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公開番号
2025149739
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024050563
出願日
2024-03-26
発明の名称
トンネルワークステーションによる山岳トンネル工法
出願人
株式会社奥村組
,
古河ロックドリル株式会社
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
E21D
9/10 20060101AFI20251001BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】ミニベンチカット工法による山岳トンネルの施工を、高度な機械化を図りつつ効率良く実施可能とするトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法を提供する。
【解決手段】トンネルワークステーション10は、マンゲージ17が設けられた上段フレーム部11と、エレクタ18設けられた左右一対の中段フレーム部12及び削孔機16が設けられた左右一対の下段フレーム部13とを含んでいる。上段フレーム部11の下面側には、作業員の作業用の足場となるトンネルの横幅方向Yに拡幅可能なリフタブルスライドデッキ15が取り付けられている。また、左右のエレクタ18の把持用アタッチメント部18cの間に張設された防護用ネット30を、マンゲージ17のゲージ本体17cやリフタブルスライドデッキ15のデッキ本体15aの上方に配設する、防護用ネット配設工程を含んでいる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ベンチ長さを2~6mと短くして、上段の切羽面及び下段の切羽面を発破によって同時に破砕可能としつつ掘削する、ミニベンチカット工法に用いるトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法であって、
トンネルワークステーションは、上段フレーム部と、該上段フレーム部を下方から支持する支柱部材を介して、該上段フレーム部の下方部分に設けられた左右一対の中段フレーム部及び左右一対の下段フレーム部とを含んで構成されると共に、前記上段フレーム部の下方領域における左右両側の前記中段フレーム部及び前記下段フレーム部によって挟まれるこれらの間の部分に、工事用車両の通行を可能にする車両用空間を保持した、門型の正面形状を全体として備えており、
前記上段フレーム部の上面側には、トンネルの上段の切羽面及び内周壁面に対して穿孔可能な削孔機が、トンネルの軸方向に移動可能に且つ上下左右に首振り移動可能に取り付けられていると共に、作業員の作業用の足場となるマンゲージが、トンネルの軸方向に移動可能に且つ上下左右に首振り移動可能に取り付けられており、
且つ前記上段フレーム部の下面側には、作業員の作業用の足場となるトンネルの横幅方向に拡幅可能なリフタブルスライドデッキが、トンネルの軸方向にスライド移動可能に且つ上下に首振り移動可能に取り付けられており、
各々の前記中段フレーム部には、掘削後のトンネルの内周壁面に沿って建て込まれる支保部材を把持するエレクタが、トンネルの軸方向に移動可能に且つ上下左右に首振り移動可能に取り付けられており、
各々の前記下段フレーム部には、トンネルの下段の切羽面及び内周壁面に対して穿孔可能な削孔機が、上下左右に首振り移動可能に取り付けられていると共に、当該トンネルワークステーションをトンネルの軸方向に走行移動させる走行用機器が設けられており、
前記削孔機の穿孔機本体によって上段の切羽面や下段の切羽面に穿孔形成された各々の発破孔に、前記マンゲージのゲージ本体又は前記リフタブルスライドデッキのデッキ本体を作業用の足場として作業員が爆薬の装薬作業を行う際に、両側の端部が、係止部を介して、左右の前記エレクタの把持用アタッチメント部に設けられた被係止具に各々係止されることで、これらの左右の把持用アタッチメント部の間に張設された防護用ネットを、前記マンゲージのゲージ本体や前記リフタブルスライドデッキのデッキ本体の上方に配設する、防護用ネット配設工程を含んでいるトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法。
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【請求項2】
左右の前記エレクタの前記把持用アタッチメント部に設けられた被係止具の間に張設された防護用ネットを、前記マンゲージのゲージ本体の上方に配設する第1防護用ネット配設工程を含んでおり、該第1防護用ネット配設工程では、前記ゲージ本体を後方に後退させた状態で、一対の前記エレクタの把持用アタッチメント部を前記上段フレーム部から前方に張り出させるように移動させると共に、上方に移動させることで、両側の前記被係止具の間に張設された前記防護用ネットを、上段の切羽面に近接させて、トンネルのベンチ部分における内周壁面の天端部分を下方から覆った状態で配設した後に、前記マンゲージの前記ゲージ本体を前方に移動させ、トンネルのベンチ部分における内周壁面の天端部分を覆って配設された前記防護用ネットの下方領域に配置するようになっている請求項1記載のトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法。
【請求項3】
