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公開番号
2025114018
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-05
出願番号
2024008400
出願日
2024-01-24
発明の名称
シールド掘進機における加速度センサーの取付け構造
出願人
株式会社奥村組
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
E21D
9/093 20060101AFI20250729BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】カッターヘッドの裏面側からの簡易な作業によって、加速度検知ビットに加速度センサーを、不具合を生じさせることなく一体として容易に固定できるようにする。
【解決手段】シールド掘進機11のカッターヘッド13に配設されて、カッタースポーク43の前面板43aから前方に突出した状態で固着されている加速度検知ビット41、42に、加速度センサー14を一体として固定するための取付け構造40であって、装着固定孔43bに加速度検知治具44の装着立設部46を挿入装着すると共に、ボルト挿通孔45aをボルト締着孔43cに合致させて、接合基盤部45を前面板43aに裏面側から重ね合わせた状態で、締着ボルト47を用いて加速度検知治具44を前面板43aに締着固定することによって、加速度センサー14を加速度検知ビット41,42の固着基部41a,42aに、一体として取付け固定する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
カッターヘッドに取り付けられた加速度センサーと、該加速度センサーと接続されたコンピュータとを含む切羽土質分布の判別システムを備えるシールド掘進機において、前記カッターヘッドに配設されるビットに前記加速度センサーを一体として取付け固定するためのシールド掘進機における加速度センサーの取付け構造であって、
前記加速度センサーが取り付けられる加速度検知ビットは、前記カッターヘッドを構成するカッタースポークの前面板から前方に突出した状態で前記前面板に固着されており、
前記加速度センサーは、金属製の接合基盤部及び該接合基盤部から立設する装着立設部からなる加速度検知治具の内部に固定状態で収容されて、該加速度検知治具を介して前記加速度検知ビットに一体として取り付けられており、
前記カッタースポークの前記前面板には、前記加速度検知ビットの取り付け位置に、前記加速度検知治具の前記装着立設部が挿入固着される装着固定孔が、前記加速度検知ビットの固着基部に至る深さまで貫通して形成されていると共に、裏面側における前記装着固定孔を挟んだ両側に、ボルト締着孔が形成されており、
前記加速度検知治具の前記接合基盤部には、前記装着立設部を挟んだ両側に、ボルト挿通孔が形成されており、
前記装着固定孔に前記装着立設部を挿入装着すると共に、前記ボルト挿通孔を前記ボルト締着孔に合致させ、前記接合基盤部を前記前面板に重ね合わせた状態で、締着ボルトを用いて前記加速度検知治具を前記前面板に締着固定することによって、前記加速度センサーを前記加速度検知ビットに一体として取付け固定するシールド掘進機における加速度センサーの取付け構造。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
前記加速度センサーと接続する配線類は、前記加速度検知治具の前記接合基盤部に設けられたコネクタを介して、前記装着立設部の内部に配線されると共に、前記カッタースポークの中空内部を介して延設して、前記コンピュータに接続されるようになっている請求項1記載のシールド掘進機における加速度センサーの取付け構造。
【請求項3】
前記加速度センサーが収容された前記加速度検知治具の前記装着立設部の内部には、充填固化剤が充填されている請求項1又は2記載のシールド掘進機における加速度センサーの取付け構造。
【請求項4】
前記加速度検知治具の前記装着立設部は、外周面に接着剤が塗布された状態で前記装着固定孔に挿入装着されている請求項1又は2記載のシールド掘進機における加速度センサーの取付け構造。
【請求項5】
請求項1又は2記載のシールド掘進機における加速度センサーの取付け構造を施工するための方法であって、
前記ビットが前記カッターヘッドに配設されると共に、前記加速度検知ビットの取り付け位置に、前記装着固定孔及び前記ボルト締着孔が形成されている状態で、
前記加速度センサーが前記装着立設部の内部に固定状態で収容された前記加速度検知治具を、締着ボルトを用いて前記前面板に締着固定する作業を行うことによって、前記加速度センサーを前記加速度検知ビットに一体として取付け固定するシールド掘進機における加速度センサーの取付け方法。
【請求項6】
前記カッタースポークは、作業員が立ち入ることが可能な中空断面形状を備えており、
前記カッタースポークの内部に作業員が立ち入って、前記加速度センサーを前記加速度検知ビットに一体として取付け固定する請求項5に記載のシールド掘進機における加速度センサーの取付け方法。
【請求項7】
前記カッタースポークの背面板に、開閉可能な作業窓が設けられており、
