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公開番号2025127794
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024703
出願日2024-02-21
発明の名称セラミックスサセプタ
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人弁理士法人i-MIRAI,個人,個人
主分類H01L 21/683 20060101AFI20250826BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】流路の隅部において応力が集中することを抑制するための技術を提供する。
【解決手段】
流路112の長手方向に垂直な断面における断面形状は、上辺113a、下辺113b、一対の側辺113cを有する略矩形の形状を有しており、さらに4つの隅部分には外側に突出する略扇型の曲線部分114が設けられている。そして、上辺113aを延長した仮想線L1と、側辺113cを延長した仮想線L2との交点Xは、曲線部分114に囲まれている。また、曲線部分114はなだらかに連続している曲線である。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
上面、上下方向において前記上面と対向する下面を有し、内部に前記上下方向に交差する長手方向に延びる流路が形成されたセラミックス焼結体を備え、
前記流路の長手方向に垂直な断面における断面形状は、
前記上面と平行な上辺、前記上辺と前記上下方向に対向する下辺、及び前記上辺と前記下辺との前記上下方向の間において、前記上下方向及び前記長手方向に交差する幅方向に対向する一対の側辺を含む4つの辺と、4つの隅部を有し、
前記4つの隅部のうち、前記上辺と前記一対の側辺との間に位置する2つの隅部は、前記上辺と前記一対の側辺とを延長したときの交点を囲むように外側に突出し、且つ、なだらかに連続している曲線である
ことを特徴とするセラミックスサセプタ。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記一対の側辺は、前記幅方向の外側に向かって凸状になった曲線である請求項1に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項3】
前記上辺及び前記下辺は、前記上下方向の内側に向かって凸状になった曲線である請求項1に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項4】
前記流路の前記断面形状の、前記幅方向の長さ及び前記上下方向の長さがいずれも2.0mm以上である請求項1~3のいずれか一項に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項5】
前記流路の前記幅方向に対向する側面の中心線表面粗さRaは0.8μm以下である請求項4に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項6】
前記セラミックス焼結体の、前記流路の上面及び前記流路の下面には、接合層が確認されない請求項1に記載のセラミックスサセプタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックスサセプタに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ウェハなどの基板を保持するウェハ載置面を有するセラミックスサセプタの一例としての、静電チャックが開示されている。特許文献1に記載の静電チャックは、流路を形成する孔が設けられたグリーンシートを含む複数のグリーンシートを積層し、焼成することにより製造されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-96336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
グリーンシートを積層する際に、グリーンシートに対して厚み方向に押圧力が加えられる。グリーンシートは可塑性が高いため、積層されたグリーンシートを焼成時に押圧した際に、溝の内側に向かって凸状に膨らむように変形する。これにより、内部に形成された流路の断面は、流路の全ての辺が流路の内側に向かって凹むように変形する。そのため、流路の隅部において、流路の上面を画成する上壁面と側面を画成する側壁面とが、鋭角に交差する。そのため、流路の隅部において隅部近傍を流れる流体の流量及び流速が抑制されるとともに、流路の隅部において応力が集中することになる。
【0005】
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、流路の隅部において隅部近傍を流れる流体の流量及び流速を増加させることができるとともに、流路の隅部において応力が集中することを抑制するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に従えば、上面、上下方向において前記上面と対向する下面を有し、内部に前記上下方向に交差する長手方向に延びる流路が形成されたセラミックス焼結体を備え、
前記流路の長手方向に垂直な断面における断面形状は、
前記上面と平行な上辺、前記上辺と前記上下方向に対向する下辺、及び前記上辺と前記下辺との前記上下方向の間において、前記上下方向及び前記長手方向に交差する幅方向に対向する一対の側辺を含む4つの辺と、4つの隅部を有し、
前記4つの隅部のうち、前記上辺と前記一対の側辺との間に位置する2つの隅部は、前記上辺と前記一対の側辺とを延長したときの交点を囲むように外側に突出し、且つ、なだらかに連続している曲線であることを特徴とするセラミックスサセプタが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の構成によれば、流路の隅部は、曲線部分を有しているので、隅部に曲線部分が設けられていない場合に比べて隅部の表面積を大きくすることができる。隅部の表面積を大きくすることにより、隅部近傍を流れる流体の流量及び流速を増加させることができる。これにより、セラミックスサセプタの吸熱量を向上させることができ、セラミックスサセプタに載置されるウェハから効率的に吸熱することができる。また、流路の隅部に曲線部分が設けられていることにより、流路の隅部での応力集中が緩和される。さらに、流路の隅部での流体の流速を確保することができるため、セラミックスサセプタの上面の温度分布を均質化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、セラミックスサセプタ100の斜視図である。
図2は、セラミックスサセプタ100の概略説明図である。
図3はSiC複合材110の製造方法を示すフローチャートである。
(a)~(d)は、SiC複合材110の別の製造方法の流れを示す図である。
(a)は上面131に断面が矩形状の溝124が形成された下板130の仮焼体と、上板120の仮焼体とを接合する場合を説明するための説明図であり、(b)はSiC複合材110の内部に形成される流路112の断面を説明するための説明図であり、(c)は流路112の断面を説明するための拡大図である。
図6は、3層のグリーンシートを積層し、焼成することにより作製されたSiC複合材910を説明するための説明図である。
図7は、流路112の長手方向を説明するための説明図である。
流路112の別の態様を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<セラミックスサセプタ100>
本発明の実施形態に係るセラミックスサセプタ100について、図1、2を参照しつつ説明する。本実施形態に係るセラミックスサセプタ100は、例えば、半導体製造装置の内部でシリコンウェハなどの半導体ウェハ(以下、単にウェハ10という)を保持する台として用いられる。その場合は、セラミックスサセプタ100の上に例えば静電チャック、ヒータープレート等が配置される。また、後述のようにセラミックスサセプタ100自体に電極140(図2参照)が埋設されてもよい。その場合は、セラミックスサセプタ100を、ウェハ10を加熱するためのヒータとしても用いることができる。なお、以下の説明においては、セラミックスサセプタ100が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向5が定義される。図1に示されるように、本実施形態に係るセラミックスサセプタ100は、内部に流路112(図2参照)が形成された板状のSiC複合材110と、電極140(図2参照)とを備える。SiC複合材110は本発明のセラミックス焼結体の一例である。
【0010】
<SiC複合材110>
SiC複合材110は、SiCを含むSiCセラミックスにより形成されており、円形の板状の形状を有する。本実施形態において、SiC複合材110は、SiCを含むセラミックス焼結体であり、熱伝導率が75W/mk以上である。SiCセラミックスは水に対する耐性が高いため、内部に形成された流路112に冷却用の流体として水を流すことができる。水は熱伝導率が高く、大熱量を吸熱する際に好適である。なお、SiCを含むセラミックス焼結体は、SiCに加えて、B

C、C、Y



等の焼結助剤を加えたもののほか、さらに金属ホウ化物、金属炭化物、金属窒化物等を含有してSiC複合材とすることができる。例えば、金属ホウ化物として、周期律表第4族~第6族の金属のホウ化物を用いることができる。なお、SiC複合材110の大きさに特に制限は無いが、半導体製造装置用の基板保持部材としての用途から、直径150mm以上、厚さ20mm~50mmとすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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