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公開番号
2025151411
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024052815
出願日
2024-03-28
発明の名称
細菌性膣症の抑制剤、細菌性膣症関連細菌のオートインデューサー-2阻害剤、細菌性膣症関連細菌のバイオフィルム形成の抑制剤、細菌性膣症関連細菌に対する抗菌薬抗菌力の増強剤、及び当該抗菌力の増強方法
出願人
小林製薬株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
31/19 20060101AFI20251002BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本開示の一つの目的は、細菌性膣症の抑制剤を提供することである。
【解決手段】乳酸及び/又はその塩を含有する、細菌性膣症の抑制剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
乳酸及び/又はその塩を含有する、細菌性膣症の抑制剤。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
膣内で乳酸及び/又はその塩が11~22mMの濃度になるように投与して使用される、請求項1に記載の細菌性膣症の抑制剤。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の細菌性膣症の抑制剤を含む、細菌性膣症の抑制用の経膣製剤。
【請求項4】
更に抗菌薬を含む、請求項3に記載の細菌性膣症の抑制用の経膣製剤。
【請求項5】
乳酸及び/又はその塩を含有する、細菌性膣症関連細菌のオートインデューサー-2阻害剤。
【請求項6】
細菌性膣症関連細菌のオートインデューサー-2の阻害が求められる身体部位で乳酸及び/又はその塩が11~22mMの濃度になるように適用して使用される、請求項5に記載のオートインデューサー-2阻害剤。
【請求項7】
前記細菌性膣症関連細菌がガードネレラ属細菌である、請求項5又は6に記載のオートインデューサー-2阻害剤。
【請求項8】
乳酸及び/又はその塩を含有する、細菌性膣症関連細菌のバイオフィルムの形成抑制剤。
【請求項9】
細菌性膣症関連細菌のバイオフィルムの形成抑制が求められる身体部位で乳酸及び/又はその塩が11~22mMの濃度になるように適用して使用される、請求項8に記載のバイオフィルム形成抑制剤。
【請求項10】
前記細菌性膣症関連細菌がガードネレラ属細菌である、請求項8又は9に記載のバイオフィルム形成抑制剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示の一実施形態は、細菌性膣症の抑制剤に関する。また、本開示の他の実施形態は、細菌性膣症関連細菌のオートインデューサー-2阻害剤に関する。また、本開示の更に他の実施形態は、細菌性膣症関連細菌のバイオフィルムの形成抑制剤に関する。また、本開示の別の実施形態は、バイオフィルム中の細菌性膣症関連細菌に対する抗菌薬の抗菌力の増強させるための剤、及びバイオフィルム中の細菌性膣症関連細菌に対する抗菌薬の抗菌力を増強させる方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
クオラムセンシングとは、同種菌の生産するシグナル物質であるオートインデューサーの菌体外濃度を感知することで、同種菌の菌密度を感知し、それに合わせて特定の遺伝子発現や表現型をコントロールする微生物間情報伝達機構の一つである。クオラムセンシングは、細菌感染、病原性発現、バイオフィルム形成、毒素産生等に関与していることが知られている。
【0003】
細菌性膣症の主たる原因菌であるガードネレラ・バギナリスは、オートインデューサー-2(以下、AI-2)をシグナル分子とするクオラムセンシング機構が存在しており、AI-2がガードネレラ・バギナリスのバイオフィルム形成や膣内での定着に関与し、細菌性膣症を引き起こす一因になっていることが知られている。そのため、AI-2阻害剤を使用することにより、ガードネレラ・バギナリスのクオラムセンシングを阻害することができ、その結果、細菌性膣症の予防が期待できる。
【0004】
また、バイオフィルムは、抗菌薬等の薬剤の浸透を抑制し、内部に存在する細菌を保護する作用があるため、バイオフィルム内のガードネレラ・バギナリスは、浮遊している状態に比べて薬剤耐性を示し易いという特徴もある。そのため、細菌性膣症の予防又は治療薬の薬効の向上には、AI-2阻害剤によってガードネレラ・バギナリスのクオラムセンシングを阻害し、ガードネレラ・バギナリスによるバイオフォルムの形成を抑制することが有効になる。
【0005】
従来、サブチロシン(subtilosin)及び過酸化ベンゾイルには、ガードネレラ・バギナリスのAI-2産生量を低減させ、バイオフィルム形成を抑制することが報告されている(非特許文献1及び2)。しかしながら、非特許文献1及び2で見出されている成分は、入手困難且つ高価であることに加え、膣内への投与する際の安全性については十分な検討がなされていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Ammar Algburi et al., Subtilosin Prevents Biofilm Formation by Inhibiting Bacterial Quorum Sensing, Probiotics & Antimicro. Prot. (2017) 9:81-90, DOI 10.1007/s12602-016-9242-x.
