TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025108528
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2025064215,2021518942
出願日2025-04-09,2019-10-06
発明の名称多量体タンパク質の形成を阻害するバインダー
出願人アフィロジック
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 14/195 20060101AFI20250715BHJP(有機化学)
要約【課題】多量体タンパク質のサブユニットに結合してその多量体の形成を阻害することができる、特にSac7dファミリーの、OBフォールドタンパク質のバリアントを提供する。
【解決手段】Sac7dファミリーのタンパク質のバリアントを含むポリペプチドであって、該バリアントが、該Sac7dファミリーのタンパク質の結合部位に4~22個の変異アミノ酸を含み、多量体タンパク質のサブユニットに結合し、かつ該サブユニットタンパク質がその天然状態で完全に形成された該多量体タンパク質に関与している場合は該タンパク質の該サブユニットに結合しない、ポリペプチドを提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Sac7dファミリーのタンパク質のバリアントを含むポリペプチドであって、該バリアントが、該Sac7dファミリーのタンパク質の結合部位に4~22個の変異アミノ酸を含み、多量体タンパク質のサブユニットに結合し、かつ該サブユニットタンパク質がその天然状態で完全に形成された該多量体タンパク質に関与している場合は該タンパク質の該サブユニットに結合しない、ポリペプチド。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記Sac7dバリアントの変異アミノ酸が、Sac7dのV2、K3、K5、K7、Y8、K9、G10、E11、K13、E14、T17、K21、K22、W24、V26、G27、K28、M29、S31、T33、Y34、D35、D36、N37、G38、K39、T40、G41、R42、A44、S46、E47、K48、D49、A50およびP51からなる群より選択される、請求項1記載のポリペプチド。
【請求項3】
前記Sac7dバリアントが、Sac7dのK7、Y8、K9、E11、K21、K22、W24、V26、M29、S31、T33、D35、T40、G41、R42、A44およびS46からなる群より選択される4~17個の変異アミノ酸を含む、請求項1または2記載のポリペプチド。
【請求項4】
前記多量体タンパク質が、腫瘍壊死因子スーパーファミリーの一員であり、好ましくはTNF-α、RANKLおよびTRAILからなる群より選択される、請求項1~3のいずれか一項記載のポリペプチド。
【請求項5】
配列SEQ ID NO:17またはSEQ ID NO:18を含む、請求項1~4のいずれか一項記載のポリペプチド。
【請求項6】
配列SEQ ID NO:16を含む、請求項1~5のいずれか一項記載のポリペプチド。
【請求項7】
V7、M8、F9、K11、V21、H22、M24、Q26、L29、E35、D41、F44およびP46からなる群より選択される1~8個のアミノ酸が別のアミノ酸で置換されている配列SEQ ID NO:16を含む、請求項1~5のいずれか一項記載のポリペプチド。
【請求項8】
配列SEQ ID NO:19またはSEQ ID NO:20を含む、請求項1~4のいずれか一項記載のポリペプチド。
【請求項9】
前記多量体タンパク質のサブユニットに結合する前記Sac7dファミリーのタンパク質のバリアントが、別のタンパク質またはポリペプチドに連結または融合されている、請求項1~8のいずれか一項記載のポリペプチド。
【請求項10】
前記別のタンパク質またはポリペプチドが、前記Sac7dファミリーのタンパク質の別のバリアントを含む、請求項9記載のポリペプチド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分子生物学の分野におけるものであり、特に、多量体タンパク質複合体の形成を阻害する能力を有する新規分子およびコンジュゲートの開発に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
緒言
生物学的特性を有するいくつかのタンパク質は、多量体タンパク質、すなわち、サブユニットと呼ばれる複数のポリペプチド鎖により形成されるポリペプチドとして活性であり得る。多量体タンパク質またはポリペプチドは、同じサブユニットから(ホモ多量体)または異なるサブユニットから(ヘテロ多量体)形成され得る。したがって、ヘテロ多量体ポリペプチドは、2つまたはそれ以上の異なるポリペプチド鎖を含むタンパク質を表し、ホモ多量体ポリペプチドは、すべて同一である2つまたはそれ以上のポリペプチド鎖を含むタンパク質を表す。
【0003】
一般に、インビボにおいて、単量体サブユニットと可溶性形態の多量体タンパク質の間は平衡状態にあり、単量体サブユニットは多量体タンパク質を形成するよう集合し、多量体タンパク質は多量体形態を解体および解放している。これらの異なる種間の比は、多量体形態を相対的に高い濃度にシフトさせる濃度ベースの平衡により支配されている。そのような平衡により、恒常性を維持するよう、多量体であり活性な可溶性形態の濃度を調節することができる。
【0004】
多量体タンパク質の、特に細胞膜に挿入され安定化されたそれらの膜結合形態に対してそれらの可溶性形態の生物学的活性を減少させるための、1つの戦略は、生物学的に活性な多量体タンパク質の形成を回避することまたはその平衡を単量体(または多量体・不活性)サブユニット側にシフトさせることである。これは、サブユニットの集合をブロックすることにより、例えば多量体の集合の部位を立体的にブロックすることにより、行われ得る。
【0005】
したがって、多量体タンパク質の単量体部分に結合し、多量体の形成を阻害する、または単量体・多量体種の平衡を動かす分子を開発することに関心が持たれている。
【0006】
