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公開番号2025136105
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024034311
出願日2024-03-06
発明の名称ブロックドウレタン、樹脂組成物、硬化物及び接着剤、並びにブロックドウレタンの製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C08G 18/65 20060101AFI20250911BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低温衝撃強度に優れる接着剤の原料となるブロックドウレタンを提供することを課題とする。
【解決手段】ポリオール(A)に由来する構造単位、分岐剤(B)に由来する構造単位、及びポリイソシアネート化合物(C)に由来する構造単位を含むブロックドウレタンであり、
前記ポリオール(A)中の水酸基と前記分岐剤(B)中のイソシアネート基と反応する基との合計のモル数(イソシアネート反応基数)に対する、前記ポリイソシアネート化合物(C)中のイソシアネート基のモル数(イソシアネート基数)の比(イソシアネート基数/イソシアネート反応基数)が1.8以上であり、
前記ポリオール(A)が下記式(1)で表されるポリエーテルポリカーボネートジオールを含む、ブロックドウレタン。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025136105000008.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">19</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
(上記式(1)において、Rは炭素数2~10の二価の炭化水素基を表し、nは2~30であり、mは1~20である。なお、式(1)中、複数のRは同一であってもよく、異なるものであってもよく、複数のnは同一であってもよく、異なるものであってもよい。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオール(A)に由来する構造単位、分岐剤(B)に由来する構造単位、及びポリイソシアネート化合物(C)に由来する構造単位を含むブロックドウレタンであり、
前記ポリオール(A)中の水酸基と前記分岐剤(B)中のイソシアネート基と反応する基との合計のモル数(イソシアネート反応基数)に対する、前記ポリイソシアネート化合物(C)中のイソシアネート基のモル数(イソシアネート基数)の比(イソシアネート基数/イソシアネート反応基数)が1.8以上であり、
前記ポリオール(A)が下記式(1)で表されるポリエーテルポリカーボネートジオールを含む、ブロックドウレタン。
TIFF
2025136105000006.tif
19
170
(上記式(1)において、Rは炭素数2~10の二価の炭化水素基を表し、nは2~30であり、mは1~20である。なお、式(1)中、複数のRは同一であってもよく、異なるものであってもよく、複数のnは同一であってもよく、異なるものであってもよい。)
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記ポリオール(A)中の水酸基と前記分岐剤(B)中のイソシアネート基と反応する基との合計モル数に対する、前記分岐剤(B)のイソシアネート基と反応する基のモル数の割合が、10~40%である、請求項1に記載のブロックドウレタン。
【請求項3】
前記ポリオール(A)が、水酸基価から求めた数平均分子量が600以上10000以下である、請求項1に記載のブロックドウレタン。
【請求項4】
前記ポリオール(A)中に含まれるすべてのポリオールの質量に対する、前記式(1)で表されるポリエーテルポリカーボネートジオールの質量の割合が50%以上である、請求項1に記載のブロックドウレタン。
【請求項5】
前記式(1)におけるRがいずれもn-ブチレン基である、請求項1に記載のブロックドウレタン。
【請求項6】
前記式(1)におけるnがいずれも4~20である、請求項1に記載のブロックドウレタン。
【請求項7】
前記分岐剤(B)が、少なくとも3つの水酸基を有する化合物である、請求項1に記載のブロックドウレタン。
【請求項8】
前記分岐剤(B)が、トリメチロールプロパンである、請求項1に記載のブロックドウレタン。
【請求項9】
前記ポリイソシアネート化合物(C)が、ジイソシアネートである、請求項1に記載のブロックドウレタン。
【請求項10】
前記ポリイソシアネート化合物(C)が、脂肪族ジイソシアネート又は脂環型ジイソシアネートである、請求項9に記載のブロックドウレタン。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックドウレタン、樹脂組成物、硬化物及び接着剤、並びにブロックドウレタンの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
構造用接着剤に使用されるウレタン樹脂及びそれを含む樹脂組成物は従来から種々の成分により構成されており、様々な用途に使用されている。
熱硬化性樹脂として知られるエポキシ樹脂を、その樹脂組成物の中に含む場合、エポキシ樹脂は硬くて脆いため、そのエポキシ樹脂の靭性を改良する方法として、特定の強化剤を添加する方法が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ポリオール、分岐剤、及びポリイソシアネート化合物に由来する構造単位を含み、ポリオール中の水酸基と分岐剤中のイソシアネート基と反応する基の合計のモル数の比が特定の範囲であるブロックドウレタンが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7385593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているブロックドウレタンは、低温での衝撃強度が好ましくなかった。
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の課題は、低温衝撃強度に優れる接着剤の原料となるブロックドウレタンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで本発明者らは鋭意検討を行った結果、特定構造のポリオール、分岐剤、ポリイソシアネート化合物に由来する構造単位を含むブロックドウレタンであって、イソシアネート基のモル数とイソシアネートと反応する基のモル数との比(イソシアネート基数/イソシアネート反応基)を特定の範囲に制御したブロックドウレタンにより、上記課題を解決できることを見出した。
