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公開番号
2025109796
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-25
出願番号
2025078285,2022531926
出願日
2025-05-08,2021-06-18
発明の名称
高純度4-ヒドロキシスチレン溶液、その製造方法、および4-ヒドロキシスチレン系重合体の製造方法
出願人
丸善石油化学株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08F
12/24 20060101AFI20250717BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】4-ヒドロキシスチレン系重合体を商業的規模で製造するための原料として好適な、高純度且つ保存安定性の良い4-ヒドロキシスチレン溶液およびその製造方法の提供。
【解決手段】本発明による4-ヒドロキシスチレン溶液の製造方法は、以下の(i)~(iv)の工程:
(i)4-アセトキシスチレンを、溶媒中、塩基と接触させて4-ヒドロキシスチレンを生成する脱保護工程、
(ii)脱保護後の4-ヒドロキシスチレンを含む溶液に酸を加えて中和する中和工程、
(iii)中和後の4-ヒドロキシスチレンを含む溶液を水洗する工程
(iv)4-ヒドロキシスチレンを含む溶液に、4-ヒドロキシスチレンを溶解可能な溶媒を加えて、40℃以下で蒸留して、4-ヒドロキシスチレン以外の成分及び余剰の溶媒を留去させる溶媒置換工程、
を含むものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の(i)~(iv)の工程:
(i)4-アセトキシスチレンを、溶媒中、塩基と接触させて4-ヒドロキシスチレンを生成する脱保護工程、
(ii)脱保護後の4-ヒドロキシスチレンを含む溶液に酸を加えて中和する中和工程、
(iii)中和後の4-ヒドロキシスチレンを含む溶液を水洗する工程、
(iv)4-ヒドロキシスチレンを含む溶液に、4-ヒドロキシスチレンを溶解可能な溶媒を加えて、40℃以下で蒸留して、4-ヒドロキシスチレン以外の成分及び余剰の溶媒を留去させる溶媒置換工程、
を含む、4-ヒドロキシスチレン溶液の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
脱保護工程で用いられる塩基が、使用前に不活性ガスによるバブリングで溶存酸素を除去したものであり、且つ、脱保護工程が窒素雰囲気下で行われる、請求項1に記載の4-ヒドロキシスチレン溶液の製造方法。
【請求項3】
中和工程で用いられる酸が、使用前に不活性ガスによるバブリングで溶存酸素を除去したものである、請求項1または2に記載の4-ヒドロキシスチレン溶液の製造方法。
【請求項4】
脱保護工程で用いる塩基が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム-tert-ブトキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン、7-メチル-1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン、水酸化テトラメチルアンモニウムからなる群から選ばれる塩基である、請求項1~3のいずれか一項に記載の4-ヒドロキシスチレン溶液の製造方法。
【請求項5】
溶媒置換工程で用いる有機溶媒が、アルコール類、ケトン類、エーテル類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルエステル類、エステル類からなる群から選ばれるいずれかの種類の有機溶媒である、請求項1~4のいずれか一項に記載の4-ヒドロキシスチレン溶液の製造方法。
【請求項6】
溶媒置換工程で、4-ヒドロキシスチレン濃度を10~70質量%に仕上げる、請求項1~5のいずれか一項に記載の4-ヒドロキシスチレン溶液の製造方法。
【請求項7】
溶媒置換工程の前及び/又は後に、4-ヒドロキシスチレン溶液を公称孔径1ミクロン以下のフィルターに通液する工程をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の4-ヒドロキシスチレン溶液の製造方法。
【請求項8】
4-ヒドロキシスチレン濃度が10~70質量%の4-ヒドロキシスチレン溶液であって、前記溶液のゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析において、有機溶媒以外の成分のクロマトグラムの総面積を100としたとき、4-ヒドロキシスチレンのクロマトグラム面積が99.5%以上である、4-ヒドロキシスチレン溶液。
【請求項9】
前記溶液のゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析において、4-ヒドロキシスチレンのクロマトグラム面積に対する4-ヒドロキシスチレン重合物のクロマトグラム面積が0.5%以下である、請求項8に記載の4-ヒドロキシスチレン溶液。
【請求項10】
