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公開番号
2025153991
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024056741
出願日
2024-03-29
発明の名称
廃棄物処理システム、廃棄物処理方法及びクリンカ製造方法
出願人
UBE三菱セメント株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B09B
5/00 20060101AFI20251002BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】本開示は、廃棄物からクロム含有物を効果的に選別することが可能な廃棄物処理システム、廃棄物処理方法及びクリンカ製造方法を説明する。
【解決手段】廃棄物処理システムは、廃棄物を破砕する破砕機と、破砕物から鉄類を分離する磁力選別機と、破砕物から鉄類が分離された後の第1の残渣からステンレス系金属及びクロムを分離する選別部と、第1の残渣からステンレス系金属及びクロムが分離された後の第2の残渣を加熱して脱塩物を生成する加熱脱塩炉とを備える。選別部は、選別対象から磁性ステンレスを分離する磁気的選別機と、選別対象から非磁性ステンレス及びクロムを分離する金属識別選別機とを含む。磁気的選別機は、選別対象から磁性ステンレスが分離された後の処理品を金属識別選別機に供給するように構成されているか、又は、金属識別選別機によって選別対象から非磁性ステンレス及びクロムが分離された後の処理品を選別対象として処理する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
廃棄物に含まれるプラスチック材料を熱エネルギー源として用いるために前記廃棄物を選別処理する廃棄物処理システムであって、
前記廃棄物を破砕して破砕物を生成するように構成された破砕機と、
前記破砕物に対して磁力選別を行い、前記破砕物から鉄類を分離するように構成された磁力選別機と、
前記磁力選別機において前記破砕物から前記鉄類が分離された後の第1の残渣からステンレス系金属及びクロムを分離するように構成された選別部と、
前記第1の残渣から前記ステンレス系金属及びクロムが分離された後の第2の残渣を加熱して脱塩物を生成するように構成された加熱脱塩炉とを備え、
前記選別部は、
磁力選別又は渦電流選別によって選別対象から前記ステンレス系金属のうち磁性ステンレスを分離するように構成された磁気的選別機と、
選別対象から金属の種類を識別して、前記ステンレス系金属のうち非磁性ステンレス及びクロムを分離するように構成された金属識別選別機とを含み、
前記磁気的選別機は、選別対象から前記磁性ステンレスが分離された後の処理品を前記金属識別選別機に供給するように構成されているか、又は、前記金属識別選別機によって選別対象から前記非磁性ステンレス及びクロムが分離された後の処理品を選別対象として処理するように構成されている、廃棄物処理システム。
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【請求項2】
前記磁力選別機によって前記破砕物から前記鉄類が分離された後の前記第1の残渣の比重差を利用して、前記第1の残渣を重産物と軽産物とに分離するように構成された比重差選別機をさらに備え、
前記選別部は、前記比重差選別機によって選別された前記軽産物から前記ステンレス系金属及びクロムを分離するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
廃棄物に含まれるプラスチック材料を熱エネルギー源として用いるために前記廃棄物を選別処理する廃棄物処理システムであって、
前記廃棄物を破砕して破砕物を生成するように構成された破砕機と、
前記破砕物に対して磁力選別を行い、前記破砕物から鉄類を分離するように構成された磁力選別機と、
前記破砕物から前記鉄類が分離された後の残渣を加熱して脱塩物を生成するように構成された加熱脱塩炉と、
前記脱塩物からステンレス系金属及びクロムを分離するように構成された選別部とを備え、
前記選別部は、
磁力選別又は渦電流選別によって選別対象から前記ステンレス系金属のうち磁性ステンレスを分離するように構成された磁気的選別機と、
選別対象から金属の種類を識別して、前記ステンレス系金属のうち非磁性ステンレス及びクロムを分離するように構成された金属識別選別機とを含み、
前記磁気的選別機は、選別対象から前記磁性ステンレスが分離された後の処理品を前記金属識別選別機に供給するように構成されているか、又は、前記金属識別選別機によって選別対象から前記非磁性ステンレス及びクロムが分離された後の処理品を選別対象として処理するように構成されている、廃棄物処理システム。
【請求項4】
前記選別部によって前記脱塩物からステンレス系金属及びクロムが分離された後の別の残渣を粉砕するように構成された竪型粉砕機をさらに備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
廃棄物に含まれるプラスチック材料を熱エネルギー源として用いるために前記廃棄物を選別処理する廃棄物処理方法であって、
前記廃棄物を破砕して破砕物を生成する第1の工程と、
前記破砕物に対して磁力選別機によって磁力選別を行い、前記破砕物から鉄類を分離する第2の工程と、
前記磁力選別機において前記破砕物から前記鉄類が分離された後の第1の残渣から、選別部によってステンレス系金属及びクロムを分離する第3の工程と、
前記第1の残渣から前記ステンレス系金属及びクロムが分離された後の第2の残渣を加熱脱塩炉によって加熱して、脱塩物を生成する第4の工程とを含み、
第3の工程は、
磁気的選別機を用いた磁力選別又は渦電流選別によって、選別対象から前記ステンレス系金属のうち磁性ステンレスを分離する第1のサブ工程と、
金属識別選別機を用いて、選別対象から金属の種類を識別して、前記ステンレス系金属のうち非磁性ステンレス及びクロムを分離する第2のサブ工程とを含み、
前記第1のサブ工程の後に前記第2のサブ工程が実行されるか、又は、前記第2のサブ工程の後に前記第1のサブ工程が実行される、廃棄物処理方法。
【請求項6】
廃棄物に含まれるプラスチック材料を熱エネルギー源として用いるために前記廃棄物を選別処理する廃棄物処理方法であって、
前記廃棄物を破砕して破砕物を生成する第1の工程と、