【0007】
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1] ポリオール(A)に由来する構造単位、分岐剤(B)に由来する構造単位、及びポリイソシアネート化合物(C)に由来する構造単位を含むブロックドウレタンであり、
前記ポリオール(A)中の水酸基と前記分岐剤(B)中のイソシアネート基と反応する基との合計のモル数(イソシアネート反応基数)に対する、前記ポリイソシアネート化合物(C)中のイソシアネート基のモル数(イソシアネート基数)の比(イソシアネート基数/イソシアネート反応基数)が1.8以上であり、
前記ポリオール(A)が下記式(1)で表されるポリエーテルポリカーボネートジオールを含む、ブロックドウレタン。
TIFF
2025136105000001.tif
19
170
(上記式(1)において、Rは炭素数2~10の二価の炭化水素基を表し、nは2~30であり、mは1~20である。なお、式(1)中、複数のRは同一であってもよく、異なるものであってもよく、複数のnは同一であってもよく、異なるものであってもよい。)[2] 前記ポリオール(A)中の水酸基と前記分岐剤(B)中のイソシアネート基と反応する基との合計モル数に対する、前記分岐剤(B)のイソシアネート基と反応する基のモル数の割合が、10~40%である、[1]に記載のブロックドウレタン。
[3] 前記ポリオール(A)が、水酸基価から求めた数平均分子量が600以上10000以下である、[1]又は[2]に記載のブロックドウレタン。
[4] 前記ポリオール(A)中に含まれるすべてのポリオールの質量に対する、前記式(1)で表されるポリエーテルポリカーボネートジオールの質量の割合が50%以上である、[1]~[3]のいずれか1つに記載のブロックドウレタン。
[5] 前記式(1)におけるRがいずれもn-ブチレン基である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のブロックドウレタン。
[6] 前記式(1)におけるnがいずれも4~20である、[1]~[5]のいずれか1つに記載のブロックドウレタン。
[7] 前記分岐剤(B)が、少なくとも3つの水酸基を有する化合物である、[1]~[6]のいずれか1つに記載のブロックドウレタン。
[8] 前記分岐剤(B)が、トリメチロールプロパンである、[1]~[7]のいずれか1つに記載のブロックドウレタン。
[9] 前記ポリイソシアネート化合物(C)が、ジイソシアネートである、[1]~[8]のいずれか1つに記載のブロックドウレタン。
[10] 前記ポリイソシアネート化合物(C)が、脂肪族ジイソシアネート又は脂環型ジイソシアネートである、[9]に記載のブロックドウレタン。
[11] 前記ブロックドウレタンのウレタンプレポリマー鎖の末端がフェノール化合物由来の構造である、[1]~[10]のいずれか1つに記載のブロックドウレタン。
[12] [1]~[11]のいずれか1つに記載のブロックドウレタンと、エポキシ樹脂(E)と、硬化剤(F)とを含む樹脂組成物。
[13] さらに、ポリマー微粒子(G)を含む、[12]に記載の樹脂組成物。
[14] 前記硬化剤(F)が潜在性硬化剤である、[12]又は[13]に記載の樹脂組成物。
[15] [12]~[14]のいずれか1つに記載の樹脂組成物を硬化させてなる、硬化物。
[16] [12]~[14]のいずれか1つに記載の樹脂組成物を含む、接着剤。
[17] ブロックドウレタンの製造方法であって、下記式(1)で表されるポリエーテルポリカーボネートジオールを含むポリオール(A)と、分岐剤(B)と、ポリイソシアネート化合物(C)とを反応させてウレタンプレポリマーを得る工程、及び前記ウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基を、ブロック剤(D)でブロックする工程を含み、
前記ポリオール(A)中の水酸基と前記分岐剤(B)中のイソシアネート基と反応する基との合計のモル数(イソシアネート反応基数)に対する、前記ポリイソシアネート化合物(C)中のイソシアネート基のモル数(イソシアネート基数)の比(イソシアネート基数/イソシアネート反応基数)が1.8以上である、ブロックドウレタンの製造方法。
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2025136105000002.tif
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(上記式(1)において、Rは炭素数2~10の二価の炭化水素基を表し、nは2~30であり、mは1~20である。なお、式(1)中、複数のRは同一であってもよく、異なるものであってもよく、複数のnは同一であってもよく、異なるものであってもよい。)
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、低温衝撃強度に優れる接着剤の原料となるブロックドウレタンを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。本明細書において、「~」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
本実施形態に係るブロックドウレタンは、ウレタン骨格にブロックイソシアネート基を有する熱反応型ウレタン樹脂であり、末端の活性イソシアネート基をブロック剤で保護し、常温の状態では安定を保ち、熱処理することによってブロック剤が解離し、活性イソシアネート基が再生され、硬化・架橋反応を起こすことで、接着力が発現する。
また、本明細書では複数の実施形態を説明するが、適用できる範囲で各実施形態における種々の条件を互いに適用し得る。
【0010】
<ブロックドウレタンの構成>
本発明の一実施形態に係るブロックドウレタン(以下、単に「ブロックドウレタン」とも称する。)は、ポリオール(A)に由来する構造単位、分岐剤(B)に由来する構造単位、及びポリイソシアネート化合物(C)に由来する構造単位を含むブロックドウレタンであり、前記ポリオール(A)中の水酸基と前記分岐剤(B)中のイソシアネート基と反応する基との合計のモル数(イソシアネート反応基数)に対する、前記ポリイソシアネート化合物(C)中のイソシアネート基のモル数(イソシアネート基数)の比(イソシアネート基数/イソシアネート反応基数)が1.8以上であり、前記ポリオール(A)が下記式(1)で表されるポリエーテルポリカーボネートジオールを含む、ブロックドウレタンである。
(【0011】以降は省略されています)

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