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公開番号2025116429
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-08
出願番号2024010845
出願日2024-01-29
発明の名称スクロール圧縮機およびスクロール圧縮機の組立方法
出願人三菱重工サーマルシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F04C 18/02 20060101AFI20250801BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】スクロール圧縮機を組み立てる際の作業性を向上させる。
【解決手段】旋回スクロール42が旋回する中心となる軸線X1に沿って筒状に形成される軸受ハウジング10と、軸受ハウジング10の軸線X1に沿った一端を密閉するリアハウジング20と、を備え、端板41Aの対向面41Aaには、リアハウジング20に向けて突出する位置決めピン44が設けられており、軸受ハウジング10の端面10aには、リアハウジング20に向けて突出する位置決めピン11が設けられており、リアハウジング20の端面20aには、位置決めピン44が挿入される挿入穴20cと、位置決めピン11が挿入される挿入穴20bとが設けられており、対向面41Aaから位置決めピン44の先端までの長さL1が対向面41Aaから位置決めピン11の先端までの長さL2よりも長くなるように設定されているスクロール圧縮機100を提供する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項１】
第１端板の一側面に立設された渦巻状の第１壁体を有する固定スクロールと、第２端板の一側面に立設された渦巻状の第２壁体を有し、前記第１壁体に噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを有する圧縮部と、
前記旋回スクロールが旋回する中心となる軸線に沿って筒状に形成されるとともに前記圧縮部を収容する内部空間を有する第１ハウジングと、
前記第１ハウジングの前記軸線に沿った一端を密閉する第２ハウジングと、を備え、
前記第１端板の前記第２ハウジングと対向する対向面には、前記第２ハウジングに向けて突出する第１位置決めピンが設けられており、
前記第１ハウジングの前記第２ハウジング側の第１端面には、前記第２ハウジングに向けて突出する第２位置決めピンが設けられており、
前記第２ハウジングの前記第１ハウジング側の第２端面には、前記第１位置決めピンが挿入される第１挿入穴と、前記第２位置決めピンが挿入される第２挿入穴とが設けられており、
前記対向面から前記第１位置決めピンの先端までの第１長さが前記対向面から前記第２位置決めピンの先端までの第２長さよりも長くなるように設定されているスクロール圧縮機。
続きを表示（約 2,200 文字）【請求項２】
前記第１端板の前記対向面には、複数の前記第１位置決めピンが設けられており、
前記第１ハウジングの前記第１端面には、複数の前記第２位置決めピンが設けられており、
前記第２ハウジングの前記第２端面には、複数の前記第１挿入穴と複数の前記第２挿入穴が設けられている請求項１に記載のスクロール圧縮機。
【請求項３】
第１端板の一側面に立設された渦巻状の第１壁体を有する固定スクロールと、第２端板の一側面に立設された渦巻状の第２壁体を有し、前記第１壁体に噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを有する圧縮部と、
前記旋回スクロールが旋回する中心となる軸線に沿って筒状に形成されるとともに前記圧縮部を収容する内部空間を有する第１ハウジングと、
前記第１ハウジングの前記軸線に沿った一端を密閉する第２ハウジングと、を備え、
前記第１端板の前記第２ハウジングと対向する対向面には、第１挿入穴が設けられており、
前記第１ハウジングの前記第２ハウジング側の第１端面には、第２挿入穴が設けられており、
前記第２ハウジングの前記第１ハウジング側の第２端面には、前記第１挿入穴に挿入される第１位置決めピンと、前記第２挿入穴に挿入される第２位置決めピンとが設けられており、
前記第２端面から前記第１位置決めピンの先端までの第１長さが前記第２端面から前記第２位置決めピンの先端までの第２長さよりも長くなるように設定されているスクロール圧縮機。
