出力する
請求項1に記載の治療効果予測システム。
【請求項9】
前記表示出力部は、前記機械学習部から出力された前記所定パラメータのうち、指定されたパラメータを表示出力させる
請求項4に記載の治療効果予測システム。
【請求項10】
前記表示出力部は、前記機械学習部から出力された前記所定パラメータのうち、所定範囲から外れたパラメータを表示出力させる
請求項4に記載の治療効果予測システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、治療効果予測システムおよび方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
治療前及び治療中に取得した患者データ(例えば、年齢、性別、喫煙履歴、遺伝子変異、腫瘍環境中の遺伝子発現、各種の免疫割合、各種代謝物の量、CT画像情報など)を分析することで、患者体内の腫瘍や免疫機能の状態を把握し、それぞれの患者に適した医薬品や治療を提供する個別化医療、精密医療が求められている。
【0003】
非特許文献1に示すように、がん治療分野では、免疫チェックポイント阻害剤や分子標的薬といった治療薬の奏効率と、様々な患者データとの相関を導き出す方法として、機械学習モデルが注目されている。しかしながら、一般的に機械学習モデルは外挿が不得手であり、学習に用いた群と大きく異なる特徴を持つ患者に対しては予測精度を低下させる可能性がある。
【0004】
このような機械学習モデルのもたらす課題としては、例えば、放射線治療の分野において、従来の標準治療とは異なる新しい照射方法(例えば、照射線量、フラクション数、薬剤との併用など)を治療効果改善のために探索したいという目的に対して、機械学習モデルを用いて最適な照射方法を模索することは難しいという点があげられる。また、機械学習モデルは、ブラックボックスであるため結果の説明性に乏しく、非奏功と判定された場合に、適切な代替案を提示することは困難と予想される。
【0005】
このような機械学習モデルの課題に対し、非特許文献2には、数式モデルを用いた奏効率の予測方法が開示されている。数式モデルは、人類の様々な基礎研究によって明らかになった、体内の腫瘍細胞数や薬剤集積量の変化といった人体機序を記述する数式群で構成されており、治療中における病態の時間的変化を数値計算することで、治療予後を予測する。従って、なぜ治療が奏功するのか(又は、奏功しないのか)、といった原因を計算過程から分析することができ、非奏功と判定された場合でも、適切な代替案を検討できることが期待される。また、これまでに例のない処方に対しても、人体機序に基づくことで、比較的妥当性の高い予測が可能となる。
【0006】
数式モデルには、がん細胞の増殖力や、免疫作用の強さといった患者の生物学的な多様性を表す複数のパラメータを備えており、患者毎に適切なパラメータセットを設定することで初めて高精度な予測が可能となる。このような生物学的多様性は、様々な生体の機構を介して、間接的に患者データに現れると考えられている。しかしながら、人体は未だ不明な点が多く、患者データとパラメータとを結びつける数式の構築は困難である。
【0007】
この課題に対し、特許文献1では、数式モデルと機械学習モデルとのハイブリッドによる奏効率の予測モデルが開示されている。特許文献1では、患者の生物学的多様性はCT画像情報上にも現れるとの仮説にもとづき、患者のCT画像情報を機械学習モデルに入力することで数式モデル用のパラメータセットを得る。このとき、機械学習モデルの学習には正解となるパラメータセットが必要となる。特許文献1では、観測によって得られた腫瘍細胞数の時間的推移を数式モデルが最も良く再現するように、最小二乗法等によって正解のパラメータセットが決定される。腫瘍細胞数の時間的推移は、日々撮影したCT画像情報から推定される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Tan P, et al., Deep learning predicts immune checkpoint inhibitor-related pneumonitis from pretreatment computed tomography images. Front Physiol. 2022 Jul 25;13:978222
Friedrich T, Scholz M, Durante M. A Predictive Biophysical Model of the Combined Action of Radiation Therapy and Immunotherapy of Cancer. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2022 Jul 15;113(4):872-884.
【特許文献】
【0009】
WO2022/220300
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
腫瘍細胞数といった物理量の時間的推移を観測し、数式モデルが当該観測値を最も良く再現するように正解のパラメータセットを決定する方法は、医療機関によっては、実施困難な場合がある。このような物理量は、侵襲性やスループットの観点で必ずしも日々取得できるとは限らないためである。例えば、腫瘍細胞数は、特許文献1のようにCT画像情報から推定されることが一般的と考えられるが、同一患者のCT画像情報は、必ずしも日々取得されるとは限らない。また、症例によっては治療中の腫瘍体積の変化をCT画像情報から読み取りにくい場合もある。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
医療のAI化
1か月前
個人
支援システム
5か月前
個人
管理装置
4か月前
個人
対話システム
4か月前
個人
通知ぬいぐるみAIシステム
1か月前
株式会社タカゾノ
薬剤秤量装置
2か月前
株式会社タカゾノ
薬剤秤量装置
4か月前
株式会社タカゾノ
薬剤秤量装置
2か月前
株式会社タカゾノ
薬剤秤量装置
2か月前
株式会社タカゾノ
薬剤秤量装置
2か月前
株式会社タカゾノ
薬剤秤量装置
2か月前
株式会社リコー
投薬管理システム
1か月前
TOTO株式会社
健康管理システム
8日前
個人
診療の管理装置及び診療システム
2か月前
ゾーン株式会社
コンピュータシステム
5か月前
株式会社M-INT
情報処理システム
6か月前
株式会社サンクスネット
情報提供システム
4か月前
株式会社CureApp
プログラム
3か月前
株式会社 137
健康観察管理システム
4か月前
株式会社ミラボ
情報処理装置、及びプログラム
2か月前
大和ハウス工業株式会社
服薬推定システム
8日前
西川株式会社
サービス出力システム
4か月前
株式会社タカゾノ
薬剤秤量装置及び調剤システム
4か月前
合同会社フォース
オンライン診療システム
6か月前
歯っぴー株式会社
口内状態の画像診断方法
2か月前
株式会社SECRET MEDICINE
管理装置
1か月前
HITOTSU株式会社
手術管理システム1
5か月前
二九精密機械工業株式会社
健康管理要素評価支援システム
4か月前
株式会社エフアンドエフ
在宅健康チェックシステム
5か月前
株式会社サンクスネット
健康医療情報管理システム
2か月前
キラル株式会社
プログラムの提供システムおよびその方法
11日前
株式会社ジーシー
予測方法および予測システム
4か月前
日本光電工業株式会社
医療支援装置
6か月前
まちなかMEセンター株式会社
生体情報管理システム
3か月前
日本光電工業株式会社
医療支援装置
6か月前
株式会社D-solution
オンライン診療支援装置
3か月前
続きを見る