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公開番号
2025133767
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2025108124,2020182915
出願日
2025-06-26,2020-10-30
発明の名称
ワニス組成物、及びポリイミド膜の製造方法
出願人
東京応化工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08G
73/10 20060101AFI20250904BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】有機溶媒に可溶であって、感光性の硬化剤の作用により硬化し得る感光性を有し、高周波帯域における誘電特性に優れる硬化物を与えるポリイミド樹脂と、当該ポリイミド樹脂を含むワニス組成物と、当該ワニス組成物を用いるポリイミド膜の製造方法とを提供すること。
【解決手段】ポリイミド樹脂の主鎖上にラジカル重合性基、又はカチオン重合性基を結合させるとともに、ポリイミド樹脂の主鎖を構成する構成単位中に、特定の構造のビスフェノール類に由来する骨格を含ませる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリイミド樹脂(A)と、有機溶媒(S)と、を含むワニス組成物であって、
前記ポリイミド樹脂(A)が、
下記式(A1a):
TIFF
2025133767000056.tif
38
134
(式(A1a)中、X
1
は、2価の有機基であり、Y
1
は、4価の有機基である。ただし、X
1
は、ポリオルガノシロキサン構造およびダイマージアミンに由来する構造を有する2価の有機基を含まず、Y
1
はスルホニル基(-SO
2
-)を有する4価の有機基を含まない。)
で表される構成単位を含む分子鎖のみからなるポリイミド樹脂であり、
前記X
1
としての前記2価の有機基、及び前記Y
1
としての前記4価の有機基の少なくとも一方が、下記式(a1):
TIFF
2025133767000057.tif
28
134
(式(a1)中、R
a1
及びR
a2
は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、又はハロゲン原子であり、n1及びn2は、それぞれ独立に0以上4以下の整数であり、R
a3
及びR
a4
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のハロゲン化アルキル基、又はフェニル基であり、R
a3
とR
a4
とは互いに結合して環を形成してもよい。)
で表される部分構造を有するポリイミド樹脂であるか、
又は
前記式(A1a)で表される構成単位を含む分子鎖と、
下記式(A1e):
TIFF
2025133767000058.tif
37
134
(式(A1e)中、X
4
は、前記式(a1)で表される部分構造を有さない2価の有機基であり、Y
2
は、前記式(a1)で表される部分構造を有さない4価の有機基である。ただし、X
4
は、ポリオルガノシロキサン構造およびダイマージアミンに由来する構造を有する2価の有機基を含まず、Y
2
はスルホニル基(-SO
2
-)を有する4価の有機基を含まない。)
で表される構成単位を含む分子鎖と、
を含むポリイミド樹脂であり、
前記式(A1e)で表される構成単位は、前記式(a1)で表される部分構造を有さず、前記分子鎖が、ラジカル重合性基を含む、パターン形成用ワニス組成物。
続きを表示(約 3,000 文字)
【請求項2】
ポリイミド樹脂(A)と、有機溶媒(S)と、を含むワニス組成物であって、
前記ポリイミド樹脂(A)が、
下記式(A1a):
TIFF
2025133767000059.tif
37
134
(式(A1a)中、X
1
は、2価の有機基であり、Y
1
は、4価の有機基である。ただし、X
1
は、ポリオルガノシロキサン構造およびダイマージアミンに由来する構造を有する2価の有機基を含まず、Y
1
はスルホニル基(-SO
2
-)を有する4価の有機基を含まない。)
で表される構成単位を含む分子鎖のみからなり、
前記X
1
としての前記2価の有機基、及び前記Y
1
としての前記4価の有機基の少なくとも一方が、下記式(a1):
TIFF
2025133767000060.tif
28
134
(式(a1)中、R
a1
及びR
a2
は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、又はハロゲン原子であり、n1及びn2は、それぞれ独立に0以上4以下の整数であり、R
a3
及びR
a4
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のハロゲン化アルキル基、又はフェニル基であり、R