【請求項４】
前記第１端板の前記対向面には、複数の前記第１挿入穴が設けられており、
前記第１ハウジングの前記第１端面には、複数の前記第２挿入穴が設けられており、
前記第２ハウジングの前記第２端面には、複数の前記第１位置決めピンと複数の前記第２位置決めピンが設けられている請求項３に記載のスクロール圧縮機。
【請求項５】
スクロール圧縮機の組立方法であって、
前記スクロール圧縮機は、
第１端板の一側面に立設された渦巻状の第１壁体を有する固定スクロールと、第２端板の一側面に立設された渦巻状の第２壁体を有し、前記第１壁体に噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを有する圧縮部と、
前記旋回スクロールが旋回する中心となる軸線に沿って筒状に形成されるとともに前記圧縮部を収容する内部空間を有する第１ハウジングと、
前記第１ハウジングの前記軸線に沿った一端を密閉する第２ハウジングと、を備え、
前記第１端板の前記第２ハウジングと対向する対向面には、前記第２ハウジングに向けて突出する第１位置決めピンが設けられており、
前記第１ハウジングの前記第２ハウジング側の第１端面には、前記第２ハウジングに向けて突出する第２位置決めピンが設けられており、
前記第２ハウジングの前記第１ハウジング側の第２端面には、前記第１位置決めピンが挿入される第１挿入穴と、前記第２位置決めピンが挿入される第２挿入穴とが設けられており、
前記対向面から前記第１位置決めピンの先端までの第１長さが前記対向面から前記第２位置決めピンの先端までの第２長さよりも長くなるように設定されており、
前記第１ハウジングに前記圧縮部を挿入する挿入工程と、
前記第１位置決めピンを前記第１挿入穴に挿入する第１位置決め工程と、
前記第２ハウジングを前記軸線回りに回転させて前記第２位置決めピンを前記第２挿入穴に挿入する第２位置決め工程と、
前記第２ハウジングで前記第１ハウジングの前記軸線に沿った一端を密閉する密閉工程と、を備えるスクロール圧縮機の組立方法。
【請求項６】
スクロール圧縮機の組立方法であって、
前記スクロール圧縮機は、
第１端板の一側面に立設された渦巻状の第１壁体を有する固定スクロールと、第２端板の一側面に立設された渦巻状の第２壁体を有し、前記第１壁体に噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを有する圧縮部と、
前記旋回スクロールが旋回する中心となる軸線に沿って筒状に形成されるとともに前記圧縮部を収容する内部空間を有する第１ハウジングと、
前記第１ハウジングの前記軸線に沿った一端を密閉する第２ハウジングと、を備え、
前記第１端板の前記第２ハウジングと対向する対向面には、第１挿入穴が設けられており、
前記第１ハウジングの前記第２ハウジング側の第１端面には、第２挿入穴が設けられており、
前記第２ハウジングの前記第１ハウジング側の第２端面には、前記第１挿入穴に挿入される第１位置決めピンと、前記第２挿入穴に挿入される第２位置決めピンとが設けられており、
前記第１ハウジングに前記圧縮部を挿入する挿入工程と、
前記第１位置決めピンを前記第１挿入穴に挿入する第１位置決め工程と、
前記第２ハウジングを前記軸線回りに回転させて前記第２位置決めピンを前記第２挿入穴に挿入する第２位置決め工程と、
前記第２ハウジングで前記第１ハウジングの前記軸線に沿った一端を密閉する密閉工程と、を備えるスクロール圧縮機の組立方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、スクロール圧縮機およびスクロール圧縮機の組立方法に関するものである。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、固定スクロールと固定スクロールに噛み合わされる旋回スクロールとを有するスクロール圧縮機が知られている（例えば、特許文献１参照）。特許文献１には、旋回スクロールを収容する支持フレームに一対の位置決めピンを設け、固定スクロール翼に設けられた一対の位置決め用孔に一対の位置決めピンを挿入することで、支持フレームに対して固定スクロール翼を位置決めすることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開平５－１４９２６３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
