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公開番号2025137136
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024036163
出願日2024-03-08
発明の名称微生物の培養方法およびその利用
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C12N 1/00 20060101AFI20250911BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】培養液中において脂質類を微細化しつつ、かつ、当該培養液の発泡を抑制できる、微生物の培養方法を提供する。
【解決手段】撹拌機を備える容器内に微生物培養液を充填する充填工程と、二流体ノズルを用いて、脂質類を気体とともに培養液中に液中噴霧し、脂質類を培養液中に分散させる分散工程と、撹拌機に固定された所定の構造を有する撹拌翼により、培養液を撹拌する撹拌工程と、を含む、微生物の培養方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
微生物の培養方法であって、
前記微生物を含む培養液を、撹拌機を備える容器内に充填する充填工程と、
二流体ノズルを用いて、脂質類を気体とともに前記培養液中に液中噴霧することで、前記脂質類を前記培養液中に分散させる分散工程と、
前記撹拌機に固定された撹拌翼により、前記培養液を撹拌する撹拌工程と、を含み、
前記撹拌翼は、
前記撹拌機の回転軸に固定される固定部と、
前記固定部に設けられ、前記回転軸に対して直交する円盤部と、
前記円盤部の半径方向に沿って、上下一対の翼が、上下の翼の対向面の間に間隙を形成すると共に、当該間隙が前記撹拌翼の回転方向に向かって広くなるように傾斜して、かつ、前記円盤部の外周部と交差するよう、放射状に設けられてなる、複数の翼体部とを、備える、微生物の培養方法。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記撹拌翼の翼径dと、前記容器の内径Dとの比率(d/D)が、0.35~0.5である、請求項1に記載の微生物の培養方法。
【請求項3】
前記脂質類は、水への溶解度が1%以下の脂質類である、請求項1に記載の微生物の培養方法。
【請求項4】
前記脂質類が、パーム油に由来する油脂類、植物および動物由来の油脂類、食用油脂、及び廃食用油からなる群より選択される少なくとも1種の脂質類である、請求項1に記載の微生物の培養方法。
【請求項5】
前記微生物が、ポリヒドロキシアルカノエート類を産生する微生物である、請求項1に記載の微生物の培養方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の微生物の培養方法を一工程として含む、ポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物の培養方法およびその利用に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境問題、食糧問題、健康及び安全に対する意識の高まり、並びに天然又は自然志向の高まり等を背景に、微生物の培養および微生物による物質製造(発酵生産、バイオ変換等)の意義及び重要性が益々高まっている。
【0003】
一般に、微生物の培養および微生物による物質の製造においては、当該微生物が資化するための炭素源(培養、発酵等のための炭素源)が必要不可欠である。代表的な微生物培養における炭素源として、脂質類(例えば、脂肪酸、油脂等)等が挙げられる。
【0004】
微生物の培養および微生物による物質の製造において、培養液中の炭素源たる脂質類の比表面積を向上させることで、培養および物質生産の効率を向上できることが知られている。例えば、特許文献1には、脂質類を培養液中で高撹拌して微粒子化することで、微生物培養の効率を向上する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開WO2021/106462号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来技術は優れたものであるが、脂質類の微粒子化にあたり、撹拌に伴い発生するせん断力により、脂質類の分解過程で生じる脂肪酸塊が過度に微細化され、かかる微細化された脂肪酸が界面活性成分となり、培養液に過剰な発泡現象を引き起こす、との問題が生じることを本発明者らは新たに見出した。また、かかる発泡に伴い培養液の液面が上昇するために、培養槽をスケールアップする必要が生じ、それにより、微生物による物質の生産効率が低下するとの問題が生じることも見出した。
【0007】
上記のような状況にあって、本発明の一態様は、培養液中において脂質類を微細化しつつ、培養液の発泡を抑制し得る、微生物の培養方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者らは、(1)微生物培養液中に、二流体ノズルを用いて脂質類を液中噴霧すること、および、(2)特定の構造を有する撹拌翼を用いて培養液を撹拌すること、により、培養液中において脂質類を微細化しつつ、培養液の発泡を抑制し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明の一態様は、以下の構成を含む。
【0009】
〔1〕微生物の培養方法であって、前記微生物を含む培養液を、撹拌機を備える容器内に充填する充填工程と、二流体ノズルを用いて、脂質類を気体とともに前記培養液中に液中噴霧することで、前記脂質類を前記培養液中に分散させる分散工程と、前記撹拌機に固定された撹拌翼により、前記培養液を撹拌する撹拌工程と、を含み、前記撹拌翼は、撹拌機の回転軸に固定される固定部と、前記固定部に設けられ、前記回転軸に対して直交する円盤部と、前記円盤部の半径方向に沿って、上下一対の翼が、上下の翼の対向面の間に間隙を形成すると共に、当該間隙が前記撹拌翼の回転方向に向かって広くなるように傾斜して、かつ、前記円盤部の外周部と交差するよう、放射状に設けられてなる、複数の翼体部とを、備える、微生物の培養方法。
【0010】
〔2〕前記撹拌翼の翼径dと、前記容器の内径Dとの比率(d/D)が、0.35~0.5である、〔1〕に記載の微生物の培養方法。
(【0011】以降は省略されています)

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