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公開番号
2025106403
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-15
出願番号
2025062268,2021506986
出願日
2025-04-04,2019-08-09
発明の名称
細胞透過性ペプチド
出願人
オックスフォード ユニバーシティ イノベーション リミテッド
,
OXFORD UNIVERSITY INNOVATION LIMITED
,
ユナイテッド キングダム リサーチ アンド イノベーション
代理人
個人
,
個人
主分類
C07K
7/06 20060101AFI20250708BHJP(有機化学)
要約
【課題】細胞透過性ペプチドを提供する。
【解決手段】少なくとも4アミノ酸残基をそれぞれ含む2つ以上のカチオン性ドメインと、少なくとも3アミノ酸残基をそれぞれ含む1つまたは複数の疎水性ドメインを含む、40アミノ酸残基以下の全長を有するペプチドであって、人工アミノ酸残基を含まないペプチドが提供される。該ペプチドと治療用分子とのコンジュゲート、さらに、処置方法における、または医薬としての、とりわけ遺伝障害、特に筋ジストロフィー、例えばデュシェンヌ型筋ジストロフィーなどの処置における、そのようなペプチドまたはコンジュゲートの使用に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも4アミノ酸残基をそれぞれ含む2つ以上のカチオン性ドメインと、
少なくとも3アミノ酸残基をそれぞれ含む1つまたは複数の疎水性ドメイン
を含む、40アミノ酸残基以下の全長を有するペプチドであって、
人工アミノ酸残基を含まないペプチド。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペプチド、特に細胞透過性ペプチド、およびそのような細胞透過性ペプチドと治療用分子とのコンジュゲートに関する。本発明は、さらに、処置方法における、または医薬としての、とりわけ遺伝障害、特に筋ジストロフィー、例えばデュシェンヌ型筋ジストロフィーの処置における、そのようなペプチドまたはコンジュゲートの使用に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
核酸薬は、ヒトにおける医療を変容させる可能性を秘めたゲノム薬である。研究からは、そのような治療薬が神経筋疾患を含む広範囲の疾患領域にわたり適用され得ることが示唆されている。プレmRNAスプライシングをモジュレートするアンチセンスオリゴヌクレオチドベースの方法が神経筋疾患であるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に適用されるようになり、この単一遺伝子障害はプレシジョン・メディシンの最先端に置かれている。
【0003】
しかし、これらの有望なアンチセンス治療薬の治療上の開発は、不十分な細胞透過度と不十分な分布特性が原因で妨げられてきた。この課題は、DMDでは、筋組織基質が大量であることと、その分散特性とによりさらに重要視されている。
【0004】
DMDは、3500人に1人の新生男児が罹患している。この重篤なX連鎖劣性疾患は、ジストロフィンタンパク質をコードするDMD遺伝子内の変異によってもたらされる。この障害は、呼吸不全と心臓の合併症の出現を伴った進行性の筋肉変性および萎縮を特徴としており、最終的には早死につながる。DMDの根底にある変異の大部分は、オープンリーディングフレーム内の早期トランケーションを誘発するゲノムのアウトオブフレーム欠失であり、これがジストロフィンタンパク質を欠乏させる。
【0005】
エクソンスキッピング療法は、スプライススイッチングアンチセンスオリゴヌクレオチド(SSO)を利用してDMD転写物の特定領域を標的とし、個々のエクソンの排除を誘導し、異常リーディングフレームを回復させ、内部的に欠失されているが部分的には機能するジストロフィンタンパク質の生成をもたらす。DMDに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドエクソンスキッピング療法の可能性は疑う余地がないにもかかわらず、このアプローチの適用の成功は、現在のところ、骨格筋のターゲッティングが比較的非効率であること、ならびに、心臓などの他の罹患組織への一本鎖オリゴヌクレオチドの標的化が不十分であることによって制限されている。
【0006】
2016年9月に、食品医薬品局(FDA)は、エクソン51のスプライシングをモジュレートするための一本鎖オリゴヌクレオチドである「eteplirsen」を早期承認した。これは、米国においてスプライシングをモジュレートする最初に承認されたオリゴヌクレオチドの先駆けとなったが、ジストロフィンの回復レベルは、正常なジストロフィンレベルのわずか約1%であり、期待外れであった。対立遺伝子障害のベッカー型筋ジストロフィーとの比較と、mdxマウスにおける実験からは、運動による損傷から筋肉を保護するためには、少なくとも約15%の野性型の均一な筋線維鞘ジストロフィン発現が必要であることが示唆されている。
【0007】
したがって、DMDなどの深刻な遺伝疾患に対してより有効な治療法を提供するために、アンチセンスオリゴヌクレオチドの送達を改良することが早急に強く求められている。
【0008】
送達ビヒクルとしてウイルスを使用することが示唆されているが、しかしながら、それらの使用は、ウイルスコートタンパク質の免疫毒性と発がん性作用により制限されている。代替として、様々な非ウイルス送達ベクターが開発されており、そのうちペプチドは、それらのサイズが小さく、大きなバイオカーゴの経毛細管性送達の標的特異性および能力から最も有望であることが明らかとなっている。いくつかのペプチドは、単独で、またはバイオカーゴ担持状態で細胞に透過するそれらの能力が報告されている。
【0009】
数年にわたり、細胞透過性ペプチド(CPP)がSSO(特に電荷中性ホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PMO)およびペプチド核酸(PNA))にコンジュゲートされてきており、そのようなオリゴヌクレオチド類似体の細胞送達が、細胞膜を通過し細胞核内のプレmRNA標的部位に到達するようそれらを効果的に運ぶことにより強化されてきた。ある特定のアルギニンリッチCPP(P-PMOまたはペプチド-PMOとしても公知である)にコンジュゲートされているPMO治療薬は、DMDのmdxマウスモデルにおいて、全身投与後に骨格筋でのジストロフィン生成を増強できることが示されている。
【0010】
特に、PNA/PMO内部移行ペプチド(Pip)が既に開発されており、これは中央の短い疎水性配列によって分けられた2つのアルギニンリッチ配列から構成されているアルギニンリッチCPPである。これらの「Pip」ペプチドは、最初にPNAカーゴに結合させることによって、高レベルのエクソンスキッピングを維持しながら血清の安定性を改良するように設計された。これらのペプチドのさらなる誘導体がPMOのコンジュゲートとして設計されたが、これらの誘導体は、マウスへの全身投与後に、全身に及ぶ骨格筋ジストロフィン産生をもたらし、また重要なことには、これには心臓も含まれることが明らかにされた。しかしこれらのペプチドが有効であるにもかかわらず、これらの治療への適用は、それらに関連する毒性によって妨げられてきた。
(【0011】以降は省略されています)
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