a3
とR
a4
とは互いに結合して環を形成してもよい。)
で表される部分構造を有し、
前記分子鎖の主鎖末端が封止されたポリイミド樹脂であるか、
又は
前記式(A1a)で表される構成単位を含む分子鎖と、
下記式(A1e):
TIFF
2025133767000061.tif
37
134
(式(A1e)中、X
4
は、前記式(a1)で表される部分構造を有さない2価の有機基
であり、Y
2
は、前記式(a1)で表される部分構造を有さない4価の有機基である。た
だし、X
4
は、ポリオルガノシロキサン構造およびダイマージアミンに由来する構造を有
する2価の有機基を含まず、Y
2
はスルホニル基(-SO
2
-)を有する4価の有機基を
含まない。)
で表される構成単位を含む分子鎖と、
を含み、
前記分子鎖の主鎖末端が封止されたポリイミド樹脂であり、
前記式(A1e)で表される構成単位は、前記式(a1)で表される部分構造を有さず、前記分子鎖が、ラジカル重合性基を含む、パターン形成用ワニス組成物。
【請求項3】
前記分子鎖が、末端封止剤により封止されている、請求項1に記載のパターン形成用ワニス組成物。
【請求項4】
前記分子鎖が、前記式(A1a)で表される構成単位として、下記式(A1b):
TIFF
2025133767000062.tif
35
134
(式(A1b)中、X
2
及びX
3
は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群より選択される1以上の基で置換されていてもよい2価の芳香族炭化水素基であり、Y
2
は、前記式(a1)で表される部分構造を有さない4価の有機基であり、R
a1
、R
a2
、R
a3
、R
a4
、n1、及びn2は、式(a1)中のこれらと同様である。)
で表される構成単位、下記式(A1c):
TIFF
2025133767000063.tif
34
134
(式(A1c)中、X
4
は、前記式(a1)で表される部分構造を有さない2価の有機基であり、Y
3
及びY
4
は、それぞれ独立に炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群より選択される1以上の基で置換されていてもよい3価の芳香族炭化水素基であり、R
a1
、R
a2
、R
a3
、R
a4
、n1、及びn2は、式(a1)中のこれらと同様である。)で表される構成単位、及び下記式(A1d):
TIFF
2025133767000064.tif
31
161
(式(A1d)中、X
5
及びX
6
は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群より選択される1以上の基で置換されていてもよい2価の芳香族炭化水素基であり、Y
5
及びY
6
は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群より選択される1以上の基で置換されていてもよい3価の芳香族炭化水素基であり、R
a1
、R
a2
、R
a3
、R
a4
、n1、及びn2は、式(a1)中のこれらと同様である。)で表される構成単位からなる群より選択される1種以上を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のパターン形成用ワニス組成物。
【請求項5】
前記ポリイミド樹脂が、前記式(A1c)で表される構成単位を含み、前記X
4
が前記ラジカル重合性基を有する、請求項4に記載のパターン形成用ワニス組成物。
【請求項6】
前記ラジカル重合性基として(メタ)アクリロイル基含有基を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載のパターン形成用ワニス組成物。
【請求項7】
モノマー化合物(B)をさらに含み、前記モノマー化合物(B)がエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー化合物である、請求項1~6のいずれか1項に記載のパターン形成用ワニス組成物。
【請求項8】
前記モノマー化合物(B)が、多官能モノマー化合物である、請求項7項に記載のパターン形成用ワニス組成物。
【請求項9】
前記モノマー化合物(B)の含有量が、有機溶媒(S)の質量を除いたワニス組成物の質量を100質量部としたときに、0.1質量部以上50質量部以下である、請求項7または8に記載のパターン形成用ワニス組成物。
【請求項10】
