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公開番号2025124317
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-26
出願番号2024020284
出願日2024-02-14
発明の名称無線通信システム
出願人日本無線株式会社
代理人個人
主分類H04B 7/022 20170101AFI20250819BHJP(電気通信技術)
要約【課題】移動受信局が、複数の送信基地局からの電波が略同等に到来するエリアに位置するか、単一送信基地局からの電波が支配的に到来するエリアに位置するか、を判定可能な無線通信システムを提供する。
【解決手段】合成データフレームDF_A+DF_Bのうち、隣接する一方のA局から送信されたデータフレームDF_Aの同期ワードSW_Aに基づいて、A局と移動局Dとの間における伝搬路電力を第1の伝搬路電力として算出するとともに、合成データフレームDF_A+DF_Bのうち、隣接する他方のB局から送信されたDF_Bの同期ワードSW_Bに基づいて、B局と移動局Dとの間における伝搬路電力を第2の伝搬路電力として算出し、第1の伝搬路電力と第2の伝搬路電力とを比較して、移動局Dが、A局およびB局からの電波が略同等に到来するエリアに位置するか、A局またはB局からの電波が支配的に到来するエリアに位置するかを判定する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
変調された同一のデータフレームを同一周波数で送信する無線送信装置を備えた複数の送信基地局と、前記データフレームを受信して復調する無線受信装置を備えた移動受信局と、を備える無線通信システムであって、
前記複数の無線送信装置は、既知のヘッダデータと、前記ヘッダデータと同じシンボル数を有する複数のブロックデータと、前記ヘッダデータと先頭のブロックデータとの間に配置された無データ区間と、を備えた前記データフレームを、所定のオフセットシンボル数に相当する時間差を設けてそれぞれ送信し、
前記無線受信装置は、
複数の前記データフレームが空間上で合成された合成データフレームを受信する受信手段と、
前記合成データフレームのうち、隣接する一方の送信基地局から送信された前記データフレームのヘッダデータに基づいて、前記隣接する一方の送信基地局と前記移動受信局との間における伝搬路電力を第1の伝搬路電力として算出するとともに、前記合成データフレームのうち、隣接する他方の送信基地局から送信された前記データフレームのヘッダデータに基づいて、前記隣接する他方の送信基地局と前記移動受信局との間における伝搬路電力を第2の伝搬路電力として算出し、前記第1の伝搬路電力と前記第2の伝搬路電力とを比較して、前記移動受信局が、前記隣接する一方の送信基地局および前記隣接する他方の送信基地局からの電波が略同等に到来するエリアに位置するか、前記隣接する一方の送信基地局または前記隣接する他方の送信基地局からの電波が支配的に到来するエリアに位置するかを判定するエリア判定手段と、
を備えることを特徴とする無線通信システム。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記エリア判定手段は、複数の前記合成データフレームにおける平均的な前記第1の伝搬路電力と前記第2の伝搬路電力とを算出し、算出した平均的な前記第1の伝搬路電力と前記第2の伝搬路電力とを比較して、前記移動受信局が、前記隣接する一方の送信基地局および前記隣接する他方の送信基地からの電波が略同等に到来するエリアに位置するか、前記隣接する一方の送信基地局または前記隣接する他方の送信基地局からの電波が支配的に到来するエリアに位置するかを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、同一波複局送信技術を用いる無線通信システムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
狭帯域信号で広範囲をカバーするような無線通信システム(例えば、都防災無線システム・県防災無線システムなど)において、複数の送信基地局から移動受信局に向けて同一周波数で同一信号を送信する同一波複局送信技術を用いることで、周波数利用効率が向上することが知られている。例えば、図12に示す無線通信システムは、同図(A)に示すように、通信エリアの一部が重なるように配置された複数の送信基地局BS1、BS2・・・と、自動車などの移動体に搭載された移動受信局MS1や、歩行者などにより携帯される複数の移動受信局MS2~MS4などにより構成されている。複数の送信基地局BS1、BS2は、送信波が到達する通信エリアの一部が互いに重なるように配置されており、同じデータの送信波Tx1、Tx2を同じ周波数を用いて同報的に送信する。これにより、移動受信局MS1~MS4は、送信基地局BS1、BS2の通信エリア内のどの位置にいる場合でも同じ搬送波周波数で送信波Tx1または送信波Tx2を受信することができる。
【0003】