前記4-ヒドロキシスチレンのクロマトグラム面積が99.7%以上である、請求項8または9に記載の4-ヒドロキシスチレン溶液。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、保存安定性が良好な高純度4-ヒドロキシスチレン溶液およびその製造方法に関する。また、その4-ヒドロキシスチレン溶液を原料として重合を行う、4-ヒドロキシスチレン系重合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
4-ヒドロキシスチレン由来の構造単位を有する重合体(以下、「4-ヒドロキシスチレン系重合体」という)は、フォトレジスト、プリント配線基板、接着剤、PS印刷版、金属表面処理剤、封止剤等、多くの製品に使用されている。特にフォトレジストへの利用においては、パターンの微細化の進行に伴い、重合体に含まれる不溶成分や金属などの不純物を高度に低減することが求められている。今後、EUVリソグラフィーや電子線リソグラフィーなど、さらなるパターンルールの微細化の要求に応えるには、レジスト用重合体についてより一層厳しい性状の管理が求められている。
【0003】
4-ヒドロキシスチレン系重合体を製造するには、出発原料として4-ヒドロキシスチレンを用いる方法と、4-ヒドロキシスチレンのヒドロキシル基を保護基で置換した単量体を用いる方法が知られている。
【0004】
4-ヒドロキシスチレンのヒドロキシル基を保護基で置換した単量体を用いる方法は、例えば、4-アセトキシスチレンなどを原料として重合した後、酸あるいは塩基等の作用によって保護基を外してヒドロキシ基を発現させる方法(特許文献1、特許文献2)が公知である。この方法は、高純度のアセトキシスチレンが容易に入手可能であることから、商業的に安定して重合物を生産することができる。しかし、重合後に酸や塩基による脱保護反応や、続く中和反応などを要するため、製造工程数が増え、その分製造コストが大きくなるデメリットがある。また、工程数が増えるとその分不純物混入のリスクも増える恐れがある。また、化学増幅型レジスト用途の重合体の場合、重合体中に酸の作用で解離する酸解離性基を有する構造単位を含むため、アセトキシスチレン単位の脱保護反応の際に、酸解離性基の一部が脱離してしまうこともあった。
【0005】
一方、出発原料として4-ヒドロキシスチレンを用いる方法(特許文献3)も検討されているが、4-ヒドロキシスチレンの純度については全く述べられていない。また、重合体の製造もラボスケールに過ぎない。その理由は、4-ヒドロキシスチレンが極めて不安定な化合物であり室温でも急速に重合が進行してしまうため、重合体を工業生産するための原料として大量に製造して保管しておくことが困難なためである。
【0006】
高純度な4-ヒドロキシスチレンの製造方法として、4-アセトキシスチレンを、触媒量の好適な塩基の存在下においてアルコールと反応させる方法(特許文献4)が知られている。
【0007】
また、不安定な4-ヒドロキシスチレンを安定して保存する方法として、メタノールなどのアルコールを4-ヒドロキシスチレンに対し3~1000重量%添加する方法(特許文献5)が公知ではあるが、重合の抑制は十分なものでは無く、アルコールを混在させることも必須であった。また、4-エチルフェノールの脱水素で得られた4-ヒドロキシスチレン組成物に、メタノールを添加した重合原料組成物(特許文献6)などが開示されているが、4-エチルフェノール脱水素時の触媒残渣や残留エチルフェノールなどの不純物が多く含まれるため、最先端リソグラフィー向けレジスト樹脂の製造に適した方法ではなかった。
【0008】
他に、4-ヒドロキシスチレンを高収率で製造し、且つ、安定して保存する方法として、1,3,5-トリヒドロキシベンゼンの存在下に4-ヒドロキシスチレンの保護モノマーを塩基触媒で脱保護したのち晶析して4-ヒドロキシスチレン結晶を得る方法、および、4-ヒドロキシスチレンに対し、0.01質量%以上、10質量%以下の1,3,5-トリヒドロキシベンゼンを含有させて保存する方法(特許文献7)が開示されているが、1,3,5-トリヒドロキシベンゼンが不純物として重合体に混入してしまうため、最先端リソグラフィー向けのレジスト用途として適したものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平02-047109号公報
特開昭63-023902号公報
特開2005-157401号公報
特開平4-283529号公報
特公昭51-29137号公報
特開平10-251315号公報
特開2016-098181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、4-ヒドロキシスチレン系重合体を商業的規模で製造するための原料として好適な、高純度且つ保存安定性の良い4-ヒドロキシスチレン溶液およびその製造方法を提供するものである。また、最先端リソグラフィー向けレジストに好適な4-ヒドロキシスチレン系重合体を、脱保護工程を必要としないシンプルな工程で、且つ商業的規模で製造することが可能な製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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