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公開番号2025113292
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2025081433,2023561424
出願日2025-05-14,2021-12-07
発明の名称少なくとも1つの結合要素を伴うイオン注入システムのためのエネルギーフィルタ組立体
出願人エムイー2-ファクトリー・ゲーエムベーハー
代理人個人,個人,個人
主分類G21K 3/00 20060101AFI20250725BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】処理の局面の間の応力またはその影響と、膜の亀裂、膜の脆性の増加、または同様の問題を通じたエネルギーフィルタ膜への損傷の関連する危険性とを低減または回避するために、機械的に結合解除されたエネルギーフィルタを用いてイオン注入システムにエネルギーフィルタ組立体を提供する。
【解決手段】エネルギーフィルタ(25)と、第1のフィルタフレーム(40)と、少なくとも1つの結合要素(50)とを備える、イオン注入システムのためのエネルギーフィルタ組立体(1、100、200、300)が提供される。エネルギーフィルタ(25)は、イオンビーム(10)のビームエネルギーを吸収する少なくとも1つのフィルタ要素(25a)を有する。少なくとも1つの結合要素(50)は、第1のフィルタフレーム(40)をエネルギーフィルタ(25)と弾性的に連結する。
【選択図】図3A
特許請求の範囲【請求項1】
イオン注入システムのためのエネルギーフィルタ組立体であって、
イオンビームのビームエネルギーを吸収する少なくとも1つのフィルタ要素を有するエネルギーフィルタと、
第1のフィルタフレームと、
前記第1のフィルタフレームを前記エネルギーフィルタと弾性的に連結するための少なくとも1つの結合要素と
を備えるエネルギーフィルタ組立体。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記少なくとも1つの結合要素は前記エネルギーフィルタの前記少なくとも1つのフィルタ要素に配置される、請求項1に記載のエネルギーフィルタ組立体。
【請求項3】
前記エネルギーフィルタを収容する第2のフィルタフレームをさらに備え、前記少なくとも1つの結合要素は前記第1のフィルタフレームを前記第2のフィルタフレームと弾性的に連結する、請求項1に記載のエネルギーフィルタ組立体。
【請求項4】
前記少なくとも1つの結合要素は微細ばね要素として構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のエネルギーフィルタ組立体。
【請求項5】
前記微細ばね要素は6μm、16μm、または100μmの厚さを有する、請求項4に記載のエネルギーフィルタ組立体。
【請求項6】
前記微細ばね要素は50μm、100μmの幅と、100μmから最大数mmまでの長さとを有する、請求項4または5に記載のエネルギーフィルタ組立体。
【請求項7】
前記少なくとも1つの結合要素は、前記エネルギーフィルタおよび前記第1のフィルタフレームの少なくとも一方と一体に形成される、請求項1に記載のエネルギーフィルタ組立体。
【請求項8】
前記少なくとも1つの結合要素は、前記第1のフィルタフレームおよび前記第2のフィルタフレームの少なくとも一方と一体に形成される、請求項3に記載のエネルギーフィルタ組立体。
【請求項9】
前記少なくとも1つの結合要素は、レーザ溶接、ボンディング技術、または少なくとも1つの機械的固定具によって、前記エネルギーフィルタ、前記第1のフィルタフレーム、および前記第2のフィルタフレームに連結される、請求項3に記載のエネルギーフィルタ組立体。
【請求項10】
前記少なくとも1つのフィルタ要素は、三角柱形、錐体形、または自由形態の形である、請求項1に記載のエネルギーフィルタ組立体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のフィルタフレームをエネルギーフィルタと弾性的に連結するための少なくとも1つの結合要素を備えるイオン注入システムのためのエネルギーフィルタ組立体に関する。本発明は、このようなエネルギーフィルタ組立体を製造するための方法にも関する。本発明はさらに、このようなエネルギーフィルタ組立体によりイオン注入をフィルタリングするための方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
イオン注入は、半導体材料または光学材料などの材料におけるドーピングまたは欠陥プロファイルの生成を、数ナノメートルから数十マイクロメートルまでの深さ範囲における所定の深さプロファイルで達成するための方法である。このような半導体材料の例には、限定されることはないが、ケイ素、炭化ケイ素、および窒化ガリウムがある。このような光学材料の例には、限定されることはないが、LiNbO

、ガラス、およびPMMAがある。
【0003】
単一エネルギーイオン照射によって得られるドーピング濃度ピークもしくは欠陥濃度ピークの深さ分布より広い深さ分布を有するイオン注入によって深さプロファイルを生成する必要性、または、1つもしくはいくつかの単純な単一エネルギー注入によっては生成できないドーピング深さプロファイルもしくは欠陥深さプロファイルを生成する必要性がある。ドーピング濃度ピークは、しばしば、ガウス分布によって、または、より正確にはピアソン分布によって、おおよそ表現することができる。しかしながら、特に、いわゆるチャネリング効果が結晶材料に存在する場合、このような分布からの逸脱もある。単一エネルギーイオンビームが微細構造化エネルギーフィルタ要素を通過するときに単一エネルギーイオンビームのエネルギーが変更される構造化エネルギーフィルタを使用して深さプロファイルを生成するための先行技術の方法が、知られている。結果的に生じるエネルギー分布は、標的材料において深さプロファイルイオンの作成をもたらす。これは、例えば、欧州特許0014516B1(Bartko)に記載されている。
