TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025133241
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024031068
出願日2024-03-01
発明の名称冷凍保存用卵黄液及びその製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類A23L 15/00 20160101AFI20250904BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】冷解凍しても蛋白質凝集による流動性の低下や離水が発生せず、冷解凍後に加熱しても凝固し難い卵黄液及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】65℃以上に加熱しても凝固しない卵黄液であって、該卵黄液全体中に、液卵黄10~70重量%、アルギン酸塩及び/又はアルギン酸化合物0.1~0.8重量%、DEが24~26の澱粉分解物1.7~15重量%、水14~80重量%を含有する、冷凍保存用卵黄液。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
65℃以上に加熱しても凝固しない卵黄液であって、
該卵黄液全体中に、液卵黄10~70重量%、アルギン酸塩及び/又はアルギン酸化合物0.1~0.8重量%、DEが24~26の澱粉分解物1.7~15重量%、水14~80重量%を含有する、冷凍保存用卵黄液。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の冷凍保存用卵黄液が冷凍された冷凍卵黄液。
【請求項3】
請求項2に記載の冷凍卵黄液を含むソース。
【請求項4】
卵黄液全体中に、アルギン酸塩及び/又はアルギン酸化合物を0.1~0.8重量%、DEが24~26の澱粉分解物を1.7~15重量%、50~70℃に加温した水14~80重量%に添加して混合物を得ること、
液卵黄が卵黄液全体中10~70重量%となるように、45~50℃に加温した液卵黄を該混合物に添加して卵黄液を得ること、
該卵黄液を1~20℃まで冷却すること、を含む
冷凍保存用卵黄液の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍保存性に優れた卵黄液及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
アングレーズソースやカルボナーラソース、オランデーズソースなどの卵黄を多く使用するソースは、濃厚な卵の風味となめらかな食感が魅力である。しかし、卵黄は約65℃以上での加熱により凝固しボソボソとした食感になるため、加熱調理時の温度管理が難しい。それゆえ、卵黄を多く使用したなめらかな食感のソースを安定した品質で工業的に大量生産するのは難しい。
【0003】
また、卵黄液は保存性が高くないため、生産性や食品ロスの観点から卵黄液の冷凍による保存性向上が求められるが、冷凍により卵黄液中の蛋白質が凝集してしまい、解凍後に卵黄液の流動性が低下していたり、離水が発生したりする。その結果、ソース製造時の焦げ付きや調理ムラの原因となる場合があった。
【0004】
これまで、卵黄を多く使用したソースに係る技術として、特許文献1には、アルギン酸塩及び/又はアルギン酸化合物を含有させることで、卵黄のカルシウム分とアルギン酸塩の反応により卵黄蛋白質が熱変性した時の凝集を妨げ、65℃以上に加熱しても卵黄液が凝固しない技術、即ち卵黄を多く使用しても、なめらかな食感を有するソースの安定生産を可能にする、該卵黄液に関する技術が開示されている。
【0005】
また、冷凍卵黄液に関して、特許文献2には、デキストリンアルコールを含有させることで、冷解凍しても流動性が低下しない冷凍液卵が開示されている。冷凍保存性改善には一定の効果が見られるが、加熱凝固させる用途を前提としているため、卵黄を多く使用しても加熱凝固させずになめらかな食感のソースを得るという点が解決できない。
【0006】
加えて、前記冷凍液卵にアルギン酸塩及び/又はアルギン酸化合物が共存する場合、デキストリンアルコールには卵黄中のカルシウムイオンに対してキレート作用があるため、アルギン酸塩及び/又はアルギン酸化合物の効果が十分に発揮されず、凝集体が発生し、冷解凍後の加熱によりざらつきを感じる場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平11-127818号公報
特開2001-346508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記課題に鑑み、我々は、冷凍保存性に優れ、卵黄を多く使用したなめらかな食感のソースを安定品質で大量生産することを可能にする卵黄液を検討してきた。そこで本発明の目的は、冷解凍しても蛋白質凝集による流動性の低下や離水が発生せず、冷解凍後に加熱しても凝固し難い卵黄液及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、液卵黄、アルギン酸塩及び/又はアルギン酸化合物、特定の澱粉分解物、並びに水を、それぞれ特定量配合した卵黄液によれば、冷解凍後に加熱しても卵黄液を凝固させず、特定の分解度の澱粉分解物を特定量配合することで、冷凍時の蛋白質凝集を防げることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明の第一は、65℃以上に加熱しても凝固しない卵黄液であって、該卵黄液全体中に、液卵黄10~70重量%、アルギン酸塩及び/又はアルギン酸化合物0.1~0.8重量%、DEが24~26の澱粉分解物1.7~15重量%、水14~80重量%を含有する、冷凍保存用卵黄液に関する。本発明の第二は、前記冷凍保存用卵黄液が冷凍された冷凍卵黄液に関する。本発明の第三は、前記冷凍卵黄液を含むソースに関する。本発明の第四は、卵黄液全体中に、アルギン酸塩及び/又はアルギン酸化合物を0.1~0.8重量%、DEが24~26の澱粉分解物を1.7~15重量%、50~70℃に加温した水14~80重量%に添加して混合物を得ること、液卵黄が卵黄液全体中10~70重量%となるように、45~50℃に加温した液卵黄を該混合物に添加して卵黄液を得ること、該卵黄液を1~20℃まで冷却すること、を含む冷凍保存用卵黄液の製造方法に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社カネカ
二次電池
16日前
株式会社カネカ
電解装置
21日前
株式会社カネカ
ヘルメット
2日前
株式会社カネカ
生体内留置具
15日前
株式会社カネカ
光学フィルム
9日前
株式会社カネカ
保護キャップ
29日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
17日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
15日前
株式会社カネカ
濃縮システム
13日前
株式会社カネカ
蓄冷材組成物
13日前
株式会社カネカ
製造システム
9日前
株式会社カネカ
製造システム
6日前
株式会社カネカ
固体撮像装置用基板
1か月前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
1か月前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
1か月前
株式会社カネカ
太陽光発電システム
1日前
株式会社カネカ
物品およびその製造方法
23日前
株式会社カネカ
溶血素産生能の評価方法
1か月前
株式会社カネカ
反射防止層形成用組成物
1か月前
株式会社カネカ
蒸留装置および蒸留方法
1か月前
株式会社カネカ
繊維溶解液調整システム
1日前
株式会社カネカ
モダクリル樹脂の製造方法
1か月前
株式会社カネカ
モダクリル繊維の製造方法
8日前
株式会社カネカ
熱加工用組成物の製造方法
9日前
株式会社カネカ
再生アクリル樹脂の製造方法
1か月前
株式会社カネカ
人工毛髪及び人工毛髪シート
1か月前
株式会社カネカ
積層体、およびそれを含む成形体
1か月前
株式会社カネカ
クライオアブレーションカテーテル
2日前
株式会社カネカ
化合物、硬化性組成物および硬化物
9日前
株式会社カネカ
冷凍保存用卵黄液及びその製造方法
今日
株式会社カネカ
化合物、硬化性組成物および硬化物
9日前
株式会社カネカ
樹脂組成物、成形体およびフィルム
28日前
株式会社カネカ
グラフト共重合体および硬化性組成物
今日
株式会社カネカ
ポリヒドロキシアルカン酸の製造方法
14日前
株式会社カネカ
ポリヒドロキシアルカン酸の製造方法
14日前
株式会社カネカ
ポリヒドロキシアルカン酸の製造方法
1か月前
続きを見る