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公開番号2025153751
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056371
出願日2024-03-29
発明の名称濾過装置、およびタンク装置
出願人ヤマシンフィルタ株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 29/11 20060101AFI20251002BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】従来に比べてより簡易な手法で、気泡を多く含む作動油が油圧ポンプに吸入されることを抑制する。
【解決手段】第1濾過装置11は、作動油200を貯留するタンク31の内部に配置されるハウジング111と、ハウジング111に収容され、中心軸が天地方向に伸びた円筒状の濾材112と、濾材112により濾過される作動油200をハウジング111の内部に流入させる流入部113と、流入部113よりも天地方向の地側に配置され、濾材112により濾過された作動油200をハウジング111の外部に流出させる流出部114と、流出部114から流出した作動油200を、天地方向の地側から天側へ流動するように誘導する傘状または略傘状の誘導部材115とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
作動油を貯留するタンクの内部に配置されるハウジングと、
前記ハウジングに収容され、中心軸が前記タンクの天地方向に伸びた円筒状の濾材と、
前記濾材により濾過される前記作動油を前記ハウジングの内部に流入させる流入部と、
前記流入部よりも前記天地方向の地側に配置され、前記濾材により濾過された前記作動油を前記ハウジングの外部に流出させる流出部と、
前記流出部から流出した前記作動油を、前記天地方向の地側から天側へ流動するように誘導する傘状または略傘状の誘導部材と、
を備えることを特徴とする濾過装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記誘導部材は、前記流出部から外部に流出した前記作動油が、前記天地方向の地側に移動することを抑制する第1抑制壁と、当該第1抑制壁と連続し、当該作動油が前記濾材の半径方向の外側に移動することを抑制する第2抑制壁とを有することを特徴とする、
請求項1に記載の濾過装置。
【請求項3】
前記第2抑制壁の前記天地方向の天側の端部が、当該第2抑制壁の前記天地方向の地側の端部よりも半径方向の外側に位置することを特徴とする、
請求項2に記載の濾過装置。
【請求項4】
前記第2抑制壁の前記天地方向の天側の端部の中心軸に対する半径方向の距離が一定でないことを特徴とする、
請求項2に記載の濾過装置。
【請求項5】
前記流出部は、前記作動油を通過させて外部に流出させる流出口が形成された、前記濾材の中心軸と略同軸上に配置された円筒状の部材であることを特徴とする、
請求項1に記載の濾過装置。
【請求項6】
前記流出口が、前記円筒状の部材の少なくとも一部に形成された、当該円筒状の部材を半径方向に貫通する貫通孔の群であることを特徴とする、
請求項5に記載の濾過装置。
【請求項7】
前記貫通孔の群が、前記円筒状の部材の中心軸を中心とする中心角が180度以下の円周面に形成されていることを特徴とする、
請求項6に記載の濾過装置。
【請求項8】
前記貫通孔の群が、前記円筒状の部材の前記天地方向の地側の円周面に形成されていることを特徴とする、
請求項6に記載の濾過装置。
【請求項9】
作動油を貯留するタンクと、当該タンクの内部の天地方向の天側に配置され、当該タンクに流入する当該作動油を濾過する第1濾過装置と、当該タンクの内部の天地方向の地側に配置され、当該タンクに貯留された当該作動油をさらに濾過して当該タンクの外部に流出させる第2濾過装置とを備え、
前記第1濾過装置が、
前記作動油に浸漬されたハウジングと、
前記ハウジングに収納され、中心軸が前記天地方向に伸びた円筒状の濾材と、
前記作動油を前記ハウジングの内部に流入させる流入部と、
前記流入部よりも前記天地方向の地側に配置され、前記濾材により濾過された前記作動油を外部に流出させる流出部と、
前記流出部から流出した前記作動油を、前記天地方向の地側から天側へ流動するように誘導する傘状または略傘状の誘導部材と、
を有することを特徴とするタンク装置。
【請求項10】
