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公開番号2025112427
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024006633
出願日2024-01-19
発明の名称PCCT装置とその制御方法
出願人富士フイルム株式会社
代理人ポレール弁理士法人
主分類A61B 6/03 20060101AFI20250725BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】物質弁別に係る補間精度を向上させるとともに処理時間を短縮可能なPCCT装置とその制御方法を提供する。
【解決手段】被検体にX線を照射するX線源と前記被検体を透過したX線を複数のエネルギービン毎に検出する光子計数型検出器を前記被検体の周囲で回転させるスキャナと、前記光子計数型検出器の出力に基づいて算出される投影データを用いて断層画像を生成する画像生成部を備えるPCCT装置であって、材質と厚さが既知である第一基底物質と第二基底物質とを有する複数の較正用ファントムのそれぞれを透過するX線光子数に基づいて、較正データマップを作成するマップ作成部と、前記較正データマップを非線形領域と線形領域とに分割する領域分割部と、前記非線形領域では非線形補間を行い、前記線形領域では線形補間を行う補間部をさらに備えることを特徴とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
被検体にX線を照射するX線源と前記被検体を透過したX線を複数のエネルギービン毎に検出する光子計数型検出器を前記被検体の周囲で回転させるスキャナと、前記光子計数型検出器の出力に基づいて算出される投影データを用いて断層画像を生成する画像生成部を備えるPCCT装置であって、
材質と厚さが既知である第一基底物質と第二基底物質とを有する複数の較正用ファントムのそれぞれを透過するX線光子数に基づいて、較正データマップを作成するマップ作成部と、
前記較正データマップを非線形領域と線形領域とに分割する領域分割部と、
前記非線形領域では非線形補間を行い、前記線形領域では線形補間を行う補間部をさらに備えることを特徴とするPCCT装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
請求項1に記載のPCCT装置であって、
前記領域分割部は、前記較正用ファントムへの照射線量に対する前記較正用ファントムを透過する光子の計数値のLog値の線形性に基づいて領域分割することを特徴とするPCCT装置。
【請求項3】
請求項2に記載のPCCT装置であって、
前記領域分割部は、前記第一基底物質の厚さと前記第二基底物質の厚さとに基づいて算出される基準直線と前記Log値との差異が予め定められた閾値よりも大きい非線形データを含む領域を前記非線形領域とし、前記非線形データを含まない領域を前記線形領域とすることを特徴とするPCCT装置。
【請求項4】
請求項1に記載のPCCT装置であって、
前記補間部は、前記非線形補間に高次関数を用い、前記非線形領域の非線形性が強いほど前記高次関数の次数を高めることを特徴とするPCCT装置。
【請求項5】
請求項1に記載のPCCT装置であって、
前記補間部は、前記較正用ファントムを透過する光子の計数値のLog値の統計誤差に基づいて線形補間を行うことを特徴とするPCCT装置。
【請求項6】
被検体にX線を照射するX線源と前記被検体を透過したX線を複数のエネルギービン毎に検出する光子計数型検出器を前記被検体の周囲で回転させるスキャナと、前記光子計数型検出器の出力に基づいて算出される投影データを用いて断層画像を生成する画像生成部を備えるPCCT装置の制御方法であって、
材質と厚さが既知である第一基底物質と第二基底物質とを有する複数の較正用ファントムのそれぞれを透過するX線光子数に基づいて、較正データマップを作成するマップ作成ステップと、
前記較正データマップを非線形領域と線形領域とに分割する領域分割ステップと、
前記非線形領域では非線形補間を行い、前記線形領域では線形補間を行う補間ステップをさらに備えることを特徴とする制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光子計数型検出器を備えるX線CT装置であるPCCT(Photon Counting Computed Tomography)装置に係り、特に光子計数型検出器の較正に用いられる較正データの補間処理に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
X線CT装置は、被検体にX線を照射するX線源と被検体を透過したX線を検出するX線検出器とを被検体の周囲で回転させることで得られる多方向からの投影データを用いて、被検体の断層画像を生成する。生成された断層画像は、被検体の画像診断に用いられる医用画像として使用される。
【0003】
X線検出器として光子計数型検出器を用いるPCCT装置では、X線光子数をエネルギー毎に計数できるので、複数のエネルギービンのそれぞれにおいて取得される投影値を用いて、被検体内の物質を弁別できる。しかし光子計数型検出器に入射するX線量が多いと、複数のX線信号を1つの加算されたエネルギーのX線として誤ってカウントするパイルアップや、ある光子計数型検出器でX線信号を処理中に、別のX線が入射した結果、処理されずに計数されなくなる数え落としなどの非線形現象が発生し、物質の弁別精度が低下することがある。
【0004】
特許文献1には、エネルギービン毎にX線光子数を計数するX線CT装置において、被検体を透過するX線量と所定の物質を透過するX線量とに基づいて被検体内の物質を弁別することが開示される。また弁別精度を向上させるために、2つのX線量のそれぞれに同じ信号処理を複数施し、信号処理後の両者間の誤差がより小さくなる条件を選択し、選択された条件での信号処理の結果に基づいて物質を弁別することが開示される。さらに、所定の物質の透過距離の間隔が粗い場合、パラボラフィッティングや線形近似、多項式近似、スプライン、バイキュービック等によって透過距離間隔を細かい精度で補間することが開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-58488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1では、非線形性や線形性に基づく補間に関する配慮が不十分である。すなわち非線形性が強い領域において線形補間がなされると補間精度が低下し、線形性が強い領域において非線形補間がなされると演算量が増え処理時間が長くなる。
【0007】
そこで本発明の目的は、物質弁別に係る補間精度を向上させるとともに処理時間を短縮可能なPCCT装置とその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、被検体にX線を照射するX線源と前記被検体を透過したX線を複数のエネルギービン毎に検出する光子計数型検出器を前記被検体の周囲で回転させるスキャナと、前記光子計数型検出器の出力に基づいて算出される投影データを用いて断層画像を生成する画像生成部を備えるPCCT装置であって、材質と厚さが既知である第一基底物質と第二基底物質とを有する複数の較正用ファントムのそれぞれを透過するX線光子数に基づいて、較正データマップを作成するマップ作成部と、前記較正データマップを非線形領域と線形領域とに分割する領域分割部と、前記非線形領域では非線形補間を行い、前記線形領域では線形補間を行う補間部をさらに備えることを特徴とする。
【0009】
また本発明は、被検体にX線を照射するX線源と前記被検体を透過したX線を複数のエネルギービン毎に検出する光子計数型検出器を前記被検体の周囲で回転させるスキャナと、前記光子計数型検出器の出力に基づいて算出される投影データを用いて断層画像を生成する画像生成部を備えるPCCT装置の制御方法であって、材質と厚さが既知である第一基底物質と第二基底物質とを有する複数の較正用ファントムのそれぞれを透過するX線光子数に基づいて、較正データマップを作成するマップ作成ステップと、前記較正データマップを非線形領域と線形領域とに分割する領域分割ステップと、前記非線形領域では非線形補間を行い、前記線形領域では線形補間を行う補間ステップをさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、物質弁別に係る補間精度を向上させるとともに処理時間を短縮可能なPCCT装置とその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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