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公開番号2025128969
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-03
出願番号2024026043
出願日2024-02-22
発明の名称光導波路素子
出願人沖電気工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G02B 6/126 20060101AFI20250827BHJP(光学)
要約【課題】出来るだけ少ない要素で偏波無依存の波長選択を実現でき、及び、作製精度に厳しくない光導波路素子を提供する。
【解決手段】入力側偏波変換部100は、入力される光の伝搬方向に沿って、幅が広くなるように構成される。畝部分は、幅広部と先細部を順に備えて構成される。幅広部は、入力される光の伝搬方向に沿って、幅が広くなるように、あるいは、均一の幅で形成され、先細部は、入力される光の伝搬方向に沿って、幅が細くなるように構成される。先細部の幅が細い側の端部は、作成可能な最小幅以上の幅であり、光が入力される側の端部において、テラス部分が作成可能な最小幅以上の幅で形成される。畝部分の長さは、リブ導波路の長さよりも短い。グレーティング部200は、光導波路コアの両側に反対称のグレーティングが設けられている。出力側偏波変換部300は、入力側偏波変換部と同様の構成であり、入力側偏波変換部と対向して設けられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下部クラッド上に導波路コアが形成され、前記下部クラッドと上部クラッドとで構成されるクラッドに前記導波路コアが埋設された光導波路素子であって、
入力側偏波変換部、グレーティング部、及び、出力側偏波変換部をこの順に直列に備え、
前記入力側偏波変換部及び前記出力側偏波変換部は、対向して設けられ、
前記入力側偏波変換部及び前記出力側偏波変換部は、畝部分と、前記下部クラッドの上面に直交する方向の厚さが、畝部分より、薄い部分であるテラス部分とで構成され、
入力側偏波変換部側では、
畝部分とテラス部分の、光が入力される側の端部が、光の伝搬方向に直交する同一面内に設けられ、
光の伝搬方向に沿った方向の畝部分の長さは、光の伝搬方向に沿った方向のテラス部分の長さよりも短く、
畝部分は、入力される光の伝搬方向に沿って、幅が広くなるように、あるいは、均一の幅で形成される幅広部と、入力される光の伝搬方向に沿って、幅が細くなるように構成される先細部を、入力される光の伝搬方向に沿って、順に備えて、幅広部と先細部とが接続される端部における、幅広部と先細部の幅が互いに等しく、及び、先細部の幅が細い側の端部は、作成可能な最小幅以上の幅で構成され、
テラス部分は、入力される光の伝搬方向に沿って、幅が広くなるように構成され、及び、光が入力される側の端部において、作成可能な最小幅以上の幅で形成され、
出力偏波変換部側では、
畝部分とテラス部分の、光が出力される側の端部が、光の伝搬方向に直交する同一面内に設けられ、
光の伝搬方向に沿った方向の畝部分の長さは、光の伝搬方向に沿った方向のテラス部分の長さよりも短く、
畝部分は、入力される光の伝搬方向に沿って、幅が広くなるように構成される先細部と、入力される光の伝搬方向に沿って、幅が細くなるように、あるいは、均一の幅で形成される幅広部を、入力される光の伝搬方向に沿って、順に備えて、幅広部と先細部とが接続される端部における、幅広部と先細部の幅が互いに等しく、及び、先細部の幅が細い側の端部は、作成可能な最小幅以上の幅で構成され、
テラス部分は、入力される光の伝搬方向に沿って、幅が細くなるように構成され、及び、光が出力される側の端部において、作成可能な最小幅以上の幅で形成され、
前記グレーティング部は、光導波路コアの両側に反対称のグレーティングが設けられている
光導波路素子。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記グレーティング部は、前記テラス部分と同じ厚さで形成されている
請求項1に記載の光導波路素子。
【請求項3】
前記入力側偏波変換部及び前記出力側偏波変換部のそれぞれと、前記グレーティング部との間には、前記テラス部分と同じ厚さで形成されているテーパ導波路が設けられ、
前記テーパ導波路と前記入力側偏波変換部とが接続される端部における、前記テーパ導波路と前記入力側偏波変換部の幅が互いに等しく、
前記テーパ導波路と前記出力側偏波変換部とが接続される端部における、前記テーパ導波路と前記出力側偏波変換部の幅が互いに等しく、
前記テーパ導波路と前記グレーティング部とが接続される端部における、前記テーパ導波路と前記グレーティング部の幅が互いに等しい
請求項2に記載の光導波路素子。
【請求項4】
前記グレーティング部は、前記畝部分と同じ厚さで形成されていて、
前記入力側偏波変換部及び前記出力側偏波変換部のそれぞれと、前記グレーティング部との間には、厚さ変換構造が設けられている
請求項1に記載の光導波路素子。
【請求項5】
前記厚さ変換構造は、
前記テラス部分から前記グレーティング部に向かう方向に、前記テラス部分と同じ厚さで、前記グレーティング部に向かうにつれて幅が細くなり、先端部の幅は、作成可能な最小幅以上の幅である、導波路厚が薄いテーパ部と、
前記グレーティング部から前記テラス部分に向かう方向に、前記グレーティング部と同じ厚さで、前記テラス部分に向かうにつれて幅が細くなり、先端部の幅は、作成可能な最小幅以上の幅である、導波路厚が厚いテーパ部と、
