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公開番号
2025121085
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-19
出願番号
2024016297
出願日
2024-02-06
発明の名称
浴中機器用部材
出願人
日鉄ハードフェイシング株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C23C
2/00 20060101AFI20250812BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】耐摺動摩耗性及び耐割れ性に優れた浴中機器用部材を提供する。
【解決手段】溶融金属メッキ浴内で回転動作による摺動摩耗を受ける浴中機器用部材であって、前記浴中機器用部材の表面には、肉盛層が形成されており、前記肉盛層は、少なくともCr及びCを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなるマトリクス部と、前記マトリクス部の内部で分散している硬質粒子とが含まれており、前記マトリクス部の成分組成は、Cr:3.0質量%以上15.0質量%以下、C:0.5質量%以上5.0質量%以下であり、前記硬質粒子は、タングステンカーバイド、クロムカーバイド、チタンカーバイド、ニオブカーバイド及びバナジウムカーバイドからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有し、前記肉盛層を100質量%としたときに、前記硬質粒子の含有量は1質量%以上50質量%以下である、ことを特徴とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
溶融金属メッキ浴内で回転動作による摺動摩耗を受ける浴中機器用部材であって、
前記浴中機器用部材の表面には、肉盛層が形成されており、
前記肉盛層は、少なくともCr及びCを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなるマトリクス部と、前記マトリクス部の内部で分散している硬質粒子とが含まれており、
前記マトリクス部の成分組成は、Cr:3.0質量%以上15.0質量%以下、C:0.5質量%以上5.0質量%以下であり、
前記硬質粒子は、タングステンカーバイド、クロムカーバイド、チタンカーバイド、ニオブカーバイド及びバナジウムカーバイドからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有し、
前記肉盛層を100質量%としたときに、前記硬質粒子の含有量は1質量%以上50質量%以下である、
ことを特徴とする浴中機器用部材。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記マトリクス部の成分組成が、更に、Mo:0.5質量%以上10.0質量%以下、Co:0.5質量%以上10.0質量%以下、V:0.5質量%以上10.0質量%以下からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の浴中機器用部材。
【請求項3】
前記マトリクス部において、MoはCo及びVよりも含有量が多い、
ことを特徴とする請求項2に記載の浴中機器用部材。
【請求項4】
前記硬質粒子の平均粒径は、5μm以上200μm以下である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の浴中機器用部材。
【請求項5】
前記硬質粒子は、タングステンカーバイド及びチタンカーバイドの2種である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の浴中機器用部材。
【請求項6】
前記硬質粒子は、タングステンカーバイド及びチタンカーバイドの2種である、
ことを特徴とする請求項4に記載の浴中機器用部材。
【請求項7】
前記肉盛層は、シンクロールのロール軸部、サポートロールのロール軸部、前記シンクロールの前記ロール軸部に装着される軸スリーブ、前記サポートロールの前記ロール軸部に装着される軸スリーブ、前記シンクロールの前記ロール軸部又は前記軸スリーブを支持する軸受部、前記サポートロールの前記ロール軸部又は前記軸スリーブを支持する軸受部の少なくとも一つに形成される、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の浴中機器用部材。
【請求項8】
前記肉盛層は、シンクロールのロール軸部、サポートロールのロール軸部、前記シンクロールの前記ロール軸部に装着される軸スリーブ、前記サポートロールの前記ロール軸部に装着される軸スリーブ、前記シンクロールの前記ロール軸部又は前記軸スリーブを支持する軸受部、前記サポートロールの前記ロール軸部又は前記軸スリーブを支持する軸受部の少なくとも一つに形成される、
ことを特徴とする請求項4に記載の浴中機器用部材。
【請求項9】
前記肉盛層は、シンクロールのロール軸部、サポートロールのロール軸部、前記シンクロールの前記ロール軸部に装着される軸スリーブ、前記サポートロールの前記ロール軸部に装着される軸スリーブ、前記シンクロールの前記ロール軸部又は前記軸スリーブを支持する軸受部、前記サポートロールの前記ロール軸部又は前記軸スリーブを支持する軸受部の少なくとも一つに形成される、