このような無線通信システムにおいて、図12(B)に示すように、送信波Tx1に対して送信波Tx2が逆相となり、Tx1/Tx2の信号レベル比が0dBとなるエリアでは、送信波Tx1と送信波Tx2との合成波Tx1+Tx2に同一波干渉(以下、ビート干渉ともいう)が発生する。このようなビート干渉は、同図(A)、(B)に縦線で描いたように、縞状に複数発生する。このビート干渉発生地点から外れた位置にある移動受信局MS2、MS3は、送信基地局BS1またはBS2と通信を行なうことができる。これに対し、ビート干渉発生地点にある移動受信局MS4は、送信基地局BS1およびBS2と通信を行なうことができない。また、移動体によって移動する移動受信局MS1は、移動速度が速くなるとドップラーシフトの影響が顕著となり、伝搬路の時間的変動によりレイリーフェージングやライスフェージングが発生する。加えて、複数の送信基地局からの各到来波はそれぞれ独立したレイリーフェージングやライスフェージングとなるため、各到来波の独立した伝搬路変動の影響により復調性能が劣化する。
【0004】
一方、このように移動受信局MS1が高速移動する場合の伝搬路に追従には、判定負帰還等化器などの適応等化器(Decision Feedback Equalization;DFE)を利用するのが有効であることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-070348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、移動受信局MS1~MS4が移動する場合、2つの送信基地局BS1、BS2からの送信波Tx1、Tx2が到来するエリアと、単一送信基地局BS1またはBS2からの送信波Tx1またはTx2が支配的に到来するエリアとが混在することとなる。そして、複数の送信波Tx1、Tx2が到来するエリアでは、同一波複局送信に対する復調処理(例えば、適応等化器を利用した処理)が適切で、単一送信基地局の送信波Tx1またはTx2が支配的に到来するエリアでは、従来システム(例えば、デジタル簡易無線方式)による復調処理が適切となる。
【0007】
従って、このようなエリアの状況を移動受信局MS1~MS4側で識別することができれば、適切な復調処理に切り替えながら復調することができ、ビット誤り率(BER: Bit Error Rate)特性の劣化を防ぐことができる。しかしながら、このようなエリアの状況は、単純に各送信基地局BS1、BS2からの距離関係だけで決まるわけではなく、移動受信局MS1~MS4周辺の環境(地形や建造物)によって遮蔽等発生し、より複雑に混在すると考えられる。
【0008】
そこで本発明は、移動受信局が、複数の送信基地局からの電波が略同等に到来するエリアに位置するか、単一送信基地局からの電波が支配的に到来するエリアに位置するか、を判定可能な無線通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、変調された同一のデータフレームを同一周波数で送信する無線送信装置を備えた複数の送信基地局と、前記データフレームを受信して復調する無線受信装置を備えた移動受信局と、を備える無線通信システムであって、前記複数の無線送信装置は、既知のヘッダデータと、前記ヘッダデータと同じシンボル数を有する複数のブロックデータと、前記ヘッダデータと先頭のブロックデータとの間に配置された無データ区間と、を備えた前記データフレームを、所定のオフセットシンボル数に相当する時間差を設けてそれぞれ送信し、前記無線受信装置は、複数の前記データフレームが空間上で合成された合成データフレームを受信する受信手段と、前記合成データフレームのうち、隣接する一方の送信基地局から送信された前記データフレームのヘッダデータに基づいて、前記隣接する一方の送信基地局と前記移動受信局との間における伝搬路電力を第1の伝搬路電力として算出するとともに、前記合成データフレームのうち、隣接する他方の送信基地局から送信された前記データフレームのヘッダデータに基づいて、前記隣接する他方の送信基地局と前記移動受信局との間における伝搬路電力を第2の伝搬路電力として算出し、前記第1の伝搬路電力と前記第2の伝搬路電力とを比較して、前記移動受信局が、前記隣接する一方の送信基地局および前記隣接する他方の送信基地局からの電波が略同等に到来するエリアに位置するか、前記隣接する一方の送信基地局または前記隣接する他方の送信基地局からの電波が支配的に到来するエリアに位置するかを判定するエリア判定手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信システムにおいて、前記エリア判定手段は、複数の前記合成データフレームにおける平均的な前記第1の伝搬路電力と前記第2の伝搬路電力とを算出し、算出した平均的な前記第1の伝搬路電力と前記第2の伝搬路電力とを比較して、前記移動受信局が、前記隣接する一方の送信基地局および前記隣接する他方の送信基地からの電波が略同等に到来するエリアに位置するか、前記隣接する一方の送信基地局または前記隣接する他方の送信基地局からの電波が支配的に到来するエリアに位置するかを判定する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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