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公開番号2025151465
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024052904
出願日2024-03-28
発明の名称印刷インキ組成物、積層体、及び包装材
出願人大日精化工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09D 11/102 20140101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】アルカリ脱離性が高く、粘着テープを貼付した際の耐黄変性に優れた印刷層が得られ、かつ安定性の高い印刷インキ組成物の提供。
【解決手段】バインダー樹脂(A)と、ロジン誘導体(B)と、キレート剤(C)と、を含有する印刷インキ組成物であって、前記バインダー樹脂(A)が、ポリアミド樹脂(A1)及びニトロセルロース樹脂(A2)を含有し、前記ロジン誘導体(B)の酸価が150mgKOH/g以上であり、前記キレート剤(C)がリン酸エステル構造を有し、前記ロジン誘導体(B)の固形分換算での含有量が、前記印刷インキ組成物の固形分の総質量に対して、1~15質量%であり、前記キレート剤(C)の固形分換算での含有量が、前記印刷インキ組成物の固形分の総質量に対して、0.5~10質量%である、印刷インキ組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
バインダー樹脂(A)と、ロジン誘導体(B)と、キレート剤(C)と、を含有する印刷インキ組成物であって、前記バインダー樹脂(A)が、ポリアミド樹脂(A1)及びニトロセルロース樹脂(A2)を含有し、前記ロジン誘導体(B)の酸価が150mgKOH/g以上であり、前記キレート剤(C)がリン酸エステル構造を有し、前記ロジン誘導体(B)の固形分換算での含有量が、前記印刷インキ組成物の固形分の総質量に対して、1~15質量%であり、前記キレート剤(C)の固形分換算での含有量が、前記印刷インキ組成物の固形分の総質量に対して、0.5~10質量%である、印刷インキ組成物。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記バインダー樹脂(A)の固形分換算での含有量が、前記印刷インキ組成物の固形分の総質量に対して、25~75質量%である、請求項1に記載の印刷インキ組成物。
【請求項3】
前記ニトロセルロース樹脂(A2)の固形分に対する、前記ポリアミド樹脂(A1)の固形分の質量比が、1.5~9である、請求項1に記載の印刷インキ組成物。
【請求項4】
前記ロジン誘導体(B)の酸価が、150~280mgKOH/gである、請求項1に記載の印刷インキ組成物。
【請求項5】
前記ポリアミド樹脂(A1)の重量平均分子量が、30,000以下である、請求項1に記載の印刷インキ組成物。
【請求項6】
前記ニトロセルロース樹脂(A2)のJIS K 6703:1995に準拠した粘度測定によって規定される種類及び粘度記号が、H1/4、H1/2、H1又はH2である、請求項1に記載の印刷インキ組成物。
【請求項7】
さらに、塩素化ポリオレフィン樹脂を含有する、請求項1に記載の印刷インキ組成物。
【請求項8】
グラビア印刷用である、請求項1~7のいずれか1項に記載の印刷インキ組成物。
【請求項9】
プラスチックフィルムと、前記プラスチックフィルムの少なくとも一方の面上に、請求項8に記載の印刷インキ組成物を用いて形成された印刷層と、を備える、積層体。
【請求項10】
請求項9に記載の積層体を備える包装材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷インキ組成物、積層体、及び包装材に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
食品や日用品等の商品の包装に用いられる、プラスチックフィルム等の基材を用いた包装材には、装飾や必要物性の担保等を目的として、使用される基材上にグラビアインキ等の印刷インキによる印刷が施される。例えば、基材の表側に印刷が施され、内容物と接触する基材の裏側には印刷が施されていないといった、表刷り印刷方式と言われる簡単な構成の印刷物などが一般的である。表刷り印刷に用いられる印刷インキとしては、要求される意匠性や諸物性を達成するために、ポリアミド樹脂とニトロセルロース樹脂を混合した印刷インキが一般的に用いられ、さらに必要に応じて各種添加剤が印刷インキに配合されている。
【0003】
前記添加剤としては、キレート剤が一般的に広く用いられている。印刷インキがキレート剤を含有すると、得られる印刷層の基材に対する密着性、耐熱性、耐ブロッキング性が向上することが知られている。キレート剤としては、周期表4族に属する遷移金属であるチタンやジルコニウムを含む化合物が広く用いられている。中でも、価格等の面でチタンを含むキレート剤が広く使用されている。
【0004】
