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公開番号2025150340
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051168
出願日2024-03-27
発明の名称検知器の加熱手段制御方法および検知器
出願人ニッタン株式会社
代理人個人,個人
主分類G08B 17/12 20060101AFI20251002BHJP(信号)
要約【課題】ガラスカバーの汚れ検知手段を備えた検知器において、部品点数を増加させることなくガラスカバーの結露を検知し、それによってコストアップを抑制する。
【解決手段】検知用受光素子と、検知用受光素子との間に設けられた透明な保護カバーと、保護カバーの汚れを検知可能な汚れ検知手段と、保護カバーの内側の面に接するように設けられた加熱手段と、汚れ検知手段からの信号に基づいて保護カバーの汚れ具合を判定するとともに、加熱手段をオン、オフ制御する制御回路と、を備えた検知器における加熱手段制御方法において、前記制御回路により、汚れ検知手段からの信号に基づいて保護カバーの汚れ具合を判定するステップと、保護カバーの汚れ具合が所定値を超えたと判定した場合に加熱手段を予め設定された所定時間だけ作動させるステップとを実行するようにした。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
検知対象の事象を検出する機能を有する回路基板を内蔵した筐体と、
前記筐体の正面側に設けられた開口部に臨むようにして前記筐体の内部に配設され、検知対象が発する所定波長光を受光する1または2以上の検知用受光素子と、
前記開口部と前記1または2以上の検知用受光素子との間に設けられた透明な保護カバーと、
前記保護カバーの汚れを検知可能な汚れ検知手段と、
前記保護カバーの内側の面に接するように設けられた加熱手段と、
前記回路基板に搭載され、前記汚れ検知手段からの信号に基づいて前記保護カバーの汚れ具合を判定するとともに、前記加熱手段をオン、オフ制御する制御回路と、
を備えた検知器における加熱手段制御方法であって、
前記制御回路により、
前記汚れ検知手段からの信号に基づいて前記保護カバーの汚れ具合を判定する第1ステップと、
前記保護カバーの汚れ具合が所定値を超えたと判定した場合に、前記加熱手段を予め設定された所定時間だけ作動させる第2ステップと、
を実行することを特徴とする検知器の加熱手段制御方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第2ステップの後、前記保護カバーの汚れ具合が所定値を下回ったか否か判定する第3ステップと、
前記第3ステップにて前記保護カバーの汚れ具合が所定値を下回っていないと判定した場合には、前記保護カバーが汚れていることを報知する第4ステップと、を含み、
前記第3ステップにて前記保護カバーの汚れ具合が所定値を下回ったと判定した場合には、前記第4ステップを実行せず前記所定時間の経過後に前記加熱手段の作動を停止させることを特徴とする請求項1に記載の検知器の加熱手段制御方法。
【請求項3】
前記汚れ検知手段は、前記筐体の内部に配設され前記保護カバーへ向かって光を出射する発光素子と、前記保護カバーの外側の受光窓より前記発光素子から出射された試験光を受光するように配設された導光部材により、前記筐体の内部に配設された受光素子へ前記試験光が導かれるように構成されており、
前記制御回路は、
前記第1ステップにおいて、前記受光素子による受光量に基づいて前記保護カバーの汚れ値を算出し、
前記第2ステップにおいて、前記汚れ値が所定のしきい値を超えたと判定した場合に前記加熱手段を所定時間だけ作動させることを特徴とする請求項1または2に記載の検知器の加熱手段制御方法。
【請求項4】
検知対象の事象を検出する機能を有する回路基板を内蔵した筐体と、
前記筐体の正面側に設けられた開口部に臨むようにして前記筐体の内部に配設され、検知対象が発する所定波長光を受光する1または2以上の検知用受光素子と、
前記開口部と前記1または2以上の検知用受光素子との間に設けられた透明な保護カバーと、
前記保護カバーの汚れを検知可能な汚れ検知手段と、
前記保護カバーの内側の面に接するように設けられた加熱手段と、
前記回路基板に搭載され、前記汚れ検知手段からの信号に基づいて前記保護カバーの汚れ具合を判定するとともに、前記加熱手段をオン、オフ制御する制御回路と、
を備えた検知器であって、
前記制御回路は、
前記汚れ検知手段からの信号に基づいて前記保護カバーの汚れ具合を判定する機能と、
前記保護カバーの汚れ具合が所定値を超えたと判定した場合に、前記加熱手段を予め設定された所定時間だけ作動させる機能と、
を有することを特徴とする検知器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炎等の異常事象の検知を行う検知器に関し、特にセンサーの前面側を覆うガラスカバーの結露を除去する加熱手段(ヒーター)を備えた検知器に適用して有用な加熱手段制御方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
