TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025152703
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024054733
出願日2024-03-28
発明の名称熱可塑性ポリイミドフィルム、多層ポリイミドフィルム、およびフレキシブル金属張積層板
出願人株式会社カネカ
代理人
主分類B32B 27/34 20060101AFI20251002BHJP(積層体)
要約【課題】本発明は、金属層との接着特性を確保しつつ誘電正接を低減できる上、生産性に優れる多層ポリイミドフィルム及びその製造方法、並びに当該多層ポリイミドフィルムを用いた金属張積層板を提供する。
【解決手段】
多層ポリイミドフィルム(10)は、非熱可塑性ポリイミド層(11)と、非熱可塑性ポリイミド層(11)の少なくとも片面に配置された、ポリイミドを含む接着層(12)とを有する。接着層(12)は、5%熱重量分解温度が570℃以上かつ360℃での貯蔵弾性率が100MPa以下である。接着層(12)に含まれるポリイミドは、ピロメリット酸二無水物残基及び3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基からなる群より選択される一種以上のテトラカルボン酸二無水物残基と、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基及びp-フェニレンジアミン残基からなる群より選択される一種以上のジアミン残基とを有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
非熱可塑性ポリイミド層と、前記非熱可塑性ポリイミド層の少なくとも片面に配置された、ポリイミドを含む接着層とを有する多層ポリイミドフィルムであって、前記接着層は5%熱重量分解温度が570℃以上かつ360℃での貯蔵弾性率が100MPa以下であり、前記接着層に含まれる前記ポリイミドは、ピロメリット酸二無水物残基及び3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基からなる群より選択される一種以上のテトラカルボン酸二無水物残基と、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基及びp-フェニレンジアミン残基からなる群より選択される一種以上のジアミン残基とを有する、多層ポリイミドフィルム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記接着層は、前記非熱可塑性ポリイミド層の両面に配置されている、請求項1に記載の多層ポリイミドフィルム。
【請求項3】
前記接着層は、第三級アミンを1質量ppm以上の含有率で含む、請求項1に記載の多層ポリイミドフィルム。
【請求項4】
前記非熱可塑性ポリイミド層は、第三級アミンを1質量ppm以上の含有率で含む、請求項1に記載の多層ポリイミドフィルム。
【請求項5】
前記接着層は、温度100℃以上420℃以下の範囲において、融解ピークを有しない請求項1に記載の多層ポリイミドフィルム。
【請求項6】
前記接着層に含まれる前記ポリイミドの構造は、ポリマー構造単位あたりの酸素濃度は18mol%以上である、請求項1に記載の多層ポリイミドフィルム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の多層ポリイミドフィルムと、前記多層ポリイミドフィルムの少なくとも一方の前記接着層の主面に配置された金属層とを有する、金属張積層板。
【請求項8】
非熱可塑性ポリイミド層と、前記非熱可塑性ポリイミド層の少なくとも片面に配置された、ポリイミドを含む接着層とを有する多層ポリイミドフィルムの製造方法であって、ポリアミド酸を含む接着層形成用溶液とを、共押出-流延塗布法により支持体上に塗布する塗布工程と、前記塗布工程で得られた塗布膜を乾燥させて自己支持性を有するゲルフィルムを形成するゲルフィルム形成工程と、前記ゲルフィルム形成工程で得られた前記ゲルフィルムを、最高温度360℃以上の条件で加熱して、前記非熱可塑性ポリイミド層形成用溶液中の前記ポリアミド酸及び前記接着層形成用溶液中の前記ポリアミド酸をイミド化するイミド化工程とを備え、前記塗布工程において、前記接着層形成用溶液に含まれる前記ポリアミド酸は、ピロメリット酸二無水物残基と、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基と、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基と、p-フェニレンジアミン残基とを有し、接着層は、5%熱重量分解温度が570℃以上かつ360℃での貯蔵弾性率が100MPa以下である多層ポリイミドフィルムの製造方法。
【請求項9】
前記接着層は、温度100℃以上420℃以下の範囲において融解ピークを有しない、請求項8に記載の多層ポリイミドフィルムの製造方法。
【請求項10】