ところで、近年、マイクロプラスチック問題をはじめとする、環境問題に対する取り組みとして、プラスチックフィルムの再利用が求められている。しかし、包装材に用いられているプラスチックフィルムを再利用する場合、印刷インキが混入すると、再生プラスチックフィルムの色相の悪化や、物性の低下を引き起こすため、再利用する際にアルカリ溶液で処理することにより、印刷インキをプラスチックフィルムから予め脱離させておくことが求められる。
【0005】
例えば、特許文献1には、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、アセチルアセトン構造を有するキレート剤を含有するアルカリ脱離用印刷インキ組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-080724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1で提案されたアルカリ脱離用印刷インキ組成物を用いて形成した印刷層のアルカリ脱離性は、必ずしも充分ではない。したがって、脱離のために厳しい条件が必要となり、より温和な条件下で容易にアルカリ脱離を可能とするための、さらなる改善が求められている。
【0008】
上述のチタンを含むキレート剤としては、アセチルアセトン構造や、アセト酢酸エチル構造を有するキレート剤が広く使用されている。これらのキレート剤は、粘着テープ等に含まれる成分と反応し、有色の化合物を生成することにより、粘着テープを貼付した部分の印刷層が黄変してしまい、外観不良となる。包装材の印刷層に粘着テープを貼付する機会はよくあるため、上記外観不良改善のための、さらなる改善も求められる。さらに、キレート剤の種類によっては、印刷インキ組成物の安定性が損なわれるという問題もあることが判明した。
【0009】
本発明は、アルカリ脱離性が高く、粘着テープを貼付した際の耐黄変性に優れた印刷層が得られ、かつ安定性の高い印刷インキ組成物を提供することを課題とする。加えて、包装材として求められる各種物性を満足する印刷層が得られる印刷インキ組成物を提供することも課題とする。前記物性とは、基材に対する密着性、耐ブロッキング性、耐熱性、耐湿摩擦性である。さらに、前記印刷インキ組成物を用いて形成された印刷層を有する積層体、及び前記積層体を含む包装材を提供することも課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の態様を有する。
[1] バインダー樹脂(A)と、ロジン誘導体(B)と、キレート剤(C)と、を含有する印刷インキ組成物であって、前記バインダー樹脂(A)が、ポリアミド樹脂(A1)及びニトロセルロース樹脂(A2)を含有し、前記ロジン誘導体(B)の酸価が150mgKOH/g以上であり、前記キレート剤(C)がリン酸エステル構造を有し、前記ロジン誘導体(B)の固形分換算での含有量が、前記印刷インキ組成物の固形分の総質量に対して、1~15質量%であり、前記キレート剤(C)の固形分換算での含有量が、前記印刷インキ組成物の固形分の総質量に対して、0.5~10質量%である、印刷インキ組成物。
[2] 前記バインダー樹脂(A)の固形分換算での含有量が、前記印刷インキ組成物の固形分の総質量に対して、25~75質量%である、[1]に記載の印刷インキ組成物。
[3] 前記ニトロセルロース樹脂(A2)の固形分に対する、前記ポリアミド樹脂(A1)の固形分の質量比が、1.5~9である、[1]又は[2]に記載の印刷インキ組成物。
[4] 前記ロジン誘導体(B)の酸価が、150~280mgKOH/gである、[1]~[3]のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
[5] 前記ポリアミド樹脂(A1)の重量平均分子量が、30,000以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
[6] 前記ニトロセルロース樹脂(A2)のJIS K 6703:1995に準拠した粘度測定によって規定される種類及び粘度記号が、H1/4、H1/2、H1又はH2である、[1]~[5]のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
[7] さらに、塩素化ポリオレフィン樹脂を含有する、[1]~[6]に記載の印刷インキ組成物。
[8] グラビア印刷用である、[1]~[7]のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
[9] プラスチックフィルムと、前記プラスチックフィルムの少なくとも一方の面上に、[1]~[8]のいずれかに記載の印刷インキ組成物を用いて形成された印刷層と、を備える、積層体。
[10] [9]に記載の積層体を備える包装材。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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