Ammar Algburi et al., Benzoyl Peroxide Inhibits Quorum Sensing and Biofilm Formation by Gardnerella vaginalis 14018, Infectious Diseases in Obstetrics and Gynecology. Vol. 2018, Article ID 1426109, https://doi.org/10.1155/2018/1426109.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の一つの目的は、細菌性膣症の抑制剤を提供することである。また、本開示の他の目的は、細菌性膣症関連細菌のAI-2阻害剤を提供することである。また、本開示の更に他の目的は、細菌性膣症関連細菌のバイオフィルムの形成抑制剤を提供することである。また、本開示の更に別の目的は、バイオフィルム中の細菌性膣症関連細菌に対する抗菌薬の抗菌力を増強させるための剤、又は、バイオフィルム中の細菌性膣症関連細菌に対する抗菌薬の抗菌力を増強させる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、乳酸及び/又はその塩を抗菌活性が発揮されない濃度範囲(即ち、細菌の増殖及び/又は生育を抑制しない濃度範囲)で使用すると、AI-2に対して優れた阻害活性を示すことを知得し、乳酸及び/又はその塩を細菌性膣症関連細菌のAI-2阻害剤の有効成分として、乳酸及び/又はその塩を利用できることを見出した。また、本発明者は、乳酸及び/又はその塩を抗菌活性が発揮されない濃度範囲で使用することにより細菌性膣症関連細菌によるバイオフォルムの形成を抑制できることを知得し、細菌性膣症の抑制剤又は細菌性膣症関連細菌のバイオフィルム形成の抑制剤の有効成分として乳酸及び/又はその塩を利用できることを見出した。更に、本発明者は、乳酸及び/又はその塩を抗菌活性が発揮されない濃度範囲で使用すると、バイオフィルム中の細菌性膣症関連細菌に対する抗菌薬の抗菌力を増強させる作用があることを見出した。本開示は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
【0009】
本開示の一実施形態として、細菌性膣症の抑制用途に関する発明について、下記掲げる態様の発明を提供する。
項1-1. 乳酸及び/又はその塩を含有する、細菌性膣症の抑制剤。
項1-2. 膣内で乳酸及び/又はその塩が11~22mMの濃度になるように投与して使用される、項1-1に記載の細菌性膣症の抑制剤。
項1-3. ガードネレラ・バギナリスが原因となって生じる細菌性膣症に対して適用される、項1-1又は1-2に記載の細菌性膣症の抑制剤。
項1-4. 項1-1~1-3のいずれかに記載の細菌性膣症の抑制剤を含む、細菌性膣症の抑制用の経膣製剤。
項1-5. 更に抗菌薬を含む、項1-4に記載の細菌性膣症の抑制用の経膣製剤。
項1-6. 乳酸及び/又はその塩の、細菌性膣症の抑制剤の製造のための使用。
項1-7. 細菌性膣症を抑制するための処置に使用される、乳酸及び/又はその塩。
項1-8. 細菌性膣症の抑制が求められる者の膣に乳酸及び/又はその塩を投与する、細菌性膣症の抑制方法。
【0010】
本開示の他の一実施形態として、細菌性膣症関連細菌のAI-2阻害用途に関する発明について、下記掲げる態様の発明を提供する。
項2-1. 乳酸及び/又はその塩を含有する、細菌性膣症関連細菌のAI-2阻害剤。
項2-2. 細菌性膣症関連細菌のAI-2の阻害が求められる身体部位で乳酸及び/又はその塩が11~22mMの濃度になるように適用して使用される、項2-1に記載のAI-2阻害剤。
項2-3. 前記細菌性膣症関連細菌がガードネレラ属細菌である、項2-1又は2-2に記載のAI-2阻害剤。
項2-4. 項2-1~2-3のいずれかに記載のAI-2阻害剤を含む、細菌性膣症関連細菌のAI-2阻害用の製剤。
項2-5. 更に抗菌薬を含む、項2-4に記載のAI-2阻害用の製剤。
項2-6. 乳酸及び/又はその塩の、細菌性膣症関連細菌のAI-2阻害剤の製造のための使用。
項2-7. 細菌性膣症関連細菌のAI-2を阻害する処置に使用される、乳酸及び/又はその塩。
項2-8. 細菌性膣症関連細菌のAI-2阻害が求められる身体部位に有効量の乳酸及び/又はその塩を投与する、細菌性膣症関連細菌のAI-2阻害方法。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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