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公開番号2025114939
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009186
出願日2024-01-25
発明の名称仮補強リングの使用方法
出願人株式会社 CUP商会
代理人個人,個人
主分類E02D 5/34 20060101AFI20250730BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】場所打ち杭用の鉄筋籠の組立、建込作業などでの施工の安全性を高めることができる仮補強リングの使用方法を提供すること。
【解決手段】中心軸の周囲に該中心軸の方向とほぼ平行に配列された複数の主筋と、中心軸とほぼ直交する円周方向に配設され、複数の主筋と交差部を有する複数のフープ筋と、複数の主筋の内側又は外側に配設され、複数の主筋と交差部を有する複数の補強リングとを備えた場所打ち杭用の鉄筋籠の組立作業時に、鉄筋籠同士を連結するための主筋連結部又は場所打ち杭の杭頭から露出させる主筋アンカー部に仮補強リングを鉄筋固定用金具で取り付ける工程と記鉄筋籠の建込作業時又は建込作業後に、鉄筋固定用金具とともに仮補強リングを取り外す工程とを含む。
【選択図】 図6
特許請求の範囲【請求項1】
中心軸の周囲に該中心軸の方向とほぼ平行に配列された複数の主筋と、前記中心軸とほぼ直交する円周方向に配設され、前記複数の主筋と交差部を有する複数のフープ筋と、前記複数の主筋の内側又は外側に配設され、前記複数の主筋と交差部を有する複数の補強リングとを備えた場所打ち杭用の鉄筋籠の組立作業時に、鉄筋籠同士を連結するための主筋連結部又は場所打ち杭の杭頭から露出させる主筋アンカー部に仮補強リングを鉄筋固定用金具で取り付ける工程と、
前記鉄筋籠の建込作業時又は建込作業後に、前記鉄筋固定用金具とともに前記仮補強リングを取り外す工程とを含むことを特徴とする仮補強リングの使用方法。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記主筋と前記仮補強リングとの交差部において、前記鉄筋固定用金具を多段固定することを特徴とする請求項1記載の仮補強リングの使用方法。
【請求項3】
前記仮補強リングが、2段以上のリング部を含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載の仮補強リングの使用方法。
【請求項4】
前記鉄筋籠の建込作業時に、該鉄筋籠を吊り下げる吊り具を前記仮補強リングに取り付けて前記鉄筋籠を杭穴内へ吊り込む工程を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかの項に記載の仮補強リングの使用方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は仮補強リングの使用方法に関し、より詳細には、場所打ち杭の鉄筋籠に用いる仮補強リングの使用方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
構造物の建設現場では、構造物の耐震強度等を高めるため地盤に杭を打ち込み、構造物を支える杭基礎を形成する工法が一般に採用されている。杭基礎の施工法の一つに場所打ち杭による施工法がある。場所打ち杭とは、円筒状に組み立てられた鉄筋籠を掘削した杭穴内に建て込み、建て込み後にコンクリートを杭穴内に打ち込み、固めて形成したものである。場所打ち杭による施工法には、地面を掘削する方法等の違いにより、オールケーシング工法、アースドリル工法、リバース工法などのいくつかの工法が知られている。
【0003】
場所打ち杭を構築するために必要となる鉄筋籠の組み立てについては、従来、溶接による仮止めが行われることが多かった。しかしながら、1995年の阪神淡路大震災の被災状況において、場所打ち杭の地表に近い部分の主筋溶接箇所で破断が多く認められたことから、溶接を行わない鉄筋籠の無溶接工法による施工が始まった。
【0004】
そして、2011年の東日本大震災後の2012年3月に「道路橋示方書・同解説」(社団法人 日本道路協会)が改訂され、「19.8 鉄筋かごの製作及び建込み」の(1)のただし書きに、「…ただし、鉄筋の組立においては、組立上の形状保持などのための溶接を行ってはならない。」と記載され、その解説に、「…、溶接による…施工品質の確保が困難であり鉄筋の断面減少等の欠陥が生じるおそれがあるため、…」と記載され、鉄筋籠の主要構成部材である主筋に直接の溶接を用いてはならないように規定された。このため、現在では、無溶接工法が採用されている。このような無溶接工法で製作された鉄筋籠については、例えば、下記の特許文献1~3に開示されている。
【0005】
このような無溶接工法で製作される鉄筋籠については、「一般社団法人 日本基礎協会」が発刊している「場所打ちコンクリート杭の鉄筋かご無溶接工法 設計・施工に関するガイドライン」に則って、鉄筋籠の形状保持と建て込み時の安全性を確保するための検討を行うことが推奨されている。
【0006】
無溶接工法では、使用する取付金具の固定力が溶接に比べて劣るため、荷重の均等分散を担う、組立用鉄筋としての補強枠(補強リングともいう)が、鉄筋籠の形状保持や座屈を防止する役割などの重要な役割を果たしている。上記道路橋示方書によれば、「組立用鉄筋の径及びその配置は、鉄筋かごの大きさや重量等によって異なるが、一般的に直径22mm程度の鉄筋を2~3mの間隔に配置するのがよい。」と記載されている。
【0007】
[発明が解決しようとする課題]
近年では、巨大地震に対抗するため、特に地震時に水平力を受ける杭頭の鉄筋籠配筋の太径化及び多本数化が著しくなっており、杭頭の過大な荷重を従来同様の脚部主筋、すなわち、杭頭の鉄筋籠と比べて細径及び低本数の主筋からなる鉄筋籠が支える配筋になっている。また、従来滅多に使用されることのなかったD51等の極太径の主筋、D32やD35などの太径の帯筋(フープ筋とも言う)が使用され、また、杭長も中間支持層までだったものが、より深い支持層へ到達させるようになるなど、従来の溶接工法時代とは、配筋、及び杭自体の構造が著しく変化してきている。
【0008】
このように従来の鉄筋籠の配筋と比較して、現在の鉄筋籠の配筋は、主筋やフープ筋の径や本数、補強リングのサイズ等が増大し、前例のないものとなってきており、鉄筋籠の大重量化、大径化が進み、過去の経験が全く役に立たないほど、施工の難易度が高くなってきている。
【0009】
無溶接金具固定は、従来の溶接工法と比較して、一体化しない、固定力が弱い、固定位置がずれるという欠点を有しているため、安全施工のためには、無溶接金具の限界(許容支持力)を把握し、この許容支持力に対して余裕を持たせた上で荷重(吊荷重)を均等に分散させる必要がある。
【0010】
一方で、この建込時の吊荷重が、従来の溶接工法時代の数倍以上に激増している。それに伴い、建込時に吊り具が取り付けられる最上段の補強リングについても、より強度の高い部材、例えば、これまでよりも幅広のリング部材を用いる必要性が高まってきている。
しかしながら、現在の鉄筋籠は、上記のとおり主筋のみならずフープ筋の径や本数も増大し、フープ筋の間隔も非常に狭くなってきており、また、フープ筋取付時に形成されるフックなどの制約により、これまでよりも幅広の補強リングを配置することが難しくなってきているという課題があった。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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