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公開番号
2025108079
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-23
出願番号
2024001735
出願日
2024-01-10
発明の名称
減衰装置
出願人
株式会社大林組
代理人
弁理士法人一色国際特許事務所
主分類
F16F
9/50 20060101AFI20250715BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】一定の復元力を有する免震構造の構造物において、構造物の応答加速度を更に低減する。
【解決手段】ピストンと、前記ピストンを摺動可能に収容し、前記ピストンの摺動方向の一方側に位置する第1室と、前記摺動方向の他方側に位置する第2室とであって、流体が封入される前記第1室及び前記第2室を有するシリンダと、前記第1室と前記第2室とを連通し、第1流路抵抗を有する第1流路と、前記第1流路とは別の流路であって、前記第1室と前記第2室とを連通し、前記第1流路抵抗より小さい第2流路抵抗を有する第2流路と、前記ピストンと前記シリンダとの相対位置に基づいて、前記第1室側から前記第2室側の方向である右方向、及び、前記第2室側から前記第1室側の方向である左方向の一方又は両方の、前記第2流路における前記流体の通過の可否を切り替える切り替え部と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
ピストンと、
前記ピストンを摺動可能に収容し、前記ピストンの摺動方向の一方側に位置する第1室と、前記摺動方向の他方側に位置する第2室とであって、流体が封入される前記第1室及び前記第2室を有するシリンダと、
前記第1室と前記第2室とを連通し、第1流路抵抗を有する第1流路と、
前記第1流路とは別の流路であって、前記第1室と前記第2室とを連通し、前記第1流路抵抗より小さい第2流路抵抗を有する第2流路と、
前記ピストンと前記シリンダとの相対位置に基づいて、前記第1室側から前記第2室側の方向である右方向、及び、前記第2室側から前記第1室側の方向である左方向の一方又は両方の、前記第2流路における前記流体の通過の可否を切り替える切り替え部と、
を備える減衰装置であって、
前記ピストンから見た前記シリンダの所定の位置を基準位置として、
前記ピストンから見て前記シリンダが前記右方向に移動する場合であって、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも左側に位置する場合、前記第1流路を前記流体が通過し、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも右側に位置する場合、前記第2流路を前記流体が通過し、
前記ピストンから見て前記シリンダが前記左方向に移動する場合であって、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも右側に位置する場合、前記第1流路を前記流体が通過し、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも左側に位置する場合、前記第2流路を前記流体が通過する、
減衰装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記第2流路は、前記右方向へ前記流体が通過する第2右方向流路と、前記左方向へ前記流体が通過する第2左方向流路とを有し、
前記切り替え部は、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも左側に位置する場合、前記第2右方向流路を閉塞し前記第2左方向流路を開通し、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも右側に位置する場合、前記第2左方向流路を閉塞し前記第2右方向流路を開通する、
請求項1に記載の減衰装置。
【請求項3】
前記切り替え部は、
前記ピストンと前記シリンダとの前記相対位置が前記基準位置にある場合、前記第2右方向流路及び前記第2左方向流路を閉塞する、
請求項2に記載の減衰装置。
【請求項4】
前記第1流路は、前記第1室内の前記流体の圧力と前記第2室内の前記流体の圧力との差が第1圧力差以上となった場合、前記右方向又は前記左方向への前記流体の通過を可能にする第1バルブ部を有し、
前記第2流路は、前記第1室内の前記流体の圧力と前記第2室内の前記流体の圧力との差が前記第1圧力差よりも小さい第2圧力差以上となった場合、前記右方向又は前記左方向への前記流体の通過を可能にする第2バルブ部を有する、
請求項1に記載の減衰装置。
【請求項5】
前記ピストンとシリンダとの前記相対位置に応じて高さ方向の変位が異なる第1段部及び第2段部とを有する多段部を備え、
前記切り替え部は、
前記多段部の前記高さ方向の変位を検出する変位検出部を有し、
前記変位検出部が前記第1段部の前記高さ方向の変位を検出する場合、前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも左側に位置し、
前記変位検出部が前記第2段部の前記高さ方向の変位を検出する場合、前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも右側に位置する、
請求項1に記載の減衰装置。
【請求項6】
前記多段部は、前記高さ方向の変位が前記第1段部及び前記第2段部の間の変位である第3段部をさらに有し、
前記切り替え部は、前記変位検出部が前記第3段部の前記高さ方向の変位を検出する場合、前記ピストンと前記シリンダとの前記相対位置が前記基準位置にある、
請求項5に記載の減衰装置。
【請求項7】
前記多段部は、前記ピストン又は前記シリンダと一体的に形成されている、
請求項5又は6に記載の減衰装置。
【請求項8】
前記多段部は、前記ピストンと前記シリンダとの相対移動とは分離されて形成されている、
請求項5又は6に記載の減衰装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、減衰装置に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
地震や風による構造物に発生する振動を抑制する免震装置や制震装置と共に、振動を減衰する減衰装置が用いられることがある。減衰装置は、速度に比例する減衰力により、構造物に発生する振動を減衰する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-031983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、主に積層ゴム等の免震装置を用いた一定の復元力を有する免震構造の構造物において、構造物の応答加速度を更に低減することが求められることがある。しかし、速度に比例する減衰力のみ有する減衰装置では、構造物の応答加速度を低減できる程度に限界があった。
【0005】
