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公開番号2025126127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-28
出願番号2024229598
出願日2024-12-26
発明の名称接合評価方法、接合評価装置および溶接システム
出願人株式会社豊田中央研究所,トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B23K 11/25 20060101AFI20250821BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】金属板間の接合状態を非破壊で評価できる方法を提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも第1金属板(1)と第2金属板(2)を重ねた板組(m)を、板組の対向内面間でスポット状に溶接した金属接合体(M)の接合評価方法であり、例えば、第1金属板の表面側から接合評価域へ発信した超音波の反射波を受信して、接合界面付近における反射波の振幅情報(界面反射振幅像)と第1金属板の表面付近の位置情報(表面形状像)を取得する計測ステップと、振幅情報と位置情報に基づいて、溶接部のサイズ(IMC径)と溶接部の外周側にできる熱影響部のサイズ(HAZ径)とを求める解析ステップとを備える。金属接合体は、例えば、Al合金板と鋼板を抵抗スポット溶接されてなる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも第1金属板と第2金属板を重ねた板組を、該板組の対向内面間でスポット状に溶接した金属接合体の接合評価方法であって、
該第1金属板の表面側から接合評価域へ発信した超音波の反射波を受信して、接合界面付近における該反射波の振幅情報と該第1金属板の表面付近の位置情報を取得する計測ステップと、
該振幅情報と該位置情報に基づいて、溶接部のサイズと該溶接部の外周側にできる熱影響部のサイズとを求める解析ステップと、
を備える接合評価方法。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記解析ステップは、前記熱影響部のサイズが閾値より小さいとき、前記金属接合体を接合不良と判定し、
該熱影響部のサイズが該閾値より大きいとき、前記溶接部のサイズに基づいて該金属接合体の接合状態を評価する請求項1に記載の接合評価方法。
【請求項3】
前記溶接部のサイズおよび/または前記熱影響部のサイズは、前記振幅情報から求めたベースサイズを、前記位置情報から求めた特徴量に基づいて補正した評価サイズである請求項1または2に記載の接合評価方法。
【請求項4】
前記熱影響部のベースサイズは、該熱影響部の外周縁付近に現れる振幅分布の略極小点または略変曲点に基づいて特定される請求項3に記載の接合評価方法。
【請求項5】
前記溶接部のベースサイズは、該溶接部の外周縁付近に現れる振幅分布の略極大点に基づいて特定される請求項3に記載の接合評価方法。
【請求項6】
前記特徴量は、抵抗スポット溶接された前記第1金属板と前記第2金属板の間で生じる開き角、または該第1金属板の表面にできた電極痕の形態である請求項3に記載の接合評価方法。
【請求項7】
前記振幅情報と前記位置情報は、前記反射波の三次元データから生成される請求項1に記載の接合評価方法。
【請求項8】
前記第1金属板と前記第2金属板は、異種材からなる請求項1に記載の接合評価方法。
【請求項9】
前記第1金属板は、アルミニウム合金板であり、
前記第2金属板は、鋼板であり、
前記溶接部は、金属間化合物を含む請求項8に記載の接合評価方法。
【請求項10】
前記第1金属板と前記第2金属板は同種材からなる請求項1に記載の接合評価方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属板間がスポット状に溶接された金属接合体の接合状態を評価する方法等に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
車体、機体、筐体、構造物等を構成する金属板は、抵抗スポット溶接されることが多い。抵抗スポット溶接は、ジュール加熱を利用した抵抗溶接の一種であり、金属板を重ねた板組の外表面に圧接した電極から大電流を短時間通電してなされる。これにより、重ねられた金属板の対向内面間(被接合面間)に溶融池が形成され、それが冷却凝固した溶接部(ナゲット)により金属板同士が接合される。
【0003】
接合される板組は、同種の金属板からなる場合(例えば鋼板同士)もあれば、異種の金属板からなる場合(例えば鋼板とアルミニウム合金板)もある。接合される金属板は、二枚に限らず三枚以上の場合もある。最近では、薄い冷間圧延鋼板の他、厚い高張力鋼板やホットスタンプ鋼板も用いられる。
【0004】
このような抵抗スポット溶接の多様化に対応しつつ、その接合品質を安定的に確保するため、金属板間内の接合状態を非破壊で検査または評価する手法が求められている。これに関連する記載が、例えば、下記の特許文献にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平3-233352
特開2007-278809
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、スポット溶接部の表面上で超音波探触子を走査させて得られた反射波の時間間隔とその高さに基づいて、ナゲット径を特定している。特許文献2は、ロボットを用いて、ワークに対して超音波センサを最適姿勢にして得られる反射波の強度分布に基づいて、スポット溶接部の良否判定を行なっている。
【0007】
いずれの特許文献も、薄い鋼板同士の抵抗スポット溶接を念頭に、スポット溶接部(ナゲット)付近から得られる反射波の強度等に基づいて、溶接状態の良否を判定しているに過ぎない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、従来よりも適確に評価できる新たな接合評価方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究した結果、超音波の反射波から得られた振幅情報と位置情報を用いて、金属接合体の接合状態を適確に評価することを着想し、具現化した。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成させるに至った。
【0010】
《接合評価方法》
本発明は、少なくとも第1金属板と第2金属板を重ねた板組を、該板組の対向内面間でスポット状に溶接した金属接合体の接合評価方法であって、該第1金属板の表面側から接合評価域へ発信した超音波の反射波を受信して、接合界面付近における該反射波の振幅情報と該第1金属板の表面付近の位置情報を取得する計測ステップと、該振幅情報と該位置情報に基づいて、溶接部のサイズと該溶接部の外周側にできる熱影響部のサイズとを求める解析ステップと、を備える接合評価方法である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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