TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025128750
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-03
出願番号
2024025637
出願日
2024-02-22
発明の名称
収音装置、収音プログラム及び収音方法
出願人
沖電気工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H04R
1/40 20060101AFI20250827BHJP(電気通信技術)
要約
【課題】目的エリアの音を収音するエリア収音処理を行う際に収音される音の歪みを抑制する収音装置、収音プログラム及び収音方法を提供する。
【解決手段】収音装置は、2つのマイクロホンM11、M12で構成するマイクロホンアレイMAから供給される音響信号の入力スペクトルに基づき、目的方向に死角を向け、目的方向で発せられる音のみを抑圧するヌルフォーマを形成してヌルフォーマスペクトルを得るヌルフォーマ形成部と、ヌルフォーマ形成部で得られたヌルフォーマスペクトルに所定の補正ゲイン値を乗算して補正ヌルフォーマスペクトルを算出する補正ゲイン乗算部と、補正ゲイン乗算手段で算出された補正ヌルフォーマスペクトルと入力スペクトルに基づき目的方向に指向性を形成したビームフォーマ出力音を取得する目的方向音響強調部と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
マイクロホンアレイから供給される音響信号の入力スペクトルに基づき、目的方向に死角を向け、前記目的方向で発せられる音のみを抑圧するヌルフォーマを形成してヌルフォーマスペクトルを得るヌルフォーマ形成手段と、
前記ヌルフォーマ形成手段で得られた前記ヌルフォーマスペクトルに所定の補正ゲイン値を乗算して補正ヌルフォーマスペクトルを算出する補正ゲイン乗算手段と、
前記補正ゲイン乗算手段で算出された前記補正ヌルフォーマスペクトルと前記入力スペクトルに基づき前記目的方向に指向性を形成したビームフォーマ出力音を取得する目的方向音響強調手段と
を有することを特徴とする収音装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
所定の周波数の前記補正ゲイン値を保持する補正ゲイン保持手段をさらに備え、
前記補正ゲイン乗算手段は、前記補正ゲイン保持手段から供給される前記補正ゲイン値を用いて、前記補正ヌルフォーマスペクトルを算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の収音装置。
【請求項3】
前記補正ゲイン保持手段で保持される前記補正ゲイン値は、前記ヌルフォーマスペクトルの周波数特性を補正するための基準となる所定方向について、前記所定の周波数のヌルフォーマゲインと、周波数ごとのヌルフォーマゲインの比をとった値であることを特徴とする請求項2に記載の収音装置。
【請求項4】
前記目的方向音響強調手段は、前記入力スペクトルから、前記補正ヌルフォーマスペクトルを減算することで、前記ビームフォーマ出力音を取得することを特徴とする請求項1に記載の収音装置。
【請求項5】
コンピュータを、
マイクロホンアレイから供給される音響信号の入力スペクトルに基づき、目的方向に死角を向け、前記目的方向で発せられる音のみを抑圧するヌルフォーマを形成してヌルフォーマスペクトルを得るヌルフォーマ形成手段と、
前記ヌルフォーマ形成手段で得られた前記ヌルフォーマスペクトルに所定の補正ゲイン値を乗算して補正ヌルフォーマスペクトルを算出する補正ゲイン乗算手段と、
前記補正ゲイン乗算手段で算出された前記補正ヌルフォーマスペクトルと前記入力スペクトルに基づき前記目的方向に指向性を形成したビームフォーマ出力音を取得する目的方向音響強調手段と
して機能させることを特徴とする収音プログラム。
【請求項6】
収音装置が行う収音方法において、
前記収音装置は、ヌルフォーマ形成手段、補正ゲイン乗算手段及び目的方向音響強調手段を有し、
前記ヌルフォーマ形成手段は、マイクロホンアレイから供給される音響信号の入力スペクトルに基づき、目的方向に死角を向け、前記目的方向で発せられる音のみを抑圧するヌルフォーマを形成してヌルフォーマスペクトルを得、
前記補正ゲイン乗算手段は、前記ヌルフォーマ形成手段で得られた前記ヌルフォーマスペクトルに所定の補正ゲイン値を乗算して補正ヌルフォーマスペクトルを算出し、
前記目的方向音響強調手段は、前記補正ゲイン乗算手段で算出された前記補正ヌルフォーマスペクトルと前記入力スペクトルに基づき前記目的方向に指向性を形成したビームフォーマ出力音を取得する
ことを特徴とする収音方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、収音装置、収音プログラム及び収音方法に関し、例えば、特定の方向から到来する音のみを強調し、それ以外の方向から到来する音を抑圧する収音装置に適用し得るものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
雑音環境下で音声認識システムを利用する場合、必要な目的音と同時に混入する周囲の雑音は、収録された音声の音声認識率の低下をもたらす厄介な存在である。
【0003】
