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公開番号2025157484
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-15
出願番号2025122772,2021552464
出願日2025-07-22,2020-10-16
発明の名称放射性金属標識抗体の製造方法
出願人日本メジフィジックス株式会社
代理人個人,個人
主分類C07K 16/00 20060101AFI20251007BHJP(有機化学)
要約【課題】放射性金属標識抗体の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の放射性金属標識抗体の製造方法は、放射性金属錯体と、ペプチドにより部位特異的に修飾された抗体とをクリック反応させて、放射性金属標識抗体を生成する工程を有する。クリック反応は、放射性金属錯体が備える第1原子団と、ペプチドに直接的又は間接的に連結している第2原子団との間で実行される。第2原子団は、アジドを含む原子団であるか、又はtrans-シクロオクテンを含む原子団である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
放射性金属錯体と、ペプチドにより部位特異的に修飾されたペプチド修飾抗体とをクリック反応させて、放射性金属標識抗体を生成する工程を有し、
前記クリック反応は、前記放射性金属錯体が備える第1原子団と、前記ペプチドに直接的又は間接的に連結している第2原子団との間で実行され、
前記第2原子団が、アジド基を含む原子団であるか、又はtrans-シクロオクテンを含む原子団である、放射性金属標識抗体の製造方法。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
前記ペプチドが、下記式(i)で表される、13~17アミノ酸残基からなるアミノ酸配列を含み、該ペプチドのN末端又はC末端に第2原子団を有する、請求項1に記載の放射性金属標識抗体の製造方法。
(Xa)-Xaa1-(Xb)-Xaa2-(Xc)-Xaa3-(Xd)・・・(i)
(式中、Xa、Xb、Xc及びXdは、それぞれ、連続するa個のX、連続するb個のX、連続するc個のX、及び連続するd個のXを表し、
Xは、側鎖にチオール基及びハロアセチル基のいずれも有しないアミノ酸残基であり、
a、b、c及びdはそれぞれ独立に1以上5以下の整数で、かつa+b+c+d≦14を満たし、
Xaa1及びXaa3は、それぞれ独立に、
側鎖にチオール基を有するアミノ酸に由来するアミノ酸残基を表し、かつ、ジスルフィド結合を介して結合しているか若しくはスルフィド基がリンカーを介して結合しており、又は、
一方が、側鎖にチオール基を有するアミノ酸に由来するアミノ酸残基を表し、他方が、側鎖にハロアセチル基を有するアミノ酸に由来するアミノ酸残基を表し、かつ、チオエーテル結合を介して結合しており、
Xaa2は、リシン残基、アルギニン残基、システイン残基、アスパラギン酸残基、グルタミン酸残基、2-アミノスベリン酸、又はジアミノプロピオン酸である。)
【請求項3】
リガンドと放射性金属とを反応させて、前記放射性金属錯体を形成する工程を更に含む、請求項1又は2に記載の放射性金属標識抗体の製造方法。
【請求項4】
前記リガンドと前記放射性金属とを加熱して反応させる、請求項3に記載の放射性金属標識抗体の製造方法。
【請求項5】
前記リガンドは、前記放射性金属に配位するキレート部と、前記第1原子団が結合している修飾部とを有する、請求項3又は4に記載の放射性金属標識抗体の製造方法。
【請求項6】
前記キレート部は、下記式(A)ないし(K)のいずれか一つで表される、請求項5に記載の放射性金属標識抗体の製造方法。
JPEG
2025157484000035.jpg
101
135
JPEG
2025157484000036.jpg
179
122
(式(A)中、R
11
、R
13
及びR
14
は、それぞれ独立して、-(CH