前記接着層の構造は、ポリマー構造単位あたりの酸素濃度は18mol%以上である、請求項8または請求項9のいずれか一項に記載の多層ポリイミドフィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性ポリイミドフィルム、多層ポリイミドフィルム、およびフレキシブル金属張積層板の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン、タブレットパソコン、ノートパソコン等を中心としたエレクトロニクス製品の需要拡大に伴い、フレキシブルプリント配線板(以下、「FPC」と記載することがある)の需要が伸びている。中でも、接着層として熱可塑性ポリイミド層を含む多層ポリイミドフィルムを材料として使用したFPCは、耐熱性及び屈曲性に優れることから需要が更に伸びることが期待される。
【0003】
耐熱性の向上した多層ポリイミドフィルムを使用したFPCは車載用途への拡大も期待できる。車載用途への適応はエレクトロニクス製品以上の耐熱性を必要としており、また長期信頼性の確保も必要である。
【0004】
一般にポリイミドの耐熱性を向上させると接着層に使用している熱可塑性ポリイミドの可塑性が失われ、接着層としての機能が発現されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-24470号公報
特開2016-187893号公報
WO2022/080314公報
【0006】
特許文献1では脂肪族ジアミンを用いることで熱可塑性を付与しているが脂肪族ジアミンは分解しやすく信頼性が必要な箇所での使用は困難である。特許文献2ではシロキサンを有するモノマーでの改善を行っているが環状シロキサンの発生等で信頼性の必要な部材への使用困難である。特許文献3では側鎖にメチル基があるジアミンを使用しているため長期耐熱性が必要な用途への使用は困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこれらの課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、金属層との接着特性を確保しつつ誘電正接を低減できる上、生産性に優れる多層ポリイミドフィルム及びその製造方法、並びに当該多層ポリイミドフィルムを用いた金属張積層板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記手段により上記課題を解決できることを見出した。
【0009】
本発明に係る多層ポリイミドフィルムは、多層ポリイミドフィルム。非熱可塑性ポリイミド層と、前記非熱可塑性ポリイミド層の少なくとも片面に配置された、ポリイミドを含む接着層とを有する多層ポリイミドフィルムであって、前記接着層は5%熱重量分解温度が570℃以上かつ360℃での貯蔵弾性率が100MPa以下であり、前記接着層に含まれる前記ポリイミドは、ピロメリット酸二無水物残基及び3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基からなる群より選択される一種以上のテトラカルボン酸二無水物残基と、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基及びp-フェニレンジアミン残基からなる群より選択される一種以上のジアミン残基とを有する。
【0010】
本発明の一実施形態に係る多層ポリイミドフィルムでは、前記接着層が、前記非熱可塑性ポリイミド層の両面に配置されている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社カネカ
飲料
9日前
株式会社カネカ
飲料
9日前
株式会社カネカ
抗菌剤
20日前
株式会社カネカ
医療用具
13日前
株式会社カネカ
積層装置
17日前
株式会社カネカ
製膜装置
13日前
株式会社カネカ
製膜装置
13日前
株式会社カネカ
塗布装置
17日前
株式会社カネカ
カテーテル
6日前
株式会社カネカ
カテーテル
8日前
株式会社カネカ
正極活物質
17日前
株式会社カネカ
カテーテル
7日前
株式会社カネカ
カテーテル
7日前
株式会社カネカ
カテーテル
7日前
株式会社カネカ
カテーテル
7日前
株式会社カネカ
汎用かつら
28日前
株式会社カネカ
カテーテル
13日前
株式会社カネカ
カテーテル
13日前
株式会社カネカ
カテーテル
13日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
27日前
株式会社カネカ
シーリング材
6日前
株式会社カネカ
酵母含有菓子
8日前
株式会社カネカ
生体内留置具
13日前
株式会社カネカ
樹脂チューブ
27日前
株式会社カネカ
医療用具セット
9日前
株式会社カネカ
油脂の製造方法
15日前
株式会社カネカ
重量物載置架台
6日前
株式会社カネカ
顆粒の製造方法
17日前
株式会社カネカ
フィルム延伸装置
15日前
株式会社カネカ
フィルム延伸装置
17日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
15日前
株式会社カネカ
可撓性ガス拡散電極
17日前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル
15日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
6日前
株式会社カネカ
樹脂粒子の製造方法
21日前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル
9日前
続きを見る