建物内外に設けられている火災報知システムに使用される火災検知器のひとつに炎検知器がある。炎検知器のセンサーには、紫外線センサー、赤外線センサーが使用されており、特定種類の炎を検出でき、且つ、太陽光や他の熱源を検出しないように受光できる波長が限定されている。また、炎検知器は、屋外で使用されることを考慮して、防塵防水構造としているため、ケースの中央に配置されたセンサーの前面側にガラスカバーが配設されているものがある。
【0003】
センサーの前面にガラスカバーが配設されている炎検知器においては、設置環境の温度や湿度の変化により、ガラスカバーの表面が結露することがあり、受光に支障を来たし正常な検知機能を発揮できない状態になってしまうことがある。そこで、結露による曇りを除去するためにガラスカバーの内面にヒーターを設置して、ヒーターに通電することによりガラスカバーを暖め、表面の水を蒸発させることで、受光に支障が起きないようにしている。
また、炎検知器においては、ガラスカバー(受光ガラス)が埃等で汚れると炎の検知機能が低下するため、汚れ検知機能が設けられることがある。
【0004】
従来、結露を検知するセンサーを設けて、結露を検知した場合に、水分検出信号により火災検出信号を出力させないか結露検知表示を行うようにした火災検知器に関する発明がある(特許文献1)。
また、従来、ガラスカバー(受光ガラス)の汚れ検知機能を設けた炎検知器に関する発明として特許文献2や3に記載されているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭57-123490号公報
特開2002-298242号公報
特開2022-40664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ヒーターは電力を多大に消費するので、消費電力を抑えるため稼働時間を最小にしたいという要望があり、そのためには結露を検知するセンサーを設け、結露を検知した場合にヒーターに通電するようにするのが有効である。
しかし、ガラスカバーの結露を検知するセンサーを設けると、炎検知器の部品点数が増加してコストアップを招くとともに、小型化が困難になるという課題がある。
【0007】
また、近年、水素エネルギーに対する需要が高まり、水素自動車が街中を走るようになって来ている。水素自動車は水素の再充填のために、水素ステーションにて水素を補給するが、充填中に水素が漏れるおそれがある。一方、気体水素もそれに引火した時に生ずる水素炎も目に見えないために、漏れたことに気づくのが遅れ、水素火災や水素爆発に至るおそれがある。そのため、漏れた水素への引火による炎を検出し警報するために、水素炎を検知する炎検知器の重要性が高まっている。
【0008】
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、センサーの前面側を覆うガラスカバーの汚れ検知手段を備えた検知器において、部品点数を増加させることなくガラスカバーの結露を検知し、それによってコストアップを抑制することにある。
また、本発明の他の目的は、結露除去用のヒーターによる消費電力を抑え電力効率を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、この発明は、
検知対象の事象を検出する機能を有する回路基板を内蔵した筐体と、
前記筐体の正面側に設けられた開口部に臨むようにして前記筐体の内部に配設され、検知対象が発する所定波長光を受光する1または2以上の検知用受光素子と、
前記開口部と前記1または2以上の検知用受光素子との間に設けられた透明な保護カバーと、
前記保護カバーの汚れを検知可能な汚れ検知手段と、
前記保護カバーの内側の面に接するように設けられた加熱手段と、
前記回路基板に搭載され、前記汚れ検知手段からの信号に基づいて前記保護カバーの汚れ具合を判定するとともに、前記加熱手段をオン、オフ制御する制御回路と、
を備えた検知器における加熱手段制御方法であって、
前記制御回路により、
前記汚れ検知手段からの信号に基づいて前記保護カバーの汚れ具合を判定する第1ステップと、
前記保護カバーの汚れ具合が所定値を超えたと判定した場合に、前記加熱手段を予め設定された所定時間だけ作動させる第2ステップと、
を実行するようにしたものである。
【0010】
上記のような制御方法によれば、センサー(検知用受光素子)の前面側を覆うガラスカバー(保護カバー)に結露が発生すると汚れと同様にガラスカバーを透過する光量が減少するため、ガラスカバーの汚れ検知手段を備えた検知器において、部品点数を増加させることなくガラスカバーの結露による曇りを検知し、加熱手段としてのヒーターを作動させ結露を除去することができる。そのため、別個に結露検知センサーを設ける必要がなく、コストアップを抑制するとともに、必要な時だけ加熱手段としてのヒーターを作動させるため、ヒーターによる消費電力を抑え電力効率を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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