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公開番号
2025147159
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-06
出願番号
2024047379
出願日
2024-03-23
発明の名称
歯科用グラスアイオノマーセメント組成物
出願人
株式会社松風
代理人
個人
主分類
A61K
6/889 20200101AFI20250929BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】
練和物の糸引きが少なく、練和終了後から早期に賦形操作を行うことが可能な状態になると共に、窩洞への填入性や歯科補綴装置への塗布性に優れ、練和性と機械的特性も良好な歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を提供すること。
【解決手段】
(a)酸反応性ガラス粉末、(b)ポリアルケン酸、(c)水、及び(d)多孔質無機フィラー 0.075質量%以上15質量%以下、を含む歯科用グラスアイオノマーセメント組成物であって、前記(d)多孔質無機フィラーの中心部が、二酸化珪素のみから構成される、又は二酸化珪素と1種又は2種以上の金属元素を含む酸化物から構成される無機粒子であることを特徴とする歯科用グラスアイオノマーセメント組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)酸反応性ガラス粉末、
(b)ポリアルケン酸、
(c)水、及び
(d)多孔質無機フィラー 0.075質量%以上15質量%以下、
を含む歯科用グラスアイオノマーセメント組成物であって、
前記(d)多孔質無機フィラーの中心部が、二酸化珪素のみから構成される、又は二酸化珪素と1種又は2種以上の金属元素を含む酸化物から構成される無機粒子であることを特徴とする歯科用グラスアイオノマーセメント組成物。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記(d)多孔質無機フィラーは50%粒子径(D50)が0.1μm以上10μm以下の範囲にあり、細孔容積が0.01cc/g以上1.00cc/g以下、且つ比表面積が5m
2
/g以上500m
2
/g以下の範囲にある、請求項1に記載の歯科用グラスアイオノマーセメント組成物。
【請求項3】
前記(a)酸反応性ガラス粉末 44質量%以上80質量%以下、
前記(b)ポリアルケン酸 7.5質量%以上20質量%以下、
前記(c)水 7質量%以上32質量%以下、及び
前記(d)多孔質無機フィラー 0.075質量%以上15質量%以下、
を含む、請求項1又は2に記載の歯科用グラスアイオノマーセメント組成物。
【請求項4】
前記歯科用グラスアイオノマーセメント組成物における賦形開始可能時間が30秒以内であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の歯科用グラスアイオノマーセメント組成物。
【請求項5】
前記歯科用グラスアイオノマーセメント組成物における賦形開始可能時間が30秒以内であることを特徴とする、請求項3に記載の歯科用グラスアイオノマーセメント組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にう蝕や破折等により部分的に形態が損なわれた歯牙を充填修復するための、又は歯科補綴装置を形態が損なわれた歯牙に接着、又は合着させるための歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
歯科臨床において、う蝕や破折等により部分的に形態が損なわれた歯牙に対して審美的及び機能的回復を行うために、充填材料を歯牙に充填する直接修復や、合着材料を用いて歯科補綴装置を歯牙に合着及び/又は接着させる間接修復が行われている。代表的な充填材料や合着材料の一つとして歯科用グラスアイオノマーセメントが挙げられ、その最大の特徴は歯質強化や二次う蝕の抑制をもたらすフッ化物イオンの徐放性を有することである。
【0003】
歯科用グラスアイオノマーセメントは、フルオロアルミノシリケートガラス粉末に代表される酸反応性ガラス粉末、ポリアルケン酸、及び水を主成分としており、主に粉液型又は2ペースト型等の2剤の形態からなる。これら各形態の歯科用グラスアイオノマーセメントは、使用直前に粉液型では手練和又は機械練和により、2ペースト型では手練和又はミキシングチップを用いた自動練和により練和物を調製し使用される。この様に練和された歯科用グラスアイオノマーセメントは、水の存在下でポリアルケン酸等の酸性化合物が酸反応性ガラス粉末に作用することで、酸反応性ガラス粉末から多価金属イオン(Al
3+
、Ca
2+
、Sr
2+
等)が溶出し、溶出した多価金属イオンとポリアルケン酸の酸性基がイオン結合(酸-塩基反応)することで、ポリアルケン酸間で多価金属イオンを介した架橋構造が形成され硬化する。
【0004】
これまでに歯科用グラスアイオノマーセメントの前記主成分に添加材を加えることで、諸特性を改善する技術が種々提案されている。例えば特許文献1には、歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に多価金属化合物を添加することで、硬化体の透明性を向上させる技術が開示されている。また、特許文献2には、歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に減水剤を添加することで、機械的特性を高める技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-137618号公報
特開2023-9286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
歯科用グラスアイオノマーセメントは、組成中に粘稠度の高いポリアルケン酸水溶液を含むことから、その練和直後の練和物は糸引きしやすい傾向にある。この糸引きにより充填時や合着時の操作性に悪影響を及ぼす場合があり、特に充填操作においては、その影響を受けやすい。例えば、練和直後の練和物をインスツルメントや歯科用シリンジ等の歯科用器具を用いて窩洞に填入した後、練和物から歯科用器具を引き離す際に練和物が糸を引くと周囲の歯質や口腔粘膜に練和物が付着することがある。このような場合、付着物を入念に除去する必要があり操作が煩雑となる。
【0007】
また、歯科用グラスアイオノマーセメントは、練和直後から前記酸-塩基反応により硬化が進行するため、如何なる練和物性状であっても一定時間が経過すると練和物の糸引きが低減し、賦形操作がしやすくなる。そのため、窩洞に填入した練和物に賦形を行う際は、練和物の糸引きが低減するまで待ってから賦形操作が行われる。一方、練和物の糸引きが著しく、さらに糸引きが低減するまでに時間を要する場合は、治療時間が長くなると共に、治療部位が唾液により汚染されるリスクが高まることとなる。
【0008】
練和直後における練和物の糸引きを低減させる方法として、歯科用グラスアイオノマーセメント中に含まれる酸反応性ガラス粉末の割合を高くする方法や粒子径を大きくする方法が挙げられる。しかし、酸反応性ガラス粉末の割合を高くすると、練和物の粘度が高くなるため、練和性が低下する場合がある。また、酸反応性ガラス粉末の粒子径を大きくした場合は、酸反応性ガラス粉末とポリアルケン酸の酸-塩基反応性が低下するため、硬化体の機械的特性の低下を引き起こす場合がある。
【0009】
そこで本発明は、従来技術よりも練和物の糸引きが少なく、窩洞への填入性や歯科補綴装置への塗布性に優れ、さらに練和終了後から早期に賦形操作を行うことが可能な状態になると共に、練和性と機械的特性も良好な歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、かかる課題の下に鋭意検討を行った結果、歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に、特定の多孔質無機フィラーを特定の範囲で配合することにより、練和物の糸引きが少なく窩洞への填入性や歯科補綴装置への塗布性に優れ、さらに練和終了後から早期に賦形操作を行うことが可能な状態になると共に、良好な練和性と優れた機械的特性を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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