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公開番号2025153441
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055929
出願日2024-03-29
発明の名称コンプレッションリング、コンプレッションリングの組み合わせ、及びリング本体
出願人TPR株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類F16J 9/20 20060101AFI20251002BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】本発明の目的は、コンプレッションリングの呼び径が比較的大きい内燃機関のピストンに装着されるコンプレッションリングに関し、リング張力の増加を抑制しつつ追従性を向上させ、且つブローバイガスの増加を抑制することが可能な技術を提供することである。
【解決手段】コンプレッションリングは、ピストンに形成されたリング溝に装着されるリング本体であって、内周面に径方向の外周側に向かって凹む内周溝が形成されたリング本体と、リング溝においてリング本体より径方向の内周側に配置され、リング本体の内周溝に当接し、リング本体を径方向の外周側に付勢するコイルエキスパンダと、を有する。また、リング本体がスチール製である。そして、コンプレッションリングの呼び径(d1)をリング本体の径方向の厚さ(a1)で除した値(d1/a1)が57.0以下である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
コンプレッションリングの呼び径(d1)が100mmから240mmの内燃機関のピストンに装着されるコンプレッションリングであって、
前記ピストンに形成されたリング溝に装着されるリング本体であって、内周面に径方向の外周側に向かって凹む内周溝が形成されたリング本体と、
前記リング溝において前記リング本体より径方向の内周側に配置され、前記リング本体の前記内周溝に当接し、前記リング本体を径方向の外周側に付勢するコイルエキスパンダと、
を有し、
前記リング本体がスチール製であり、
前記コンプレッションリングの呼び径(d1)を前記リング本体の径方向の厚さ(a1)で除した値(d1/a1)が57.0以下である、
コンプレッションリング。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記リング本体の前記内周溝に前記コイルエキスパンダが当接した状態では、前記リング本体の外周面における最外周部から前記コイルエキスパンダの最内周部までの径方向の距離が前記コンプレッションリングの呼び径の1/25以下である、
請求項1に記載のコンプレッションリング。
【請求項3】
前記リング本体の内周面における前記内周溝の深さが0.15mm以上である、
請求項1に記載のコンプレッションリング。
【請求項4】
前記リング本体の内周面において、前記内周溝は、前記リング本体の幅寸法の略中央部に形成されており、
前記リング本体の内周面において前記リング本体の軸方向における前記内周溝を挟んだ両側に形成される前記内周溝以外の部分の片側の幅が、0.4mm以上且つ前記リング本体の幅の1/4以下である、
請求項1に記載のコンプレッションリング。
の前記内周溝
【請求項5】
前記リング本体の内周面において、前記内周溝の、全周における前記リング本体の軸方向の溝中心の位置ずれが0.1mm以下である、
請求項1に記載のコンプレッションリング。
【請求項6】
前記リング本体の内周面に形成された前記内周溝の周長方向に直交する断面形状が、弓形状、台形状、又は、側面がテーパ状且つ底面がR形状である形状のいずれかである、
請求項1に記載のコンプレッションリング。
【請求項7】
コンプレッションリングの呼び径が100mmから240mmの内燃機関のピストンにおける複数のリング溝それぞれに装着される複数のコンプレッションリングの組み合わせであって、
前記複数のコンプレッションリングのうち少なくとも一つが請求項1から6のいずれか一項に記載のコンプレッションリングである、
複数のコンプレッションリングの組み合わせ。
【請求項8】
コンプレッションリングの呼び径(d1)が100mmから240mmの内燃機関のピストンに装着されるコンプレッションリングのリング本体であって、
内周面に径方向の外周側に向かって凹む内周溝が形成され、
前記ピストンに形成されたリング溝に装着された状態では、前記リング溝において前記
リング本体より径方向の内周側に配置され前記リング本体を径方向の外周側に付勢するコイルエキスパンダが前記内周溝に当接し、
スチール製であって、
前記コンプレッションリングの呼び径(d1)を前記リング本体の径方向の厚さ(a1)で除した値(d1/a1)が57.0以下である、
