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公開番号2025106929
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2024000537
出願日2024-01-05
発明の名称骨伝導マイクスピーカー装置
出願人株式会社谷沢製作所
代理人個人,個人
主分類H04R 3/02 20060101AFI20250710BHJP(電気通信技術)
要約【課題】スイッチングノイズを生じさせることなくハウリングが発生するのを抑制することができる骨伝導マイクスピーカー装置を提供する。
【解決手段】骨伝導マイクスピーカー素子11と、スピーカー信号入力端子SPINと、マイク信号出力端子MICとを備えた骨伝導マイクスピーカー装置10において、信号分離回路SSCは、骨伝導マイクスピーカー素子11の端子BCとマイク信号出力端子MICとの間に直列をなすように接続された第1A/D変換回路12A及び第1D/A変換回路13Aと、スピーカー信号入力端子SPINと骨伝導マイクスピーカー素子11の端子BCとの間に直列をなすように接続された第2A/D変換回路12B及び第2D/A変換回路13Bと、第1A/D変換回路12A及び第1D/A変換回路13Aと第2A/D変換回路及び12Bび第2D/A変換回路13Bとを交互に動作させるコントローラ14と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
骨伝導マイクスピーカー素子と、
前記骨伝導マイクスピーカー素子をスピーカーとして動作させるために供給される信号が入力されるスピーカー信号入力端子と、
前記骨伝導マイクスピーカー素子がマイクとして機能することで生成された信号を出力するためのマイク信号出力端子と、を備えた骨伝導マイクスピーカー装置であって、
前記骨伝導マイクスピーカー素子の端子と前記マイク信号出力端子との間に、直列をなすように接続された第1のA/D変換回路および第1のD/A変換回路と、
前記スピーカー信号入力端子と前記骨伝導マイクスピーカー素子の端子との間に、直列をなすように接続された第2のA/D変換回路および第2のD/A変換回路と、
前記第1のA/D変換回路および第1のD/A変換回路と前記第2のA/D変換回路および第2のD/A変換回路の動作を制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記第1のA/D変換回路および第1のD/A変換回路と、前記第2のA/D変換回路および第2のD/A変換回路と、を交互に動作させることを特徴とする骨伝導マイクスピーカー装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第2のA/D変換回路および第2のD/A変換回路の動作停止から前記第1のA/D変換回路および第1のD/A変換回路の動作開始までに所定のインターバル期間が設けられ、
前記コントローラは、前記インターバル期間においては、前記第2のD/A変換回路の出力を接地電位に落とすように前記第2のD/A変換回路を制御することを特徴とする請求項1に記載の骨伝導マイクスピーカー装置。
【請求項3】
前記第2のA/D変換回路および第2のD/A変換回路の動作停止から前記第1のA/D変換回路および第1のD/A変換回路の動作開始までに所定のインターバル期間が設けられ、
前記インターバル期間においては、前記第1のA/D変換回路における直前の信号を位相反転した信号またはデータを前記第2のD/A変換回路へ送るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の骨伝導マイクスピーカー装置。
【請求項4】
前記第1のA/D変換回路の出力をラッチするラッチ手段または前記第1のA/D変換回路の入力信号を保持可能なサンプルホールド回路を備え、
前記コントローラは、
前記第1のA/D変換回路の動作を停止させる直前の出力データまたは入力信号を、前記ラッチ手段または前記サンプルホールド回路に保持させ、
前記第1のA/D変換回路の動作を停止させて前記第2のA/D変換回路および第2のD/A変換回路を動作させている期間においては、前記ラッチ手段またはサンプルホールド回路が保持しているデータまたは信号を用いて、前記第1のD/A変換回路へ、前記第1のA/D変換回路の動作停止時の音声周波数の信号を継続して伝えるように構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の骨伝導マイクスピーカー装置。
【請求項5】
前記骨伝導マイクスピーカー素子と、前記第1のA/D変換回路、第1のD/A変換回路、第2のA/D変換回路および第2のD/A変換回路と前記コントローラを構成する1または2以上のLSIもしくはICと、が1つのパッケージ内に収納され、
