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公開番号2025105365
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023223938
出願日2023-12-28
発明の名称X線管の焦点寸法測定方法
出願人株式会社エム・ディ・インスツルメンツ
代理人
主分類G21K 1/00 20060101AFI20250703BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】本発明は、2次元デジタルX線センサを用いてIEC60336第5版の要求を満足し、ノイズ低減に用いるデータ数を少なく簡単な焦点寸法測定方法を提供することを課題とする。
【解決手段】X線管を駆動する電源部とX線の発生源であるX線管とスリット幅が連続して均一であるスリットカメラと2次元デジタルX線センサで構成されるX線管の焦点寸法測定装置を用いて、スリットの長手方向に異なる複数ラインのX線の強度に応じた線広がり関数を有する信号を平均化して平均化信号を演算するステップと、線広がり関数を有する平均化信号の最大値に対して所定比の値を有する2点の幅に基づいて焦点寸法を演算するステップにてX線管の焦点寸法測定を行う。
【選択図】図17
特許請求の範囲【請求項1】
X線の発生源であるX線管と、
X線管を駆動する電源部と、
長手方向に対して垂直な方向の幅が長手方向に対して連続して均一であるスリットを有するスリットカメラと、
スリットカメラのスリットを所定期間通過したX線をスリットの長手方向に対して垂直な方向に1ラインずつ検知し、X線の強度に応じた線広がり関数を有する信号を演算する2次元デジタルX線センサと、
を有するX線管の焦点寸法測定装置において、
スリットの長手方向に異なる複数ラインのX線の強度に応じた線広がり関数を有する信号を平均化して平均化信号を演算するステップと、
線広がり関数を有する平均化信号の最大値に対して所定比の値を有する2点の幅に基づいて焦点寸法を演算するステップと、
を有することを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1において、所定比は15%であることを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
【請求項3】
請求項1において、2次元デジタルX線センサの複数のピクセルはスリットの長手方向に対して垂直な方向に配列され、かつ、スリットの長手方向に配列されていることを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
【請求項4】
X線の発生源であるX線管と、
X線管を駆動する電源部と、
長手方向に対して垂直な方向の幅が長手方向に対して連続して均一であるスリットを有するスリットカメラと、
行方向及び行方向に垂直な列方向に平面上に配置され、X線の強度を検知する複数個のピクセルを有する2次元デジタルX線センサと、
2次元デジタルX線センサをその平面上で回転させる2次元デジタルX線センサ角度調整治具と、
表示装置と、
を有するX線管の焦点寸法測定装置において、
2次元デジタルX線センサによりスリットの長手方向に第一の所定の間隔で異なる複数ラインのX線の強度に応じた線広がり関数を有する信号を取得するステップと、
線広がり関数を有する複数ラインの最大値に対して第一の所定比の値を有する2点の内、所定の1点を結んだ直線と上記行方向又は列方向との角度を演算するステップと、
上記角度が所定角度の範囲外になったときに表示装置に表示するステップと、
上記角度が所定角度の範囲外になったときに角度調整治具を用いて2次元デジタルX線センサを上記角度が所定角度の範囲内になるように回転させるステップと、
2次元デジタルX線センサによりスリットカメラのスリットを所定期間通過したX線をスリットの長手方向に対して垂直な方向に少なくとも1ライン検知し、検知したX線強度の信号から線広がり関数を演算するステップと、
線広がり関数の最大値に対して第二の所定比の値を有する2点の幅に基づいて焦点寸法を演算するステップと、
を有することを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
【請求項5】
請求項4において、上記角度が所定角度の範囲外になったときに表示装置に表示するステップは、上記角度と上記角度が所定外になったことを表示装置に表示するステップであることを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
【請求項6】
請求項4において、2次元デジタルX線センサによりスリットカメラのスリットを所定期間通過したX線をスリットの長手方向に対して垂直な方向に少なくとも1ライン検知し、検知したX線強度の信号から線広がり関数を演算するステップは、2次元デジタルX線センサによりスリットカメラのスリットを所定期間通過したX線をスリットの長手方向に対して垂直な方向に異なる複数ライン検知し、スリットの長手方向に第二の所定の間隔で異なる複数ラインのX線の強度に応じた線広がり関数を有する信号を平均化して平均化信号を演算するステップであり、
線広がり関数の最大値に対して第二の所定比の値を有する2点の幅に基づいて焦点寸法を演算するステップは、線広がり関数を有する平均化信号の最大値に対して第二の所定比の値を有する2点の幅に基づいて焦点寸法を演算するステップであることを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
【請求項7】
請求項4または請求項6において、第二の所定比は15%であり、第一の所定比は第二の所定比より大きいことを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
【請求項8】
請求項7において、第一の所定比は線広がり関数のバックグラウンドレベルのノイズの影響を受けない所定比であることを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
【請求項9】
請求項6において、第二の所定の間隔は第一の所定の間隔より小さいことを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
【請求項10】
請求項6において、第一の所定の間隔は第二の所定の間隔より大きいことを特徴とするX線管の焦点寸法測定方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、X線管の焦点寸法測定方法に関するものであり、さらに詳細にはデジタル検出器を使用し、IEC60336第5版に適合したX線管の焦点寸法測定方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
