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公開番号
2025148601
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-07
出願番号
2025125378,2021159222
出願日
2025-07-28,2021-09-29
発明の名称
硫黄カーボン複合正極の製造方法
出願人
古河電池株式会社
代理人
弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類
H01M
4/136 20100101AFI20250930BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】 高容量かつ高サイクル特性を有する硫黄カーボン複合正極を提供する。
【解決手段】 正極集電体と、正極集電体の一方又は両方の面に形成された正極合材層とを備える硫黄カーボン複合正極である。正極合材層は、複数の細孔を有するカーボン粒子、硫黄及び結着材を含む。カーボン粒子は、結着材により結合され、隣接する前記カーボン粒子が互いに接触する。硫黄は、正極合材層の表面及び内部に位置するカーボン粒子の複数の細孔内に存在する第1の硫黄、並びに正極合材層の表面及び内部に位置し、カーボン粒子同士の接触部を除くカーボン粒子の表面に存在する第2の硫黄である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
正極集電体と、前記正極集電体の一方又は両方の面に形成された正極合材層とを備える硫黄カーボン複合正極であって、
前記正極合材層は、複数の細孔を有するカーボン粒子、硫黄及び結着材を含み、
前記カーボン粒子は、前記結着材により結合され、隣接する前記カーボン粒子が互いに接触し、
前記硫黄は、前記正極合材層の表面及び内部に位置する前記カーボン粒子の複数の細孔内に存在する第1の硫黄、並びに前記正極合材層表面及び内部に位置し、カーボン粒子同士の接触部を除くカーボン粒子の表面に存在する第2の硫黄であることを特徴とする硫黄カーボン複合正極。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記カーボン粒子は、前記細孔の平均細孔径が0.1nm以上20nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の硫黄カーボン複合正極。
【請求項3】
前記カーボン粒子は、ケッチェンブラックであることを特徴とする請求項1又は2に記載の硫黄カーボン複合正極。
【請求項4】
請求項1~3いずれか一項に記載の硫黄カーボン複合正極、負極、セパレータ及び非水電解液を備えることを特徴とするリチウム硫黄二次電池。
【請求項5】
正極集電体の少なくとも一方の面に複数の細孔を有するカーボン粒子及び結着材を含むカーボン粒子含有層を形成してカーボン極を作製すること、
硫黄化合物及び溶媒を含む電解析出溶液を用意すること、
前記カーボン極の前記カーボン粒子含有層に前記電解析出溶液を含浸すること、
リチウム金属極とリチウムイオン伝導体と前記カーボン極とをこの順序で、かつ前記カーボン粒子含有層が前記リチウムイオン伝導体と対向するように積層して電解析出用セルを組立てること、
前記カーボン極を正極、前記リチウム金属極を負極とし、これらの極に直流電圧を印加して、前記カーボン粒子含有層における前記カーボン粒子の前記複数の細孔と前記カーボン粒子含有層の表面及び空隙とに存在する前記電解析出溶液から硫黄を電解析出すること、を含むことを特徴とする硫黄カーボン複合正極の製造方法。
【請求項6】
前記硫黄化合物は、Li
2
S
8
、Li
2
S
6
、Li
2
S
4
、Li
2
S
2
及びLi
2
Sからなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項5に記載の硫黄カーボン複合正極の製造方法。
【請求項7】
前記溶媒は、ニトリル系又はスルホン系の有機溶媒であることを特徴とする請求項5又は6に記載の硫黄カーボン複合正極の製造方法。
【請求項8】
前記電解析出溶液に含まれる前記硫黄化合物の濃度が50重量%以下であることを特徴とする請求項5~7いずれか一項に記載の硫黄カーボン複合正極の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム硫黄二次電池用正極、リチウム硫黄二次電池及びリチウム硫黄二次電池用正極の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン二次電池の用途は携帯機器、電動工具及び自動車等の産業へ大きく拡大している。それに伴い、リチウムイオン二次電池の更なる高エネルギー密度化が要求されている。しかし、リチウムイオン二次電池の高エネルギー密度化は頭打ちになりつつあり、電池の材料及びシステムの検討が必要とされている。
【0003】
硫黄を正極活物質に用いたリチウム硫黄二次電池は、高いエネルギー密度が期待できることから次世代電池の1つとして注目されている。典型的なリチウム硫黄二次電池は、硫黄正極、リチウム金属負極及び有機系電解液を含むセパレータから構成される。
【0004】
リチウム硫黄二次電池の課題の一つは、正極活物質である硫黄の電気導電性が低いことが挙げられる。このため、硫黄に導電助材(例えば、カーボン粒子)を混合した複合材を含み、カーボン粒子による導電ネットワークが形成された正極合材層を備えた正極が開発されている。
【0005】
特許文献1には、硫黄活物質、導電材(例えば、カーボン粒子)及び固体電解質をメカニカルミリング処理して硫黄カーボン複合正極材料を作製する工程と、当該硫黄カーボン複合正極材料にバインダー及び溶媒を加えて混合してスラリーを調製する工程と、スラリー形成工程により得られたスラリーを正極集電体上に塗工する塗工工程と、塗工工程により塗工したスラリーを乾燥させる乾燥工程と、を備える硫黄カーボン複合正極の製造方法が開示されている。メカニカルミリング処理によって硫黄活物質、導電助材及び固体電解質を粉砕しつつ密に混合するメカニカルミリング工程を備える正極の製造方法が開示されている。
【0006】
非特許文献1には、カーボン粒子の細孔内に溶融硫黄を毛細管力によって吸収させる溶融含浸法により硫黄カーボン複合材を作製し、当該正極材料及び結着材のスラリーを集電体表面にキャストして正極合材層を形成して正極を製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-145206号公報
【非特許文献】
【0008】
Xiulei Ji et al. “Nature Materials”、volume 8、June2009、p500-p506
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1で開示されているメカニカルミリング処理は、物理的に固体-固体粒子である硫黄粒子と導電助材(例えば、カーボン粒子)を混合する方法であるため、硫黄粒子はカーボン粒子の複数の細孔内に充填(存在)されず、カーボン粒子の表面に単に付着するに留まる。その結果、カーボン粒子の表面に対する硫黄粒子の接触面積が小さいため、導電ネットワークを形成するカーボン粒子と硫黄粒子の間の導電パスが有効に働かず、正極合材層中の硫黄粒子の利用率が低下し、高容量の正極を得ることが困難になる。
【0010】
また、特許文献1に記載の正極を組み込んだリチウム硫黄二次電池において、充放電時に正極合材層に含まれる硫黄は反応中間体であるリチウムポリスルフィドを生成する。リチウムポリスルフィドは、非水電解液に溶解し易い性質を有する。特許文献1に記載の正極は、その正極合材層に含まれる硫黄カーボン複合材の硫黄粒子が前述したようにカーボン粒子の表面に単に付着されているため、充放電時に当該硫黄粒子がリチウムポリスルフィドを生成すると、非水電解液との接触により容易に溶解して脱離する。その結果、充放電の繰り返しにより正極合材層中の硫黄粒子が減少し、リチウム硫黄二次電池の容量維持率が低下する。すなわち、リチウム硫黄二次電池の寿命低下を引き起こす。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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