従来、このような複数の音源が存在する環境下において、特定の方向の音のみを収音することで、不要音の混入を避け必要な目的音を得る技術として、マイクロホンアレイを用いたビームフォーミングがある。ビームフォーミングとは、各マイクロホンに到達する信号の時間差を利用して指向性を形成する技術である(非特許文献1参照)。ビームフォーミングを行うマイクロホンアレイはビームフォーマとも呼ばれる。ビームフォーマの基本構成として、加算型・減算型のビームフォーマがあり、これらは、遅延器と加減算器によって構成される。まず遅延器により、目的音方向に存在する音が、各マイクロホンに到来するときの到来時間差を算出し、遅延を加えることにより目的音の位相を合わせる。加算型では、位相を合わせた各マイクロホン入力信号を加算することで、目的音方向に対して高い感度を有する指向性を形成する。減算型では、位相を合わせた各マイクロホン入力信号の一方から、もう一方のマイクロホン入力信号を減算することで、特定の方向に鋭い死角(ヌル)をもつ指向性を形成する。ビームフォーマからみて目的音と雑音源が近しい方位にある場合、不要音の混入を避け必要な目的音のみを得るためには、より鋭い指向性を形成する必要がある。鋭い指向性を形成するには、加算型・減算型いずれのビームフォーマにおいても、多数のマイクロホンが必要である。例えば、最小分散無ひずみ応答法(Minimum V2iance Distortionless Response:MVDR)では、抑制したい雑音源の数+1のマイクロホンが必要となる。このような多数マイクロホンを有するビームフォーミングは、実験室で試験的に実現することはできるが、部品コストと設置スペースの点で市販の製品には適さない。
【0004】
このような課題に値して、少数のマイクを用いて、鋭い指向性を形成する方法として、特許文献1のようなスペクトル減算方式がある。
【0005】
特許文献1に記載の技術では、周波数領域上でスペクトル減算(振幅スペクトル同士を減算するが、減算結果が負になる場合はゼロや小さい数で置き換える方法)を用いることで、少数マイクロホンで鋭い指向性を実現している。目的エリア方向に死角を形成したヌルフォーマを作り、マイクロホン入力振幅スペクトルから該ヌルフォーマ振幅スペクトルをスペクトル減算することで、目的エリア方向に鋭い指向性を形成する。この方法を使えば、わずか2マイクロホンで鋭い指向性を形成できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-183358号公報
【非特許文献】
【0007】
浅野太著,“音響テクノロジーシリーズ16 音のアレイ信号処理-音源の定位・追跡と分離-”,日本音響学会編,コロナ社,2011年2月25日発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の通り、特許文献1に記載の技術によれば、わずか2つのマイクロホンで鋭い指向性を形成できる。しかしながら、特許文献1に記載の技術によって形成される指向性には、周波数依存性がある。その指向性は、波長に対するマイクロホン間隔に依存しており、特許文献1に記載の技術で形成される指向性は、マイクロホンアレイ間隔を基準として、周波数が低い場合は指向性が広くなり、周波数が高い場合は指向性が狭くなる。この周波数依存性の問題は、その他のビームフォーマにおいても、同様の課題を抱えている。
【0009】
そのため、従来のスペクトル減算を用いたビームフォーマでは、ヌルを形成する死角方向と、目的音の方向がずれている場合、指向性の周波数依存性の問題によって、目的音の高域成分が抑圧されて歪んでしまう課題があった。
【0010】
以上のような問題に鑑みて、目的方向の音を収音する際に収音される音の歪みを抑制する収音装置、収音プログラム及び収音方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
沖電気工業株式会社
アンテナ
5日前
沖電気工業株式会社
電気機器
14日前
沖電気工業株式会社
線材保持具
2日前
沖電気工業株式会社
媒体処理装置
2か月前
沖電気工業株式会社
媒体処理装置
21日前
沖電気工業株式会社
媒体処理装置
6日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
2か月前
沖電気工業株式会社
媒体処理装置
2か月前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
2か月前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
2か月前
沖電気工業株式会社
貨幣取扱装置
7日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
2か月前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
8日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
9日前
沖電気工業株式会社
紙幣処理装置
5日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
2か月前
沖電気工業株式会社
棒金収納装置
14日前
沖電気工業株式会社
現金処理装置
14日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
3か月前
沖電気工業株式会社
媒体処理装置
今日
沖電気工業株式会社
媒体処理装置
今日
沖電気工業株式会社
媒体処理装置
今日
沖電気工業株式会社
光導波路素子
今日
沖電気工業株式会社
光導波路素子
今日
沖電気工業株式会社
光導波路素子
今日
沖電気工業株式会社
画像形成装置
3か月前
沖電気工業株式会社
電子機器筐体
21日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
3か月前
沖電気工業株式会社
画像撮影システム
7日前
沖電気工業株式会社
携帯通信端末システム
21日前
沖電気工業株式会社
定着装置及び画像形成装置
9日前
沖電気工業株式会社
給紙装置及び画像形成装置
28日前
沖電気工業株式会社
定着装置及び画像形成装置
26日前
沖電気工業株式会社
情報処理方法及びプログラム
28日前
沖電気工業株式会社
通電制御装置及び画像形成装置
3か月前
沖電気工業株式会社
処理装置、プログラム及び方法
2日前
続きを見る
他の特許を見る