第2防護用ネット配設工程を含んでおり、該第2防護用ネット配設工程では、前記削孔機の前記穿孔機本体によって上段の切羽面に穿孔形成された各々の発破孔に、前記リフタブルスライドデッキの前記デッキ本体を作業用の足場として作業員が爆薬の装薬作業を行う際に、左右の前記エレクタの前記把持用アタッチメント部に設けられた被係止具の間に張設された前記防護用ネットを、前記リフタブルスライドデッキの上方に配置するようになっている請求項1記載のトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法。
【請求項4】
前記第2防護用ネット配設工程では、前記デッキ本体を拡幅させないまま後方に後退させた状態で、一対の前記エレクタの前記把持用アタッチメント部を前記上段フレーム部から前方に張り出させるように移動させると共に、上方に移動させることで、両側の前記被係止具の間に張設された前記防護用ネットを、上段の切羽面に近接させて、トンネルのベンチ部分における内周壁面の上部を下方から覆った状態で配設した後に、前記デッキ本体を前方に移動させ、トンネルのベンチ部分における内周壁面の上部を覆って配設された前記防護用ネットの下方領域に配置すると共に、前記デッキ本体を拡幅させるようになっている請求項3記載のトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法。
【請求項5】
第3防護用ネット配設工程を含んでおり、該第3防護用ネット配設工程では、前記削孔機の前記穿孔機本体によって下段の切羽面に穿孔形成された各々の発破孔に、前記リフタブルスライドデッキの拡幅されたデッキ本体や、又はトンネルの底面部を作業用の足場として、作業員が爆薬の装薬作業行う際に、両側の端部30aが、係止部を介して、左右の前記エレクタの前記把持用アタッチメント部に設けられた吊り下げ用の被係止具に各々係止されることで、これらの左右の把持用アタッチメント部の間に吊り下げられた状態で張設された防護用ネットを、トンネルのベンチ部分における高さ方向の中間部分に配設するようになっている請求項1記載のトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法。
【請求項6】
前記削孔機の前記穿孔機本体によって下段の切羽面に穿孔形成された各々の発破孔に、前記リフタブルスライドデッキの拡幅された前記デッキ本体や、又はトンネルの底面部を作業用の足場として、作業員が爆薬の装薬作業行う際に、左右の前記エレクタの前記把持用アタッチメント部に設けられた前記被係止具の間に張設された前記防護用ネットを、前記リフタブルスライドデッキの拡幅された前記デッキ本体や、又はトンネルの底面部の上方に配設する第4防護用ネット配設工程を含む請求項1記載のトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法。
【請求項7】
前記第4防護用ネット配設工程では、好ましくは前記デッキ本体を拡幅させないまま後方に後退させた状態で、一対の前記エレクタの前記把持用アタッチメント部を前記上段フレーム部から前方に張り出させて、下段の切羽面の手前の位置に移動させると共に、トンネルのベンチ部分の高さ位置よりも上方の位置に移動させることで、両側の前記被係止具の間に張設された前記防護用ネットを、下段の切羽面の手前の位置に近接させて、トンネルのベンチ部分の手前における内周壁面の上半部分を下方から覆った状態で配設した後に、前記リフタブルスライドデッキの前記デッキ本体を前方に移動させ、トンネルのベンチ部分の手前における内周壁面の上半部分を覆って配設された前記防護用ネットの下方領域に配置すると共に、前記デッキ本体を拡幅させて、拡幅させた作業用の足場から、装薬作業を行わせたり、下段の切羽面の手前におけるトンネルの底面部を作業用の足場として、装薬作業を行わせたりするようになっている請求項6記載のトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネルワークステーションによる山岳トンネル工法に関し、特に、ベンチ長さを2~6mと短くして、上段の切羽面及び下段の切羽面を発破によって同時に破砕可能としつつ掘削する、ミニベンチカット工法に用いるトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法に関する。
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【背景技術】
【0002】
山岳トンネルにおけるトンネルの施工方法(山岳トンネル工法)として、ベンチカット工法が知られている。ベンチカット工法は、トンネルの切羽面を上段部分と下段部分とに分けて、上段部分を下段部分に先行して掘削してゆくトンネル工法であり、切羽面の全体を発破等によって一度に掘削してゆく全断面工法と比較して、切羽面をより安定させた状態で掘削して行くことが可能であることから、例えば軟岩地山から硬岩地山まで、幅広い土質の地盤に山岳トンネルを掘削形成できる工法として、一般に広く採用されている。
【0003】
