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公開番号2025109656
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2024120935
出願日2024-07-26
発明の名称選択的電波反射シートの製造方法
出願人株式会社マルアイ
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類H05K 9/00 20060101AFI20250717BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】単純な形状のアンテナ素子を均等配列し、その配列間隔を変更するだけで容易に周波数と帯域幅が設計可能なFSS電波反射シートの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の選択的電波反射シートの製造方法は、アンテナパッチの入射電波の磁界振幅方向の間隔、又はアンテナスロットの入射電波の電界振幅方向の間隔を、特定の線形式を参照し、これを満たすように決定する工程;及び、前記アンテナパッチ又はアンテナスロットを、前記決定された間隔で誘電体シート又は導電性シート上に均等配列した選択的電波反射シートを製造する工程を含む。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
周波数F(GHz)、波長λ(mm)の近傍において目的とする周波数の電波を選択的に反射する電波反射シートの製造方法であって、
周囲長が1λmmである環状アンテナパッチ、又は1/2λmmの素子長を有する線状アンテナパッチの入射電波の磁界振幅方向の間隔を、下記式(1)及び(2)を参照し、これを満たすように決定する工程;及び
前記環状アンテナパッチ又は線状アンテナパッチを、前記決定された間隔で誘電体シート上に均等配列した選択的電波反射シートを製造する工程を含む、選択的電波反射シートの製造方法。
TIFF
2025109656000012.tif
10
132
(式中、aは-0.75<a<-0.15を満たす数、bは0.97<b<1.29を満たす数であり、xは0.1<x<0.7を満たすアンテナパッチの入射電波の磁界振幅方向の間隔(×λ(mm))、y
1
は0.45<y
1
<1.27を満たす反射ピーク周波数(×F(GHz))を示す。)
TIFF
2025109656000013.tif
10
132
(式中、cは-0.44<c<-0.13を満たす数、dは0.08<d<0.31を満たす数であり、xは0.1<x<0.7を満たすアンテナパッチの入射電波の磁界振幅方向の間隔(×λ(mm))、y
2
は0<y
2
<0.29を満たす反射ピークの-10dBにおける帯域幅(×F(GHz))を示す。)
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
周波数F(GHz)、波長λ(mm)の近傍において目的とする周波数の電波を選択的に反射する電波反射シートの製造方法であって、
中心点を通る直線の最小値が1/2λmmである平面アンテナパッチの入射電波の磁界振幅方向の間隔を、下記式(3)及び下記式(2)を参照し、これを満たすように決定する工程;及び
前記平面アンテナパッチを、前記決定された間隔で誘電体シート上に均等配列した選択的電波反射シートを製造する工程を含む、選択的電波反射シートの製造方法。
TIFF
2025109656000014.tif
12
132
(式中、eは-1.35<e<-0.90を満たす数、fは1.35<f<1.55を満たす数であり、xは0.1<x<0.7を満たすアンテナパッチの入射電波の磁界振幅方向の間隔(×λ(mm))、y
3
は0.41<y
3
<1.45を満たす反射ピーク周波数(×F(GHz))を示す。)
TIFF
2025109656000015.tif
12
132
(式中、cは-0.44<c<-0.13を満たす数、dは0.08<d<0.31を満たす数であり、xは0.1<x<0.7を満たすアンテナパッチの入射電波の磁界振幅方向の間隔(×λ(mm))、y
2
は0<y
2
<0.29を満たす反射ピークの-10dBにおける帯域幅(×F(GHz))を示す。)
【請求項3】
周波数F(GHz)、波長λ(mm)の近傍において目的とする周波数の電波を選択的に透過する電波反射シートの製造方法であって、
周囲長が1λmmである環状アンテナスロット、又は1/2λmmの素子長を有する線状アンテナスロットの入射電波の電界振幅方向の間隔を、下記式(4)及び(5)を参照し、これを満たすように決定する工程;及び
前記環状アンテナスロット又は線状アンテナスロットを、前記決定された間隔で導電性シート上に均等配列した選択的電波反射シートを製造する工程を含む、選択的電波反射シートの製造方法。
TIFF
2025109656000016.tif
11
132
(式中、gは-0.38<g<-0.10を満たす数、hは0.95<h<1.18を満たす数であり、xは0.45<x<1.1を満たすアンテナスロットの入射電波の電界振幅方向の間隔(×λ(mm))、y
4
は0.54<y
4
<1.13を満たす透過ピーク周波数(×F(GHz))を示す。)
TIFF
2025109656000017.tif
12
132
(式中、iは-0.21<i<-0.02を満たす数、jは0.12<j<0.29を満たす数であり、xは0.45<x<1.1を満たすアンテナスロットの入射電波の電界振幅方向の間隔(×λ(mm))、y
5
は0<y
5
<0.28を満たす透過ピーク頂点から-3dBにおける帯域幅(×F(GHz))を示す。)
【請求項4】
