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公開番号2025135982
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024034100
出願日2024-03-06
発明の名称樹脂組成物、成形材料、及び樹脂成形体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C08L 33/12 20060101AFI20250911BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】優れた寸法安定性、耐熱性、及び耐衝撃性を有する樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(メタ)アクリル系共重合体(B)と無機フィラー(C)とを含む樹脂組成物であって、前記(メタ)アクリル系共重合体(B)が、メチルメタクリレート由来の繰り返し単位を50質量%以上含む重合体(B1)と、ガラス転移温度が0℃未満の重合体(B2)を含み、前記(メタ)アクリル系共重合体(B)が、ブロック共重合体、グラフト共重合体、及びコアシェルゴム粒子からなる群から選ばれる1種以上を含み、前記無機フィラー(C)が、平均粒子径が10μm以上17,000μm以下の板状粒子である、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(メタ)アクリル系共重合体(B)と無機フィラー(C)とを含む樹脂組成物であって、
前記(メタ)アクリル系共重合体(B)が、メチルメタクリレート由来の繰り返し単位を50質量%以上含む重合体(B1)と、ガラス転移温度が0℃未満の重合体(B2)を含み、
前記(メタ)アクリル系共重合体(B)が、ブロック共重合体、グラフト共重合体、及びコアシェルゴム粒子からなる群から選ばれる1種以上を含み、
前記無機フィラー(C)が、平均粒子径が10μm以上17,000μm以下の板状粒子である、樹脂組成物。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
ランダム共重合体及び/又は単独重合体であり、メチルメタクリレート由来の繰り返し単位を50質量%以上含む(メタ)アクリル系重合体(A)をさらに含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記無機フィラー(C)が、フレーク状ガラスであって、前記フレーク状ガラスのアスペクト比が15以上である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記(メタ)アクリル系重合体(B)が、下記一般式(1)で表されるマクロモノマー(b1)由来の繰り返し単位を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025135982000005.tif
44
142
(式(1)中、R

~R

は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。X

~X

は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。Zは、末端基である。nは、1~10,000の自然数である。)
【請求項5】
請求項1に記載の樹脂組成物を含む成形材料。
【請求項6】
射出成形用成形材料である、請求項5に記載の成形材料。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の成形材料を用いた、樹脂成形体。
【請求項8】
請求項7に記載の樹脂成形体を含む、車両用部品。
【請求項9】
車両外装部品である、請求項8に記載の車両用部品。
【請求項10】
請求項7に記載の樹脂成形体を含む、住宅設備部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物と、該樹脂組成物を含む成形材料、及び該成形材料を用いた樹脂成形体に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
アクリル樹脂は透明性や耐候性、高い弾性率、表面硬度等に優れるので、液晶や有機EL等のディスプレイ前面板、看板用品、照明用品、家電製品、車両内装・外装材、工業資材、建築用資材、レンズ、導光板、集光部材、液晶や有機EL等のディスプレイに使用される光学フィルムなどに広く用いられている。
また、アクリル樹脂は加熱によって解重合することから、使用済みのアクリル樹脂を原料のメチルメタクリレートに戻すケミカルリサイクルが比較的容易かつ高収率で可能な材料である。そのため、近年のプラスチックリサイクルへの社会的な要求の高まりに応じて、ケミカルリサイクルが可能なアクリル樹脂の適用範囲の拡大が様々な製品分野で試みられている。
【0003】
アクリル樹脂の適用範囲を拡大する際の課題としては、温度変化等の環境変化が生じた場合においても形状を維持できる、優れた寸法安定性、及び耐熱性、耐衝撃性、成形性、などが挙げられる。特に、優れた寸法安定性と耐熱性は、アクリル樹脂を用いて大きな成形体を製造して使用する場合に課題として認識されることが多い。寸法安定性と耐熱性は、金属などの異種材料と組み合わせて使用する場合にはさらに重要である。また、大きな成形体を溶融成形で製造する上では成形性が重要である。即ち、優れた寸法安定性や耐熱性を有することは、アクリル樹脂の適用範囲を拡大していく上で重要な課題である。
【0004】
アクリル樹脂の寸法安定性や耐熱性を向上させる方法としては、無機フィラーを添加する方法が挙げられる。無機フィラーの形状は、粒子や繊維など様々な種類が選択可能であり、無機フィラーの材質としては、ガラスが最も一般的に用いられる。フィラーの形状については、繊維や板状粒子とすることで、成形体の面内でフィラーが配向し、効果的に寸法安定性や耐熱性を向上させることができる。
【0005】
特許文献1には、熱可塑性アクリル樹脂とフレーク状ガラスとを組合わせた熱可塑性アクリル樹脂組成物が開示されている。特許文献1には、フレーク状ガラスを熱可塑性アクリル樹脂に添加することで、耐熱性が向上すると共に成形体の反りが抑制できことが示されている。
【0006】
一方で、熱可塑性樹脂に無機フィラーを添加すると、成形体の耐衝撃性の低下が課題となる場合があった。また、無機フィラーの添加によって溶融粘度が上昇して成形性が低下する場合があった。
【0007】
アクリル樹脂の耐衝撃性を向上させる技術として、例えば、特許文献2には、架橋ゴムからなるコア部とマトリクスとなる(メタ)アクリル系重合体との相容性や分散性を担保するシェル部とを有するコアシェル構造を有するゴム(コアシェルゴム)を、(メタ)アクリル系樹脂に配合した樹脂組成物が開示されている。
しかしながら、特許文献2に記載されている樹脂組成物は、コアシェルゴムを含有することにより溶融粘度が上昇して、溶融成形性が低下する傾向があるため、樹脂組成物の使用用途が、厚みの大きい樹脂製品や簡単な形状の樹脂製品に限定されるという課題があった。
【0008】
また、特許文献3では、アクリル樹脂の耐衝撃性と広い温度域での透明性を両立させ、且つ溶融成形性も向上させる方法として、マクロモノマー共重合体を用いる方法が開示されている。特許文献3に記載の方法では、触媒的連鎖移動重合(Catalytic Chain Transfer Polymerizaion: CCTP)を用いてメチルメタクリレートを主な原料とするマクロモノマーを合成し、次いでn-ブチルアクリレート及びスチレンと共重合させることでマクロモノマー共重合体を得ている。このマクロモノマー共重合体を熱可塑性アクリル樹脂の添加剤として使用すると、耐衝撃性と広い温度域での透明性、成形性、フィルムの折り曲げ白化の抑制という機能を両立可能であることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2012/093717号
特公昭62-21804号公報
特開2022-65185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載の熱可塑性アクリル樹脂組成物では、寸法安定性や耐熱性が向上する一方で、耐衝撃性の低下により成形体が割れやすくなるという課題があった。また、成形体が大きくなると、成形性が不十分となる懸念があった。
(【0011】以降は省略されています)

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