本発明の目的の一例は、一定の復元力を有する免震構造の構造物において、構造物の応答加速度を更に低減することにある。本発明の他の目的は、本明細書の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
ピストンと、
前記ピストンを摺動可能に収容し、前記ピストンの摺動方向の一方側に位置する第1室と、前記摺動方向の他方側に位置する第2室とであって、流体が封入される前記第1室及び前記第2室を有するシリンダと、
前記第1室と前記第2室とを連通し、第1流路抵抗を有する第1流路と、
前記第1流路とは別の流路であって、前記第1室と前記第2室とを連通し、前記第1流路抵抗より小さい第2流路抵抗を有する第2流路と、
前記ピストンと前記シリンダとの相対位置に基づいて、前記第1室側から前記第2室側の方向である右方向、及び、前記第2室側から前記第1室側の方向である左方向の一方又は両方の、前記第2流路における前記流体の通過の可否を切り替える切り替え部と、
を備える減衰装置であって、
前記ピストンから見た前記シリンダの所定の位置を基準位置として、
前記ピストンから見て前記シリンダが前記右方向に移動する場合であって、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも左側に位置する場合、前記第1流路を前記流体が通過し、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも右側に位置する場合、前記第2流路を前記流体が通過し、
前記ピストンから見て前記シリンダが前記左方向に移動する場合であって、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも右側に位置する場合、前記第1流路を前記流体が通過し、
前記ピストンから見た前記シリンダの位置が前記基準位置よりも左側に位置する場合、前記第2流路を前記流体が通過する、
減衰装置である。
【0007】
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の上記態様によれば、一定の復元力を有する免震構造の構造物において、構造物の応答加速度を更に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本実施形態の減衰装置10の適用例を示す説明図である。
図2は、本実施形態の減衰装置10による構造物100の復元力特性の一例を示す説明図である。
図3Aは、本実施形態の減衰装置10において、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも左側に位置し、右方向に移動する様子を示す説明図である。図3Bは、本実施形態の減衰装置10において、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも右側に位置し、右方向に移動する説明図である。
図4Aは、本実施形態の減衰装置10において、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも右側に位置し、左方向に移動する様子を示す説明図である。図4Bは、本実施形態の減衰装置10において、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも左側に位置し、左方向に移動する様子を示す説明図である。
図5Aは、第1右方向バルブ41の閉状態の様子を示す説明図である。図5Bは、第1右方向バルブ41の開状態の様子を示す説明図である。
図6Aは、第1変形例の減衰装置10Aにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも左側に位置し、右方向に移動する様子を示す説明図である。図6Bは、第1変形例の減衰装置10Aにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも右側に位置し、左方向に移動する様子を示す説明図である。
図7Aは、第2変形例の減衰装置10Bにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも左側に位置し、右方向に移動する様子を示す説明図である。図7Bは、第2変形例の減衰装置10Bにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも右側に位置し、左方向に移動する様子を示す説明図である。
図8Aは、第3変形例の減衰装置10Cにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも左側に位置し、右方向に移動する様子を示す説明図である。図8Bは、第3変形例の減衰装置10Cにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも右側に位置し、左方向に移動する様子を示す説明図である。
図9Aは、第4変形例の減衰装置10Dにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置に位置し、右方向に移動する様子を示す説明図である。図9Bは、第4変形例の減衰装置10Dにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置に位置し、左方向に移動する様子を示す説明図である。
図10は、第4変形例の減衰装置10Dによる構造物100の復元力特性の一例を示す説明図である。
図11Aは、第5変形例の減衰装置10Eにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも左側に位置し、右方向に移動する様子を示す説明図である。図11Bは、第5変形例の減衰装置10Eにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも右側に位置し、左方向に移動する様子を示す説明図である。
図12Aは、第6変形例の減衰装置10Fにおいて、ピストン11から見て、シリンダ12が基準位置よりも右側に位置する様子を示す説明図である。図12Bは、図12AのS1-S1断面の減衰装置10Fの様子を示す説明図である。
図13Aは、第7変形例の減衰装置10Gにおいて、ピストン11及びシリンダ12の相対位置毎の切り替え部60Gの様子を示す説明図である。図13Bは、図13AのS2-S2断面の減衰装置10Gの様子を示す説明図である。図13Cは、図13AのS3-S3断面の減衰装置10Gの様子を示す説明図である。
図14Aは、第8変形例の減衰装置10Hにおいて、ピストン11及びシリンダ12の相対位置毎の切り替え部60Hの様子を示す説明図である。図14Bは、図14AのS4-S4断面の減衰装置10Hの様子を示す説明図である。図14Cは、図14AのS5-S5断面の減衰装置10Hの様子を示す説明図である。図14Dは、図14AのS6-S6断面の減衰装置10Hの様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(【0011】以降は省略されています)
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