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公開番号2025137365
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024195112
出願日2024-11-07
発明の名称炎症性メディエーター吸着材
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類A61M 1/36 20060101AFI20250911BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は、炎症性メディエーターを効率的に吸着することができる炎症性メディエーター吸着材、その製造方法、及びその利用を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る炎症性メディエーター吸着材は、水不溶性担体、及び炎症性メディエーターに対するリガンドを含み、前記リガンドが2以上のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素基を有し、前記リガンドが前記水不溶性担体に結合していることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水不溶性担体、及び炎症性メディエーターに対するリガンドを含み、
前記リガンドが2以上のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素基を有し、
前記リガンドが前記水不溶性担体に結合していることを特徴とする炎症性メディエーター吸着材。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記芳香族炭化水素基上に少なくとも2の前記フェノール性水酸基が隣接している請求項1に記載の炎症性メディエーター吸着材。
【請求項3】
前記芳香族炭化水素基がカテコール基である請求項1に記載の炎症性メディエーター吸着材。
【請求項4】
前記リガンドが前記水不溶性担体に-N(R
1
)-基(式中、R
1
はHまたはC
1-6
アルキル基を示す)を介して共有結合している請求項1に記載の炎症性メディエーター吸着材。
【請求項5】
前記炎症性メディエーターが、IL-6、TNFα、IL-10、IL-8、カルプロテクチンおよびHMGB1から選択される1以上の炎症性メディエーターである請求項1に記載の炎症性メディエーター吸着材。
【請求項6】
前記水不溶性担体がセルロース誘導体からなる請求項1に記載の炎症性メディエーター吸着材。
【請求項7】
ハウジングを含有し、
前記ハウジングが、液の入口および出口を有し、
前記ハウジング内に請求項1~6のいずれか一項に記載の炎症性メディエーター吸着材が充填されていることを特徴とする炎症性メディエーター吸着器。
【請求項8】
炎症性メディエーター吸着材を製造するための方法であって、
水不溶性担体に、2以上のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素基を有するリガンド前駆体化合物を反応させることによりリガンドを共有結合させる工程を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記リガンド前駆体化合物がL-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニンまたはドーパミンである請求項8に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炎症性メディエーターを効率的に吸着することができる炎症性メディエーター吸着材、その製造方法、及びその利用に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
炎症性メディエーターは、炎症反応に関与する化学物質の総称であり、生体の防御反応に関与するものであるが、過剰な組織傷害や過剰な免疫抑制などの原因にもなる。また、炎症性メディエーターは、本来、局所で免疫反応に働くべきものであって、その血中濃度が上昇するとかえって内毒素誘発因子となり、敗血症などの原因ともなる。そのため、炎症性メディエーターに対する様々な抗体薬が開発されているが、炎症性メディエーターの血中濃度を速やかに低減するために、血液を抜き出して炎症性メディエーターを選択的に吸着除去し、浄化された血液を返送するシステムも開発されている。
【0003】
例えば特許文献1,2には、それぞれセチルアミンなどlogP値が2.50以上の疎水性化合物を水不溶性多孔質担体に固定したTNFαおよびインターロイキンの吸着剤が開示されている。
【0004】
また、特許文献3には、水不溶性担体の表面にアミノ基を有する官能基が導入されており、インターロイキン等を吸着する肝炎治療用の吸着担体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平8-257115号公報
特開平8-257398号公報
特開2012-5827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、炎症メディエーターを血液から吸着除去するための吸着材は種々開発されており、主には疎水性相互作用や、アミノ基などによる静電結合が利用されていた。
しかし、近年、感染症が問題となっており、全身性炎症反応症候群のリスクが高まっていることから、炎症メディエーターをより一層効率的に吸着除去可能な吸着材が求められている。
そこで本発明は、炎症性メディエーターを効率的に吸着することができる炎症性メディエーター吸着材、その製造方法、及びその利用を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、2以上のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素基を有するリガンドが、炎症メディエーターを効率的に吸着できることを見出して、本発明を完成した。
以下、本発明を示す。
【0008】
[1] 水不溶性担体、及び炎症性メディエーターに対するリガンドを含み、
前記リガンドが2以上のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素基を有し、
前記リガンドが前記水不溶性担体に結合していることを特徴とする炎症性メディエーター吸着材。
[2] 前記芳香族炭化水素基上に少なくとも2の前記フェノール性水酸基が隣接している前記[1]に記載の炎症性メディエーター吸着材。
[3] 前記芳香族炭化水素基がカテコール基である前記[1]または[2]に記載の炎症性メディエーター吸着材。
[4] 前記リガンドが前記水不溶性担体に-N(R
1
)-基(式中、R
1
はHまたはC
1-6
アルキル基を示す)を介して共有結合している前記[1]~[3]のいずれか一項に記載の炎症性メディエーター吸着材。
[5] 前記炎症性メディエーターが、IL-6、TNFαおよび、IL-10、IL-8、カルプロテクチンおよびHMGB1から選択される1以上の炎症性メディエーターである前記[1]~[4]のいずれか一項に記載の炎症性メディエーター吸着材。
[6] 前記水不溶性担体がセルロース誘導体からなる前記[1]~[5]のいずれか一項に記載の炎症性メディエーター吸着材。
【0009】
[7] ハウジングを含有し、
前記ハウジングが、液の入口および出口を有し、
前記ハウジング内に前記[1]~[6]のいずれか一項に記載の炎症性メディエーター吸着材が充填されていることを特徴とする炎症性メディエーター吸着器。
【0010】
[8] 炎症性メディエーター吸着材を製造するための方法であって、
水不溶性担体に、2以上のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素基を有するリガンド前駆体化合物を反応させることによりリガンドを共有結合させる工程を含むことを特徴とする方法。
[9] 前記リガンド前駆体化合物がL-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニンまたはドーパミンである前記[8]に記載の方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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