診断用X線管装置の焦点特性はIEC60336にて規定されている。2005年に発行された非特許文献1であるIEC60336第4版までは、フィルムを主として焦点の特性を解析するよう規定されて来たが、多くの操作上の問題が存在しておりフィルムに替わる合理的測定法が待たれている。近年、高品質のデジタル検出器が容易に入手できるため、非特許文献2である2020年に発行されたIEC60336第5版では焦点特性の測定、分析にフィルムに替わってデジタル検出器が適用されるようになった。
【0003】
ただし、デジタル検出器を適用するにあたって懸念されるのは離散化誤差である。IEC60336第5版では離散化誤差を最小にするべく、いくつかの要求事項が規定されている。
・要求事項▲1▼:線広がり関数(Line Spread Function:LSF)の最大X線強度の15%の値を有する2点間の幅のピクセル数が60以上であること。もしくは、ピクセル数が30以上60未満であり線形補間が適用されていること。
・要求事項▲2▼:バックグラウンドレベルから線広がり関数の最大X線強度までのレベル数が200以上であること。
・要求事項▲3▼:信号対ノイズ比が200以上であること。
・要求事項▲4▼:焦点寸法を測定する際、評価方向はスリットに対して±1°以内で垂直に読み取ること。
上記要求事項▲1▼~▲4▼を満足し、IEC60336第4版に規定のある単スリットカメラを用いて焦点寸法を測定する方法が求められている。
【0004】
公知例として、十字スリット像の形状やピンホール像の形状をカメラで読み取り、X線管の焦点寸法測定を行う方法は特許文献1に開示されている。しかし、単スリット像から線広がり関数を生成し、線広がり関数からX線管の焦点寸法測定を行う方法についての記述は無いので特許文献1の方法ではIEC60336第5版の要求を満たすことが出来ない。さらに、要求事項▲2▼を満たすにはノイズを低減させる方法があるが特許文献1では画像に発生したノイズを低減させるためには複数枚の画像を取得し積分処理する必要がある為、扱うデータ数が多く複雑になる。
【先行技術文献】
【0005】
特開平9-17342号公報
IEC60336:2005 Medical electrical equipment-X-ray tube assemblies for medical diagnosis-Characteristics of focal spots
IEC60336:2020{Ed5.0}b Medical electrical equipment-X-ray tube assemblies for medical diagnosis-Focal spot dimensions and related characteristics
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする第一の課題は、X線管の焦点寸法測定方法におけるIEC60336第5版の要求事項▲2▼に関して、扱うデータ数が少なく簡単に画像に発生したノイズを低減して、バックグラウンドレベルから線広がり関数の最大X線強度までのレベル数を大きくすることにある。本発明が解決しようとする第二の課題は、X線管の焦点寸法測定方法におけるIEC60336第5版の要求事項▲4▼に関して、単スリット像の垂直性を判定し、かつ、単スリット像が垂直でない場合に是正することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本件第一の発明のX線管の焦点寸法測定方法は
X線の発生源であるX線管と、
X線管を駆動する電源部と、
長手方向に対して垂直な方向の幅が長手方向に対して連続して均一であるスリットを有するスリットカメラと、
スリットカメラのスリットを所定期間通過したスリットのX線を長手方向に対して垂直な方向に1ラインずつ検知し、X線の強度に応じた線広がり関数を有する信号を演算する2次元デジタルX線センサと、
を有するX線管の焦点寸法測定装置において、
スリットの長手方向に異なる複数ラインのX線の強度に応じた線広がり関数を有する信号を平均化して平均化信号を演算するステップと、
線広がり関数を有する平均化信号の最大値に対して所定比の値を有する2点の幅に基づいて焦点寸法を演算するステップと、
を有することを特徴とする。
【0008】
本件第二の発明は本件第一の発明のX線管の焦点寸法測定方法
において、所定比は15%であることを特徴とする。
【0009】
本件第三の発明は本件第一の発明のX線管の焦点寸法測定方法
において、2次元デジタルX線センサのピクセルはスリットの長手方向に対して垂直な方向に配列され、かつ、スリットの長手方向に配列されていることを特徴とする。
【0010】
本件第四の発明のX線管の焦点寸法測定方法は
X線の発生源であるX線管と、
X線管を駆動する電源部と、
長手方向に対して垂直な方向の幅が長手方向に対して連続して均一であるスリットを有するスリットカメラと、
行方向及び行方向に垂直な列方向に平面上に配置され、X線の強度を検知する複数個のピクセルを有する2次元デジタルX線センサと、
2次元デジタルX線センサをその平面上で回転させる2次元デジタルX線センサ角度調整治具と、
表示装置と、
を有するX線管の焦点寸法測定装置において、
2次元デジタルX線センサによりスリットの長手方向に第一の所定の間隔で異なる複数ラインのX線の強度に応じた線広がり関数を有する信号を取得するステップと、
線広がり関数を有する複数ラインの最大値に対して第一の所定比の値を有する2点の内、所定の1点を結んだ直線と上記行方向又は列方向との角度を演算するステップと、
上記角度が所定角度の範囲外になったときに表示装置に表示するステップと、
上記角度が所定範囲外になったときに角度調整治具を用いて2次元デジタルX線センサを上記角度が所定範囲内になるように回転させるステップと、
2次元デジタルX線センサによりスリットカメラのスリットを所定期間通過したX線をスリットの長手方向に対して垂直な方向に少なくとも1ライン検知し、検知したX線強度の信号から線広がり関数を演算するステップと、
線広がり関数の最大値に対して第二の所定比の値を有する2点の幅に基づいて焦点寸法を演算するステップと、
を有することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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