前記作業窓を介した作業によって、前記加速度センサーを前記加速度検知ビットに一体として取付け固定する請求項5に記載のシールド掘進機における加速度センサーの取付け方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機における加速度センサーの取付け構造及びシールド掘進機における加速度センサーの取付け方法に関し、特に切羽面の地盤の土質分布を判別可能とする切羽土質分布の判別システムを備える密閉型のシールド掘進機において用いられる、加速度センサーの取付け構造及び加速度センサーの取付け方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、例えば都市部においては、立坑用地の問題や地下埋設物との輻輳を理由として、シールドトンネルを長距離化して構築することが望まれている。シールドトンネルを長距離化して構築する場合、シールド掘進機による掘進に伴って、切羽面の地盤の土質が変化することが多い。また、シールド掘進機が、例えば上下方向や左右方向に積層した異なる土質の地盤の境界部分を掘進してゆく際には、切削される同じ切羽面に、異なる土質の地盤が同時に現れる場合がある。
【0003】
シールド掘進機が異なる土質の地盤の境界部分を掘進してゆく際に、例えば一方の土質の地盤が岩盤等であって、他方の土質の地盤よりも相当程度固い硬質の地盤である場合には、このような切羽面の土質の状況を適切に把握していないと、シールド掘進機が、固い地盤に乗り上げ易くなったり、横滑りし易くなったりすることで、シールドトンネルの縦断線形や平面線形を精度良く保持することが困難になる。このため、切羽面の土質の状況を面的に把握して、例えばコピーカッターによるオーバーカット量を固い地盤の部分で増やすこと等によって、固い地盤に乗り上げたり、横滑りしたりしないように制御しながら、地盤の状況に応じたシールド掘進機の掘進管理を安定した状態で行えるようにする技術の開発が望まれている。
【0004】
特に、シールド本体の先端部に設けられたカッターヘッドを回転させて、切羽面を切削しながら掘進する従来の密閉型のシールド掘進機では、切羽面の土質の変化は、一般に、例えば隔室から排出される切削土砂の性状を調べたり、切羽面の土圧や、カッターヘッドによるカッタートルク値を計測したりすることによって評価するようになっていたが、このような評価方法では、切羽面の土質を面的に把握して、切羽面における異なる土質の分布状況を適切に判別することは困難である。
【0005】
このようなことから、本願出願人は、例えば後述する特許文献1において、シールドトンネルを構築する際に、簡易な構成によって、カッターヘッドで切削中の切羽面の地盤の状況を、リアルタイムで面的に精度良く把握することを可能にして、シールド掘進機の掘進管理をより安定した状態で行えるようにする、シールド掘進機による切羽土質分布の判別システムを提案している。
【0006】
特許文献1に記載のシールド掘進機による切羽土質分布の判別システムでは、カッターヘッドの外周部分に取り付けられた加速度センサーと、該加速度センサーと接続されたコンピュータとを含んで構成されており、コンピュータは、加速度センサーから送られる、ビットによって切羽面を切削する際の切削振動データを、カッターヘッドの所定の回転角度毎に記憶させる振動データ記憶部と、振動データ記憶部によって記憶された回転角度毎の切削振動データを、切羽断面を模した円の円周方向に分布する切削振動分布として表示させる振動データ表示部とを備えており、振動データ表示部によって表示された円周方向の切削振動分布における分布の波の状態の変動箇所から、切羽面の地盤における異なる土質の境界部分を判別可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6342723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の切羽土質分布の判別システムでは、加速度センサーは、ビットと離れたカッターヘッドの外周縁部分に取り付けられていて、主として外周部のビットのみからの振動を計測するもとなっており、またカッターヘッドを通じて伝達される外周部のビット以外の、これの周囲のビットによる振動も含んだ計測値となるため、地盤によっては、精度良く振動を検知することが困難になるといった技術的課題が生じていることから、加速度センサーを、振動が計測される加速度検知ビットそのものに一体として固定して、地盤を切削中の当該加速度検知ビットの振動を精度良く計測できるようにすることが望まれている。
【0009】
一方、カッターヘッドの前面板に取り付けられたビットに、加速度センサーを一体として固定する方法としては、ビットをカッターヘッドに取り付ける前に、予めビットに加速度センサーを固定して加速度検知ビットとしてから、形成した加速度検知ビットを、カッターヘッドの前面板の所定の位置に固着するといった方法が考えられるが、溶接等によって加速度検知ビットをカッターヘッドの前面板に固着する際の熱や電気の作用によって、予めビットに一体として固定された加速度センサーに、不具合が生じるおそれがある。
【0010】
これに対して、振動が計測される加速度検知ビットを、溶接等によってカッターヘッドの前面板に先行して固着して取り付けた後に、前面板の裏面側からの作業によって、取り付けられた加速度検知ビットに加速度センサーを、一体として固定することが考えられるが、前面板の裏面側での作業は、例えばカッターヘッドを構成するカッタースポークの内部での狭い作業空間で行われることになるため、狭い作業空間においても、より簡易な方法によって、加速度検知ビットに加速度センサーを、所定の向きに位置決めした状態で、一体として容易に固定できるようにする技術の開発が望まれている。
(【0011】以降は省略されています)
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