前記破砕物に対して磁力選別機によって磁力選別を行い、前記破砕物から鉄類を分離する第2の工程と、
前記破砕物から前記鉄類が分離された後の残渣を加熱脱塩炉によって加熱して、脱塩物を生成する第3の工程と、
前記脱塩物から選別部によってステンレス系金属及びクロムを分離する第4の工程とを含み、
第4の工程は、
磁気的選別機を用いた磁力選別又は渦電流選別によって、選別対象から前記ステンレス系金属のうち磁性ステンレスを分離する第1のサブ工程と、
金属識別選別機を用いて、選別対象から金属の種類を識別して、前記ステンレス系金属のうち非磁性ステンレス及びクロムを分離する第2のサブ工程とを含み、
前記第1のサブ工程の後に前記第2のサブ工程が実行されるか、又は、前記第2のサブ工程の後に前記第1のサブ工程が実行される、廃棄物処理方法。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の方法によって前記廃棄物から選別された前記プラスチック材料を熱エネルギー源としてキルン設備で用いて、前記キルン設備においてセメント原料を加熱することを含む、クリンカ製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、廃棄物処理システム、廃棄物処理方法及びクリンカ製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
シュレッダーダスト、自動車シュレッダーダスト、通常の廃プラスチック類(ここでは、シュレッダーダスト及び自動車シュレッダーダスト以外の通常の廃プラスチック類をいい、例えば、建設工事現場で発生する建設系廃プラスチックや都市ゴミなどを含む。)などの廃棄物から金属類を回収し、プラスチック材料を熱エネルギー源として工場等の設備で用いることにより、環境負荷の低減を図りつつ廃棄物の有効利用が行われている。例えば、特許文献1は、シュレッダーダストのリサイクル方法を開示している。なお、本書において、シュレッダーダストを「SR」(Shredder Residue)と称することがある。本書において、自動車シュレッダーダストを「ASR」(Automobile Shredder Residue)と称することがある。本書において、通常の廃プラスチック類とは、SR及びASR以外の廃プラスチック類(例えば、建設工事現場で発生する建設系廃プラスチックや都市ゴミなどを含む。)をいい、通常の廃プラスチック類を「通常廃プラ」と称することがある。
【0003】
特許文献1のリサイクル方法は、SRを加熱処理して脆化させることと、脆化SRを篩い分けなどにより所定の大きさ未満の小脆化SRに分別することと、小脆化SRから磁力選別機によって磁着物を除去することと、磁着物の除去後の小脆化SRからエアテーブルによって、重産物として貴金属を回収することとを含む。篩い分けなどにより脆化SRから小脆化SRが分離された後の大脆化SRは、金属選別機によって金属と残渣とに分離される。残渣は、脱塩処理後に熱エネルギー源として利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-034143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、廃棄物からクロム含有物を効果的に選別することが可能な廃棄物処理システム、廃棄物処理方法及びクリンカ製造方法を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
廃棄物処理システムの一例は、廃棄物に含まれるプラスチック材料を熱エネルギー源として用いるために廃棄物を選別処理する廃棄物処理システムであって、廃棄物を破砕して破砕物を生成するように構成された破砕機と、破砕物に対して磁力選別を行い、破砕物から鉄類を分離するように構成された磁力選別機と、磁力選別機において破砕物から鉄類が分離された後の第1の残渣からステンレス系金属及びクロムを分離するように構成された選別部と、第1の残渣からステンレス系金属及びクロムが分離された後の第2の残渣を加熱して脱塩物を生成するように構成された加熱脱塩炉とを備える。選別部は、磁力選別又は渦電流選別によって選別対象からステンレス系金属のうち磁性ステンレスを分離するように構成された磁気的選別機と、選別対象から金属の種類を識別して、ステンレス系金属のうち非磁性ステンレス及びクロムを分離するように構成された金属識別選別機とを含む。磁気的選別機は、選別対象から磁性ステンレスが分離された後の処理品を金属識別選別機に供給するように構成されているか、又は、金属識別選別機によって選別対象から非磁性ステンレス及びクロムが分離された後の処理品を選別対象として処理するように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る廃棄物処理システム、廃棄物処理方法及びクリンカ製造方法によれば、廃棄物からクロム含有物を効果的に選別することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、クリンカ製造設備の一例を概略的に示す図である。
図2は、竪型粉砕機の一例を概略的に示す部分断面図である。
図3は、懸念点を検討するに際してのクリンカ製造設備の一例を概略的に示す図である。
図4は、SR及びASRの素材構成及びクロム含有率の一例を示す表である。
図5は、SR及びASRにおけるクロム含有物の内訳及びそれらのクロム含有量の一例を示すグラフである。
図6は、各選別工程におけるクロム含有物の存在割合の一例を示す図である。
図7は、クリンカ製造設備の他の例を概略的に示す図である。
図8は、クリンカ製造設備の他の例を概略的に示す図である。
図9は、クリンカ製造設備の他の例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。なお、本明細書において、図の上、下、右、左というときは、図中の符号の向きを基準とすることとする。
【0010】
図1及び図2を参照して、クリンカ製造設備1の一例について説明する。クリンカ製造設備1は、セメント製造設備の一部であり、図1に例示されるように、セメント原料W1からセメントクリンカW2(クリンカ)を製造するための装置である。クリンカ製造設備1は、廃棄物処理システム10と、キルン設備2とを備える。
(【0011】以降は省略されています)
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