前記パッケージの側面には、前記スピーカー信号入力端子と前記マイク信号出力端子とグランド端子とが接続されたコネクタが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の骨伝導マイクスピーカー装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、骨伝導マイクスピーカー装置に関し、特に骨伝導マイクスピーカー装置を用いた通話システムにおけるハウリングの抑制に利用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
骨伝導マイクは、人が発する声が骨を伝わってくるのを抽出して音声信号として出力する機能を有する。従って、外部の騒音を拾わないで人の声の音声のみを送信するのに適している。また、骨伝導スピーカーは、受信信号を振動として人の骨に伝えること(骨導音)により、それが耳の蝸牛に伝わり音として認識させる機能を有しており、耳を塞がないため周囲の音を聞くことができるという利点がある。
【0003】
一方、工事などでは作業者同士が無線機(トランシーバ)を使って会話を行うことがあるが、作業中は両手が作業でふさがっていることがあるので、その場合、手を使って無線機の送信と受信を切り換えることができない。そこで、作業中における作業者同士の会話には、マイクとスピーカーを備えたヘッドセットを装備した無線機が使われている。しかしながら、トンネル内工事のように騒音が非常に大きな環境下では、一般的なマイクやスピーカーを備えたヘッドセットは会話に使えないという課題がある。
【0004】
そのため、上記のような状況下では、骨伝導スピーカーと骨伝導マイクの機能が一体になったデバイス(ユニット)が有効である。骨伝導スピーカー・マイクを使用した通信システムに関する発明として、例えば特許文献1に記載されている発明がある。しかし、人の骨は音の伝導性が良いために、複数人が同時通話を行うと、骨伝導スピーカーから発せられた相手の音声が骨伝導マイクに伝わって相手に戻り、相手の話す音声に重畳されてマイクに入力されハウリングを起こしてしまうという課題がある。
【0005】
また、ハウリングを防止するための技術として、会議用のスピーカマイクユニットを使用したシステムにおいて、音響条件に応じて使用するマイクとスピーカーをコントローラで切り替えるようにした発明が特許文献2に記載されている。ただし、この発明は骨伝導マイクスピーカーに関するものではないし、A/D変換回路やD/A変換回路を使用するものでない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-51395号公報
特開昭60-57757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
骨伝導マイクスピーカーは物理的に一つのデバイスであるので、ハウリングを防止するためには、無線機の音声出力端子からの出力信号がマイク入力端子に回り込まないようにする必要がある。そこで、本発明者は、以下に説明するような技術を着想し検討した。
その検討技術は、図3に示すように、骨伝導マイクスピーカー11と無線機20のマイク入力端子MCとの間にスイッチSW1およびアンプAMPを直列に設けるとともに、骨伝導マイクスピーカー11と無線機20のスピーカー音声出力端子SPとの間にスイッチSW2を設ける。そして、図4に示すようなタイミングに従って、スイッチSW1とSW2を交互にオン状態にして、時分割で送話と受話を切り替えるというものである。
【0008】
その結果、スイッチ素子を用いて時分割で送話と受話を切り替える技術にあっては、スピーカー音声出力端子SPからマイク音声入力端子MCへの音声信号の回り込みは防止できるものの、スイッチSW1とSW2のオン、オフの際に生じるスイッチングノイズによる悪影響があることが分かった、
【0009】
本発明について説明する前に、先ず、本発明者が検討した図3に示すシステムについて説明する。
一般に、スイッチ素子を備えるシステムにおいては、スイッチ素子のオン、オフの際にスイッチングノイズが発生することが知られている。従って、音声通話システムにスイッチ素子を使用するとスイッチングノイズが音声信号に載って雑音として聞こえてしまう。一方、無線機を通して伝送する音声信号の周波数帯域は最大で3kHzで良い。そこで、本発明者は、上記スイッチSW1とSW2のスイッチング周波数をその倍以上に設定することとし、当初は20kHzとした。
【0010】
その結果、上記のような条件設定により、スピーカー音声出力端子からマイク音声入力端子への音声信号の回り込みを防止できることは確認できたが、ハウリングを充分に抑制することができないという課題があることが分かった。
そこで、本発明者は、20kHzの周期は50μS、無線機のスピーカー音声出力端子SPからマイク入力端子MCまでのインピーダンスは4.7Ω、1.52mHであることから、スピーカー音声出力端子SPから骨伝導マイクスピーカーの入出力端子(BC)へ伝わっている信号をカットしたときに、マイクスピーカー内のインダクタによる反動として残響があるのではと推測し、BCに1kHzの方形波を加えて残響を測定した。その結果を図5に示す。
(【0011】以降は省略されています)

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