前記流出部は、前記作動油を通過させて外部に流出させる流出口が形成された、前記濾材の中心軸と略同軸上に配置された円筒状の部材であり、
前記流出口が、前記円筒状の部材の円周面のうち、前記第2濾過装置に対向しない面に形成された、当該円筒状の部材を半径方向に貫通する貫通孔の群であることを特徴とする、
請求項9に記載のタンク装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、濾過装置、およびタンク装置に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
建設機械等の油圧装置の動作に関わる作動油を循環させる油圧回路には、作動油を清浄な状態に保つためのフィルタが配置されている。例えば、油圧回路に設けられた、作動油を貯留する作動油タンクの内部には、油圧回路を循環して作動油タンクに戻ってきた作動油を濾過することで油圧回路全体の清浄度を管理するリターンフィルタと、リターンフィルタにより濾過され作動油タンクの内部に流出した作動油を濾過して作動油タンクの外部に流出させるサクションフィルタとが配置されている。サクションフィルタにより濾過されて作動油タンクの外部に流出した作動油は、油圧ポンプに吸入されて再び油圧回路内を循環する。
油圧回路を循環して作動油タンクに戻ってくる作動油には気泡が含まれている場合がある(エアレーション)。気泡を多く含む作動油が油圧ポンプに吸入されると、油圧ポンプから作動油を吐出する際の圧力が下がってしまうことがある。このため、特許文献1には、リターンフィルタにより濾過された作動油の流れを旋回流に変化させ、作動油に含まれる気泡を旋回流の中心部に集めて作動油タンクの内部の上方に流す技術が提案されている。
このような技術では、後方下がりに傾斜した左側羽根部と、前方下がりに傾斜した右側羽根部とを有する旋回流形成部材に作動油を衝突させ、作動油の流れを旋回流に変化させることで、作動油に含まれる気泡を旋回流の中心部に集める。旋回流の中心部に集まった気泡は、パイプ状の気泡流路部材を通って作動油タンクの内部の上方に流れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-45923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、リターンフィルタにより濾過された作動油の流れを旋回流に変化させて、作動油タンクの内部の上方に流そうとすると、作動油タンクの内部に上述のような大掛かりな装置を配置することになり、コストが嵩む要因となる。このため、より簡易な手法により、気泡を多く含む作動油がポンプに吸入されることを抑制できる技術の開発が望まれていた。
本発明の目的は、従来に比べてより簡易な手法で、気泡を多く含む作動油がポンプに吸入されることを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的のもと完成させた本発明の濾過装置は、作動油を貯留するタンクの内部に配置されるハウジングと、前記ハウジングに収容され、中心軸が前記タンクの天地方向に伸びた円筒状の濾材と、前記濾材により濾過される前記作動油を前記ハウジングの内部に流入させる流入部と、前記流入部よりも前記天地方向の地側に配置され、前記濾材により濾過された前記作動油を前記ハウジングの外部に流出させる流出部と、前記流出部から流出した前記作動油を、前記天地方向の地側から天側へ流動するように誘導する傘状または略傘状の誘導部材と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記誘導部材は、前記流出部から外部に流出した前記作動油が、前記天地方向の地側に移動することを抑制する第1抑制壁と、当該第1抑制壁と連続し、当該作動油が前記濾材の半径方向の外側に移動することを抑制する第2抑制壁とを有することを特徴としてもよい。
また、前記第2抑制壁の前記天地方向の天側の端部が、当該第2抑制壁の前記天地方向の地側の端部よりも半径方向の外側に位置することを特徴としてもよい。
また、前記第2抑制壁の前記天地方向の天側の端部の中心軸に対する半径方向の距離が一定でないことを特徴としてもよい。
また、前記流出部は、前記作動油を通過させて外部に流出させる流出口が形成された、前記濾材の中心軸と略同軸上に配置された円筒状の部材であることを特徴としてもよい。
また、前記流出口が、前記円筒状の部材の少なくとも一部に形成された、当該円筒状の部材を半径方向に貫通する貫通孔の群であることを特徴としてもよい。
