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公開番号2025137629
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2025117623,2022556223
出願日2025-07-11,2021-03-17
発明の名称α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を調製するための触媒法
出願人ベーアーエスエフ・エスエー
代理人個人,個人,個人
主分類C07C 51/15 20060101AFI20250911BHJP(有機化学)
要約【課題】使用できる反応溶媒に関する制限を受けないα,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を調製するための方法を提供。
【解決手段】α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を調製するための触媒法であって、a)アルケン及び二酸化炭素を、カルボキシル化触媒、有機溶媒、及び[O-]基に直接結合した第二級又は第三級炭素原子を有するアルコキシドに接触させて、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩及びアルコキシドの共役酸であるアルコール副生成物を含む粗反応生成物を得る工程、b)α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を、粗反応生成物から沈殿させる工程、並びにc)アルコール副生成物を液体形態に維持しながら、粗反応生成物の少なくとも一部を機械的な分離工程にかけて、α,βエチレン性不飽和カルボン酸塩を含む固相、並びにカルボキシル化触媒、有機溶媒、及びアルコール副生成物を含む液相を得る工程を含む、触媒法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を製造するための触媒法であって、
a)アルケン及び二酸化炭素を、カルボキシル化触媒、有機溶媒、及び[O

]基に直接結合した第二級又は第三級炭素原子を有するアルコキシドに接触させて、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩及び前記アルコキシドの共役酸であるアルコール副生成物を含む、粗反応生成物を得る工程、
b)前記α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を、前記粗反応生成物から沈殿させる工程、並びに
c)前記アルコール副生成物を液体形態に維持しながら、前記粗反応生成物の少なくとも一部を機械的な分離工程にかけて、前記α,βエチレン性不飽和カルボン酸塩を含む固相、並びに前記カルボキシル化触媒、前記有機溶媒、及び前記アルコール副生成物を含む液相を得る工程
を含む、触媒法。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記の機械的な分離工程c)が、ろ過工程を含む、請求項1に記載の触媒法。
【請求項3】
d)前記アルコール副生成物及び任意選択により場合によっては有機溶媒を、液相から蒸留して、アルコール副生成物蒸留画分及び任意選択により場合によっては溶媒蒸留画分、並びに残留画分を得る工程
を更に含む、請求項1又は2に記載の触媒法。
【請求項4】
前記残留画分の少なくとも一部を工程a)にリサイクルする工程を更に含む、請求項3に記載の触媒法。
【請求項5】
e)工程d)で得られたアルコール副生成物蒸留画分の少なくとも一部を、アルカリ物質と接触させて、アルコキシドを再生する工程
を更に含む、請求項3又は4に記載の触媒法。
【請求項6】
再生アルコキシドの少なくとも一部を工程a)にリサイクルする工程を更に含む、請求項5に記載の触媒法。
【請求項7】
f)工程c)で得られた固相を、洗浄液と接触させて、使用済み洗浄液、
及びカルボン酸塩が富化された精製された固相を得る工程
を更に含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の触媒法。
【請求項8】
前記洗浄液が、アルカン及びアルコールから選択される、請求項7に記載の触媒法。
【請求項9】
前記洗浄液が、前記アルコール副生成物である、請求項8に記載の触媒法。
【請求項10】
前記洗浄液が、前記有機溶媒である、請求項8に記載の触媒法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を調製するための触媒法であって、アルケン及び二酸化炭素を、触媒、有機溶媒、及びアルコキシドと接触させる触媒法に関する。不飽和カルボン酸塩は、固体として得られ、これは、反応混合物及びアルコール副生成物から機械的に分離される。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
アルケン上への二酸化炭素の直接付加によりα,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を得ること、例えば、エテン上への直接付加によりアクリレートを得ることは、反応物質の高い入手可能性及び低い価格によって、主要な産業上の興味が持たれている。室温において、実質的に完全に反応物質の側にある、望ましくない熱力学的な制限及び不都合な平衡を克服する研究は、近年、いくつかの触媒法をもたらしている。
【0003】
国際公開第2016/180775A1号は、カルボキシル化触媒及びアルコキシドの存在下でのアルケン及びCO

の反応由来の粗反応生成物を、水等の極性溶媒と接触させて、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩が富化された第1の液相、及びカルボキシル化触媒が富化された第2の液相を得る方法を記載している。アルコール副生成物は、第1の液相から留去される。この方法は、単一段階における触媒ターンオーバーを実現する一方、アルコール副生成物からのカルボン酸塩の分離を可能にする。この公知の方法は、使用できる反応溶媒に関する制限を課し、なぜなら、例えば水との混和性が制限された溶媒のみを用いることができるからである。更に、カルボキシル化触媒が富化された第2の液相は、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩が富化された水性相から分離され、その第2の液相は、カルボキシル化触媒を不活性化させる傾向のある微量の水を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2016/180775A1号
【非特許文献】
【0005】
K. D. Henkel, “Reactor Types and Their Industrial Application”,Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry 2005,Wiley VCH Verlag GmbH & Co KGaA, DOI: 10.1002/14356007.b04_087,chapter 3.3 “Reactors for gas-liquid reactions”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の根底にある課題は、上記の制限を受けないα,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を調製するための方法を提供することに見ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を調製するための触媒法であって、
a)アルケン及び二酸化炭素を、カルボキシル化触媒、有機溶媒、及び[O

]基に直接結合した第二級又は第三級炭素原子を有するアルコキシドに接触させて、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩、及びアルコキシドの共役酸であるアルコール副生成物を含む、粗反応生成物(crude reaction product)を得る工程、
b)α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を、粗反応生成物から沈殿させる工程、並びに
c)アルコール副生成物を液体形態に維持しながら、粗反応生成物の少なくとも一部を機械的な分離工程にかけて、α,βエチレン性不飽和カルボン酸塩を含む固相、並びにカルボキシル化触媒、有機溶媒、及びアルコール副生成物を含む液相を得る工程
を含む、触媒法を提供することによって解決される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩は、そのイオン性に起因して、大部分の有機溶媒において限定された溶解性を有し、粗反応生成物から沈殿する。この方法は、反応混合物の他の成分、特にアルコール副生成物を、液体及び/又は溶解状態に維持しうる方法で制御することができ、それによって、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩は、機械的な分離操作によって容易に分離できることが見出された。
【0009】
アルコール副生成物を液体形態に維持しながら粗反応生成物を機械的な分離工程にかける工程により、高純度の固相中の沈殿したα,β-エチレン性不飽和カルボン酸塩を得ることが可能になる。機械的な分離工程は、有利には、追加の化学物質、例えば、極性溶媒の利用も、互いに非混和性の液相の分離も必要としない。例えば、本方法発明では水を使用する必要がなく、これは、副生成物の数を好都合に減少させる。
【0010】
カルボン酸塩及びアルコール副生成物の溶液挙動は、有機溶媒及び/又は方法の温度の選択によって制御できる。好都合には、アルコール副生成物は、方法工程a)~c)の温度範囲内で有機溶媒に本質的に完全に可溶性である。
(【0011】以降は省略されています)

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