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公開番号
2025150731
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024051778
出願日
2024-03-27
発明の名称
モデリング方法
出願人
住友ゴム工業株式会社
代理人
弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類
G16C
10/00 20190101AFI20251002BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約
【課題】焼成を経て得られる炭素原子および硫黄原子を含む電極活物質の安定構造モデルを現実的な時間内でシミュレーションするモデリング方法を提供する。
【解決手段】焼成を経て得られる炭素原子および硫黄原子を含む電極活物質の安定構造モデルを、低分子モデルユニットに対して焼成下で進行する化学反応をシミュレーションすることにより作成するモデリング方法であって、(1)前記電極活物質を構成する元素の原子数比を求める工程、(2)前記原子数比から、前記電極活物質の前駆体である低分子モデルユニットを作成する工程、および、(3)前記低分子モデルユニットの少なくとも一つについて、化学反応を扱える分子動力学計算を実施する工程を含む、モデリング方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
焼成を経て得られる炭素原子および硫黄原子を含む電極活物質の安定構造モデルを、低分子モデルユニットに対して焼成下で進行する化学反応をシミュレーションすることにより作成するモデリング方法であって、
(1)前記電極活物質を構成する元素の原子数比を求める工程、
(2)前記原子数比から、前記電極活物質の前駆体である低分子モデルユニットを作成する工程、および、
(3)前記低分子モデルユニットの少なくとも一つについて、化学反応を扱える分子動力学計算を実施する工程
を含む、モデリング方法。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記工程(3)が、
(3-1)前記低分子モデルユニットの少なくとも一つについて、反応力場分子動力学計算を実施する工程、および、
(3-2)さらに、半経験的第一原理分子動力学計算を実施する工程
を含む、請求項1記載のモデリング方法。
【請求項3】
前記工程(3)で用いる少なくとも一つの低分子モデルユニットを構成する原子の総数が100以上9999以下である、請求項1または2記載のモデリング方法。
【請求項4】
前記電極活物質が炭素硫黄構造体を含むものである、請求項1または2記載のモデリング方法。
【請求項5】
前記電極活物質が正極活物質である、請求項1または2記載のモデリング方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、モデリング方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
次世代リチウムイオン電池の電極活物質として、炭素骨格に硫黄が結合したポリ硫化カーボンが提案されている。ポリ硫化カーボンは、一般に、炭素材料と硫黄の混合物を焼成して得られる。焼成したポリ硫化カーボンの電池特性の評価、解析、および予測のためには、その化学構造を把握する必要がある。
【0003】
しかし、既存の分析手法に基づく分析結果からは断片的な化学構造は得ることができても、必ずしも、ポリ硫化カーボンの化学構造を決定できるわけではない。そこで、シミュレーションも活用した化学構造の推定が求められる。例えば、非特許文献1では、ポリ硫化カーボンの一つであるSPAN(Sulfurized Polyacrylonitrile)について、ReaxFF力場を用いて反応力場分子動力学法によるシミュレーションを実施し、化学構造を推定している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
S. P. Beltran and P. B. Balbuena, “Sulfurized Polyacrylonitrile (SPAN): Changes in Mechanical Properties during Electrochemical Lithiation”, J. Phys. Chem. C, 125, 13185-13194, 2021.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、非特許文献1は、初期構造として、既に実験的に推定されている焼成後のSPANの化学構造を用いるものであるため、汎用性に欠けるという問題がある。すなわち、焼成後の化学構造が十分に分かっていない材料に対しては適用することができない。一方、原理的には、焼成原料すべてを含んだ系に高温で長時間の第一原理分子動力学計算を実施すれば、ポリ硫化カーボンの化学構造をモデリングすることができる。しかし、このようなアプローチは、計算規模と計算時間の観点から現実的ではない。ポリ硫化カーボンの化学構造をモデリングする方法は未だ確立されていない状況であり、より汎用的かつより高精度で、現実的な時間内でシミュレーションすることが可能なモデリング方法が求められている。
【0006】
本発明は、焼成を経て得られる炭素原子および硫黄原子を含む電極活物質の安定構造モデルを現実的な時間内でシミュレーションするモデリング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下のモデリング方法に関する。
焼成を経て得られる炭素原子および硫黄原子を含む電極活物質の安定構造モデルを、低分子モデルユニットに対して焼成下で進行する化学反応をシミュレーションすることにより作成するモデリング方法であって、
(1)前記電極活物質を構成する元素の原子数比を求める工程、
(2)前記原子数比から、前記電極活物質の前駆体である低分子モデルユニットを作成する工程、および、
(3)前記低分子モデルユニットの少なくとも一つについて、化学反応を扱える分子動力学計算を実施する工程
を含む、モデリング方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、焼成を経て得られる炭素原子および硫黄原子を含む電極活物質の安定構造モデルを現実的な時間内でシミュレーションするモデリング方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態のモデリング方法のフローチャートである。
本発明の一実施形態のモデリング方法のフローチャートである。
本発明の実施例における低分子モデルユニットの化学構造式である。
本発明の実施例において、低分子モデルユニット12分子を、ReaxFFのシミュレーションボックスに配置した様子を示している。
本発明の実施例において、低分子モデルユニット12分子に、反応力場分子動力学計算を実施した後の化学構造式を示すものである。
本発明の実施例において、反応力場分子動力学計算を実施した後の化学構造式に、さらに、半経験的第一原理分子動力学計算を実施した後の化学構造式を示すものである。
図6から抽出した炭素原子の環化、縮合環化および架橋に係る部分構造である。
図6から抽出した硫黄原子の環化、縮合環化に係る部分構造(チオフェン骨格やチオフェン縮合環)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態に係るモデリング方法は、焼成を経て得られる炭素原子および硫黄原子を含む電極活物質の安定構造モデルを、低分子モデルユニットに対して焼成下で進行する化学反応をシミュレーションすることにより作成するモデリング方法であって、(1)前記電極活物質を構成する元素の原子数比を求める工程、(2)前記原子数比から、前記電極活物質の前駆体である低分子モデルユニットを作成する工程、および、(3)前記低分子モデルユニットの少なくとも一つについて、化学反応を扱える分子動力学計算を実施する工程を含む、モデリング方法である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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