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公開番号2025135555
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-18
出願番号2025015335
出願日2025-01-31
発明の名称ポリアルキレンエーテルグリコール及びポリエステルの製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 65/06 20060101AFI20250910BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】重合反応後期の所要時間が長時間化せず、得られるポリエステルの黄色味が低く抑えられるポリアルキレンエーテルグリコールを提供する。
【解決手段】下記測定方法による水酸基量の測定値aを水酸基量の理論値bで除した値(a/b)が0.910以上、1.090未満であるポリアルキレンエーテルグリコール。
<測定方法>
工程1:ポリアルキレンエーテルグリコールを秤量して質量を得る
工程2:工程1で得られたポリアルキレンエーテルグリコールの質量を用いて、ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基量の理論値bを得る
工程3:ポリアルキレンエーテルグリコールのNMR測定でポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基量の測定値aを得る
工程4:水酸基量の測定値aを水酸基量の理論値bで除して値(a/b)を得る
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記測定方法により測定した水酸基量の測定値aを水酸基量の理論値bで除した値(a/b)が0.910以上、1.090未満である、ポリアルキレンエーテルグリコール。
<測定方法>
工程1:ポリアルキレンエーテルグリコールを秤量し、ポリアルキレンエーテルグリコールの質量を得る工程
工程2:工程1で得られたポリアルキレンエーテルグリコールの質量を用いて、ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基量の理論値bを得る工程
工程3:工程1で得られたポリアルキレンエーテルグリコールをNMR測定することにより、ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基量の測定値aを得る工程
工程4:工程3で得られた水酸基量の測定値aを工程2で得られた水酸基量の理論値bで除して値(a/b)を得る工程
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記工程1のポリアルキレンエーテルグリコールが、加熱処理されたポリアルキレングリコールである、請求項1に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
【請求項3】
前記ポリアルキレンエーテルグリコールがポリテトラメチレンエーテルグリコールである、請求項1に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
【請求項4】
前記ポリアルキレンエーテルグリコールがバイオマス資源を原料として製造されたポリアルキレンエーテルグリコールである、請求項1に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
【請求項5】
前記ポリアルキレンエーテルグリコールが発酵によって製造されたアルキレングリコールを用いて製造されたポリアルキレンエーテルグリコールである、請求項4に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
【請求項6】
前記アルキレングリコールが糖の直接発酵によって製造されたアルキレングリコールである、請求項5に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
【請求項7】
前記アルキレングリコールがバイオマス資源を用いて製造されたコハク酸又はコハク酸誘導体を水素還元することによって製造されたアルキレングリコールである、請求項5に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
【請求項8】
前記ポリアルキレンエーテルグリコールがリサイクル資源を原料として製造されたポリアルキレンエーテルグリコールである、請求項1に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
【請求項9】
前記ポリアルキレンエーテルグリコールがポリエステルの解重合によって製造されたアルキレングリコールを用いて製造されたポリアルキレンエーテルグリコールである、請求項8に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
【請求項10】
前記ポリエステルがポリアルキレンテレフタレートである、請求項9に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアルキレンエーテルグリコールに関する。詳しくは、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネートなどの原料としても有用なポリアルキレンエーテルグリコール、特にバイオ資源又はリサイクル資源由来のポリアルキレンエーテルグリコールに関する。本発明はまた、このポリアルキレンエーテルグリコールを用いたポリエステルの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ポリエステルの原料であるポリアルキレンエーテルグリコールは、石油(化石燃料)を原料として製造されてきた。例えば、化石燃料から製造されたブタンジオールを用いてテトラヒドロフランを製造し、そのテトラヒドロフランからポリアルキレンエーテルグリコールを製造する方法がある。
【0003】
しかし、循環型(サステイナブル)社会の構築を求める声の高まりにより、石油などの化石燃料由来の原料からの脱却が望まれるようになり、近年は化石燃料を原料としない、植物などを原料とするバイオマス資源由来のブタンジオールの製造方法が種々提案されている。例えば、糖の直接発酵によりブタンジオールを製造する方法(特許文献1)、或いはバイオマス資源からコハク酸を製造した後に水素還元によりブタンジオールを製造する方法が提案されている(特許文献2)。また、廃ポリエステルなどの廃材などを原料とするリサイクル資源由来のブタンジオールの製造方法が提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2021-505539号公報
中国特許出願公開第114773153号明細書
特開2004-323378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~3に開示されたバイオマス資源由来のブタンジオールやリサイクル資源由来のブタンジオールを用いて製造されたポリアルキレンエーテルグリコールを原料としてポリエステルを製造すると、その重合反応において、重合反応後期の所要時間が長時間化し、効率的にポリエステルを製造することが出来なかった。また、得られるポリエステルの黄色味は高くなり、その品質は満足するものではなかった。この問題は、ケミカルリサイクルのモノマージオールにおいても起こり得ることが推定された。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、重合に用いた場合、重合反応後期の所要時間が長時間化せず、得られるポリエステルの黄色味が低く抑えられる、ポリアルキレンエーテルグリコールを提供することを目的とする。本発明はまた、このポリアルキレンエーテルグリコールを用いたポリエステルの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基量の測定値をポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基量の理論値で除した値が特定範囲にあるポリアルキレンエーテルグリコールを用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の発明に係るものである。
【0008】
[1] 下記測定方法により測定した水酸基量の測定値aを水酸基量の理論値bで除した値(a/b)が0.910以上、1.090未満である、ポリアルキレンエーテルグリコール。
<測定方法>
工程1:ポリアルキレンエーテルグリコールを秤量し、ポリアルキレンエーテルグリコールの質量を得る工程
工程2:工程1で得られたポリアルキレンエーテルグリコールの質量を用いて、ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基量の理論値bを得る工程
工程3:工程1で得られたポリアルキレンエーテルグリコールをNMR測定することにより、ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基量の測定値aを得る工程
工程54:工程3で得られた水酸基量の測定値aを工程2で得られた水酸基量の理論値bで除して値(a/b)を得る工程
【0009】
[2] 前記工程1のポリアルキレンエーテルグリコールが、加熱処理されたポリアルキレングリコールである、[1]に記載のポリアルキレンエーテルグリコール
【0010】
[3] 前記ポリアルキレンエーテルグリコールがポリテトラメチレンエーテルグリコールである、[1]又は[2]に記載のポリアルキレンエーテルグリコール。
(【0011】以降は省略されています)

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