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公開番号2025139813
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024038857
出願日2024-03-13
発明の名称鋼管により形成される立坑の坑口補強構造と坑口補強方法
出願人大成建設株式会社
代理人個人,個人
主分類E21D 5/06 20060101AFI20250919BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】可及的に小さな規模で、坑口を構造上安全に補強することができ、施工後の立坑の内部に十分なスペースを確保することができる、鋼管により形成される立坑の坑口補強構造と坑口補強方法を提供する。
【解決手段】円筒形の鋼管61により形成される立坑60の側壁に設けられている坑口63を補強する坑口補強構造70であり、坑口63の左右に立設する一対の補強柱71と、坑口63の上下において一対の補強柱71に接合される一対の補強梁72と、坑口63の高さ範囲における坑口63の反対側の領域において、高さ方向に間隔を置いて取り付けられている複数の円弧状の第1補強リブ74と、坑口63の上下の領域の少なくとも一方において、高さ方向に隙間を置いて取り付けられている複数の環状の第2補強リブ75とを有し、第2補強リブ75は、坑口63の上下の領域の少なくとも一方のうち、坑口63の換算直径相当の領域に設けられている。
【選択図】図11B
特許請求の範囲【請求項1】
円筒形の鋼管により形成される立坑の側壁に設けられている坑口を補強する、鋼管により形成される立坑の坑口補強構造であって、
前記立坑の内部における前記坑口の左右に立設する、一対の補強柱と、
前記立坑の内部における前記坑口の上下に配設されて前記一対の補強柱に接合される、一対の補強梁と、
前記立坑の内部のうち、前記坑口の高さ範囲における該坑口の反対側の領域において、該高さ方向に間隔を置いて該立坑の内部に取り付けられている、複数の円弧状の第1補強リブと、
前記立坑の内部のうち、前記坑口の上下の領域の少なくとも一方において、前記高さ方向に隙間を置いて該立坑の内部に取り付けられている、複数の環状の第2補強リブとを有し、
複数の前記第2補強リブは、前記坑口の上下の領域の少なくとも一方のうち、該坑口の換算直径相当の領域に設けられていることを特徴とする、鋼管により形成される立坑の坑口補強構造。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記坑口を設ける前に前記立坑に作用していた側圧が、該坑口を設けた後に該坑口の上下の分担領域に分担されるとして、該坑口の高さ範囲の領域と、該坑口の上下の前記坑口の換算直径相当の領域とがそれぞれ設計されていることを特徴とする、請求項1に記載の鋼管により形成される立坑の坑口補強構造。
【請求項3】
前記坑口の換算直径相当の領域に前記立坑の底版がある場合は、該底版の設置位置に前記第2補強リブを設置しないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の鋼管により形成される立坑の坑口補強構造。
【請求項4】
前記立坑は、地盤に圧入され、その内部が掘削された鋼製ケーシングにより構成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の鋼管により形成される立坑の坑口補強構造。
【請求項5】
前記鋼製ケーシングのうち、複数の前記第1補強リブの間の領域と複数の前記第2補強リブの間の領域にはそれぞれ、該鋼製ケーシングの周囲の地盤に防護工を施工するためのバルブ付き貫通孔が設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の鋼管により形成される立坑の坑口補強構造。
【請求項6】
前記立坑が、推進工法もしくはシールド工法に適用される掘進機が発進する発進立坑、もしくは、該掘進機が到達する到達立坑であることを特徴とする、請求項5に記載の鋼管により形成される立坑の坑口補強構造。
【請求項7】
円筒形の鋼管により形成される立坑の側壁に設けられている坑口を補強する、鋼管により形成される立坑の坑口補強方法であって、
前記立坑の内部における前記坑口の左右に立設する、一対の補強柱と、
前記立坑の内部における前記坑口の上下に配設されて前記一対の補強柱に接合される、一対の補強梁と、
前記立坑の内部のうち、前記坑口の高さ範囲における該坑口の反対側の領域において、該高さ方向に間隔を置いて該立坑の内部に取り付けられている、複数の円弧状の第1補強リブと、
前記立坑の内部のうち、前記坑口の上下の少なくとも一方において、前記高さ方向に隙間を置いて該立坑の内部に取り付けられている、複数の環状の第2補強リブとを施工し、
その際に、
複数の前記第2補強リブを、前記坑口の少なくとも一方のうち、該坑口の換算直径相当の領域に施工することを特徴とする、鋼管により形成される立坑の坑口補強方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼管により形成される立坑の坑口補強構造と坑口補強方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、鋼管(鋼製ケーシング)にて立坑が施工されることが多くなってきており、特に都市部においては、低い上空制限環境下でも低騒音で所定長さの鋼製ケーシングを揺動もしくは回転させて地盤に圧入し、圧入された鋼製ケーシングの内部の地盤を油圧グラブ等で掘削し、鋼製ケーシングを順次継ぎ足しながら所定深度まで延びる立坑を施工するものであり、この施工方法によれば、大深度まで延びる立坑の施工も可能である。
