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公開番号
2025116925
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024011457
出願日
2024-01-30
発明の名称
粘着シート、その製造方法及び粘着シートを備えた物品
出願人
日榮新化株式会社
代理人
主分類
C09J
7/38 20180101AFI20250804BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】需要者の必要に応じて粘着力が強くなる方向、弱くなる方向を変更可能な粘着シートを提供する。
【解決手段】粘着シート10は、シート状の基材と、粘着剤層3と、印刷部5とをこの順に備えている。被着体に貼り付けてから24時間経過後に、第1の方向に沿って180°剥離する際の粘着力の最大値A1max(N/50mm)は、平面視において第1の方向に対して90°の角度を成す第2の方向に沿って180°剥離する際の粘着力の最大値A2max(N/50mm)よりも小さい。印刷部5は、インク硬化物により形成されており、印刷範囲として粘着剤層3に1つ以上設定された印刷領域12上に設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シート状の基材と、粘着剤層と、前記粘着剤層上に直接設けられた印刷部とをこの順に備え、
被着体に貼り付けてから24時間経過後の、前記被着体から第1の方向に沿って180°剥離する際の粘着力の最大値A1
max
(N/50mm)は、平面視において前記第1の方向に対して90°の角度を成す第2の方向に沿って前記被着体から180°剥離する際の粘着力の最大値A2
max
(N/50mm)よりも小さく、
前記印刷部は、インク硬化物により形成されており、印刷範囲として前記粘着剤層に1つ以上設定された印刷領域上に設けられている粘着シート。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
A1
max
/A2
max
の値は、0.10以上0.85以下である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
40℃で荷重を1kgとした場合の保持力試験において、前記第1の方向について測定された5万秒経過時のズレ量と、前記第2の方向について測定された5万秒経過時のズレ量との差は1mm以下である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記粘着剤層の23℃、周波数1Hzでの貯蔵弾性率が1.0×10
4
Pa以上5.0×10
6
Pa以下である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記基材は、樹脂製の一軸延伸フィルム又は二軸延伸フィルムにより形成されており、
前記第1の方向は、前記基材のMD方向と一致し、前記第2の方向は前記基材のTD方向と一致しており、
前記基材のMD方向の延伸率は、前記基材のTD方向の延伸率よりも小さい、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項6】
前記第1の方向に沿って前記被着体から180°剥離する際の粘着力の最小値をA1
min
(N/50mm)とし、前記第2の方向に沿って前記被着体から180°剥離する際の粘着力の最小値A2
min
(N/50mm)とするとき、100×A2
min
/A2
max
の値は、70.0%以下であり、
A1
min
/A1
max
の値は、A2
min
/A2
max
の値よりも大きい、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項7】
前記基材は透明又は半透明であり、
前記基材の上方から見た場合、前記印刷領域は、剥離方向を指示する文字、記号及び図形のうち少なくとも1つの形状を含んでいる、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項8】
前記印刷領域において、前記印刷部の厚みは前記第1の方向及び前記第2の方向の少なくとも一方に沿って段階的に変化している、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項9】
側面を有する第1の部材と、
前記第1の部材との接触面と側面とを有する第2の部材と、
粘着剤層と、前記粘着剤層の一方の面に形成されたシート状基材とを有する請求項1~8のうちいずれか1項に記載の粘着シートとを備え、
前記粘着シートは、第1の方向に沿って剥離した場合の最大粘着力A1
max
(N/50mm)が、平面視において前記第1の方向に対して90°の角度を成す第2の方向に沿って剥離した場合の最大粘着力A2
max
(N/50mm)よりも小さく、且つ前記第1の部材の側面の少なくとも一部から前記第2の部材の側面の少なくとも一部にわたって貼り付けられており、
前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第1の方向及び前記第2の方向の少なくとも一方に沿って動かないよう前記粘着シートによって固定されている、物品。
【請求項10】
シート状の基材と、粘着剤層とを備えた粘着シートを作製する工程と、
作製された前記粘着シートの粘着剤層の露出面の印刷領域上に、インクジェット方式によってインク硬化物により形成された印刷部を設ける工程とを備え、