COOH、-(CH







N、-(CH



PO



、-(CH



CONH

若しくは、-(CHCOOH)(CH



COOHからなる基であり、R
12
又はR
15
の一方が、水素原子、カルボキシル基、又は、炭素数2若しくは3のカルボキシアルキル基であり、他方が、前記修飾部と結合している基であり、pが0以上3以下の整数であり、
式(B)中、R
21
、R
22
、R
23
及びR
24
は、それぞれ独立して、カルボキシル基又は、炭素数2若しくは3のカルボキシアルキル基であるが、R
21
、R
22
、R
23
又はR
24
のいずれか一の基が前記修飾部と結合している基であり、
式(C)中、R
31
、R
32
、R
33
及びR
34
は、それぞれ独立して、水素原子と2以上10以下の炭素原子とを有し、窒素原子又は酸素原子を含んでいてもよい原子団からなる基であり、R
35
は、前記修飾部と結合している基であり、
式(D)中、R
41
又はR
42
の一方が、水素原子と5以上20以下の炭素原子とを有し、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる一種以上を含む原子団からなる基であり、他方が前記修飾部と結合している基であり、
式(E)中、R
51
、R
52
、R
53
、R
54
及びR
55
は、それぞれ独立して、カルボキシル基、又は、炭素原子数が2若しくは3のカルボキシアルキル基であるが、ただし、R
51
、R
52
、R
53
【請求項7】
前記放射性金属が、
44
Sc、
51
Cr、
57
Co、
58
Co、
60
Co、
59
Fe、
67
Ga、
68
Ga、
64
Cu、
67
Cu、
89
Sr、
89
Zr、
90
Y、
99m
Tc、
103
Ru、
111
In、
153
Sm、
165
Dy、
166
Ho、
177
Lu、
186
Re、
188
Re、
198
Au、
201
Tl、
197
Hg、
203
Hg、
212
Bi、
213
Bi、
212
Pb、
227
Th又は
225
Acである、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の放射性金属標識抗体の製造方法。
【請求項8】
前記放射性金属がα線放出核種である、請求項7に記載の放射性金属標識抗体の製造方法。
【請求項9】
前記クリック反応を50℃以下に実行する、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の放射性金属標識抗体の製造方法。
【請求項10】
前記ペプチド修飾抗体が、1分子の抗体に対して、1分子又は2分子のペプチドにより部位特異的に修飾されたものである、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の放射性金属標識抗体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性金属標識抗体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
抗体は、抗体が有する標的分子に対する特異性を利用して、標的分子の検出のための試薬、診断薬、又は、疾患の治療のための医薬品として用いられている。検出性能及び治療効果の更なる向上を目的として、放射性核種や薬剤が結合した抗体に関する検討が進められている。
【0003】
特許文献1には、13~17アミノ酸残基からなるアミノ酸配列を含み、ヒト抗体と結合可能なペプチドが記載されている。同文献には、上記ペプチドが、放射性同位元素を含む錯体等の標識物質や抗がん剤等の薬剤によって修飾可能であること、及び該ペプチドと抗体との複合体を形成可能であることも記載されている。
【0004】
特許文献2には、放射性金属である
111
InのDTPA錯体によって修飾されたペプチドと、抗体との複合体が記載されている。この抗体複合体は、腫瘍に発現した標的分子に特異的に結合することも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2016/186206号パンフレット
国際公開第2017/217347号パンフレット
国際公開第2019/125982号パンフレット
【発明の概要】
【0006】
ところで、放射性金属錯体が結合した抗体を製造する際に、用いる配位子及び放射性金属の組み合わせによっては、錯体の形成効率を高めるために反応系を加熱する必要がある。しかし、この条件では、抗体が加熱変性してしまうので、目的の抗体を得ることができない。このような問題点を解決する反応条件に関して、特許文献1及び2では何ら検討されていない。
【0007】
したがって、本発明の課題は、穏和な反応条件であっても、抗体に対する放射性金属の標識効率に優れる放射性金属標識抗体の製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明は、放射性金属錯体と、ペプチドにより部位特異的に修飾された抗体とをクリック反応させて、放射性金属標識抗体を生成する工程を有し、
クリック反応は、放射性金属錯体が備える第1原子団と、ペプチドに直接的又は間接的に連結している第2原子団との間で実行され、
第2原子団が、アジド基を含む原子団であるか、又はtrans-シクロオクテンを含む原子団である、放射性金属標識抗体の製造方法を提供するものである。
【0009】
また本発明は、ペプチドにより部位特異的に修飾された放射性金属標識抗体であって、
放射性金属錯体がペプチドに直接的又は間接的に連結しており、該ペプチドと該放射性金属錯体との間に下記式(10a)で表されるトリアゾール骨格含有構造を有するか、又は該ペプチドと該放射性金属錯体との間にピリダジン骨格含有構造を有する、放射性金属標識抗体を提供するものである。
【0010】
JPEG
2025157484000001.jpg
51
72
(【0011】以降は省略されています)

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