周波数F(GHz)、波長λ(mm)の近傍において目的とする周波数の電波を選択的に透過する電波反射シートの製造方法であって、
中心点を通る直線の最小値が1/2λmmである平面アンテナスロットの入射電波の電界振幅方向の間隔を、下記式(6)及び下記式(5)を参照し、これを満たすように決定する工程;及び
前記平面アンテナスロットを、前記決定された間隔で導電性シート上に均等配列した選択的電波反射シートを製造する工程を含む、選択的電波反射シートの製造方法。
TIFF
2025109656000018.tif
12
132
(式中、kは-0.12<k<-0.02を満たす数、lは0.75<l<1.12を満たす数であり、xは0.45<x<1.1を満たすアンテナスロットの入射電波の電界振幅方向の間隔(×λ(mm))、y
6
は0.62<y
6
<1.11を満たす透過ピーク周波数(×F(GHz))を示す。)
TIFF
2025109656000019.tif
12
132
(式中、iは-0.21<i<-0.02を満たす数、jは0.12<j<0.29を満たす数であり、xは0.45<x<1.1を満たすアンテナスロットの入射電波の電界振幅方向の間隔(×λ(mm))、y
5
は0<y
5
<0.28を満たす透過ピーク頂点から-3dBにおける帯域幅(×F(GHz))を示す。)
【請求項5】
前記アンテナパッチ又はアンテナスロットの間隔を変えた選択的電波反射シートを用意して反射又は透過の周波数特性を測定し、前記式(1)~(6)のうちいずれかの直線を得る工程をさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の選択的電波反射シートの製造方法。
【請求項6】
前記シートの厚みを0.01~10mmとする、請求項1~4のいずれか1項に記載の選択的電波反射シートの製造方法。
【請求項7】
導電性部分に導電性インキを用いる、請求項1~4のいずれか1項に記載の選択的電波反射シートの製造方法。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか1項に記載の方法で得た選択的電波反射シートを構成要素として電波吸収体とする、電波吸収体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、選択的電波反射シートの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、IoTの普及により、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、6GHz以下の周波数帯であるSub6等の様々な無線通信システムが導入されている。それに伴い、工場やオフィス、住宅等の狭空間には2~6GHzの周波数帯域の電波がひしめき合っている。
【0003】
それに伴い、各種の電子機器から発生する電波が人体に悪影響を与えたり、周囲の電子機器を誤動作させることが問題となっている。また、無線LANの通信データの盗聴や不正アクセス等のセキュリティ上のリスクが懸念されている。
【0004】
そのような背景から、無線LANの電波が建物の壁を透過するのを遮蔽し、かつ携帯電話等の必要な電波は透過するという要求がある。そのため、特定周波数帯の電波のみ選択的に遮蔽し、特定周波数帯以外の電波を透過させることが求められている。
【0005】
従来、特定周波数帯の電波を選択的に遮断又は透過する技術として、周波数選択膜(FSS:Frequency Selective Surface)を用いた電波反射シートが提案されている(特許文献1、2)。
【0006】
FSS電波反射シートでは、Y字型やエルサレムクロス型等の複数種類の形状を組み合わせた素子パターンの構造を有するFSS電波反射シートが提案されている。しかし、所望の特性を発揮するために複雑な構造が多い素子パターンを要する。
【0007】
FSS電波反射シートの設計は、一般的にモーメント法、時間領域差分法(FDTD)、有限要素法(FEM)等の電磁界解析手法を用いて行われている。しかし、解析ソフトは高価であり、対応可能なスペックを有するパソコン等の設備が必要となる。また、複雑な形状の解析は条件設定等に知識や経験が求められる。さらに、形状が複雑になるほど解析に時間が掛かるため、条件を変えて複数回解析を行うと、設計開発が遅れる懸念がある。使用場所は工場やオフィス、住宅等様々であり、其々の環境に合わせて適宜設計変更することが難しい。
【0008】
特許文献3には、容易に共振周波数を変更することができ、特定の周波数の電磁波を選択的かつ精度良く遮蔽することを目的とする電磁波遮蔽材として、閉ループからなり特定の式を満たす全周Lを有する複数の導電パターンを、誘電基材の表面に配置することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2005-142298号公報
特開2007-336415号公報
特開2021-118196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、周波数の設計のみ考慮しており、帯域幅は考慮されていない。電波は用途によって、周波数だけではなく帯域幅も規定されているため、帯域幅の考慮も重要である。従来、周波数と帯域幅の両面を考慮し、これらの設計が容易な技術は提案されていない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、単純な形状のアンテナ素子を均等配列し、その配列間隔を変更するだけで容易に周波数と帯域幅が設計可能なFSS電波反射シートの製造方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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