前記印刷部が設けられた前記粘着シートにおいて、被着体に貼り付けてから24時間経過後の、前記被着体から第1の方向に沿って180°剥離する際の粘着力の最大値A1max(N/50mm)は、平面視において前記第1の方向に対して90°の角度を成す第2の方向に沿って前記被着体から180°剥離する際の粘着力の最大値A2max(N/50mm)よりも小さくなっている、粘着シートの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された技術は、ラベルやグラフィックシート、仮固定用粘着シートとして利用可能な粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
基材と粘着剤層とを備えた粘着シートは、ラベルやグラフィックシート、壁紙及び仮固定シート等、多くの用途に用いられる。粘着シートの粘着物性は、それぞれの用途に応じて設定される。例えば、頻繁に貼り替えられるグラフィックシートであれば、使用中には剥がれず、使用後には容易に剥がせるように粘着力のバランスを取った設計が行われる。
【0003】
特許文献1には、樹脂製基材の粘着剤層側の面に所定のパターンを有する凹凸を形成することによって、剥離する方向により異なる粘着力を示す粘着シートが記載されている。また、特許文献2には、エンボス表面を有する基材と、当該エンボス表面に積層された粘着剤層とを備えた粘着シートの使用方法が記載されている。この粘着シートでは、所定のエンボスパターンが基材に形成されていることにより、粘着剤層の貼り付け面にも凹凸が生じており、剥がす方向によって相異なる粘着力が生じる構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-79263号公報
特開2018-172615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2に記載された粘着シートは、被着体に貼り付けた後、粘着力が小さい方向に沿って剥がすことで、容易に剥がせるようになっている。しかしながら、粘着力が強い方向と弱い方向での適切な粘着力及び粘着力差は、用途によって異なっている。例えば、部材同士を一時的に仮固定する粘着シートであれば、いずれかの方向の粘着力が極端に小さくてもよい可能性があるが、長期間使用される壁紙等では、粘着力が低い方向に沿って使用中に剥がれてしまう可能性がある。この点、特許文献1、2に記載された粘着シートでは、粘着力が強い剥離方向及び弱い剥離方向があらかじめ設定されており、需要者のニーズに応じて変更することはできない。
【0006】
上記の課題に鑑みて、本発明の目的は、需要者の必要に応じて粘着力が強くなる方向、弱くなる方向を変更可能な粘着シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示された粘着シートの一例は、シート状の基材と、粘着剤層と、前記粘着剤層上に直接設けられた印刷部とをこの順に備えている。被着体に貼り付けてから24時間経過後の、前記被着体から第1の方向に沿って180°剥離する際の粘着力の最大値A1
max
(N/50mm)は、平面視において前記第1の方向に対して90°の角度を成す第2の方向に沿って前記被着体から180°剥離する際の粘着力の最大値A2
max
(N/50mm)よりも小さい。前記印刷部は、インク硬化物により形成されており、印刷範囲として前記粘着剤層に1つ以上設定された印刷領域上に設けられている。
【0008】
本明細書に開示された物品の一例は、側面を有する第1の部材と、前記第1の部材との接触面と側面とを有する第2の部材と、粘着剤層と、前記粘着剤層の一方の面に形成されたシート状基材とを有する粘着シートとを備えている。前記粘着シートは、第1の方向に沿って剥離した場合の最大粘着力A1max(N/50mm)が、平面視において前記第1の方向に対して90°の角度を成す第2の方向に沿って剥離した場合の最大粘着力A2max(N/50mm)よりも小さく、且つ前記第1の部材の側面の少なくとも一部から前記第2の部材の側面の少なくとも一部にわたって貼り付けられている。前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第1の方向及び前記第2の方向の少なくとも一方に沿って動かないよう前記粘着シートによって固定されている。
【0009】
本明細書に開示された粘着シートの製造方法は、シート状の基材と、粘着剤層とを備えた粘着シートを作製する工程と、作製された前記粘着シートの粘着剤層の露出面の印刷領域上に、インクジェット方式によってインク硬化物により形成された印刷部を設ける工程とを備えている。前記印刷部が設けられた前記粘着シートにおいて、被着体に貼り付けてから24時間経過後の、前記被着体から第1の方向に沿って180°剥離する際の粘着力の最大値A1max(N/50mm)は、平面視において前記第1の方向に対して90°の角度を成す第2の方向に沿って前記被着体から180°剥離する際の粘着力の最大値A2max(N/50mm)よりも小さくなっている。
【発明の効果】
【0010】
本明細書に開示された粘着シートによれば、需要者の必要に応じて適宜変更したパターンを有する印刷部を設けることにより、粘着力が強くなる方向と弱くなる方向や、最大粘着力と最小粘着力との割合を任意に設定しうる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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