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公開番号2025123946
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-25
出願番号2024019754
出願日2024-02-13
発明の名称弾性波デバイス、フィルタ、マルチプレクサ、及び弾性波デバイスの製造方法
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人
主分類H03H 9/17 20060101AFI20250818BHJP(基本電子回路)
要約【課題】共振特性を改善することが可能な弾性波デバイスを提供する。
【解決手段】圧電薄膜共振器100は、基板10と、基板10上に設けられた圧電層14aと、圧電層14aの基板10に対し反対の面に設けられ、圧電層14aの自発分極の方向と反対方向の自発分極の方向を有する圧電層14bと、圧電層14aの圧電層14bに対し反対の面上に設けられた下部電極12と、圧電層14bの圧電層14aに対し反対の面上に設けられ、下部電極12とで圧電層14a及び14bを挟み共振領域50を形成する上部電極16と、圧電層14aと14bの合計の厚さをTとした場合に、共振領域50の周囲の少なくとも一部に、圧電層14aと14bの界面15から圧電層14a側に3T/32だけ離れた箇所と圧電層14b側に9T/32だけ離れた箇所との間に位置して圧電層14a及び14bの少なくとも一方に設けられた空隙からなる挿入層40とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板上に設けられた第1圧電層と、
前記第1圧電層の前記基板に対し反対の面に設けられ、前記第1圧電層の自発分極の方向と反対方向の自発分極の方向を有する第2圧電層と、
前記第1圧電層の前記第2圧電層に対し反対の面上に設けられた第1電極と、
前記第2圧電層の前記第1圧電層に対し反対の面上に設けられ、前記第1電極とで前記第1圧電層及び前記第2圧電層を挟み共振領域を形成する第2電極と、
前記第1圧電層と前記第2圧電層の合計の厚さをTとした場合に、前記共振領域の周囲の少なくとも一部に、前記第1圧電層と前記第2圧電層の界面から前記第1圧電層側に3T/32だけ離れた箇所と前記第2圧電層側に9T/32だけ離れた箇所との間に位置して前記第1圧電層及び前記第2圧電層の少なくとも一方に設けられ、前記第1圧電層及び前記第2圧電層より比誘電率が小さい挿入層と、を備える弾性波デバイス。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記挿入層は前記界面に設けられる、請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項3】
前記第1圧電層及び前記第2圧電層の少なくとも一方は前記挿入層として空隙を有し、
前記空隙は、前記界面から前記第2圧電層内に設けられ且つ高さが0.25T以下である、又は、前記界面から前記第1圧電層内に設けられ且つ高さが0.1T以下である、請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項4】
前記挿入層は、酸化シリコンからなり、前記界面から前記第2圧電層内に設けられ且つ高さが0.24T以下である、又は、前記界面から前記第1圧電層内に設けられ且つ高さが0.14T以下である、請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項5】
断面視において前記挿入層の前記共振領域側の端面は前記共振領域の外周又は前記共振領域の外周より外側に位置し、
前記共振領域の外周と前記端面との間の長さはT未満である、請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項6】
前記挿入層は前記共振領域の外側から前記共振領域の内側にかけて設けられ、
断面視において前記共振領域の内側に位置する前記挿入層の端面と前記共振領域の外周との間の長さは0.5T以上である、請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項7】
断面視において前記共振領域の外周と前記挿入層の前記端面とは反対側の端面との間の長さは0.25T以上である、請求項6に記載の弾性波デバイス。
【請求項8】
前記第1圧電層及び前記第2圧電層は、ニオブ酸リチウム又はタンタル酸リチウムからなる、請求項3から7のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
【請求項9】
前記挿入層は、前記第1電極が前記共振領域から引き出される第1引出領域及び前記第2電極が前記共振領域から引き出される第2引出領域に設けられ、
前記第1引出領域に設けられた前記挿入層は、前記界面から前記第1圧電層内に設けられ、
前記第2引出領域に設けられた前記挿入層は、前記界面から前記第2圧電層内に設けられる、請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
【請求項10】
前記挿入層は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加された場合に、前記第1圧電層と前記第2圧電層が積層された方向において電界の絶対値が大きい領域に挟まれた電界の絶対値が小さい領域に位置する、請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波デバイス、フィルタ、マルチプレクサ、及び弾性波デバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
携帯電話等の無線端末の高周波回路用のフィルタ及びデュプレクサとして弾性波共振器が用いられている。フィルタとして、入力端子と出力端子との間に弾性波共振器を直列及び並列に接続したラダー型フィルタが知られている(例えば特許文献1)。弾性波共振器として、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)及びSMR(Solid Mounted Resonator)等のBAW(Bulk Acoustic Wave)共振器が知られている。BAW共振器は圧電薄膜共振器とも呼ばれる。
【0003】
圧電薄膜共振器は、圧電層を挟んで一対の電極が設けられた構造を有し、圧電層を挟み一対の電極が対向する領域は弾性波が共振する共振領域である。Q値を向上させるために、共振領域の内側から外側にかけて空隙を設けた構成(例えば特許文献2)や、共振領域のうち外周領域にのみ挿入膜を設けた構成(例えば特許文献3)が知られている。また、2つの圧電層を積層させてその間に挿入膜を設ける構成(例えば特許文献4)や、自発分極が反対方向である2つの圧電層を積層させる構成(例えば特許文献5)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-146861号公報
特開2010-45437号公報
特開2015-95714号公報
特開2020-14088号公報
特開2023-124231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自発分極の方向が互いに反対である2つの圧電層を積層することで、第2高調波の弾性波を励振させることができる。このような第2高調波が励振される場合において共振特性を改善することが求められている。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、共振特性を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、基板と、前記基板上に設けられた第1圧電層と、前記第1圧電層の前記基板に対し反対の面に設けられ、前記第1圧電層の自発分極の方向と反対方向の自発分極の方向を有する第2圧電層と、前記第1圧電層の前記第2圧電層に対し反対の面上に設けられた第1電極と、前記第2圧電層の前記第1圧電層に対し反対の面上に設けられ、前記第1電極とで前記第1圧電層及び前記第2圧電層を挟み共振領域を形成する第2電極と、前記第1圧電層と前記第2圧電層の合計の厚さをTとした場合に、前記共振領域の周囲の少なくとも一部に、前記第1圧電層と前記第2圧電層の界面から前記第1圧電層側に3T/32だけ離れた箇所と前記第2圧電層側に9T/32だけ離れた箇所との間に位置して前記第1圧電層及び前記第2圧電層の少なくとも一方に設けられ、前記第1圧電層及び前記第2圧電層より比誘電率が小さい挿入層と、を備える弾性波デバイスである。
【0008】
上記構成において、前記挿入層は前記界面に設けられる構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記第1圧電層及び前記第2圧電層の少なくとも一方は前記挿入層として空隙を有し、前記空隙は、前記界面から前記第2圧電層内に設けられ且つ高さが0.25T以下である、又は、前記界面から前記第1圧電層内に設けられ且つ高さが0.1T以下である構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記挿入層は、酸化シリコンからなり、前記界面から前記第2圧電層内に設けられ且つ高さが0.24T以下である、又は、前記界面から前記第1圧電層内に設けられ且つ高さが0.14T以下である構成とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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