前記ワニス組成物の質量に対する、前記ポリイミド樹脂(A)の質量の比率が5質量%以上50質量%以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載のパターン形成用ワニス組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイミド樹脂と、当該ポリイミド樹脂を含むワニス組成物と、当該ワニス組成物を用いるポリイミド樹脂膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリイミド樹脂は、優れた耐熱性、機械的強度、及び絶縁性や、低誘電率等の特性を有するため、種々の素子や、多層配線基板等の電子基板のような電気・電子部品において、絶縁材や保護材として広く使用されている。一般に、ポリイミド樹脂は、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを重合して得られるポリアミック酸の溶液を、高温で熱処理して形成される。
【0003】
また、近年、携帯電話等の通信機器では、高周波数化が進んでいる。そのため、通信機器が有する金属配線を絶縁する絶縁部にも高周波数化への対応が求められる。
ここで、周波数が高いほど伝送損失が増加し、伝送損失が増加すると電気信号が減衰する。したがって、高周波数化への対応として、伝送損失を低減することが求められる。
この点、ポリイミド樹脂は、高周波帯域において低い誘電正接と、低い誘電率とを示し、高周波特性に優れる。このため、ポリイミド樹脂は、高周波帯域で使用される種々の基板や素子において、伝送損失を低減にし得る材料として注目されている。
【0004】
このような高周波特性に優れるポリイミド樹脂としては、特定の構造の芳香族テトラカルボン酸二無水物と、ジアミノクウォーターフェニルとを反応させて得られるポリアミック酸を、高温でイミド化させて得られるポリイミド樹脂が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-080315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されるようなポリイミド樹脂は、上記の通り、前駆体であるポリアミック酸を含むワニスを塗布した後に、塗布膜を高温で加熱して形成される。このため、ポリイミド樹脂を含む基板や素子を製造する際に、ポリイミド樹脂とともに用いる材料の選択に、耐熱性の観点から大きな制限がある。
また、基板や素子の設計によっては、微細な領域のみにポリイミド樹脂を形成することが要求される場合がある。
【0007】
上記の事情から、有機溶媒に可溶であって、感光性の硬化剤の作用により硬化し得る感光性を有するポリイミド樹脂が求められている。
このようなポリイミド樹脂を用いると、感光性のポリイミド樹脂が有機溶媒中に溶解した感光性のワニスが得られる。かかる感光性のワニスを用いると、ワニスを基板等に塗布し、次いで、塗布膜から有機溶媒を除去した後に、フォトリソグラフィー法により微細且つ精密な形状のポリイミド樹脂を形成できる。この方法によれば、高温での加熱を行うことなく、ポリイミド樹脂が形成される。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、有機溶媒に可溶であって、感光性の硬化剤の作用により硬化し得る感光性を有し、高周波帯域における誘電特性に優れる硬化物を与えるポリイミド樹脂と、当該ポリイミド樹脂を含むワニス組成物と、当該ワニス組成物を用いるポリイミド膜の製造方法とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、ポリイミド樹脂の主鎖上にラジカル重合性基、又はカチオン重合性基を結合させるとともに、ポリイミド樹脂の主鎖を構成する構成単位中に、特定の構造のビスフェノール類に由来する骨格を含ませることにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
【0010】
本発明の第1の態様は、
下記式(A1a):
TIFF
2025133767000001.tif
39
134
(式(A1a)中、X
1
は、ジアミンに由来する2価の有機残基であり、Y
2
は、テトラカルボン酸二無水物に由来する4価の有機残基である。)
で表される構成単位を含む分子鎖を有し、
X
1
としての有機残基、及びY
1
としての有機残基の少なくとも一方が、下記式(a1):
TIFF
2025133767000002.tif
34
134
(式(a1)中、R
a1
及びR
a2
は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、又はハロゲン原子であり、n1及びn2は、それぞれ独立に0以上4以下の整数であり、R
a3
及びR
a4
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のハロゲン化アルキル基、又はフェニル基であり、R
a3
とR
a4
とは互いに結合して環を形成してもよい。)
で表される部分構造を有し、
分子鎖が、ラジカル重合性基、又はカチオン重合性基を含む、ポリイミド樹脂である。
(【0011】以降は省略されています)
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