コンプレッションリングのリング本体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、内燃機関のピストンに装着されるコンプレッションリングに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
一般的な自動車に搭載される内燃機関は、コンプレッションリング(圧力リング)とオイルリングとを含むピストンリングの組み合わせをピストンに装着した構成を採用している。ピストンの軸方向において、コンプレッションリングが燃焼室側に設けられ、オイルリングがクランク室側に設けられ、これらがシリンダ内壁面を摺動することで機能を発揮する。オイルリングは、シリンダ内壁面に付着した余分なエンジンオイル(潤滑油)をクランク側に掻き落とすことでオイルの燃焼室側への流出(オイル上がり)を抑制するオイルシール機能や、潤滑油膜がシリンダ内壁面に適切に保持されるようにオイル量を調整することで内燃機関の運転に伴うピストンの焼き付きを防止する機能を有する。コンプレッションリングは、気密を保持することで燃焼室側からクランク室側への燃焼ガスの流出(ブローバイ)を抑制するガスシール機能や、オイルリングが掻き落とし切れなかった余分なオイルを掻き落とすことでオイル上がりを抑制するオイルシール機能を有する。
【0003】
また、特許文献1には、高出力ディーゼル機関用のコンプレッションリングとして、アウターリングとエキスパンダとを備えるピストンリングが開示されている。エキスパンダはNi基合金製であり、コイル状の形状を有している。そして、エキスパンダが、アウターリングの内周側に当接するように配置され、アウターリングに張力を付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-124999号公報
特開2015-108417号公報
特許6475416号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンプレッションリングの呼び径が比較的大きい(例えば、100-240mm)内燃機関では、コンプレッションリングの呼び径が比較的小さい内燃機関に比べてピストンのストローク量が大きくなる。そのため、コンプレッションリングの呼び径が比較的大きい内燃機関のピストンに装着されるコンプレッションリングについては、シリンダの内壁面への追従性を向上させることが求められる。ここで、コンプレッションリングの追従性を向上させるためには、コンプレッションリングのリング張力を増大させることが考えられる。しかしながら、コンプレッションリングのリング張力が大きくなると、コンプレッションリングがシリンダの内壁面を摺動する際の摩擦力が過剰に増大してしまう虞がある。
【0006】
また、コンプレッションリングの追従性を向上させるために、例えば特許文献1に開示されているような、リング本体(アウターリング)の内周側にエキスパンダを配置する構造を採用することも考えられる。しかしながら、コンプレッションリングの呼び径が比較的大きい内燃機関のピストンに装着されるコンプレッションリングに当該構造を採用した場合、ブローバイガスの増加抑制の観点において改良の余地があった。
【0007】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、コンプレッションリングの呼び径が比較的大きい内燃機関のピストンに装着されるコンプレッション
リングに関し、リング張力の増加を抑制しつつ追従性を向上させ、且つブローバイガスの増加を抑制することが可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様に係るコンプレッションリングは、コンプレッションリングの呼び径(d1)が100mmから240mmの内燃機関のピストンに装着されるコンプレッションリングであって、前記ピストンに形成されたリング溝に装着されるリング本体であって、内周面に径方向の外周側に向かって凹む内周溝が形成されたリング本体と、前記リング溝において前記リング本体より径方向の内周側に配置され、前記リング本体の前記内周溝に当接し、前記リング本体を径方向の外周側に付勢するコイルエキスパンダと、を有し、前記リング本体がスチール製であり、前記コンプレッションリングの呼び径(d1)を前記リング本体の径方向の厚さ(a1)で除した値(d1/a1)が57.0以下である。
【0009】
本発明の第一の態様に係るコンプレッションリングにおいては、前記リング本体の前記内周溝に前記コイルエキスパンダが当接した状態では、前記リング本体の外周面における最外周部から前記コイルエキスパンダの最内周部までの径方向の距離が前記コンプレッションリングの呼び径の1/25以下であってもよい。
【0010】
本発明の第一の態様に係るコンプレッションリングにおいては、前記リング本体の内周面における前記内周溝の深さが0.15mm以上であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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