出願人は、特に特定のスクリーニング法により取得することができる、OBフォールドドメインのバリアントに基づき、多量体タンパク質のサブユニットに結合し、多量体複合体の形成を阻害することができる新規の人工タンパク質を作製することによって、そのような分子を製造することを提案した。
【0007】
EP1930342(特許文献1)は、Sac7dのバリアントを含むライブラリおよびそのようなライブラリをスクリーニングする方法を開示している。PulDに結合するSac7dバリアントが開示されている。図12の説明に示されているように、そのようなバリアントは、膜から単離されたタンパク質に結合することから、その天然の多量体状態のタンパク質に結合するようである。EP19300342は、したがって、多量体タンパク質のサブユニットに結合するが、当該サブユニットタンパク質がその天然状態で完全に形成された多量体タンパク質に関与している場合は当該タンパク質のサブユニットに(すなわち、多量体タンパク質に)結合しない、バリアントを開示していない。
【0008】
WO2017161096(特許文献2)は、抗体模倣体であるターゲティング部分と活性剤とのコンジュゲートである分子を開示している。そのような抗体模倣体は、Sac7dのバリアントであると言及されており、この文献はまた、標的がSac7dスーパーファミリーのメンバーであり得ることを示している。しかし、この文献は、そのようなバリアントを開示しておらず、またあるタンパク質のサブユニットに結合し、天然の多量体化されたタンパク質には結合しないバリアントを具体的に発見することが可能であるという事実も開示していない。さらに、抗体模倣体は活性剤を標的に向かわせることを意図しているという事実からみて、この文献は、完全に形成された標的(すなわち、多量体分子)に結合するバリアントを想定していることが明らかである。
【0009】
DiasおよびRoqie(Biotechnol Bioeng. 2017 Mar; 114(3); 481-491(非特許文献1))は、精製のための親和性試薬としてのタンパク質スキャホールドを開示しているが、OBフォールドタンパク質、特に、生物学的に活性な多量体タンパク質の形成を、そのような多量体またはサブ多量体の形成に関与するエピトープでサブユニットタンパク質に結合し、それにより生物学的に活性な多量体の形成を妨げることによって阻害するSac7dファミリーのタンパク質のバリアントの使用の可能性に言及していない。
【0010】
Dienheltら(PLoS One. 2010 May 19;5(5):e10728(非特許文献2))は、1回の発見工程で標的タンパク質に対する高親和性リガンドを決定する方法の例として、AKT1に特異的に結合する高親和性シンボディ(synbody)を開示している。この文献は、多量体のサブユニットのみに結合しタンパク質の多量体化を妨げるそのようなリガンドの能力に関してはいかなる言及もしていない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

アフィロジック
多量体タンパク質の形成を阻害するバインダー
13日前
東ソー株式会社
炭素-窒素結合形成方法
26日前
株式会社トクヤマ
四塩化炭素の製造方法
26日前
株式会社トクヤマ
シロキサン類の回収方法
26日前
株式会社トクヤマ
ビオチン誘導体の製造方法
14日前
日産化学株式会社
ピリジン化合物の製造方法
2か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン製造装置
1か月前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミドおよびその製造方法
2か月前
金剛化学株式会社
ボルチオキセチンの製造方法
2か月前
四国化成工業株式会社
エポキシ化合物およびその利用
2か月前
artience株式会社
四塩基酸無水物の製造方法
1か月前
信越化学工業株式会社
新規化合物
28日前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
1か月前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
12日前
四国化成工業株式会社
イソフタル酸化合物およびその利用
2か月前
株式会社トクヤマ
サフィナミド若しくはその塩の製造方法
1か月前
四国化成工業株式会社
テレフタル酸化合物およびその利用
2か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
2か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
2か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
2か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の保存溶液
1か月前
旭化成株式会社
トリオキサンの製造方法
1か月前
株式会社カネカ
プロピレンオキサイド(PO)製造システム
2か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
1か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機金属錯体、発光デバイス
2か月前
JFEスチール株式会社
メタノール合成方法
2か月前
旭化成株式会社
ホルムアルデヒドの製造方法
2か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、および発光デバイス
1か月前
公立大学法人大阪
カルボン酸化合物の製造方法
29日前
株式会社トクヤマ
精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法
3か月前
出光興産株式会社
プロピレンの製造方法
2か月前
旭化成株式会社
軽質オレフィンの製造方法
2か月前
学校法人東海大学
樹脂担持環状テルル化合物
12日前
東京都公立大学法人
キチン系複合体
5日前
國立臺灣大學
ビスフェノールAの製造方法
今日
住友ベークライト株式会社
フェノールの製造方法
2か月前
続きを見る