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公開番号
2025115849
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2024010541
出願日
2024-01-26
発明の名称
シールド掘進機に用いる加速度検知治具
出願人
株式会社奥村組
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
E21D
9/06 20060101AFI20250731BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】加速度センサーを、検出方向が所定の方向に配置されるように位置決めした状態で、加速度検知ビットに一体として固定できるシールド掘進機に用いる加速度検知治具を提供する。
【解決手段】接合基盤部45及び内部先端部分に加速度センサー14が収容された装着立設部46からなり、カッタースポーク43の前面板43aにおける加速度検知ビット41,42の取り付け位置において、加速度センサー14による切削振動データの第1の検出方向が、加速度検知ビット41,42がカッターヘッド13の回転に伴って回転移動する際の円周方向と合致するように、接合基盤部45のボルト挿通孔45aに対する加速度センサー14の向きが、六面体形状の加速度センサー14と4角形の中空断面形状のセンサー取付部46gとによって調整された状態で、加速度センサー14が装着立設部46の内部先端部分に固着されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
回転するカッターヘッドをシールド本体の先端部に有し、カッターヘッドに取り付けられた複数のビットによって切羽面を切削しながら掘進する密閉型のシールド掘進機において、カッターヘッドの前面板の裏面側からの作業によって、該前面板に取り付けられた加速度検知ビットに加速度センサーを一体として固定して、切削中の加速度検知ビットの振動加速度を精度良く検出できるようにする、シールド掘進機に用いる加速度検知治具であって、
接合基盤部及び該接合基盤部から一体として立設する装着立設部からなり、カッターヘッドの前記前面板における前記加速度検知ビットの取り付け位置において、前記前面板を貫通して前記加速度検知ビットの固着基部に食い込む深さまで形成された装着固定孔に、前記装着立設部を挿入固着すると共に、前記接合基盤部を前記前面板の裏面部に接合した状態で、用いられるようになっており、
位置決め接合手段によって、前記前面板の裏面部における、前記接合基盤部の前記装着固定孔を中心とする周方向の位置が位置決めされた状態では、前記装着立設部の内部先端部分に収容された前記加速度センサーによる切削振動データの一の検出方向が、前記加速度検知ビットが回転移動する際の円周方向と合致するように、前記接合基盤部の前記位置決め接合手段に対する前記加速度センサーの向きが調整された状態で、該加速度センサーが前記装着立設部の内部先端部分に固着されているシールド掘進機に用いる加速度検知治具。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記位置決め接合手段は、カッターヘッドの前記前面板における前記加速度検知ビットの取り付け位置において、前記装着固定孔を囲む外周領域に少なくとも2か所に形成されたボルト締着孔と合致するように、前記接合基盤部における前記装着立設部を囲む外周領域に少なくとも2か所に形成されたボルト挿通孔と、合致させたこれらの前記ボルト締着孔及び前記ボルト挿通孔に挿通締着される締着ボルトとを含んで構成される請求項1記載のシールド掘進機に用いる加速度検知治具。
【請求項3】
前記加速度センサーは、六面体形状を有しており、前記装着立設部の内部先端部分に形成された4角形の中空断面形状を備えるセンサー取付部に、嵌め込まれるようにして取り付けられていることで、前記装着立設部における周方向の位置が固定されるようになっている請求項1又は2に記載のシールド掘進機に用いる加速度検知治具。
【請求項4】
前記センサー取付部に嵌め込まれるようにして取り付けられた六面体形状の前記加速度センサーの所定の一側面と、平行な仮想の面において、一対の前記ボルト挿通孔が、前記装着立設部を挟んだ両側に配置されて形成されている請求項3記載のシールド掘進機に用いる加速度検知治具。
【請求項5】
前記装着立設部の内部に形成された配線挿通孔又は配線配設溝に、前記加速度センサーと接続される接続ケーブルが配設されている請求項1又は2に記載のシールド掘進機に用いる加速度検知治具。
【請求項6】
前記接続ケーブルが配設された前記配線挿通孔又は前記配線配設溝に、充填固化剤が充填されて固化している請求項5記載のシールド掘進機に用いる加速度検知治具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機に用いる加速度検知治具に関し、特に、密閉型のシールド掘進機において、カッターヘッドの前面板の裏面側からの作業によって、前面板に取り付けられた加速度検知ビットに加速度センサーを一体として固定するための加速度検知治具に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、例えば都市部においては、立坑用地の問題や地下埋設物との輻輳を理由として、シールドトンネルを長距離化して構築することが望まれている。シールドトンネルを長距離化して構築する場合、シールド掘進機による掘進に伴って、切羽面の地盤の土質が変化することが多い。また、シールド掘進機が、例えば上下方向や左右方向に積層した異なる土質の地盤の境界部分を掘進してゆく際には、切削される同じ切羽面に、異なる土質の地盤が同時に現れる場合がある。