また、前記貫通孔の群が、前記円筒状の部材の中心軸を中心とする中心角が180度以下の円周面に形成されていることを特徴としてもよい。
また、前記貫通孔の群が、前記円筒状の部材の前記天地方向の地側の円周面に形成されていることを特徴としてもよい。
また、本発明のタンク装置は、作動油を貯留するタンクと、当該タンクの内部の天地方向の天側に配置され、当該タンクに流入する当該作動油を濾過する第1濾過装置と、当該タンクの内部の天地方向の地側に配置され、当該タンクに貯留された当該作動油をさらに濾過して当該タンクの外部に流出させる第2濾過装置とを備え、前記第1濾過装置が、前記作動油に浸漬されたハウジングと、前記ハウジングに収納され、中心軸が前記天地方向に伸びた円筒状の濾材と、前記作動油を前記ハウジングの内部に流入させる流入部と、前記流入部よりも前記天地方向の地側に配置され、前記濾材により濾過された前記作動油を外部に流出させる流出部と、前記流出部から流出した前記作動油を、前記天地方向の地側から天側へ流動するように誘導する傘状または略傘状の誘導部材と、を有することを特徴とする。
ここで、前記流出部は、前記作動油を通過させて外部に流出させる流出口が形成された、前記濾材の中心軸と略同軸上に配置された円筒状の部材であり、前記流出口が、前記円筒状の部材の円周面のうち、前記第2濾過装置に対向しない面に形成された、当該円筒状の部材を半径方向に貫通する貫通孔の群であることを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の濾過装置によれば、傘状または略傘状の誘導部材が、流出部から流出した作動油をタンクの天地方向の地側から天側へ流動するように誘導するので、従来に比べてより簡易な手法で、気泡を多く含む作動油がポンプに吸入されることを抑制できる。
本発明のタンク装置によれば、タンク内に配置された第1濾過装置を構成する傘状または略傘状の誘導部材が、第1濾過装置の流出部から流出した作動油をタンクの天地方向の地側から天側へ流動するように誘導するので、従来に比べてより簡易な手法で、気泡を多く含む作動油がポンプに吸入されることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施の形態にかかるタンク装置を含む油圧回路の構成の一例を示す図である。
(A)および(B)は、本実施の形態にかかる第1濾過装置の構成の一例を示す図である。
図2(A)および(B)に示す第1濾過装置からタンク内に流出した作動油が移動する様子を矢印の向きで表した図である。
第1濾過装置が構成要素として誘導部材を含まない場合の例を示す図である。
(A)乃至(D)は、本実施の形態にかかる図3の第1濾過装置の流出部および誘導部材の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<油圧回路の構成>
図1は、本実施の形態にかかるタンク装置10を含む油圧回路1の構成の一例を示す図である。以下において、天地方向とは、タンク装置10を構成するタンク31の天面と底面とを結ぶ方向のことをいう。以下、タンク31の天面と底面とを結ぶ方向における天面側のことを「天地方向の天側」といい、タンク31の天面と底面とを結ぶ方向における底面側のことを「天地方向の地側」という。
【0009】
油圧回路1は、建設機械等の油圧装置の動作に関わる作動油200を循環させる油圧回路である。油圧回路1は、油圧回路1内を循環する作動油200を一時的に貯留して清浄な状態を保つためのタンク装置10と、タンク装置10から流出した作動油200を吸入して吐出することで油圧回路1内に作動油200を循環させる油圧ポンプ等のポンプ41と、油圧装置の作業に用いられる作業用油圧回路51とを含む。作業用油圧回路51には、例えば、建設機械の作業時に用いられる油圧シリンダ用油圧回路、建設機械の移動時に用いられる走行用油圧回路、建設機械の旋回時に用いられる旋回用油圧回路などが含まれる。
【0010】
(タンク装置)
タンク装置10は、作動油200を貯留するタンク31と、タンク31の内部に配置された、第1濾過装置11と、第2濾過装置21とを備える。タンク31には、油面201により示される量の作動油200が貯留されている。なお、油面201に対して天地方向の天側には空気が満たされている。
(【0011】以降は省略されています)

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