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公開番号
2025120783
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-18
出願番号
2024015878
出願日
2024-02-05
発明の名称
センタリングバイス
出願人
津田駒工業株式会社
代理人
主分類
B23Q
3/06 20060101AFI20250808BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】センタリングバイスにおいて、ワークの締め付けに伴う口金部の傾きを防止しつつも、ワークの加工精度の低下を防止することのできる構成を提供すること。
【解決手段】フレームに対しスライド可能に設けられた一対のスライド部がネジ軸に螺合するナットブロックに対し取り付けられ、ネジ軸を回転させることで両スライド部がネジ軸の軸線方向に接近離間するように移動するセンタリングバイスであって、両スライド部がナットブロックに取り付けられるベース部及びベース部における周面のうちの他方のスライド部側を向く面である当接面に対し当接した状態で設けられた口金部を含むと共に、当接面が下向きに傾斜する面であるように形成されているセンタリングバイスにおいて、口金部は、フレームに対し当接した状態で設けられている。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
フレームに対しスライド可能に設けられた一対のスライド部がネジ軸に螺合するナットブロックに対し取り付けられ、前記ネジ軸を回転させることで両前記スライド部が前記ネジ軸の軸線方向に接近離間するように移動するセンタリングバイスであって、両前記スライド部が前記ナットブロックに取り付けられるベース部及び前記ベース部における周面のうちの他方の前記スライド部側を向く面である当接面に対し当接した状態で設けられた口金部を含むと共に、前記当接面が下向きに傾斜する面であるように形成されているセンタリングバイスにおいて、
前記口金部は、前記フレームに対し当接した状態で設けられている
ことを特徴とするセンタリングバイス。
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【請求項2】
前記口金部が、前記フレームに形成された下向きの下規制面に当接する規制部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のセンタリングバイス。
【請求項3】
前記規制部が、前記フレームに形成された幅方向を向く幅規制面と当接する摺接面を有する
ことを特徴とする請求項2に記載のセンタリングバイス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレームに対しスライド可能に設けられた一対のスライド部がネジ軸に螺合するナットブロックに対し取り付けられ、ネジ軸を回転させることで両スライド部がネジ軸の軸線方向に接近離間するように移動するセンタリングバイスに関する。
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【背景技術】
【0002】
5軸加工機等の工作機械において加工対象のワークを固定するために用いられるバイスとして、両口金を接近方向に移動させることでフレームの中央でワークを把持するように構成されたセンタリングバイスが知られている。そのセンタリングバイスは、中央の部分を挟んで両側にそれぞれ右ネジ部及び左ネジ部が形成されたネジ軸をフレームの内部に備えると共に、その両ネジ部のそれぞれに螺合して設けられたナットブロックを備えている。さらに、口金を含むと共にフレームの上面に対しスライド可能に設けられたスライド部を一対備え、各スライド部が対応するナットブロックに取り付けられる構成となっている。そして、センタリングバイスは、その構成により、ネジ軸を回転させることで両スライド部がネジ軸の軸線方向に接近・離間するようになっている。そのようなセンタリングバイスとして、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
【0003】
ところで、センタリングバイスは、ワークの加工可能な領域が多くなるように、両口金の上部においてワークを把持するように用いられるのが一般的である。そのため、そのようなセンタリングバイスにおいては、ワークを締め付けるのに伴い、その締め付け力に対する反力が口金の上部に作用することとなる。そして、その反力は、口金に対し、ワーク側とは反対側へ傾けようとする回転方向の力(浮上りモーメント)として作用することとなる。その結果、口金がその浮上りモーメントを受けることで傾いた状態となり、その傾きの影響で、口金がワークに対し作用させる力の向きが変化して把持に悪影響を及ぼす、という問題が発生する場合がある。
【0004】
そこで、特許文献1に開示されたセンタリングバイス(以下、「従来装置」と言う。)では、ワークの締め付けに伴う口金の傾きを防止することを目的として、各スライド部(口金台)が、ベース部(台ブロック)とベース部におけるワーク側を向く面(当接面)に当接して設けられる口金部(口金ブロック)との2つの部材から成るように構成されると共に、そのベース部の当接面が下向きに傾斜する傾斜面であるように構成されたものとなっている。したがって、前記従来装置においては、ワークを締め付けるのに伴って前記反力が口金部に作用すると、その力がベース部の傾斜面で受けられることにより、口金部に対し下向きの力が作用することとなる。そして、それにより、口金部の傾きを防止しようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-103321号公報
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前記従来装置では、各スライド部は、口金部がフレームの上面から離間して配置されるように構成されている。これは、前記のようにワークの締め付けに伴って口金部に下向きの力が作用する際に、口金部が下方へ変位することを許容して、ワークに対し下向きの力が作用するようにすることを目的としたものである。しかし、前記従来装置の場合、その構成のため、締め付け時にワークの位置がフレームの中央からズレてしまい、ワークの加工精度が低下する、という問題が発生する場合がある。
【0008】
詳しくは、そもそもセンタリングバイスは、加工対象のワークの位置が締め付け時にフレームの中央に揃うようにするために用いられるものである。その上で、前記従来装置の場合、前記のように、ワークの締め付け時において口金部に対し下向きの力が作用するのに伴ってワークに対し下向きの力が作用するように、口金部の下方への変位が許容されるように構成されている。そのため、その前記従来装置においては、ワークの締め付け時において、若干ではあるが、口金部の下方への変位が生じる。
【0009】
但し、その口金部の下方への変位は、両スライド部において均等に生じるとは限らず、場合によっては異なった状態となる場合がある。なお、口金部は、前記のように傾斜面においてベース部に当接していることから、その下方への変位に伴い、ネジ軸の軸線方向における外側に向けても若干変位する。しかし、その口金部の変位について、下方への変位が両スライド部において異なった状態となると、それに伴う前記外側への変位も両スライド部において異なることとなる。その結果として、締め付けが完了した時点のワークの位置がフレームの中央から僅かに位置ズレが生じた状態となる。そして、工作機械においては、その僅かな位置ズレでもワークの加工精度が低下してしまうことから、前記従来装置においては、そのような位置ズレに起因するワークの加工精度の低下という問題が発生してしまう。
【0010】
以上のような問題を鑑み、本発明は、前記のようなセンタリングバイスにおいて、ワークの締め付けに伴う口金部の傾きを防止しつつも、ワークの加工精度の低下を防止することのできる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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