【0003】
シールド掘進機が異なる土質の地盤の境界部分を掘進してゆく際に、例えば一方の土質の地盤が岩盤等であって、他方の土質の地盤よりも相当程度固い硬質の地盤である場合には、このような切羽面の土質の状況を適切に把握していないと、シールド掘進機が、固い地盤に乗り上げ易くなったり、横滑りし易くなったりすることで、シールドトンネルの縦断線形や平面線形を精度良く保持することが困難になる。このため、切羽面の土質の状況を面的に把握して、例えばコピーカッターによるオーバーカット量を固い地盤の部分で増やすこと等によって、固い地盤に乗り上げたり、横滑りしたりしないように制御しながら、地盤の状況に応じたシールド掘進機の掘進管理を安定した状態で行えるようにする技術の開発が望まれている。
【0004】
特に、シールド本体の先端部に設けられたカッターヘッドを回転させて、切羽面を切削しながら掘進する従来の密閉型のシールド掘進機では、切羽面の土質の変化は、一般に、例えば隔室から排出される切削土砂の性状を調べたり、切羽面の土圧や、カッターヘッドによるカッタートルク値を計測したりすることによって評価するようになっていたが、このような評価方法では、切羽面の土質を面的に把握して、切羽面における異なる土質の分布状況を適切に判別することは困難である。
【0005】
このようなことから、本願出願人は、例えば後述する特許文献1において、シールドトンネルを構築する際に、簡易な構成によって、カッターヘッドで切削中の切羽面の地盤の状況を、リアルタイムで面的に精度良く把握することを可能にして、シールド掘進機の掘進管理をより安定した状態で行えるようにする、シールド掘進機による切羽土質分布の判別システムを提案している。
【0006】
特許文献1に記載のシールド掘進機による切羽土質分布の判別システムでは、カッターヘッドの外周部分に取り付けられた加速度センサーと、該加速度センサーと接続されたコンピュータとを含んで構成されており、コンピュータは、加速度センサーから送られる、ビットによって切羽面を切削する際の切削振動データを、カッターヘッドの所定の回転角度毎に記憶させる振動データ記憶部と、振動データ記憶部によって記憶された回転角度毎の切削振動データを、切羽断面を模した円の円周方向に分布する切削振動分布として表示させる振動データ表示部とを備えており、振動データ表示部によって表示された円周方向の切削振動分布における分布の波の状態の変動箇所から、切羽面の地盤における異なる土質の境界部分を判別可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6342723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の切羽土質分布の判別システムでは、加速度センサーは、ビットと離れたカッターヘッドの外周縁部分に取り付けられていて、主として外周部のビットのみからの振動を計測するもとなっており、またカッターヘッドを通じて伝達される外周部のビット以外の、これの周囲のビットによる振動も含んだ計測値となるため、地盤によっては、精度良く振動を検知することが困難になるといった技術的課題が生じていることから、加速度センサーを、振動が計測される加速度検知ビットそのものに一体として固定して、地盤を切削中の当該加速度検知ビットの振動を直接的に、精度良く計測できるようにすることが望まれている。
【0009】
一方、カッターヘッドの前面板に取り付けられたビットに、加速度センサーを一体として固定する方法としては、ビットをカッターヘッドに取り付ける前に、予めビットに加速度センサーを固定して加速度検知ビットとしてから、形成した加速度検知ビットを、カッターヘッドの前面板の所定の位置に固着するといった方法が考えられるが、溶接等によって加速度検知ビットをカッターヘッドの前面板に固着する際の熱や電気の作用によって、予めビットに一体として固定された加速度センサーに、不具合が生じるおそれがある。
【0010】
これに対して、振動が計測される加速度検知ビットを、溶接等によってカッターヘッドの前面板に先行して固着して取り付けた後に、前面板の裏面側からの作業によって、取り付けられた加速度検知ビットに加速度センサーを、一体として固定することが考えられるが、前面板の裏面側での作業は、例えばカッターヘッドを構成するカッタースポークの内部での狭い作業空間で行われることになるため、狭い作業空間においても、より簡易な方法によって、加速度検知ビットに加速度センサーを、所定の向きに位置決めした状態で、一体として容易に固定できるようにすることが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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