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公開番号2025112449
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024006671
出願日2024-01-19
発明の名称成膜後処理方法および基板処理装置
出願人東京エレクトロン株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 16/44 20060101AFI20250725BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】基板上に形成されるジルコニウム膜に対するメタルコンタミネーションの発生およびパーティクルの付着を抑制する。
【解決手段】基板が収納された状態で塩化ジルコニウムを含む処理ガスが供給されて、前記基板上にジルコニウムで構成された膜を形成する成膜処理が行われる処理空間を有し、該処理空間に露出する少なくとも一部がアルミニウムを含む材料で構成されたチャンバに対して処理を行う成膜後処理方法であって、前記成膜処理後に前記処理ガスの供給を停止して、該処理ガスを前記処理空間内から排出する処理ガス排出工程と、前記処理ガス排出工程後に窒化水素系ガスを前記処理空間内に供給する窒化水素系ガス供給工程と、を有する、成膜後処理方法が提供される。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
基板が収納された状態で塩化ジルコニウムを含む処理ガスが供給されて、前記基板上にジルコニウムで構成された膜を形成する成膜処理が行われる処理空間を有し、該処理空間に露出する少なくとも一部がアルミニウムを含む材料で構成されたチャンバに対して処理を行う成膜後処理方法であって、
前記成膜処理後に前記処理ガスの供給を停止して、該処理ガスを前記処理空間内から排出する処理ガス排出工程と、
前記処理ガス排出工程後に窒化水素系ガスを前記処理空間内に供給する窒化水素系ガス供給工程と、を有する、成膜後処理方法。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記窒化水素系ガス供給工程では、前記窒化水素系ガスの分圧と、前記窒化水素系ガスを供給する供給時間とを調整する、請求項1に記載の成膜後処理方法。
【請求項3】
前記窒化水素系ガスの分圧と、前記窒化水素系ガスを供給する供給時間との積は、25Torr・sec以上である、請求項2に記載の成膜後処理方法。
【請求項4】
前記窒化水素系ガス供給工程では、前記窒化水素系ガスの流量を800sccm以上10000sccm以下とする、請求項1に記載の成膜後処理方法。
【請求項5】
前記窒化水素系ガス供給工程では、前記チャンバの前記アルミニウムを含む材料で構成された部分に、該部分を覆う、ジルコニウムで構成された膜が形成される、請求項1に記載の成膜後処理方法。
【請求項6】
前記処理空間内には、前記基板が載置される載置面を有する載置台が設けられており、
前記成膜処理時の前記載置面の表面温度は、400度以上450度以下である、請求項1に記載の成膜後処理方法。
【請求項7】
前記成膜処理時の前記チャンバの前記アルミニウムを含む材料で構成された部分の温度は、200度以下である、請求項1に記載の成膜後処理方法。
【請求項8】
前記窒化水素系ガスは、アンモニアガスまたはヒドラジンガスである、請求項1に記載の成膜後処理方法。
【請求項9】
前記窒化水素系ガス供給工程後に窒素ガスを前記処理空間内に供給する窒素ガス供給工程を有する、請求項1に記載の成膜後処理方法。
【請求項10】
前記窒化水素系ガス供給工程と、前記窒素ガス供給工程とを繰り返す、請求項9に記載の成膜後処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、成膜後処理方法および基板処理装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、半導体装置としてのロジックICでは、ソースやドレインのコンタクト材としてチタン(Ti)のシリサイドやニッケル(Ni)のシリサイドが用いられる。しかしながら、近年のデバイスの微細化に伴い、コンタクト部も縮小するためにコンタクト部の抵抗が高くなる傾向にある。そこで、コンタクト部の抵抗を下げるために、低抵抗金属であるジルコニウム(Zr)のシリサイドをコンタクト材として用いることが検討されている。
【0003】
このようなジルコニウムのシリサイドは、シリコン系の半導体基板であるウエハにおいて、スパッタ法、蒸着法やイオンプレーティング法によって形成されたジルコニウム膜に熱処理を施すことによって形成される(例えば、特許文献1参照)。このジルコニウム膜は、例えば、ジルコニウム膜の原料となる原料ガスを、アルミニウムからなるチャンバの内部に供給し、チャンバの内部で原料ガスからプラズマを発生させることによってウエハ上に形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2007/063908号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示に係る技術は、基板上に形成されるジルコニウム膜に対するメタルコンタミネーションの発生およびパーティクルの付着を抑制する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る技術の一態様は、基板が収納された状態で塩化ジルコニウムを含む処理ガスが供給されて、前記基板上にジルコニウムで構成された膜を形成する成膜処理が行われる処理空間を有し、該処理空間に露出する少なくとも一部がアルミニウムを含む材料で構成されたチャンバに対して処理を行う成膜後処理方法であって、前記成膜処理後に前記処理ガスの供給を停止して、該処理ガスを前記処理空間内から排出する処理ガス排出工程と、前記処理ガス排出工程後に窒化水素系ガスを前記処理空間内に供給する窒化水素系ガス供給工程と、を有する、成膜後処理方法である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、基板上に形成されるジルコニウム膜に対するメタルコンタミネーションの発生およびパーティクルの付着を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示に係る基板処理装置の一例を示す概略垂直断面図である。
図1に示す基板処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す基板処理装置と従来の基板処理装置におけるメタルコンタミネーションの発生状況の比較の一例を示すグラフである。
図1に示す基板処理装置と従来の基板処理装置とでウエハに付着するパーティクルの数の比較の一例を示すグラフである。
図1に示す基板処理装置における窒化水素系ガスの分圧と窒化水素系ガスの供給時間との積と、メタルコンタミネーションの発生状況の指標であるアルミニウム原子分布との関係の一例を示すグラフである。
図1に示す基板処理装置で実行される工程の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上述したように、特許文献1の技術では、複数のウエハ上にそれぞれジルコニウム膜を順に形成する。しかしながら、成膜ガスとして塩化ジルコニウムガスを用いた場合、各ウエハに対するジルコニウム膜の形成を繰り返すと、チャンバの内部に塩素が残留することがある。この塩素はチャンバのアルミニウムと反応してアルミニウム塩化物を生成し、当該アルミニウム塩化物が金属系異物としてウエハのジルコニウム膜に付着するというメタルコンタミネーションを発生させるという問題がある。また、各ウエハに対するジルコニウム膜の形成を繰り返す際、チャンバの内壁にもジルコニウム膜や塩化ジルコニウム膜が形成されることがある。これらの膜がチャンバの内壁から細かく砕けて剥がれるとパーティクルとしてウエハのジルコニウム膜に付着するという問題もある。
【0010】
これに対して、本開示に係る技術では、ジルコニウム膜の形成後にチャンバの内部へ窒化水素系ガスを供給してウエハのジルコニウム膜に対するメタルコンタミネーションの発生およびパーティクルの付着を抑制する。
(【0011】以降は省略されています)

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