施工された鋼管により形成される立坑の例えば下方の側面には坑口が施工され、立坑が発進立坑の場合は発進用坑口から掘進機が地盤内に発進し、推進工法やシールド工法にてトンネルが施工されることとなり、立坑が到達立坑の場合は地盤内にトンネルを施工してきた掘進機が到達用坑口に到達することになる。
【0003】
発進用坑口や到達用坑口といった坑口は、その深度や開口径、地盤性状等によりその周囲に補強が必要になるが、上記する鋼管の圧入と鋼管の内部のグラブ掘削による施工方法において、立坑を形成する鋼管の内部に予め坑口を補強する部材を設置しておくと、補強部材がグラブ掘削の妨げになり、双方の干渉によって補強部材が破損する等の問題があることから、開口補強は立坑施工後に行われることになる。
立坑を発進立坑や到達立坑として使用する際に、立坑内部において掘進機を掘進させる各種設備を設置したり、立坑内部において掘進機を解体及び回収するための十分なスペースを確保する観点や、将来的に坑口の内部にプレキャスト部材を設置して本設躯体を施工するための十分なスペースを確保する観点から、可及的に小さな規模で、坑口を構造上安全に補強することのできる坑口補強構造が望まれる。
【0004】
ここで、特許文献1には、シールドトンネルの構造とその施工方法が提案されている。このシールドトンネルの構造は、シールド掘進機で掘進した本線トンネルの内周面に分岐トンネル等の開口部が形成されるシールドトンネルの構造である。
分岐トンネル等の開口部の本線トンネル軸方向の前後両外側には一対の補強用柱部材が設けられ、一対の補強用柱部材の上下両端部にはそれら補強用柱部材に跨るように上下の補強用梁部材が設けられ、補強用柱部材はセグメントによって構成され、補強用梁部材はセグメントに設けられた補強材組み付け部にセットされる。
補強用柱部材と補強用梁部材との間には火打ち材が組み付けられ、分岐トンネル開口部の近傍のセグメントは、本線トンネルの内周壁を形成する壁ブロックと、分岐トンネル開口部が形成される開口部ブロックとから成り、開口部ブロックは、シールド掘削機で掘削可能な高靱性コンクリート材で構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-235992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されるシールドトンネルの構造は、シールドトンネルにおいて分岐トンネルが施工される開口を補強する構造であることから、鋼管により形成される立坑の坑口を補強するものでなく、従って上記する鋼管により形成される立坑の内包する課題を解消する手段を開示するものではない。
【0007】
本発明は、可及的に小さな規模で、坑口を構造上安全に補強することができ、施工後の立坑の内部に十分なスペースを確保することができる、鋼管により形成される立坑の坑口補強構造と坑口補強方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成すべく、本発明による鋼管により形成される立坑の坑口補強構造の一態様は、
円筒形の鋼管により形成される立坑の側壁に設けられている坑口を補強する、鋼管により形成される立坑の坑口補強構造であって、
前記立坑の内部における前記坑口の左右に立設する、一対の補強柱と、
前記立坑の内部における前記坑口の上下に配設されて前記一対の補強柱に接合される、一対の補強梁と、
前記立坑の内部のうち、前記坑口の高さ範囲における該坑口の反対側の領域において、該高さ方向に間隔を置いて該立坑の内部に取り付けられている、複数の円弧状の第1補強リブと、
前記立坑の内部のうち、前記坑口の上下の領域の少なくとも一方において、前記高さ方向に隙間を置いて該立坑の内部に取り付けられている、複数の環状の第2補強リブとを有し、
複数の前記第2補強リブは、前記坑口の上下の領域の少なくとも一方のうち、該坑口の換算直径相当の領域に設けられていることを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、坑口の左右に立設する一対の補強柱と、坑口の上下に配設されて一対の補強柱に接合される一対の補強梁と、坑口の高さ範囲における坑口の反対側の領域において高さ方向に間隔を置いて取り付けられている複数の円弧状の第1補強リブと、坑口の上下の領域の少なくとも一方において高さ方向に隙間を置いて取り付けられている複数の環状の第2補強リブとを有することにより、いずれも比較的規模の小さな補強部材にて坑口を構造上安全に補強することができ、坑口補強構造を形成した後も立坑の内部において十分なスペースを確保することができる。
また、坑口の上下の領域に取り付けられる複数の第2補強リブが、坑口の上下の領域の少なくとも一方のうち、坑口の換算直径相当の領域に設けられていることにより、最低限補強が必要となる領域に対して坑口補強を行うことができる。
【0010】
ここで、「補強梁」は、一対の補強柱を繋ぐ補強リブであってもよい。また、「坑口の上下の領域の少なくとも一方のうちの坑口の換算直径相当の領域」とは、坑口の上下に十分な補強領域が存在する場合は、坑口の上下の双方の換算直径相当の領域が対象となり、例えば坑口が立坑の下方に位置して下方に十分な補強領域が存在しない場合は、坑口の上方の換算直径相当の領域が対象となることを意味している。
(【0011】以降は省略されています)

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