スクロール圧縮機においては、固定スクロールと固定スクロールに対して旋回運動する旋回スクロールとの旋回軸回りの位相が適切に保持されるように組み立てを行う必要がある。旋回スクロールを収容する第１のハウジングの一端を第２のハウジングで密閉する場合、固定スクロールを第２のハウジングに対して適切に固定し、かつ第２のハウジングを第１のハウジングに対して適切に固定する必要がある。
【０００５】
しかしながら、固定スクロールを第２のハウジングに対して適切に固定する作業と、第２のハウジングを第１のハウジングに対して適切に固定する作業とを同時に行うには、第１のハウジング、第２のハウジング、固定スクロールの３つの部材を適切に位置決めするという必要がある。そのため、スクロール圧縮機を組み立てる際に、作業者は、３つの部材を適切に位置決めするという比較的難易度が高い作業を行う必要がある。
【０００６】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、固定スクロールと旋回スクロールとを有するスクロール圧縮機を組み立てる際の作業性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示の一態様に係るスクロール圧縮機は、第１端板の一側面に立設された渦巻状の第１壁体を有する固定スクロールと、第２端板の一側面に立設された渦巻状の第２壁体を有し、前記第１壁体に噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを有する圧縮部と、前記旋回スクロールが旋回する中心となる軸線に沿って筒状に形成されるとともに前記圧縮部を収容する内部空間を有する第１ハウジングと、前記第１ハウジングの前記軸線に沿った一端を密閉する第２ハウジングと、を備え、前記第１端板の前記第２ハウジングと対向する対向面には、前記第２ハウジングに向けて突出する第１位置決めピンが設けられており、前記第１ハウジングの前記第２ハウジング側の第１端面には、前記第２ハウジングに向けて突出する第２位置決めピンが設けられており、前記第２ハウジングの前記第１ハウジング側の第２端面には、前記第１位置決めピンが挿入される第１挿入穴と、前記第２位置決めピンが挿入される第２挿入穴とが設けられており、前記対向面から前記第１位置決めピンの先端までの第１長さが前記対向面から前記第２位置決めピンの先端までの第２長さよりも長くなるように設定されている。
【発明の効果】
【０００８】
本開示によれば、固定スクロールと旋回スクロールとを有するスクロール圧縮機を組み立てる際の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本開示の第１実施形態に係るスクロール圧縮機の概略構成を示す縦断面図である。
図１に示すスクロール圧縮機の右側面図である。
図２に示すスクロール圧縮機のＡ－Ａ矢視断面図であり、リアハウジングを軸受ハウジングに取り付けた状態を示す。
図２に示すスクロール圧縮機のＢ－Ｂ矢視断面図である。
本開示の第１実施形態に係るスクロール圧縮機の組立方法を示すフローチャートである。
図２に示すスクロール圧縮機のＡ－Ａ矢視断面図であり、リアハウジングを軸受ハウジングから取り外した状態を示す。
図２に示すスクロール圧縮機のＡ－Ａ矢視断面図であり、固定スクロールの位置決めピンをリアハウジングの挿入穴に部分的に挿入した状態を示す。
図２に示すスクロール圧縮機の変形例のＡ－Ａ矢視断面図であり、リアハウジングを軸受ハウジングから取り外した状態を示す。
本開示の第２実施形態に係るスクロール圧縮機の断面図であり、位置決めピンを挿入穴に部分的に挿入した状態を示す。
本開示の第２実施形態に係るスクロール圧縮機の変形例の断面図であり、位置決めピンを挿入穴に部分的に挿入した状態を示す。
本開示の第２実施形態に係るスクロール圧縮機の組立方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
〔第１実施形態〕
本開示の一実施形態に係るスクロール圧縮機１００について、図面を参照して説明する。本実施形態のスクロール圧縮機１００は、例えば、車両用空気調和機に用いられるものである。
（【００１１】以降は省略されています）

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