ことを特徴とする請求項5に記載の浴中機器用部材。
【請求項10】
前記肉盛層は、シンクロールのロール軸部、サポートロールのロール軸部、前記シンクロールの前記ロール軸部に装着される軸スリーブ、前記サポートロールの前記ロール軸部に装着される軸スリーブ、前記シンクロールの前記ロール軸部又は前記軸スリーブを支持する軸受部、前記サポートロールの前記ロール軸部又は前記軸スリーブを支持する軸受部の少なくとも一つに形成される、
ことを特徴とする請求項6に記載の浴中機器用部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶融金属メッキ浴内で回転動作による摺動摩耗を受ける浴中機器用部材に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
溶融金属メッキ鋼板は、スナウトの内部を通過した鋼帯が、ポットに収容される溶融金属浴に進入し、シンクロールによって通板方向が上向きに変更された後、サポートロールにガイドされて溶融金属浴から搬出され、ガスワイピングノズルによってメッキ厚が調整された後、冷却されて、製造される。以下、シンクロール、サポートロールなどの金属浴中に浸漬されて使用されるロールのことを浴中ロールともいう。
【0003】
浴中ロールの軸部材(以下、ロール軸部材ともいう)は、金属浴中で軸受に回転可能な状態で支持されている。ロール軸部材は、金属浴に浸漬された状態で軸受と接触しながら回転するため、軸受から摺動抵抗を受ける。したがって、浴中ロールを長期間使用するためには、優れた耐摺動摩耗性及び耐割れ性が求められる。
【0004】
特許文献1には、金属基材と、該金属基材上に形成された、コバルト基合金からなる第1の肉盛り溶接層と、該第1の肉盛り溶接層上に形成された、コバルト基合金からなる第2の肉盛り溶接層と、を有する溶融金属めっき浴中ロール軸部材であって、前記第2の肉盛り溶接層は、前記第1の肉盛り溶接層よりも高い硬度を有し、前記第2の肉盛り溶接層には複数の炭化タングステン粒子が含まれ、前記第2の肉盛り溶接層に含まれる複数の炭化タングステン粒子のうち少なくとも一部の粒子は、前記第2の肉盛り層を形成する溶接材に添加された複数の炭化タングステン粒子のうち少なくとも一部の粒子の少なくとも一部分が前記コバルト基合金中に一度溶解し、その後析出したものであることを特徴とする溶融金属めっき浴中ロール軸部材が開示されている。
【0005】
特許文献2には、連続溶融金属めっき材製造装置における溶融金属浴中機器に用いられる浴中機器用部材であって、前記浴中機器用部材は、当該浴中機器用部材の表面の少なくとも一部に設けられた被覆層を有し、前記被覆層は、硬質粒子と、当該硬質粒子を保持するマトリックスと、からなり、前記マトリックスは、Coを主成分とするコバルト基合金であり、前記硬質粒子は、タングステンカーバイド、炭化二タングステン、クロムカーバイド、チタンカーバイド及びニオブカーバイドからなる群より選択される少なくとも1つの単体、又は、バインダーを用いて当該単体を造粒した造粒物であり、前記硬質粒子は、硬質粒子の投影形状を包含する最小円の面積を、当該硬質粒子の投影形状に対応する面積で除した値として表される形状係数の平均値が、1.55以下である、浴中機器用部材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-101273号公報
特開2018-40022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、耐摺動摩耗性及び耐割れ性に優れた浴中機器用部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る浴中機器用部材は、(1)溶融金属メッキ浴内で回転動作による摺動摩耗を受ける浴中機器用部材であって、前記浴中機器用部材の表面には、肉盛層が形成されており、前記肉盛層は、少なくともCr及びCを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなるマトリクス部と、前記マトリクス部の内部で分散している硬質粒子とが含まれており、前記マトリクス部の成分組成は、Cr:3.0質量%以上15.0質量%以下、C:0.5質量%以上5.0質量%以下であり、前記硬質粒子は、タングステンカーバイド、クロムカーバイド、チタンカーバイド、ニオブカーバイド及びバナジウムカーバイドからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有し、前記肉盛層を100質量%としたときに、前記硬質粒子の含有量は1質量%以上50質量%以下である、ことを特徴とする。
【0009】
(2)前記マトリクス部の成分組成が、更に、Mo:0.5質量%以上10.0質量%以下、Co:0.5質量%以上10.0質量%以下、V:0.5質量%以上10.0質量%以下からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、ことを特徴とする上記(1)に記載の浴中機器用部材。
【0010】
(3)前記マトリクス部において、MoはCo及びVよりも含有量が多い、ことを特徴とする上記(2)に記載の浴中機器用部材。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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