【0004】
このようなイオン注入デバイス20の例が図1に示されており、この例では、イオンビーム10が構造化エネルギーフィルタ25に衝突する。イオンビーム発生源5は、サイクロトロン、高周波線形加速器、静電タンデム加速器、またはシングルエンド静電加速器とすることもできる。他の態様では、イオンビーム発生源5のエネルギーは、0.5MeV/核子から3.0MeV/核子の間、または好ましくは1.0MeV/核子から2.0MeV/核子の間である。ある特定の実施形態では、イオンビーム発生源は、1.3MeV/核子から1.7MeV/核子の間のエネルギーでイオンビーム10を生成する。イオンビーム10の総エネルギーは、1MeVから50MeVの間であり、ある好ましい態様では4MeVから40MeVの間であり、好ましい態様では8MeVから30MeVの間である。イオンビーム10の周波数は、例えば3Hzから500Hzの間といった、1Hzから2kHzの間とでき、ある態様では7Hzから200Hzの間とできる。イオンビーム10は連続イオンビーム10であってもよい。イオンビーム10におけるイオンの例には、限定されることはないが、アルミニウム、窒素、水素、ヘリウム、ホウ素、リン、炭素、ヒ素、およびバナジウムがある。
【0005】
図1において、エネルギーフィルタ25が、右手側における三角形の断面形態を有する膜から作られることが分かるが、この種類の断面形態は本発明の限定ではなく、他の断面形態が使用できる。上方のイオンビーム10-1がエネルギーフィルタ25を通過するのに通る領域25
min
が、エネルギーフィルタ25の膜の最小の厚さを有するため、上方のイオンビーム10-1は、エネルギーにおける低減がほとんどなく、エネルギーフィルタ25を通過する。別の言い方をすれば、左手側における上方のイオンビーム10-1のエネルギーがE1である場合、(膜におけるイオンビーム10のエネルギーの少なくとも一部の吸収をもたらす膜の阻止能による小さいエネルギー損失により)上方のイオンビーム10-1のエネルギーは右手側において実質的に同じ値E1を有することになる。
【0006】
一方で、下方のイオンビーム10-2は、エネルギーフィルタ25の膜がその最も厚いところである領域25
max
を通過する。左手側における下方のイオンビーム10-2のエネルギーE2は、実質的にエネルギーフィルタ25によって吸収され、したがって、右手側における下方のイオンビーム10-2のエネルギーは低減され、上方のイオンビームのエネルギーより小さく、つまり、E1>E2である。その結果、より大きなエネルギーの上方のイオンビーム10-1が、より小さいエネルギーの下方のイオンビーム10-2に対して、基板材料30においてより大きい深さへ浸透することができることになってしまう。これは、ウェーハの一部である基板材料30において、差異のある深さプロファイルをもたらしてしまう。
【0007】
この深さプロファイルは、図1の右手側に示されている。実線の矩形の領域は、イオンが深さd1とd2との間の深さで基板材料に浸透することを示している。しかしながら、水平のプロファイルの形は特別な場合であり、これは、すべてのエネルギーが幾何学的に等しいと見なされる場合で、エネルギーフィルタおよび基板の材料が同じである場合に得られる。ガウス曲線は、エネルギーフィルタ25がなく、d3の深さにおいて最大値を有するおおよその深さプロファイルを示している。イオンビーム10-1のエネルギーの一部がエネルギーフィルタ25において吸収されるため、深さd3が深さd2より大きいことは、理解されるものである。
【0008】
先行技術において、エネルギーフィルタ25の製作について知られているいくつかの原理がある。典型的には、エネルギーフィルタ25は、図1から知られている三角形の断面パターンなどの所望のパターンを生成するために、エッチングされたエネルギーフィルタ25の表面を伴うバルク材料から作られる。ドイツ特許DE102016106119B4(Csato/Krippendorf)には、異なるイオンビームエネルギー低減特性を有する材料の層から製造されるエネルギーフィルタが記載されている。Csato/Krippendorfの特許出願に記載されているエネルギーフィルタから生じる深さプロファイルは、材料の層の構造にも表面の構造にも依存する。
【0009】
さらなる構造の原理が、本出願者の同時継続出願DE102019120623.5に示されており、エネルギーフィルタは、鉛直の壁によって一体に連結される離間された微細構造化層を備える。
【0010】
エネルギーフィルタ25を通じて吸収され得るイオンビーム10からの最大出力は、3つの因子、すなわち、エネルギーフィルタ25の効果的な冷却機構と、エネルギーフィルタ25が作られる膜の熱機械特性と、エネルギーフィルタ25が作られる材料の選択とに依存する。典型的なイオン注入過程では、出力の約50%がエネルギーフィルタ25において吸収されるが、これは、処理条件およびフィルタ形状に依存して80%まで上昇することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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