前記導波路厚が薄いテーパ部と、前記導波路厚が厚いテーパ部とを挟む位置に、一対の、前記グレーティング部と同じサブ導波路と
を備える
請求項4に記載の光導波路素子。
【請求項6】
前記グレーティング部は、シリコン窒化膜の光導波路コアで構成され、前記入力側偏波変換部及び前記出力側偏波変換部は、シリコンの光導波路コアで構成され、
シリコン窒化膜の光導波路コアは、シリコンの光導波路コアと厚さ方向に離間して設けられ、
前記入力側偏波変換部及び前記出力側偏波変換部のグレーティング部側には、テラス部分を延在させて、グレーティング部に向かう方向に沿って、幅が細くなるように形成された移行用テラス部が設けられ、前記移行用テラス部の前記グレーティング部側の先端の幅は、作成可能な最小幅であり、
前記移行用テラス部が設けられている領域において、グレーティング部の、前記入力側偏波変換部及び前記出力側偏波変換部側に、当該グレーティング部を延在させた移行用SiN部が設けられている
請求項1に記載の光導波路素子。
【請求項7】
前記グレーティング部は、
グレーティングが形成されていない共振領域を1又は複数備え、
グレーティングが形成されている領域と、前記共振領域は、長手方向に沿って交互に設けられ、
1つの前記共振領域又は複数の前記共振領域のそれぞれが、グレーティングが形成されている領域で挟まれている
請求項1~6のいずれか一項に記載の光導波路素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、異なる複数の波長の光を1本の光ファイバで伝送する際に用いることができる、光の合分波を行う光導波路素子に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
加入者系の光通信システムとして、受動光ネットワーク(PON:Passive Optcial Network)が主流となっている。PONでは、1つの局側装置(OLT:Optical Line Terminal)と複数の加入者側装置(ONU:Optical Network Unit)が、光ファイバ及びスターカプラを介して接続されていて、1つのOLTを複数のONUが共有する。PONでは、OLTからONUへ向けた下り通信とONUからOLTに向けた上り通信とが相互に干渉し合わないように、下り通信に使われる光信号波長と上り通信に使われる光信号波長とを違えている。
【0003】
従って、下り通信と上り通信のそれぞれに使われる互いに波長の異なる光信号を分波したり、合波したりするために合分波素子が必要である。一般に、OLTやONUは、波長の異なる光信号を送受信する機能を実現させるために、合分波素子としての光波長フィルタ、フォトダイオード(PD:Photodiode)、レーザーダイオード(LD:Laser Diode)を空間結合して構成される。
【0004】
空間結合させるためには、光波長フィルタ、PD、LD間で光軸を合わせるためのアライメント作業が必要となる。これに対し、この光軸合わせのための作業を不要とするため、導波路を利用して構成される光波長フィルタが開発されている。また、この光波長フィルタを形成するに当たり、小型化と量産性に優れることから、シリコン系素材を導波路材料として用いるシリコン(Si)導波路が注目されている。
【0005】
Si導波路では、実質的に光の伝送路となる光導波路コアを、Siを材料として形成する。そして、Siよりも屈折率の低い例えばシリカ等を材料としたクラッドで、光導波路コアの周囲を覆う。このような構成により、光導波路コアとクラッドとの屈折率差が極めて大きくなるため、光導波路コア内に光を強く閉じ込めることができる。その結果、曲げ半径を例えば1μm程度まで小さくした、小型の曲線導波路を実現することができる。そのため、電子回路と同程度の大きさの光回路を作成することが可能であり、光デバイス全体の小型化に有利である。
【0006】
また、Si導波路では、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の半導体装置の製造過程を流用することが可能である。そのため、チップ上に電子機能回路と光機能回路とを一括形成する光電融合(シリコンフォトニクス)の実現が期待されている。
【0007】
ところで、最近、使用する波長を多数用意して各加入者に分配するシステムが提案されている。ここでは、多数の波長から任意のものを選択する波長フィルタが必要となる。
【0008】
この目的で使用される、Si導波路を用いる光波長フィルタとしては、例えば、マッハツェンダー干渉器を用いたものやアレイ導波路回折格子(AWG:Arrayed Waveguide Grating)を用いたものがある。また、Si導波路を用いる光波長フィルタとして、リング共振器型、グレーティング型又は方向性結合器型の、出力波長を可変にでき、素子構造が簡単であるため使いやすいという利点を有する可変波長フィルタがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許公開2013-093627
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、上述の従来の可変波長フィルタは、特定の偏波のみで動作する。これを解決するために、偏波を分離して偏波をそろえてから波長選択素子に導入する方法がよく使用されている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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