また、ベンチカット工法による山岳トンネルの施工を、高度な機械化を図ることによって効率良く行うことを可能にするための、トンネルワークステーション(TWS)も開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1のTWSでは、例えばベンチ長さを1D(トンネル内径)~50m程度として掘削する、主として地質不良のケースで採用されるショートベンチカット工法を対象としたものとなっており、上段部分に配置される、正面から見て略門型に形成された第1の架台と、第1の架台の後部に連結された状態で下段部分に配置される、同じく略門型に形成された第2の架台とを備えている。また、特許文献1のTWSでは、上段部分の掘削に先立って、上段の切羽前方で且つトンネル断面の外周部分に相当する領域を、第1の架台に設けられた穿孔機で穿孔しつつ、地盤改良材を注入装置で注入することにより地盤改良すると共に、バックフォー等による第2の掘削機によって下段部分を掘削し、しかる後に、上段部分でブーム型の削岩機等による第1の掘削機で掘削すると共に、下段部分では一次覆工を施工し、これらの工程を順次繰り返してトンネルを構築するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-307096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、近年、例えば膨張性の地山や、支持力が足りない地山等、出来るだけ早く閉合する必要がある地盤を対象として、ベンチ長さを好ましくは2~6m程度に短くすると共に、発破を行ないながら、上段部分の切羽面と下段部分の切羽面とを同時に掘削してゆくミニベンチカット工法の採用が増加している。
【0007】
ミニベンチカット工法は、比較的安定した切羽面に対する、発破を用いた掘削作業の集約化によって、施工の合理化・省力化・急速化のほか、作業の安全性や作業環境の向上を図ることができる工法となっている一方で、ベンチ長さが短いことによる切羽の安定性への影響や、急激な応力開放によるトンネルの安定性への影響等を考慮する必要がある。このようなことから、ミニベンチカット工法による山岳トンネルの施工を、高度な機械化を図りつつ効率良く行うことができるように、ミニベンチカット工法を実施するのに適した構成を備えるトンネルワークステーション(TWS)を、ショートベンチカット工法用のTWSとは別途に、新たに開発することが要望されている。
【0008】
また、山岳トンネルをミニベンチカット工法によって施工する工事では、例えば2~6m程度のベンチ長さを保持しつつ、上段部分の切羽面と下段部分の切羽面に穿孔形成した発破孔に爆薬を装薬し、上段部分の切羽面と下段部分の切羽面で同時に発破を行ないながら掘削してゆく。発破により掘削されたトンネル内周壁面は、不安定な地山が露出して肌落ちが起き易くなっているため、発破孔に爆薬を装薬する作業に影響を及ぼし、当該作業の効率を下げる一因になる虞がある。したがって、トンネルの内周壁面の地山の肌落ちによって、爆薬を装薬する作業に影響が及ぶことになるのを、効果的に回避することが必要である。
【0009】
本発明は、ミニベンチカット工法による山岳トンネルの施工を、高度な機械化を図りつつ効率良く実施することを可能にすると共に、トンネルの内周壁面の地山の肌落ちによって、爆薬を装薬する作業に影響が及ぶことになるのを、効果的に回避することを可能にするトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、ベンチ長さを2~6mと短くして、上段の切羽面及び下段の切羽面を発破によって同時に破砕可能としつつ掘削する、ミニベンチカット工法に用いるトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法であって、トンネルワークステーションは、上段フレーム部と、該上段フレーム部を下方から支持する支柱部材を介して、該上段フレーム部の下方部分に設けられた左右一対の中段フレーム部及び左右一対の下段フレーム部とを含んで構成されると共に、前記上段フレーム部の下方領域における左右両側の前記中段フレーム部及び前記下段フレーム部によって挟まれるこれらの間の部分に、工事用車両の通行を可能にする車両用空間を保持した、門型の正面形状を全体として備えており、前記上段フレーム部の上面側には、トンネルの上段の切羽面及び内周壁面に対して穿孔可能な削孔機が、トンネルの軸方向に移動可能に且つ上下左右に首振り移動可能に取り付けられていると共に、作業員の作業用の足場となるマンゲージが、トンネルの軸方向に移動可能に且つ上下左右に首振り移動可能に取り付けられており、且つ前記上段フレーム部の下面側には、作業員の作業用の足場となるトンネルの横幅方向に拡幅可能なリフタブルスライドデッキが、トンネルの軸方向にスライド移動可能に且つ上下に首振り移動可能に取り付けられており、各々の前記中段フレーム部には、掘削後のトンネルの内周壁面に沿って建て込まれる支保部材を把持するエレクタが、トンネルの軸方向に移動可能に且つ上下左右に首振り移動可能に取り付けられており、各々の前記下段フレーム部には、トンネルの下段の切羽面及び内周壁面に対して穿孔可能な削孔機が、上下左右に首振り移動可能に取り付けられていると共に、当該トンネルワークステーションをトンネルの軸方向に走行移動させる走行用機器が設けられており、前記削孔機の穿孔機本体によって上段の切羽面や下段の切羽面に穿孔形成された各々の発破孔に、前記マンゲージのゲージ本体又は前記リフタブルスライドデッキのデッキ本体を作業用の足場として作業員が爆薬の装薬作業を行う際に、両側の端部が、係止部を介して、左右の前記エレクタの把持用アタッチメント部に設けられた被係止具に各々係止されることで、これらの左右の把持用アタッチメント部の間に張設された防護用ネットを、前記マンゲージのゲージ本体や前記リフタブルスライドデッキのデッキ本体の上方に配設する、防護用ネット配設工程を含んでいるトンネルワークステーションによる山岳トンネル工法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
(【0011】以降は省略されています)
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