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公開番号2025130167
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-08
出願番号2024027155
出願日2024-02-27
発明の名称ブレーキ異音検知方法、装置およびプログラム
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01H 17/00 20060101AFI20250901BHJP(測定;試験)
要約【課題】完成車検査工程における試験走行の中で、複数種のブレーキ異音の有無を検査するとともに、ブレーキ異音の識別を行えるようにする。
【解決手段】完成車検査装置の一部となるブレーキ異音検知装置は、対象とする車両の走行中に車輪部付近で生じる音を取得して音データを生成する音取得部10と、ブレーキ信号や車速信号等の車両の運転状態の情報を取得する車両信号取得部11と、取得した車両信号に基づき複数の特定の車両運転状態に該当するかをそれぞれ判断する車両状態判断部12と、音データを解析して複数種のブレーキ異音の候補となる音を抽出し、ブレーキ異音の候補となる音の発生時の車両運転状態に基づいてブレーキ異音の種別を判断するブレーキ異音判断部13と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
対象とする車両の走行中に車輪部付近で生じる音を取得して音データとし、
この音データを解析して複数種のブレーキ異音の候補となる音を抽出し、
車両の運転状態の情報を取得して複数の特定の車両運転状態に該当するかをそれぞれ判断し、
ブレーキ異音の候補となる音の発生時の車両運転状態に基づいてブレーキ異音の種別を判断する、
ブレーキ異音検知方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
一連の音データについて、複数種のブレーキ異音の候補となる音の抽出を同時並行に処理し、
抽出された複数のブレーキ異音の候補のそれぞれについて、特定の車両運転状態であるか否かに基づいてブレーキ異音の種別を判断する、
請求項1に記載のブレーキ異音検知方法。
【請求項3】
複数の特定の車両運転状態にそれぞれ該当する時間毎に、それぞれ音データの解析を行い、対応する種別のブレーキ異音の候補となる音の抽出を行う、
請求項1に記載のブレーキ異音検知方法。
【請求項4】
上記車両の運転状態の情報は、ブレーキ操作の情報と、車速ないしアクセル開度の情報と、を含む、
請求項1に記載のブレーキ異音検知方法。
【請求項5】
上記車両の運転状態の情報は、車速ないしアクセル開度の情報を含み、
車速ないしアクセル開度が加速状態から減速状態に反転したときをブレーキ操作の予兆とみなす、
請求項3に記載のブレーキ異音検知方法。
【請求項6】
上記ブレーキ異音の種別としては、ブレーキ操作に拘わらずに回転部材と非回転部材との干渉あるいは振動によって発生する第1の異音と、ブレーキ操作時に摩擦部材の摺動によって発生する第2の異音と、を含む、
請求項1に記載のブレーキ異音検知方法。
【請求項7】
音データの短時間フーリエ変換処理を行い、
比較的に低い所定の周波数帯域に所定の数より多い数のピークが含まれている場合は、第1の異音の候補として抽出し、
比較的に高い所定の周波数帯域に第2の所定の数よりも少ない数のピークが含まれている場合は、第2の異音の候補として抽出する、
請求項6に記載のブレーキ異音検知方法。
【請求項8】
取得した音の音圧レベルを監視し、
所定音圧レベル以下の場合は音データの解析は行わない、
請求項1に記載のブレーキ異音検知方法。
【請求項9】
上記の比較的に低い所定の周波数帯域の音圧レベルと比較的に高い周波数帯域の音圧レベルとをそれぞれ求め、
ディスプレイに、それぞれの音圧レベルを、一定時間間隔に並べた図形の大きさで表示し、
それぞれの時間の音に第1の異音および第2の異音が含まれているか否かを上記図形の色によって表示する、
請求項7に記載のブレーキ異音検知方法。
【請求項10】
対象とする車両の走行中に車輪部付近で生じる音を取得して音データを生成する音取得部と、
車両の運転状態の情報を取得して複数の特定の車両運転状態に該当するかをそれぞれ判断する車両状態判断部と、
上記の音データを解析して複数種のブレーキ異音の候補となる音を抽出し、ブレーキ異音の候補となる音の発生時の車両運転状態に基づいてブレーキ異音の種別を判断するブレーキ異音判断部と、
を備えてなるブレーキ異音検知装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車等の車両の走行中にブレーキ装置付近で生じた異音を検知するためのブレーキ異音検知技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えばブレーキ装置のディスクロータを保護するために設けられているバッフルプレートがディスクロータに接触することで走行中に異音が発生することがある。また、ブレーキ装置が作動したときに、ディスクロータと接触するブレーキパッドの異常などにより、いわゆる「ブレーキ鳴き」と呼ばれる異音が生じることがある。例えば、自動車生産ラインの最終段階となる完成車検査工程においては、検査員がいわゆる官能検査として耳で聞いて異音の有無を判断しているが、このような異なる要因により生じる異音を検査員が聞き分けて的確に判定することは一般に困難である。
【0003】
特許文献1には、モータの完成品検査において、検査対象のモータの動作音をマイクロフォンを介して取得し、例えば2秒間の動作音データを複数のブロックに分割した上で高速フーリエ変換することで周波数分析する動作音検査方法が記載されている。検査対象モータの動作音の周波数特性は、予め良品として定められた良品モータの周波数特性と比較され、両者の乖離によって、動作音が異常であるかどうかが判定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-118717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の技術では、検査対象のモータが全体として不良であるか否かの判定は行えるものの、ブレーキ装置のように異なる要因にそれぞれ起因する複数の異音を識別するようなことはできない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るブレーキ異音検知方法は、
対象とする車両の走行中に車輪部付近で生じる音を取得して音データとし、
この音データを解析して複数種のブレーキ異音の候補となる音を抽出し、
車両の運転状態の情報を取得して複数の特定の車両運転状態に該当するかをそれぞれ判断し、
ブレーキ異音の候補となる音の発生時の車両運転状態に基づいてブレーキ異音の種別を判断する。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、車輪部付近で生じる音の取得を複数回に分けて行う必要はなく、車両運転状態と関連付けて異音検知を行うことで、異音を検知した場合に複数種のブレーキ異音のどれであるかを識別することができるとともに、ブレーキ異音の誤検知を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
この発明を自動車の完成車検査工程に適用した第1実施例の機能ブロック図。
第1実施例の処理の流れを示すフローチャート。
第2実施例の機能ブロック図。
第2実施例の処理の流れを示すフローチャート。
第3実施例の機能ブロック図。
第3実施例の処理の流れを示すフローチャート。
表示部における表示例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の一実施例について説明する。この実施例のブレーキ異音検知は、例えば、自動車生産ラインの最終段階となる完成車検査工程において、ブレーキ装置からの異音発生がないことを確認するための検査として実行されるものである。一般に、完成車検査工程においては、フリーローラ上で検査員が検査対象となる完成車両の試走を行い、エンジン、メータ類、ブレーキ、等について多数の項目の検査を行う。このフリーローラ上での試走の中で、加速およびブレーキ操作を含む適当な検査期間(例えば、数秒~10数秒程度)の間に車輪部付近から生じる音に基づいて異音検査がなされる。このブレーキ異音検知装置は、完成車検査工程における検査装置の一部として構成される。
【0010】
図1は、第1実施例のブレーキ異音検知装置の機能ブロック図を示している。第1実施例のブレーキ異音検知装置は、音取得部10と、車両信号取得部11と、車両状態判断部12と、ブレーキ異音判断部13と、を含んで構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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