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公開番号2025144890
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024044800
出願日2024-03-21
発明の名称タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人
主分類C08L 9/00 20060101AFI20250926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】従来からタイヤのインナーライナーには高い耐久性(例えば高い破断強度)を備えていることが求められている。
【解決手段】ブチル系ゴムを含むゴム成分100質量部に対し、カーボンブラックを20~70質量部、および融点が110~155℃でありかつ温度230℃、荷重2.16kgで測定されたメルトマスフローレート(MFR)が6~50g/10分であるランダムポリプロピレンを0.5~10質量部含有することを特徴とするタイヤ用ゴム組成物によって上記課題を解決した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ブチル系ゴムを含むゴム成分100質量部に対し、カーボンブラックを20~70質量部、および融点が110~155℃でありかつ温度230℃、荷重2.16kgで測定されたメルトマスフローレート(MFR)が6~50g/10分であるランダムポリプロピレンを0.5~10質量部含有することを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積N

SAが20~60m

/gの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項3】
前記ブチル系ゴムが再生ブチルゴムを含み、前記ゴム成分100質量部中、前記再生ブチルゴムの占める割合が10~60質量部であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項4】
前記ゴム成分100質量部中、前記ブチル系ゴムの占める割合が80質量部以上であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項5】
前記ゴム成分が前記ブチル系ゴム以外にジエン系ゴムを含み、前記ゴム成分100質量部中、前記ジエン系ゴムの占める割合が20質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項6】
前記ランダムポリプロピレンが、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-1-ブテンランダム共重合体およびプロピレン-エチレン-1-ブテンランダム共重合体から選択されることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項7】
前記タイヤ用ゴム組成物が、クレーおよび/またはタルクをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項8】
請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物を用いたタイヤ。
【請求項9】
請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物を、インナーライナーに用いたタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ用ゴム組成物およびタイヤに関するものであり、詳しくは低発熱性であり、再生ブチルゴムを配合しても実用上十分な破断強度を付与可能なタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
チューブレス空気入りタイヤの最内層には、インナーライナーが配置されており、空気透過防止性能や酸化劣化防止性能等の特性をタイヤに付与している。インナーライナーの物性等の改善を図る技術としては、例えば特許文献1~3に開示がある。
【0003】
従来からタイヤには耐摩耗性能、耐久性能、燃費性能等の基本性能の向上が求められており、例えばインナーライナーは低通気度であることに加えケーシング部材として高い耐久性(例えば高い破断強度)を備えていることが必要である。なおケーシング部材とは、タイヤからトレッドゴム、ベルト層、ベルトカバー層及びサイドウォールゴムを除いたタイヤ骨格部分であり、ビードコア、ビードフィラー、カーカス層、ビード周りの補強層およびインナーライナーを含む。
さらに環境意識の高まりからタイヤには再生原料を高い比率で使用することが求められる。再生原料としては例えば使用済みのタイヤやチューブ等があり、これらを脱硫処理して再生ブチルゴムとし、タイヤのインナーライナーに用いることが試みられている。しかし、再生ブチルゴムには無機充填剤や残留する加硫剤等の不純物が含まれ、再生ブチルゴムの配合量を増やすと破断強度が低下するという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2010-505968号公報
特開2017-100135号公報
特開2014-177278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって本発明の目的は、高い破断強度を有し優れた耐久性を付与し得るタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ブチル系ゴムを含むゴム成分に対し、カーボンブラックおよび特定の物性を有するランダムポリプロピレンを特定量で配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
【0007】
すなわち本発明は、ブチル系ゴムを含むゴム成分100質量部に対し、カーボンブラックを20~70質量部、および融点が110~155℃でありかつ温度230℃、荷重2.16kgで測定されたメルトマスフローレート(MFR)が6~50g/10分であるランダムポリプロピレンを0.5~10質量部含有することを特徴とするタイヤ用ゴム組成物を提供するものである。
また本発明は、前記タイヤ用ゴム組成物を用いたタイヤを提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明に使用されるランダムポリプロピレンは、高流動性であり、また結晶性が低いのでゴム成分との濡れ性や分子同士の絡み合いが促進され、マトリックスであるゴム成分中に良好に分散する。また、ランダムポリプロピレンは、温度230℃の条件下で測定されるメルトマスフローレート(MFR)を特定の範囲に定めているので、前記濡れ性および分子同士の絡み合いが促進し、ランダムポリプロピレンの異物化を抑制し、優れた破断強度を有するタイヤ用ゴム組成物を提供できる。また、これにより再生ブチルゴムを従来よりも多く配合することができるので、環境負荷を低減できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】
(ゴム成分)
本発明で使用されるゴム成分は、ブチル系ゴムを含む。ブチル系ゴムは、ゴム成分100質量部中、80質量部以上を占めるのが好ましい。
ブチル系ゴムとしては、インナーライナー用として使用されている任意のブチル系ゴム、例えばブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br-IIR、Cl-IIR)、イソブチレン-パラメチルスチレン共重合体およびそのハロゲン化物等を挙げることができる。ブチル系ゴムの市販品としては、例えば臭素化ブチルゴムである日本ブチル株式会社製商品名BROMOBUTYL2255等が挙げられる。また、ブチル系ゴムは、再生ブチルゴムを利用できる。再生ブチルゴムは、使用済みのタイヤやチューブから回収されたゴムを脱硫処理したブチルゴムを主成分にしたリサイクルゴムである。ここでブチルゴムが主成分であるとは、再生ブチルゴム100質量%中、ブチルゴム成分が50質量%以上であることをいう。再生ブチルゴムは、ブチルゴムの他、無機充填剤や残留する加硫剤等を含有してよいものとする。本明細書において、再生ブチルゴムの配合量等に言及する場合は、再生ブチルゴムに含まれるブチル系ゴムの量を基準とする。この基準における再生ブチルゴムの配合量は、ゴム成分100質量部中、10~60質量部であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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