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公開番号
2025138328
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-25
出願番号
2024037356
出願日
2024-03-11
発明の名称
セルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法及びゴム組成物の製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08J
3/22 20060101AFI20250917BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】セルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造において、ゴム/セルロースナノファイバー複合体の凝固物にせん断力をかけて脱水する際に、スクリュープレスを用いても、疎水性のゴムマトリックスに分散した親水性のセルロースナノファイバーが凝集することを抑制することができ、これにより、セルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチ本来の性能を得ることができるセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法を提供する。
【解決手段】セルロースナノファイバー水分散液と天然ゴムラテックスとの混合液を酸凝固してゴム凝固物を得、前記ゴム凝固物にせん断力をかけて脱水し、その後乾燥するウェットマスターバッチの製造方法において、前記混合液にエポキシ基および/またはグリシジル基を有する変性天然ゴムラテックスを含有させる、セルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
セルロースナノファイバー水分散液と天然ゴムラテックスとの混合液を酸凝固してゴム凝固物を得、前記ゴム凝固物にせん断力をかけて脱水し、その後乾燥するウェットマスターバッチの製造方法において、前記混合液にエポキシ基および/またはグリシジル基を有する変性天然ゴムラテックスを含有させる、セルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
変性天然ゴムラテックスとして、エポキシ基を有する変性天然ゴムラテックスおよび/またはグリシジル基を有する変性天然ゴムラテックスを用いる、請求項1に記載のセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
【請求項3】
変性天然ゴムラテックスとして、エポキシ基を有する変性天然ゴムラテックスを用いる、請求項2に記載のセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
【請求項4】
変性天然ゴムラテックスとして、グリシジル基を有する変性天然ゴムラテックスを用いる、請求項2に記載のセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
【請求項5】
前記エポキシ基を有する変性天然ゴムラテックスとして、エポキシ化天然ゴムラテックスを用いる、請求項2に記載のセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
【請求項6】
前記グリシジル基を有する変性天然ゴムラテックスとして、グリシジルメタクリレート化天然ゴムラテックスを用いる、請求項2に記載のセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
【請求項7】
前記ウェットマスターバッチに含まれるゴム成分中の変性ユニットの含有量が5質量%以上である、請求項1に記載のセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
【請求項8】
前記混合液が、前記セルロースナノファイバー水分散液と天然ゴムラテックスとカーボンブラック分散液との混合液である、請求項1に記載のセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
【請求項9】
前記ゴム凝固物に単軸または多軸スクリュープレスを用いて前記せん断力をかけて脱水する、請求項1に記載のセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法でセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチを製造し、得られたセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチを加硫してゴム組成物を得る、ゴム組成物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムラテックスとセルロースナノファイバーを含有するウェットマスターバッチの製造方法と、このセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチを用いたゴム組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、充填材であるカーボンブラックやシリカなどのゴム用補強材の分散性を向上させる目的で、ウェットマスターバッチ法が用いられている(特許文献1参照)。ウェットマスターバッチ法は、予め分散媒にゴム用補強材を分散させた分散液と、ゴムラテックスとを液相で混合し、その後酸などの凝固剤を添加して凝固物を得、これを脱水、乾燥してゴムマスターバッチを製造する方法である。ウェットマスターバッチ法では、充填材とゴムとを固相で混合するドライマスターバッチ法と比較して、充填材の分散性に優れ、ゴム補強性や加工性などの物性に優れたゴム組成物が得られる。
【0003】
近年、軽くて強靭なバイオマス材料であるセルロースナノファイバーをゴム用補強材として利用する試みが活発化している。セルロースナノファイバーの製造方法として、生物合成などの調製方法もあるが、一般的には、パルプを水中で機械的に解繊させて水分散体(本発明においては「水分散液」と称す。)として得る。場合によっては、機械的に解繊させる前に化学処理または酵素処理を行うこともある。
【0004】
ゴム/セルロースナノファイバー複合体を得るためにドライマスターバッチ法を用いる場合、セルロースナノファイバー水分散液からセルロースナノファイバーを分離、乾燥して取り出しておく必要がある。この場合、セルロース分子が有する水酸基を介した水素結合により、セルロースナノファイバー同士が強固に凝集してしまい、再び解すことは非常に困難になる。これを防止する為、水酸基の保護や疎水化処理などの工夫がなされる。
【0005】
一方、ゴムとの複合化においてセルロースナノファイバー水分散液をそのまま利用できるウェットマスターバッチ法が注目されている。セルロースナノファイバー水分散液とゴムラテックスとを液相混合し、凝固させることでゴム/セルロースナノファイバー複合体を得るウェットマスターバッチ法は、ゴム分子がセルロースナノファイバー間に介在することで、乾燥時のセルロースナノファイバーの自己凝集を抑制することができ、セルロースナノファイバーの分散性向上に大きな利点があると期待されている(特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-75900号公報
特開2019-163414号公報
特開2020-55962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ウェットマスターバッチでは、ゴム/セルロースナノファイバー複合体の凝固物の脱水・乾燥に、せん断圧搾による水分除去がしばしば行われる。これは、加熱による溶媒除去と比較して、エネルギーコストが抑えられ、特に連続生産に於いては生産効率が良いからである。
【0008】
しかしながら、せん断力がゴム/セルロースナノファイバー複合体の凝固物に与えられると、凝固物中の分散成分がゴムマトリックスに対して非相容の成分であると、分散成分同士で凝集が起こり、期待した性能が得られないことがある。ここで、ゴムマトリックスに対して非相容の成分とは、疎水性のゴムマトリックスに対して親水性のセルロースナノファイバーが該当する。
この課題を解決する方法として、凝固物をフィルタープレスやドラムドライヤー等で押圧するような脱水方法が挙げられる。しかし、この方法は、効率的な連続生産の観点では、せん断脱水効率に劣る。
脱水効率の観点からはスクリュープレスを用いることが好ましいが、スクリュープレスを用いた場合には、疎水性のゴムマトリックスに分散した親水性のセルロースナノファイバーの凝集が起き、セルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチ本来の性能を得ることができない。
【0009】
一方、相容化剤を適用してゴム成分と分散成分を強固に接着させる手法を用いれば、脱水時のせん断による分散成分の凝集を抑制することが期待できる。しかし、ウェットマスターバッチ法で相容化剤を適用する場合、これを水分散液として利用する必要があるのに対して、相容化剤によっては、その化学構造上等の理由で水分散液として扱えず、ウェットマスターバッチ法には適用できない場合がある。
【0010】
本発明の目的は、セルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法において、ゴム/セルロースナノファイバー複合体の凝固物にせん断力をかけて脱水する際に、スクリュープレスを用いても、疎水性のゴムマトリックスに分散した親水性のセルロースナノファイバーが凝集することを抑制することができ、これにより、セルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチ本来の性能を得ることができるセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチの製造方法を提供することにある。本発明はまた、この方法で製造されたセルロースナノファイバー添加ウェットマスターバッチを用いたゴム組成物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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